日常をちょっぴり豊かにをテーマに、 日々の溜息が出るような幸せを追求しています 日記、映画、ファッション、本、食事など ライフスタイルに密着したブログです。
以前のブログでも小林聡美作品が好きだと、 言ってきたが、特にお気に入りは「かもめ食堂」や「めがね」という作品である。 そしてその作品達を生み出しているのが監督、 荻上直子である。 彼女の世界観というのか、作風というのか、 まあとにかく心地良いのである。 荻上作品は「大きな出来事」は起こらない。 ただし日常の中にあるささやかな「非日常」を淡々と紡いでいくといった感じである。 その世界観を映像として具現化していくのが、 女優小林聡美やもたいまさこなどのレギュラーメンバー達なのである。 私は監督、荻上直子作品の中に「人が存在する価値」を見いだす。 どんな人間であろうと、その人がこの世に存在する価値が…
自分の趣味、特に読書は自分の内面を覗かれているようで、 あまり人にはオススメしない・・・ などと言いながら、前回のブログが好評だったので 懲りずに第二弾を書きたいと思う。 あらかじめご了承いただきたいのだが、 ご紹介させていただくのは、あくまで私の主観であり どなたにとっても面白いと感じられるものではない。 ただそれでも、皆様の参考の一つにでもなれば幸いと思うだけである。 ①恩田陸「夜のピクニック」 第二回本屋大賞受賞作品で名作中の名作。 「みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。どうして、それだけのことが、こんなに特別なんだろうね」・・・・・ 主人公は二人の高校三年生、西脇融と甲田貴…
ただただ衝撃的。 そう、当時はあまりに衝撃的であった。 90年(アメリカでは89年)に公開された映画、 「Do the Right Thing」。 監督はスパイクリーである。ご存知の方も多いとは思うが、 この映画がきっかけで彼はまさに時代の寵児となった。 当時はまだまだナイーブであった過激な黒人差別へのアンチテーゼ。 とにかくあらゆるモノが衝撃的であった。 まず映画開始数秒でその衝撃が訪れる。 主題歌パブリックエネミーの「Fight the Power」が物凄いテンションで流れ出す。 曲に合わせてレオタード姿の女が軽快なダンスを踊る。 当時はまだ黒人カルチャーなどさほど流入していない時代である…
清澄白河。 東京は下町情緒あふれて、水辺の景色も楽しめる街である。 これは私個人の無知さからくるものであるが、 正直「清澄白河って何があるの」と思っていた。 だからわざわざそこへ赴く事はない。 別に知り合いがいるわけではないし、贔屓にしているお店や場所があるわけではない。 ただ無知であるという事は怖いものである。 人生初の清澄白河が私をあんなにも夢中にさせるとは。 数年前仕事の諸用で清澄白河に降り立った。 早々に仕事が終わった私は、「さて、どうしたものか」と時計を確認する。 12時40分… ちょうど飯時である。 そう言えば朝からまだ何も食べていない。 「何が腹に入れて帰るか」と店を探しはじめる…
私は「違いが分かる男」ではない。 でも、いつもカッコつけて違いが分かる風にする。 洋服にせよ、食事にせよ。 まぁ、これらは自分の内なる面でのことなので、 他人に迷惑はかけてない。 なんとなく眉間に皺を寄せ、したり顔で物色する。 内なる面だからなんとかなっているが、 コレを人前でやったら興醒めである。 中でも私が「違いが分かる」風にしてしまうのが、 コーヒーである。 いかにも蘊蓄ありげな感じに一口飲んでは、 余韻に浸る。調子の良い時などは一口コーヒーを含み、おもむろに目を閉じてワインのテイスティングよろしく味わったりするのである。 こんな時はもはや誰の手にも負えない。 でもやはり自分の内なる面だ…
これまで様々な国内旅行に赴いたが、最も印象深く「また来よう!」と思えたのは奄美大島である。 自然や食事、風土と良かった点はたくさんあるのだが、奄美旅行を彩る最大の要因の一つが「宿」である。 初めて奄美大島に行こうと決めた際、私に与えられた宿泊数は2日しかなかった。 その中でいかに効率良く観光とアクティビティをこなせるかに焦点を絞った。 当然「宿を最優先」に考えると行き先が限られる。 そんな中、「現地で果すべき目的」を最優先に宿を考える。 いくら日本有数の観光地奄美大島といえど、 そうそう自分達の都合に合わせた効率重視でホテルや旅館など存在しない。 しかし期間は2日間しかないのである。 いろいろ…
私はドーナツという食べ物が嫌いだ。や、厳密にいうと嫌いであった。何だかパサパサして油っぽく、そして甘ったるい・・・生来甘いものが苦手な私はあえてそこに手を出す必要性を見出せなかった。日本の国民的定番のミスタードーナツでさえ例外ではない。ではなぜ好んで食べるようになったのか、それは・・・クマも食いつくからである。私が住む東京都の学芸大学という街には人気のドーナツ屋さんがある。「ヒグマドーナツ」という外観も非常にオシャレなお店である。それこそインスタグラムなどでも話題で平日であっても若い女性やカップルで賑わうようなお店である。そんなドーナツ屋さんが近所にあるお陰で、前を通る機会は必然的に増えてしま…
街中には実に様々なカラーの壁がある。 もちろんその殆どがショップや商業施設でのような、いわゆる「目立つ」必要のあるものだ。 都心や田舎などその場所場所での見え方があると思う。 だから人はそこを記憶するし、ある種のシンボルとして待ち合わせなどに利用するのである。 その中でも私が異常に執着してしまうのが、「青壁」なのである。 人気のカラーでも1位、2位を争う「青」。 癒しや平静をもたらすカラーでもあり、あらゆるものに適応し 尚且つおしゃれを演出するカラーである。 おっと、これはもちろん私の個人的な好みも多分に反映されてはいる。 それを差しひても、青が嫌いという人間には出会ったことがない。 (でも嫌…
