朝靄-----asamoya-----

ピンと張りつめたような 冷えた空気の中 仄(ほの)白い朝に どこからか 汽笛がきこえます。 出航の合図 《ボーーーーーッ》 船が 神戸の港を 出ていきます。 汽笛は 6秒くらいで長めでしたので 海上には 陸上より もっと 靄(もや)がかかっていたのかも しれません。 そろそろ 街全体が動き出す時間帯 私のクライアントは 皆様お元気かしら？ 私は お客様の健康を守るプロとして 何をすべきか ずっと考えていました。 私が 危ないと気づいたのは、 ちょうど 去年の今頃でした。 悲惨な海外の状況を 見聞きするにつけ 泣いてる場合じゃない と思いました。 だから 年明けから 【言霊(ことだま)】を書きは…

不条理-----irrationality-----

ある獣医師と 偶然 久しぶりに お会いしましたので ちょっと 立ち話。 『先生、 お元気でしたか？ ご家族も皆様お元気？』 『いやぁ、、子どもが コロナに罹(かか)りましてね。』 『大したこと なかったですけど(苦笑)』 『えぇっ？！ ワクチン打ったん？』 『いやいや、 子どもだけは(苦笑)、ね。』 とのこと。 この獣医師は 勤務医であり、 職場のきまり？で ご自身は打ったらしい。 そう、 生きていくために 家族の生活を守るために この人は 打ったのです。 私は この人の 『子どもだけは』 という言葉を 生涯忘れないだろうと 思います。 親が 子どもを想う心 そして、 子が親を想う心 たくさん…

孤独な幸せ-----happiness of solitude-----

街路樹(がいろじゅ)が その葉先にアントシアニンを蓄え、 落葉(らくよう)の直前に 人々に語りかけます。 『寒い冬が すぐ そこまで来ていますよ』 神戸の街路樹は 色々ありますが、 市の建設局の情報によりますと それぞれの地区に 植えられている樹木が わかりやすく 地図データに見ることができます。 私が 最近 近くの道路で見た お気に入り 期間限定の美しさを放つ 樹木は なにかな～と 調べてみると なんと 《オオシマザクラ》と 《トウカエデ》でした。 《トウカエデ》は 壮観で 赤というより 真っピンク！！ 車の往来で 掃き清められたような 路側帯に ピンクの絨毯が 敷き詰められています。 《ト…

8匹の猿-----eight monkeys-----

ある動画で 藤川さんという方が 面白いお話を 披露されていましたので ご紹介しましょう。 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 部屋の中に 8匹の猿を入れます。 部屋の中央には 梯子(ハシゴ)が掛けられており、 その梯子を登ると 天井に吊るされたバナナを 取ることが出来るように なっています。 猿が梯子を登ろうとすると、 全員の頭上から 冷たい氷水が降り注ぐ仕組み。 誰かが登ろうとすると 氷水を浴びせられる事が わかった猿達は、 氷水を浴びせられたくないので 登ろうとする猿を 攻撃する様になります。 やがて 誰も 梯子を登り バナナを取りに行く行動を しなくなりました。 次に 8匹の猿の内 1匹の猿…

賢者のおくりもの-----The Gift of the wise man-----

ハロウィーンも終わり 街角のショーウィンドウや お店屋さんのディスプレイが 次々に クリスマス色に なってきましたね。 なんとなく ウキウキ楽しい気分に なります。 先日 友人と出掛けたホームセンターに おもちゃが山積みになっている saleと書かれたワゴンが 置いてありました。 何気なく 二人で覗いたワゴンの中に 立派なラジコンカーがあり ふと値札のシールを見ると ￥1,500＋税 私は 友人と顔を見合わせ・・・ 『安いよね。』『安っ。』と ハモりました。 私たちは 子どもも成長し 孫もいないので 差し上げられる対象人物がおらず ちょい寂しい感じが 否(いな)めませんが、 この寂しい気持ちは…

一途-----itizu-----

人と話す時 人の話をきく時 相手の何処を見ますか？ 話す相手の認知機能や 話の内容にも よるかもしれませんが、 今回は バリデーションや ユマニチュードとは 別の話です その相手の認知機能が さほど 低下していない場合であれば 私は 口元付近を中心に 相手の顔全体 そして身体全体を 見るようにしています。 口元を見ながら 実は 相手の目尻と 眼球の動きを見ています。 詐欺師の眼は 笑いません。 顔パンツ姿でも 見抜けます。 テレビ医者 テレビ専門家 テレビ御用学者 かかりつけ医 どいつも こいつも あなたの 一途な生真面目さや 一途な素直さは 時として 視界を曇らせます。 疑心暗鬼に駆られろ、…

後世の人に何が残せるか-------kouseino hitoni naniga nokoseruka------

よいお天気の日には 六甲山脈の山肌は 深い翡翠(ひすい)色の ビロードを纏(まと)った姿を しています。 まもなく 立冬を迎えようというところ、 今年は 美しい紅葉には 出会えるかしら？ 私は 人生の中で度々おとずれる ターミナルケアの折 誰かを励ますために 近未来の 季節の言葉をつかいます。 『退院したら 紅葉(こうよう)を 見に行きましょうね。』 『春になったら 一緒に花見に出かけましょう。』 『温泉で 雪見酒も いいですね。』 『暑くなってきましたね。 そうめんの具は 何が お好きですか？』等々、、 今 私たちが生かされている 意味を あなたは 考えた事がありますか？ 私は、時々 考えま…

柿栗芋梨葡萄-----persimon chestnut sweet potato pear grapes-----

桃栗三年柿八年・・・ どこかで聞いたことのある フレーズですね。 人の成長が 一朝一夕には かなわない事の喩(たと)えで 植物のそれに見立てた 比喩表現。 江戸時代の【いろはカルタ】から きている慣用句のようです。 バタバタと暮らす 現代人には、 ちょっと気の長い話ですが 何かを習得するには、 それはそれは 長い期間が必要で もしかしたら 私のような雑な人間は 一生かかっても まともに何も 体得できないかもしれないな、、 と 自嘲と反省をこめて 呟くようにしています。 さて、 実りの秋ですが スーパーで売られている 旬の野菜や果物の 高いこと 高いこと。 本日のタイトルに挙げた 旬のもの 皆さ…