「お洒落な人は空を撮る」。 相変わらずこの進歩のない考え方で、中身のない自身のインスタを埋めている。 ただし撮り方には少し進歩はあったように思う。 馬鹿の一つ覚えでカーブミラー越しの空ばかりでなく、「夕陽」をとるようになった。 まぁ、これもフォローさせて頂いている お洒落なインスタグラマーさんの受け売りだが。 インスタ写真に流行り廃りがあるのなら、 ひょっとしたら、すでに「映える」写真でもなく、 そのお洒落なインスタグラマーさんも夕陽などの撮っていないのかも知れない。 ただ、改めて夕陽を眺めると実に美しいのである。 当然だが一つとして同じ夕陽はない。 晴れた日の空も実に雄大で綺麗なのだが、 不…
誰しも心に残る漫画がある筈だ。 「心に残る」というのは決して「好き」という事には直結しない。 それでも自身の人生の指針であったり、励みになったりした漫画という事である。 私の青春を体現するもので、90年代の少年ジャンプがある。 当時の少年ジャンプにはそれこそ今ではレジェンド級の 漫画が目白押しであった。 こち亀、ドラゴンボール、幽遊白書、男塾、シティハンター・・・ まさに最初から最後まで、捨てるところのないラインナップであった。 その中でも私の心を強く打った漫画がスラムダンクである。 いまだに鉄板の人気漫画で非常に申し訳ないが、私も多分に漏れずそうなのである。 少年時代から変わらず、いい歳のお…
はたしてコレは趣味と呼べるのだろうか。 洋服、雑貨、家電、本…… 誰しも好みは持っているし、その比重も異なる。 ある人から見たら、「そこまで?」と思うようなこともあるだろう。 私はついついいってしまうのである。 何処に?何に? 野菜(フルーツ)ジュースに! 別に私は意識高い系の人間ではないし、ましてやコレらが大の好物と言う訳でもない。 では何故? 周りからは「そう?」と言われるのが常ではあるが、その「見た目」にどうしても引きつけられてしまうのである。 もちろん野菜(フルーツ)ジュースであれば何でも良い訳ではなく、透明または半透明のパッケージで素材の色が確認出来るモノである。 このブログを読まれ…
今から数年前、仕事で富山県に出張する機会があった。 仕事とはいえ、せっかくならば富山を堪能したい。 しかしだ、富山ってなにがあるのか。 まず富山と聞くと、やはり海鮮が美味い。 そして名産はホタルイカ。 それくらいだろうか。 富山県ご出身の方申し訳ない。 これは完全に私の勉強不足である。 それで今更ながら富山の観光名所を調べてみる。 すると出てくるではないかっ! 黒部ダム(富山にあったんだ)、 海王丸パーク(年間100万人が訪れるのだそう)、 称名滝(日本の滝百選らしい)、 富山市ガラス美術館(富山はガラスの街として有名なのだそうだ) いやはや、自分の勉強不足に辟易としながらも 富山県の魅力を認…
海外のサッカーをお好きな方は、恐らくほとんどの方が知っているであろう。 イングランドプレミアリーグに所属するチェルシーというチームを。 2000年以降、多くのスター選手を抱え リーグ優勝数回、念願であったチャンピオンズリーグにも優勝し 名実ともに世界の強豪になったチェルシー。 現在日本でもファンの多いチームの一つとなっているが、 私は認知が上がれば上がるほど複雑な気持ちになるのである。 それはまださほど強くもなく、日本ではマニアックな存在だった時に熱心に応援をしていたからである。 90年代中頃。 日本人サッカー選手ではカズがイタリアのジェノアに移籍。 その後98年の中田英寿のペルージャ移籍まで…
雨は嫌いだ。 休日の雨なら尚更。 日中は薄暗く、憂鬱な気持ちになる。 洗濯も乾かず、 部屋の掃除もままならない。 だから雨の日は時々カフェめしを食べに行く。 これは完全なマイルールである。 何故か… ①雨だから派手な外出はしたくない。 ②だからといって全く外出しないのは、雨に屈した感じで嫌だ。 ③雨だからこそ、出来る限りゆっくりとリラックスしたい。 以上3点の理由からカフェめしにいくのである。 それにしてもカフェめしって何故美味いのだろう。 や、価格はハッキリ言って不当に高い。 まぁこれは完全な飯処ではないということと、 「お洒落価格」的なものも入っているのかも知れない。 それでも尚カフェめし…
以前のブログにも度々書かせて頂いてはいるが、 私は女優、小林聡美作品が好きだ。 や、もっと言えば小林聡美主演作品のいつものメンバー達が好きなのだ。 例えば、もたいまさこ、光石研、加瀬亮、市川実和子と実日子の市川姉妹、伽奈。 大貫妙子の歌が作品の輪郭を優しくなぞる。 だからこそ、このメンバーに安心感と癒しを覚えるのである。 「かもめ食堂」、「めがね」、「プール」、「マザーウォーター」など小林聡美作品はどれも魅力的だが、私が手元に置き、 繰り返し観ては生きる力を得ている作品が「パンとスープとネコ日和」という作品。 2012年にWOWWOWにて放送された全4話のドラマである。 内容は特にない。 いや…
洋服の趣味や映画や食べ物などはともかく、 本の趣味はどこか自分の内面を覗かれているようで、 あまり公的に人にお勧めする事はない。 ただそれでも、 やはり面白いものは他の人にも知っていて欲しいなどと 至極高飛車な思考もあるのである。 そこで今回はあくまでも「私的なオススメの本」として このブログにて何冊かご紹介したい。 私個人の趣味によるものなので、 決して私の趣味を押し付けるつもりはもうとうないし、 ご紹介した作品が面白いものであると保証されるものでもないので、 あらかじめご了承いただきたい。 ①宮本輝著「錦繍」 私は宮本輝のファンでもなんでもないが、この作品は個人的に最も好きなものである。 …
2022年8月14日。 あるカフェが閉店したとの噂を聞いた。 京都、吉田山山頂にある「茂庵」。 京都の趣と山の中にある歴史ある蔵を改装し、 これでもかという自然のロケーションを堪能しつつ非日常的な時間を楽しむ。 都内在住の私は雑誌やテレビでこのカフェを見ては 「いつか行きたい!」と半ば人生の目標的なものまで立てていたのである。 そして・・・ 今から約3年前、その茂庵に行く機会を得たのである。 仕事で京都に5日間滞在できるスケジュールになっており 最終日に東京へ帰る新幹線の時間までの4時間を使い強行してこの茂庵に向かった。 仕事場の三条より茂庵のある吉田山付近までバスで40分程。 バスを降りた後…
猫は生来警戒心が強い生き物である。 だから、家猫で余程慣れてなければ人間の目の前でノーガードで眠ることはあまり無いのではないか… 猫が寝る… や、当たり前でしょう。 だって生き物だもの、とお思いの方は 冒頭の内容を踏まえて読んでほしい。 猫が寝る… しかも何故か私の前では、わりとしっかりと寝る。 あらかじめことわっておきたい。 私は猫は飼っていないし、私の前で寝るのはほぼノラ猫である。 寝ているところに遭遇する訳ではなく、 出会って少し戯れると 欠伸をし出して、コクンと寝落ちするのである。 あまりにもノラ猫がリラックスして眠るものだから、ひょっとしたら私には猫が心を許すような特別な包容力を醸し…
一緒に暮らすペットたち… それらを飼う方の捉え方がだいぶ変わってきている。 ペットは「家族」。 私自身はその捉え方が好きだ。 何故なら、長い年月ひとつ屋根の下に暮らし、 食事をし、眠る… そして一緒の時間が長ければ長く程、 お互いを気にかけるようになる。 もうこれはれっきとした家族だ。 カフェやレストラン、 または商業施設からテーマパークまで、 外出時にはペットと入ることの出来る場所も増えた。 ペット用の洋服から、 ペット用の食事、 誕生日などはケーキのようなスウィーツまで用意ができる。 これはペットと一緒に暮らすものとしては 労いや愛情表現の幅が広がったのだから、 非常に嬉しいことだ。 そし…
横浜…… お洒落で瀟洒。 道が広々としているからか、 整ってはいるが都心部ほどゴミゴミとした手狭感は全くない。 そしてやはり都心部にはない「情緒」がある。 西洋との交易によって栄えた歴史もあり、 建物に古き良き香りを感じるのである。 また横浜カラーと言えば、 多くの方が「青」を連想するはずである。 横浜マリノス、 横浜ベースターズ スポーツに於いても必ず青を基調としたユニフォームになる。 例えば駅の内部や街の看板やポスター、 ショップの外観などもしかりだ。 ただ同時に赤煉瓦倉庫や馬車道の駅舎に代表されるように、西洋文化のような煉瓦作りの情緒を醸す建物も多い。 歴史的な建物に興味を持ち、 知りも…
常々「映える」カフェは嫌いとは言いながら、 このカフェは映え映えなのである。 雑誌に載るようなカフェで、いやいや話が違うじゃないかとお思いだろうが、 ここはれっきとした「目的に適う」場所なのである。 渋谷区広尾にあるカフェ「CANVAS TOKYO」。 超都心でお洒落ではあるのだが、 実はお洒落過ぎて店内は意外にしっとりしっぽりしている。 これは店内が10席しかないこと、 ドーナツやドリンクをそれこそ「映え」させる為に重ねて持ち歩く、ということが影響している。 例えばこうだ。 お洒落女子達はこのようにドリンクにドーナツを重ねて、広尾の町を食べ歩く訳である。 ほとんどの人はテイクアウトで、外観に…
東京都港区芝公園。 そう、東京都タワーの所在地。 ただ高所恐怖症の私は下から申し訳程度にパシャリ。 目的はお前じゃないんだ、と心の中で悪態をつきながら進む。 今回私がどうしてもお会いしたかったのが、 千躰子育地蔵(せんたいこそだてじぞう)。 東京タワーの見える寺として有名な増上寺。 以前のブログにて、 ウメジローを撮影する為に2時間も粘った寺である。 その増上寺には、子供の成長と健康を願って安置された地蔵尊がある。 それが千躰子育地蔵なのだ。 増上寺の右手奥を進むと、いた! 子供への愛情の表れとして帽子や寒さのための前掛け、暑さの風車を持ったなんともキュートな子らが! プクッとしたほっぺにおち…
「ツッコミ処満載」のコーヒースタンド、ジャームッシュ。 いよいよ最終話である。 以前ブログ「素敵な…スタッフたち?」にてご紹介させていただいたが、 店頭で出迎えてくれるのは、なにもあの可愛い民芸品達だけではないのである。 や、民芸品なのであるが、 これまたジャームッシュらしく、クセが強めな奴ら……こけし まぁ40年以上生きてはいるので、 こけしは知っているし、見たり触れたりもしている。 だがこけしにここまで多彩な風貌と表情があるなんて想像だにしていなかった。 もはやこのジャームッシュというコーヒースタンドが私のツボにビシビシハマっていた為、 実家に帰る際には「必ず」立ち寄るようになっていた。 …
サービス業をしていると、 世間のカレンダーとは休日が異なる。 当然夏休み期間なども周りが休みが明けたタイミングで頂く事となる。 ここ2年間はコロナの影響もあり、 全国的に旅行的なものは自粛するといった状況であった。 体裁は「夏休み」なのであるが、どこにも出かけられない分、 仕事している時よりもフラストレーションが溜まる。 そんな時に眺めるのである。 数年前に行った奄美大島の写真を。 9月末・・・世間よりも少し遅れた夏休み。 例年は台風が直撃するタイミングである。 どうしても夏休みが取れず、それでもどこか国内に まだ「サマバケ」の余韻の残る場所はないかと探したのが この奄美大島なのである。 都内…
あらゆる生き物には個性があると思う。 犬や猫とまでは行かないまでも、 鳥や小動物などもやはり一匹一匹個性がある。 街中でそんな生き物を見かけてはスマホやカメラで 彼らの姿を収めるようにしている。 それは単純に「そこに居る」以上の風貌を湛え なんだか人間の様な感じさえする事がある。 今回は私が街中で出会った「鳥」たちの姿をご紹介したい。 隅田川の海辺に佇むこの哀愁たっぷりの海鳥が 人間がそばによっても微動だにせず、 ずっと視線を海面に注いでいた。 もはや黄昏感が溢れ出ていて、 人間側がちょっぴりお邪魔してはいけないと 配慮してしまうほどである。 また鳥らしく木に宿っているのだろうが、 その出立ち…
丁度良いバッグが欲しい。 そんなざっくりとした思いから、 この夏に使うバッグ探しが始まる。 ハイブランドは嫌だ。 確かにデザインやファブリックひとつひとつは素晴らしいかも知れないが、私が求める「丁度良い」バッグではない。 イメージは何というか、気取ってなくて、 どこか懐かしい雰囲気で、 それでいてやっぱりお洒落なもの。 それこそ何日もネット検索→実店舗へチェックを繰り返した。 私のざっくりとした思いを埋めてくれる「丁度良い」バッグなどないのではないか…… しかしたまたま立ち寄った吉祥寺で出会ったのである。 店の前を通りかかった際にウインドウから覗くカラフルなバッグたち。 とにかく心躍るバッグの…
これはジャームッシュ作品の中で私が最も好きな映画である。 音楽、詩、風景、そしてそれらを絡めて展開される世界観。 まさに世界で一番エレガントで美しい吸血鬼の ラブストーリーである。 アダムとイヴ 二人は永遠の命の中で愛を探求する…… 現代人の血は汚れていて飲めない。 彼らは純血を摂取するのが難しい時代に苦悩を感じながらもひっそりと生活をする吸血鬼。 始まりはデトロイト。 寂れた屋敷で何世紀にも渡りひっそりと暮らすアダム。 吸血鬼であることを隠し、 アングラシーンでカリスマ的人気を誇る伝説のミュージシャンとして生きる。 アダムはある種ロマンティシズム、メランコリーを音楽によって具現化し、 さらに…
私にはお気に入りのカフェが幾つかあるというのは 先日のブログに書いた。 俗に言う「映える」とか「お洒落」といったものを 超越した場所…… すなわち私にとってそのカフェに行く「目的に適う」コンセプトが大事なのである。 東京都調布市つつじヶ丘。 この東京郊外のしかも築60年近い集合住宅内にそれはある。 手紙舎本店。 これはカフェ好き、雑貨好きな方であればご存知の方も多い。 ここはひとりで過ごす素敵な時間を保障する。 レトロな団地の広場の片隅にさり気なくある 超素敵なカフェ。 大きなヒマラヤ杉を眺めながら、 ゆっくりと過ごす時間は至福である。 店内はどこか懐かしく、 新しさよりも古めかしさが目に優し…
モノには旬がある。 魚や野菜など食べ物の旬であれば、 栄養価が高く、一番美味しいとされる。 エンタメの旬は 話題性と高揚感からくる喜びが最も感じられる。 では、草花はどうか。 もちろん旬はある。 季節の移り変わりを感じ、愛でるといったところか。 ただし中にはエンタメ性や場所などの 旬を含む花もある。 それが桜と向日葵。 特に辟易とする猛暑日には 目で見て癒され、元気を授けてもらえる向日葵には 毎年お世話になっている。 向日葵を拝む時ばかりは、今が夏であることに感謝し、空に向かって伸びをする姿に 元気とヤル気を充電する。 だから、桜が散ると儚いように 向日葵が枯れて頭を垂れると「今年も夏は終わり…
以前ブログにてご紹介した 実に「ツッコミ処満載」のコーヒースタンド、 その名もジャームッシュ(すでに閉店してるが) 店名から什器、店内のBGMまで、 あらゆるところでクセの強いこのジャームッシュだが、 実は一番クセの強いのはまさにコーヒーなのである。 や、コーヒー自体はちゃんと美味しい。 クセが強いのは、 このパッケージなのである。 コーヒースタンド故にコーヒーはテイクアウトだ。 だからこの落書きアートな パッケージを持ち歩く。 するとやはりすれ違う人にガン見される。 もちろんお洒落ではあるので、恥ずかしいとかはない。 ただ、もはや何屋の何を飲んでいるのかは傍目からは分からないと言うのが本音だ…
今から5年前……夏祭り。 雑司ヶ谷の鬼子母神堂での一コマ。 何故あんなにテンションが上がったのか。 その日はたまたま用事があり、 ほとんどはじめての雑司ヶ谷にやって来ていた。 友人との待ち合わせには まだだいぶ時間がある為、駅周辺を散策する事にする。 何処か時間が潰せそうな場所は…… スマホで雑司ヶ谷周辺を調べてみる。 するとまず真っ先に出てきたのが「鬼子母神堂」。 興味深いのは、 その鬼子母神堂の中には、樹齢600年のイチョウのきが祀られているとのこと。 更に境内には日本最古の駄菓子屋さんがあるらしい。 これは空いた時間を有意義に過ごせそうだと 気持ちを弾ませながら鬼子母神堂へ向かう。 する…
ミラー越しの空。 とにかく私はそれを写真に収め続ける。 しかもドヤ顔で…… 友人に勧められるがまま始めたインスタ。 何とか今年で7年目である。 未だに「映える」が何なのかよくわからない。 当時、お洒落なインスタ写真をしらみ潰しに調べた。 その中で一際お洒落でハイセンスと感じたのが、 この「ミラー越しの空」なのである。 空の鮮やかで美しい風景を「あえて」ミラー越しから表現する手法に私は惚れ込んだのである。 自身のインスタに「映える」写真を増やすべく町中のカーブミラーを探した。 ただミラーから空を映せば良い訳ではない。 季節や朝晩などの風景をミラーに映り込ませながら、背景とのコントラストも強調する…
お洒落な人はだいたい小物使いが上手だ。 それは洋服ほど目立たず、 けれどもしっかりとアクセントになる。 アクセサリーも主張の激しいモノより さりげなく身に付けている人が 圧倒的にオシャレに見える。 私はアクセサリーは身に付けない。 だからお洒落じゃない……という訳ではないが(自分で言うのもなんだが)、 やはりつけた方がワンランク上のお洒落は 楽しめると思う。 ただ私は生来皮膚があまり強くない。 例えばシルバーも若い頃はリングやブレスレットなどを付けてはいた。 しばらくするとアクセサリーを付けている箇所がムズムズしてくる。 もう完全なアレルギー反応を起こしている。 それでも若い頃は皮膚が荒れよう…
だいぶ前になるが、 埼玉県川越市にノスタルジーを感じたくなり、 ちょっとした古都散策にいった。 川越は江戸時代は城下町として栄え、 国の歴史都市に認定されている場所である。 かの有名な時の鐘や情緒あふれる街並み、お洒落なカフェやベイカリーなど 実は見どころ満載の街なのだ。 「都心から電車で小一時間程で来られるなんてっ!」 と思わす感嘆してしまうような美しい町並み。 まさかの斬新な風景に我を忘れて歩き回った。 するとやはり腹が減る。 歩きながらでも食べられるもの・・・ やっぱりおやつ(ずいぶん無理やりだが) 駄菓子屋横丁などと言う素敵なネーミングの通りへ。 きいろっ!! 目がチカチカする程の黄色…
私はカフェが好きだ。 そしてお気に入りのカフェが幾つかある。 それは若い子達がSNSに載せるような、 いわゆる「映える」カフェとは少し違うかもしれない。 私が大事にするポイントは「空間」と「ランチ」。 情緒があり、しっかりとコンセプトがわかるカフェ。 また美味しいランチとゆっくり本が読めるか。 今回紹介するカフェは文学好きには堪らない。 駒場東大前の日本近代文学館の中でひっそりと 短時間営業している、その名は「BUNDAN 文壇」。 名前からしてワクワクする。 店内には天井までうず高くびっしりと 本が敷き詰められてらいる。 ここの本はカフェ利用中は自由に読む事ができる。 またこのカフェのランチ…
【あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。】を僕達はまだ知らなかった。
今週のお題「夏に見たいアニメ」 ハッキリ言ってアニメは殆んど見ない。 別に嫌いではないが、 わざわざ見ようとは思わないのである。 では、何故今回アニメを取り上げようかと思ったのか。 それは「夏」を強烈に連想させるアニメがあるから。 分かりづらくてすまない。 端的に言うと「見たい」ではなく「見るしかなかった」夏のアニメなのだ。 忘れもしない2013年夏… 友人達と観光を兼ねて秩父へキャンプに出かけた。 すると駅に着くや 街の至る所にカメラを持った、 いわゆる「オタク」っぽい方々の姿が。 しかも皆様何やらアニメのポスターの前で記念撮影などなさっていた。 もちろん私達のグループはその「秩父人気」が …
恥ずかしながら、 40過ぎてようやく食事を心から享受出来る様になってきた。 それまでは小鉢をちょこちょこなんて食べ方には無縁。 丼的なものや、 或る一定量のおかずをまさに「ガッツい」てきた。 つまりは食事は「楽しむ」ものではなく、 ただ単純に腹を満たすものであったのだ。 もちろん出された食事は何でもおいしいと残さず食べてきた。 ただ造り手が施す食事の「見映え」まで心を砕く事は出来ていなかった。 ある時、 20数年来の親友に言われた。 「そろそろ食事を嗜むように」と。 「嗜む」=好んで親しむ、愛好する まずは運ばれてきた食事の彩りや盛り付けを 目で楽しむ。 続いておかずの一品一品を一口ずつ、 よ…
大好きなモノだけを「厳選」して、 末永く使うミニマルな生活を…… 私はこの考え方に大いに賛同する。 人はモノを持ち過ぎる。 かつての私もそうだった。 衣類、本、家電…… 数が揃えば揃うほど、何故か疲れてくる。 シンプルにモノに対する「思い入れ」も薄れるのだ。 昨年思い切って断捨離をした。 ただひたすら「もったいない」との闘いの中、 モノが減って行くにつれ考えがクリアになってくる。 今回は断捨離ブログではなく、 或るモノについて語りたいのである。 オーロラシューズという靴をご存知だろうか。 ニューヨーク郊外にある「AURORA(オーロラ)」という小さな町の工房で、一足づつ手作業で丁寧に作られてい…
ジャームッシュがニューヨーク大学大学院映画学科の卒業作品として制作した、16ミリの長編デビュー作品。 荒削りではあるが、 その後のジャームッシュ作品全般に宿る人間の詩的情緒が垣間見える原点と云うべき作品。 「ぼくの名前はアロイシユス・クリストファー・パーカー。 息子を持ったらチャールズ・クリストファー・パーカーと名付けてやるつもりだ。 チャーリー・パーカーっぽく、ね。」 冒頭の主人公の台詞。 高音のかすれた声質が、若さ故の無鉄砲さや無邪気さを象徴する。 「僕は歩きながら夢を見る」 アロイシユスは眠れないままニューヨークを漂流する。 人は住む部屋に似ていて、定着してしまえばおしまいだ。だからこそ…
私は都心に住んでいる。 そしてはっきり言ってお洒落な土地だ。 コレは自慢でもなんでもなく、 とある理由があってそこに住んでいる。 その理由とは本屋である。 生来センスが無い私は 自分の感性の無さを、不精によるものだと認識してきた。 だから常習的に本や映画、絵画など 研鑽を積める環境が欲しいと思っていた。 センスも無いくせに、 一丁前に見栄っぱりな私はアートに触れられる場所は好んで行っていた。 中でも本屋というものは 誰しも手軽に行く事のできる場所だ。 自分の生活圏内で話題の本屋にはある程度行った。 一口に本屋と言っても、 そのコンセプトによって捉え方も大きく異なる。 店舗そのものがテーマパーク…
以前ブログに書いたが、 私の家の近所にある寿司屋…… そこに住む実にツンデレな女。 彼女が猫撫で声で甘えるものだから、 ついついこちらもその気になるのだが、 急に冷たい塩対応。 あの日もそうだった… 通勤電車ギリギリだった為、 かなりの急ぎ足で駅に向かう。 だが、 タイミング悪く(や、タイミングが良いのか) 女の寝起きに遭遇。 急いでいたが、 やはりここはご近所さん故、 「おはようございますっ!」と挨拶をした。 すると女は 私の挨拶に別段反応を示す訳でもなく、 気怠そうに伸びをした。 そして、 無言でじーーーっと私を見据える。 女の誘惑とも嫌悪ともとれる視線に なす術なく立ちすくむ。 もはや電…
はてなブログの今週のお題「人生最大のピンチ」。 「人生最大」と言うのだから、 もちろんそれはアップデートされていくモノだろう。 ただし、私の「人生最大のピンチ」は未だコレがトップだ。 学生、社会人問わず 誰しも経験があるかと思う「寝坊」。 いつもの様に朝起きて時計を見ると……??? 思考停止する事数秒。 一気にギアをMAXに入れ、 火事場のクソ力よろしく、 自分でも驚く程の火力で一気に家を出る…… ここまでは皆様にも共感して頂けるかと思う。 ただ、この人生最大のピンチとも言える寝坊が 「勘違い」だったとしたらどうだろうか。 まさに私の人生最大のピンチは この「勘違い」の寝坊なのである。 私は接…
ブログを始めて一ヵ月…… いよいよ満を持して触れてみたい。 映画監督ジム・ジャームッシュ。 私はジャームッシュが好きだ。 ジャームッシュフリークであり、 ジャームッシュフェチであり、 ジャームッシュ狂であり、 ジャームッシュ信者である。 だからこそじっくりシリーズとして 語りたいのである。 彼の作品の良さは 単調だかどこか飽きさせない「人」と「時間」。 人間の根本に流れる本能という一遍の詩を さり気ない形で漂わせる。 心の栄養価の高い、ジャームッシュ作品は、 またその映像の美しさも多分に影響している。 今回は軽く外枠のみの紹介ではあるが、 今後1作1作じっくりやっていきたいと思う。 ちなみに私…
世の中には実に多種多様な看板がある。 中には可愛いキャラクターっぽいデザインの ものであったり、 絵のみで、 自店の性質を的確に表現しているものある。 どんな商品を扱おうと、 一つ言える事は、自分達の看板には しっかりとした「想い」があるということ。 ただし… 正直、お客様にそれが伝わり難い物もある。 今回紹介したモノは デザイン的にも秀逸ではあるが、 その中味はかなり分かりづらいものである。 特に最後のこれ、 もはや名前ではなく文章である(笑) それでも日々行列が出来る人気店だから、 世の中分からないものである。 ランキング参加中ですので、下記のバナーを押して下さいね♪ ↓ ↓ ↓ にほんブ…
カッコよかった… 憧れだった… 本気であなたになりたいと思っていた… デーモン・アルバーン 90年代初頭、 空前のブリットポップブームが起こった。 中でもノエル&リアムのギャラガー兄弟率いるオアシスと 我がデーモン・アルバーンが メインボーカルを務めるブラーという イギリスを代表する二つのバンドの トップ争いに世界中が狂喜乱舞した。 VS 今の洋楽シーンは詳しく知らないが、 90年代以降、 この2つ程功績を積み上げているバンドはないだろう。 私自身オアシスも死ぬほど好きだ! でもそれ以上にブラーが好きで、 そしてデーモン・アルバーンが今だに私のヒーローなのだ。 若い頃の容姿端麗で華のある男だっ…
連日の猛暑日… まさに夏真っ盛りといった感じ。 ところで、 あなたは夏と言ったら何を思う? 向日葵、 夏祭りや花火、 はたまた海や川…… まぁ、さまざま出てくるかと思うが、 私が真っ先に思い浮かべるのは「金魚」である。 なんだ、金魚なら私も思い浮かべたよ、って方、 では金魚が夏を思わせる、その理由とは? ほとんどの方は恐らく夏祭りの「金魚すくい」が記憶の根幹にあるのではないか。 一方で私が金魚を「思い浮かべる」理由は歌川国芳。 もともと金魚なんぞに何の思い入れもなく、 祭りであろうが、金魚すくいなどは見向きもしなかった。 でも、忘れもしない2016年… 六本木で開催された歌川国芳展。 とある経…
街中の猫を撮影するのが趣味のひとつ。 出会う度に実に様々な猫が存在するのだと実感。 非常に気の弱いヤツ、 人懐っこいヤツ、 活発でグイグイくるヤツ…… その中でも コイツほど居眠りが板に着いた猫はいない。 もうそれこそ98%の確率で寝ている。 ごく稀に起きている姿を見ても、 まさかヤツだとは思わず、 一回スルーしてしまう程である。 ほとんどのノラ猫はカメラを向けると 逃げるか、踵を返す。 ただコイツに限っては写真を撮り放題だ。 何故なら寝ているから。 一回どこまで接写できるかやってみた。 結果…… どんだけだよっ!(笑) さすがに、 ちょっと、起きてよ〜っ! と声に出してしまうのだ。 ランキン…
好きな映画に「めがね」という作品がある。 小林聡美ファンであればもはや周知の作品である。 内容を深掘りするのは野暮であり、 この作品は他人の評論など気にせず ただ感じて欲しい映画である。 面白いとも面白くないとも云えない。 それは見た人が決める事であり、 私が知りたいのは「どう感じたか」だ。 自分の趣味を他人に押し付けようとする評論は そもそも如何なものか。 自分の価値観が絶対だという考え方は、 「人の在り方」を否定する。 少なくともこの映画の内容は 人ひとりひとりの価値観を尊重するというところに成り立っているように思う。 ご自身の「大切なもの」を感じ取る事が出来れば、見た価値はあるのではない…
結論から言おう。 私はリースが好きだ。 何故か? ドライフラワーや草木の質感と優しい彩りが とにかく良いのだ。 何か幸せが訪れそうな予感を抱かせる、 そんな存在感もまたお気に入りの理由である。 散歩が趣味なだけに、 様々なリースに出会う。 雑貨や装飾としてだけでなく、 店舗であれば、そのお店のイメージを決定付ける力がある。 街で見かける度に 記録として写真に撮るようにしているが、 その中でもお気に入りを今回のブログで紹介している。 リースと言えば円形の骨組みに草花を絡ませたものが一般的なのであるが、 ある時ふと思った。 違う素材でリースを作れないのか…と。 例えば部屋にうず高く積まれている、着…
人の営みとは美しくもグロテスクだ。 人間は誰しも何処か何かしらが欠損している。 ある人から見れば、 それを愛おしく感じるが、ある人から見れば言い知れぬ不快感を抱くかも知れない。 私は作家小川洋子の描く物語が好きだ。 何故なら 冒頭にも書いた「美しくもグロテスク」だからである。 彼女の描く作品の主人公たちは皆、 何処かが欠損している。 ただしその事が悲劇的なのではなく、 その人そのものの「生命」を強く意識させるのである。 また同時に作中の登場人物たちは非現実的なグロテスクの中に存在している。 例えば…… 「目に入れても痛くない」とよく言われるが、実際に目に入れたら如何であろうか。 これは大惨事に…
数年前に念願であった藍染め体験に行った。 日本に於いて藍は「青い宝石」と言われる程の 美しさを讃える染料である。 また同時に藍はとっても気難しく、 思い通りに染まらない染料でもある。 場所は埼玉県。 武州藍と呼ばれる本藍染をいざ体験。 何十年も継ぎ足しされた藍甕。 そこに染める生地(この時はパンツ)を 揉み込むように2,3分浸けては取り出してを 約5回…… もとは白いパンツがみるみる青く姿を変える。 その後天日干しで2時間。 出来上がった藍染めパンツを見た時は 万感の思いと、これからじっくりと育てていこうと強く思った。 まさに「藍とは愛」だっ! その後手に着いた藍が完全に落ちる迄に一週間かかっ…
東京都東村山市。 ここが私の育った街。 この地名を聞いて多くの方が連想するのは 志村けんさん。 そう、彼も東村山市のスーパースター。 ドリフターズにおける彼のコントがきっかけで 「東村山音頭」も全国的に認知された。 まさに輝かしい歴史。 ただ…… 我が故郷の東村山市には影の部分もある。 それは「国立療養所多磨全生園」。 ハンセン病患者を隔離していた場所である。 私は幼少期にこの全生園の中にある保育園に預けられていた。 わりと近くにハンセン病のおじいちゃんおばあちゃんがいて、 おやつをもらったり、遊んでもらっていた。 だから全生園に暮らす人々に何の疑問や偏見も抱かずに育った。 ロケ地の殆どが東村…
もう20数年前のはなし… 当時高校3年生だった私。 自慢じゃないが無遅刻無欠席を継続中であった。 いま思えば何故皆勤賞が獲れなかったのか。 わりと幼少期より周りの大人たちの影響で 洋楽を耳にしていた。 90年代に入るや否や、私に衝撃を与えるバンドが登場する。 「ニルヴァーナ」 恐らく洋楽及びロックに興味のない人でも知っている方は多いのではないか。 中でもヴォーカルのカートコバーンが私を虜にしたのである。 彼の生み出す楽曲やファッション、さらには端正な容姿。 私だけではなく、当時の若者はこぞって彼にハマっていた。 朝から晩まで ニルヴァーナを聴き、 破れたジーンズにクタクタの上着、 そして汚れた…
趣味の一つはカメラ。 「忙しい」を理由に最近は遠ざかっているが、 時間があれば良く撮りに行っていた。 都内を目的もなく散策し、 気になったモノを撮る…… この日もそうだった。 東京タワーが見えることで有名な 港区芝公園にある増上寺。 そして、お決まりの「増上寺越しの東京タワー」をパシャリっ! それ以外にさしたる興味も湧かなかったので、 そそくさと寺を出ようとしたその時… 一本の梅の木に宿るメジロを発見。 美味しそうに果汁を貪るメジロの姿に、カメラ小僧のスイッチが入る。 良さげな「絵」になる度にシャッターを切ろうとするが、直ぐに動いてしまう。 何とかウメジローをレンズに収めたいと四苦八苦するも、…
どういうつもりだろか。 女は寝転び、物欲しそうな目で見つめている。 まだ酒はまわっていない。 下手に自我を失って後々面倒な事になるのは御免だ。 すると、女は気怠そうにゴロンと大きく寝返りを打つ。 「あなたはどうしたいの?」 そう言わんばかりに伸びをする…… 嫌な予感しかしない。 女の誘いに乗れば、もう引き返せない事は 愚鈍な俺にだって分かる。 スーッとコチラに手が伸びてくる。 ………… この手を握ってしまえば、 もう戻って来れないだろう。 本能では「行くな」と言っている。 だが、俺の身体は女の誘いに乗るように 手を握っていた。 どうせ大したドラマも起こらない俺の人生、 一回ぐらいはいいかも知れ…
ファッションに於いて、異性の評判は気になるところ。 ただ同時に自分の趣味趣向も多分に影響する。 そこに時代時代のトレンドも反映される。 全てを加味すると、何を着るべきか悩む。 だから私は自分の趣味趣向にのみフォーカスするのである。 【その理由①】 どうせ着るのなら、自分が楽しくないと意味がない 【その理由②】 金を払うのは自分なので、他人の評価に依存したくない 【その理由③】 オシャレかどうかは別として、トレンドに囚われない他人との差別化に価値を感じる 私のこだわりはスニーカーやブーツ。 好きなのは、リックオウエンスの「ジオバスケット」であったり、フットザコーチャーのロングブーツだったり。 超…
お洒落な人間は自分の身の回りを、 自分の好みを体現するコンセプトでまとめる。 際たる例は雑貨。 初めに私は雑貨が好きだ。 ただし、自分の目指すコンセプトを体現出来るようなセンスは持っていない。 だから「お洒落だ!」と思う雑貨が多岐に渡り、 とにかく雑多になってしまう。 だからもう買えば買うほど雑多加減に加速がつく…… でもってまた「お洒落だ!」と思う雑貨に出会っても、雑多なだけにとっ散らかってしまうのである。 ヨーロッパ、南米、アメリカ雑貨…… それぞれの色がその雑貨をより素晴らしいモノにしていく。 一つ一つは申し分なくオシャレだし、 存在感もあり、 自室を彩るには十分すぎる。 だが複数集まる…
コレはある意味、呪縛かもしれない。 仕事、プライベート関わらず出会ってしまうのである。 や、別にストーカー的な生命の危機やストレスを 感じる訳ではないが…… また「会った」…とちょっぴり「苦笑い」してしまうのである。 たまにネタ的な感じで周りの人間に話す。 反応はいつだって「可愛いじゃない」。 う、うん。 可愛いんだよ。 それは分かってるし、 何よりも、この話が別段面白くないのも重々理解している。 ただ何でこんなに行く先々で出会うのか… 我が国に於いて、 奴は至る所に居なくてはならないような存在なのか。 老若男女問わず、まあまあ殆どの人間が奴を好意的に受け止める。 だが、実物の奴は本当に可愛い…
アレクサンダー・ロックウェルという監督を知ったのは まだ義務教育が終わるか終わらないかの92年。 映画好きな母が買ってきた一冊のパンフレットが 私を惹きつけた。 そのパンフレットとは映画「IN THE SOUP」 モノクロ画像にスティーブ・ブシェーミとシーモア・カッセル… パンフレットのモノクロ画像の優しい雰囲気と 名優(当時はもちろん知らない)達のコミカルな表情が妙に気になってしまったのだ。 勇気を絞って初めてミニシアターというものに行った。 99年に惜しまれつつ閉館した、シネヴィヴァン六本木。 周りはいかにも文化的な大人ばかりで、その中にポツリと佇むケミカルジーンズの少年… いざ、映画が始…
昨日のブログの続編である。 まさに「ツッコミどころ」満載のコーヒースタンド 「ジャームッシュ」。 店のネーミングや店内のディスプレイなど、 いろいろ退屈させない店であるが、 カウンターに鎮座してお客を迎えるスタッフ!? にも注目してしまう。 しかも行く度にカウンターで出迎えてくれるモノが違うのだ。 スタッフは複数いるのだろうか? や、普通のカフェであれば、スタッフが複数いるのは当然だが… 此奴らはいったい何なのか… 「ゆるキャラ」よりも明らかな深みと文化的な息吹を感じる。 ……⁉︎ まさか、民芸品! そう、日替わりで出迎えてくれる此奴らは 日本各地の「文化大使」だった訳である。 店名はコアなフ…
地元にある「ジャームッシュ」という名のコーヒースタンドが 閉店してしまった… 上顧客という訳では無いが、実家に帰る際には必ず寄っていた。 そもそも「ジャームッシュ」という店名は 私の足を止めるのには十分である。 絶対にマスターは映画好きに違いない! しかも入口のマットは…… スティーブンキングの代表的作品、某ホテルのあのマットではないか。 こんな店興味を持たない訳がない! おもむろにコーヒーを注文。 いかにも拘りの強そうなマスターが入れる ハンドドリップコーヒー。 拘り強めなので、当然待ち時間はかかる。 その際にじっくりと店内を観察。 そしたら、あるわあるわっ! おおよそ一回のブログでは紹介し…
2022年上半期のBEST MOVIEは? 極めて個人的に良かった作品をご紹介したい。 No.3:林檎とポラロイド 記憶喪失を引き起こす奇病が蔓延する世界で、突然記憶を失った主人公の男性。 治療のための回復プログラム「新しい自分」に参加し、毎日送られてくるカセットテープに吹き込まれた様々なミッションをこなしていく…… 静かに流れる映像の中に強い人間活動の根本が溢れ出る良作。 淡々と進む物語も、間延びする事なく丁度良い塩梅に消化出来るのが素晴らしい! No.2:ちょっと思い出しただけ ジムジャームッシュの「ナイトオンザプラネット」へのオマージュときいて、 コレは絶対行こうと決めていた作品。結果、…
音楽、ファッション、映像、絵画…… 芸術と呼ばれるものは様々だが、 街中の落書きほどハイセンスなものはないのではないか。 街のある特定の条件下で成り立つ「落書き」という 芸術は、時間や労力を極力かけずに成り立つ 瞬発力が魅力である。 人間が「創造するいきもの」ということを 改めて思う。 美術館や展示会は「然るべき場所」で行われる為、人はしっかりと対象を見て、感じる。 しかし、この「落書き」というものは、 事前告知もなれば、人が気付かない場所にひっそりと佇んでいる。 それを見つけた時に思うのは……描き手の心境。 もちろん「落書き」を見ただけでは、何を想い、何を伝えたいのかは分からない。 や、そこ…
私は高所恐怖症。 だから空を見上げる。 もうそれは昔からである。 現代人は自律神経を乱しやすいそうだ。 会社や友人、家族などの対人関係はもちろん、 情報量の増加で気がつかない間にストレスを 感じているから。 自律神経失調症に有効とされるものの一つが「空を見上げる」こと。 まず上空を見上げる事で呼吸が通りやすくなる為、 自律神経が整う。 加えて広大な空と青さが良い影響を与えるのだとか。 すなわち習慣的に空を見上げる私は、常に自律神経が整っている訳だ。 ただし……… 私にとってそんな事はどうでもいい。 そもそも今回のブログは健康をテーマにもしていない。 ただただ見上げたその場所からの眺めに憧れるの…
おそらく日本人の90%が「鶏飯」を「とりめし」と 読むのでないか。 かくいう私も疑いもなくそう読んでいた。 や、もちろん読み方が違う訳では無い。 むしろ日本人の残り10%にすると、 別の読み方がDNAに刻まれているようなのだ。 コロナ前の2019年。 鹿児島出身の友人と夏休みに奄美大島に行った。 大自然を向こうに回し、 出来うる限りのアクティビティを堪能。 これでもかとカロリーを消費したアラフォー男子。 ホテルの夕食までまだまだ時間があるのだが、 腹が何か入れろと叫び続ける。 すると鹿児島出身の友人が言った。 軽く「けいはん」でも入れる? ………けいはん? 友人はいったい何を言っているのだ。 …
1月の夜23時… 平日のこの時間帯にかなりの頻度で 横浜界隈を歩いていた。 全くひと気はない。 都心部の生活に慣れていると、 日付が変わる手前にこれだけ閑散としているのが 逆に不思議だ。 ただそこはさすが横浜と云うべきか、 閑散とした夜道を飽きさせない景色を用意してくれる。 まばらに灯された窓の明かりが、 海面に反映されて真冬の蛍さながら。 中でも密かに楽しみにしていたのが、 「よこはまコスモワールド」の大観覧車。 物心付いた頃より、高所恐怖症だった自分がまさか観覧車に惹きつけられるとは… 前を通るたびに、観覧車の電飾が変わる。 赤、青、黄色、オレンジ、緑と 誰に向けているのか、 いささか勿体…
ファッション… 流行を追うつもりはない。 心底気に入ったモノだけを、ダメになるまで着る。 音楽… 流行を追うつもりはない。 頑なにビートルズをリピートする。 好きなのはジョンやポールではなく、 ジョージハリスン。 どこか華やかさよりもクールで無骨な雰囲気に魅了される。 2000年代初頭。 アパレル業界で一代ムーブメントを巻き起こした ブランド「ナンバーナイン」。 ブランド名の由来もビートルズの「Revolution #9」からきてるのもまた良き。 デザイナー宮下貴裕率いる、このブランドの最大の魅力は コレクション毎のコンセプトにある。 カートコバーン、レッドツェッペリン、クラッシュ、ガンズ… …
近所の寿司屋。 そこに住む女の話。 彼女はいかにも「良い女」然とした佇まいで毎日俺を誘惑する。 時には俺の目線をかわし、 気付かぬフリをする。 またある時は、 目が合った瞬間に 「あなたなんか眼中に無いわよ!」と キッと睨みつける。 そうかと思うと ゴロンと寝転び、寛いだ様子で 俺の心を弄ぶ。 「これ以上騙されまい!」と 警戒する俺に、 甘えた仕草で擦り寄る。 ダメな俺は 結局彼女に迫るが やはり、 「本気にならないで!」と 睨まれるのである。
SNSって何? あまりにも無知な自分。 そう、あれは2016年夏… 友人に勧められInstagramを始めた。 「何でもいいから好きな写真を投稿すれば良いんだよ!」 友人の放ったこの「何でもいい」ってのが、 まさに「呪いの言葉」さながら。 SNSというのは、全世界の不特定多数に見られるものだと聞いている。 ってことは… 言い換えると「自分のセンスを披露する」って事だろ? いやいや、待ってくれ。 まずは「オシャレ」なもの、「可愛い」ものの概念を教えてくれ。 参考までにと、Instagramを眺めては 「どいつもこいつもオシャレじゃんよっ!」と呻きながら後ずさる。 や、でもやると言ってしまった以上…
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