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2021/12/25

  • 米国: 審査基準の改訂と、限定要求と分割出願

    化学の特許出願ではマーカッシュクレームという選択式のクレーム形式をとることがあります。 たとえば、下記のような形式になります。 マーカッシュ形式とは、化学の分野でよく使われる、複数の構成要素で形成されるあるグループの中から、必要な構成要素を任意に選択するように記載する形式であり、択一形式による記載形式の一つである。「A、B、C、D からなる群から選択された、1 種類又は 2 種類以上の物質を含む~」の表現が一例である。 http://特許請求の範囲の表現形式に関する 調査研究報告書 今回、米国特許庁の審査基準であるMPEPのマーカッシュクレームの審査に関わる部分について改訂が加わりましたが、少…

  • 米国: 米国知財高裁であるCAFCのお家騒動?

    米国では裁判官に基本的には定年がありません。 そんな中、米国知財高裁であるCAFCでは、Newman判事という長くレーガン大統領政権から判事を務めている方がいます。 Newman判事のご経歴などは下記などをご参照です。 ballotpedia.org さて、今回ですがCAFCの所長であるMoore判事が、Newman判事に対して"unfit her duties"として、"1980 Judicial Conduct and Disability Act"に基づく訴訟を提起したそうです。 こちらMoore判事の請求が認められると、Newman判事の引退もありえるそうです。 news.bloomb…

  • 日本: web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を利活用する時代へ ~

    自民党から、「web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を利活用する時代へ ~」が出たようなので、メモ。 個人的に注目するただちに対処すべき論点の部分をみていくと、まず税制。会社や個人の暗号資産が税制で流動性が失われている部分があるので、ここら辺は会社と個人の両方の緩和を早急に行ってほしいところ。 税制改正 (1)令和5年度税制改正で、法人が保有するトークンを期末時価評価課税の対象から除外する方針が示された。一方で、他社発行の保有トークンに関する課税課題が残る。 (2)暗号資産取引から生じた所得は雑所得(最高税率55%)で課税されるなど、諸外国に比べて厳しい税制による納税者の海外流出が増…

  • 雑談: ChatGPTで特許出願書類の発明の背景技術は書けるのか?

    ChatGPTが非常に注目を集めています。毎日ChatGPTに関する何らかのニュースを見る日々が続いています。 www.patent-topics-explorer.com 実際、Googleトレンドで最近政府が注目しているメタバースとのトレンドの差を見ても、ChatGPTの圧倒的なトレンドが伺えます。 過去3年間のChatGPT(青)とMetaverse(赤)のグローバルでのGoogleトレンド検索結果 検索の代替と文章生成能力に期待して、今回特許出願の背景技術部分が書けるか実験してみました。お願いした条件は大体下記の感じです。 今回の発明: トランスフォーマーアルゴリズムを用いた専門知識を…

  • 日本: 注目の知的財産大合議FC2 v. ドワンゴの判決言渡しは2023年5月26日になるそう

    特許権の域外適用が争点となっているFC2 v. ドワンゴ事件が、知財高裁大合議で審議されることになり注目があつまっていました。 www.patent-topics-explorer.com こちら口頭弁論期日が更新され、判決言い渡し日として2023年5月26日があらたに設定されました。 1. 令和4年(ネ)第10046号 特許権侵害差止等請求控訴事件 原審 東京地方裁判所令和元年(ワ)第25152号 当事者 控訴人(原告)株式会社ドワンゴ被控訴人(被告)FC2,INC.被控訴人(被告)株式会社ホームページシステム 権利の種別 特許権 発明の名称 コメント配信システム(特許番号:第6526304…

  • AIの訓練データや学習方法、ソースコードはオープンにすべきなのか否か

    先日、OpenAIはGPT-4の構築に用いたデータセットやトレーニング方法について開示しない方針を決めたという記事がありました。 gigazine.net ブラックボックスとして批判する声もあり、科学の点では再現性の問題点もあります。Open AIがopenにしないのはなんでだという批判もあり、皮肉がきいています。 理由の一つに競争を挙げていますが、non profitであるOpen AIが競争を理由に挙げるのも、なかなか理解に苦しいところもあります。 Stable Difuusionなどはソースコードも開示され、責任あるAIのもとRAILライセンスという枠組みも考案されてきています。 www…

  • 米国: Internet ArchiveのOpen Libraryのコロナ禍での措置が著作権を侵害すると地裁判断

    Internet ArchiveのOpen Libraryのコロナ下での措置が著作権を侵害するという地裁判断が下ったそうです。 www.msn.com article.auone.jp Internet Archiveは下記のOpen Libraryというデジタル書籍をオンラインで貸し出すプログラムを行っているそうです。 openlibrary.org 従来は一人一冊でしたが、コロナ禍の2020年3月24日から貸出枠を一人10冊に拡大した「National Emergency Library」を立ち上げたそうです。これを著作権を侵害するという大手4社からの訴訟提起があったことが今回の経緯になり…

  • 日本: 文化庁の京都移転、著作権は京都と東京どちらでみるのか?

    本日、2023年3月27日から文化庁の機能が京都へ移転することになったという報道がなされています。 www3.nhk.or.jp 文化庁からも、「文化庁、京都へ」という公式サイトも立ち上がっており、いろいろなイベントも企画されているようです。 bunka-iten.kyoto 一方で、AIやWeb3といった次世代の技術が台頭してくる中で、著作権の存在感が著しく向上しています。例えば、AIのコードなどは著作権の保護を受ける対象となりえますし、NFT上の画像などのコンテンツも著作権の保護の対象となりえます。 これらのデータは無体物であり、通常は差止め等ができませんので、知的財産権として保護されるこ…

  • 欧州: Post-published evidenceが考慮される基準について拡大審判部の判断が出る

    欧州では、出願後に進歩性を主張する際に提出する実験データの証拠が受け入れられる基準について、拡大審判に質問が付託されていました。 事前にpreliminary opinionが拡大審判部からは提示されており、その際は、提出された証拠は原則考慮すべきで、進歩性の効果の認定に際してpost-pulished dataを考慮するかは、「当業者がそのデータについて「significant reason to doubt it」を有するかをクライテリアにすることを仄めかしていました。 www.patent-topics-explorer.com さて、最終的な決定はどうなったのでしょうか。 まず、事前の…

  • シリコンバレー銀行のローン担保としての特許

    シリコンバレー銀行の破綻が契機となり、銀行の信用不安が起こり始めています。 www.patent-topics-explorer.com 本件は特許関係ブログですが、シリコンバレー銀行と特許の面白い関係として、スタートアップを多く相手にしていたシリコンバレー銀行の特徴なのかもしれませんが、シリコンバレー銀行はスタートアップへのローンの担保に特許を使っていたそうです。 patentlyo.com 実際にAssignee nameで米国特許をラフに検索をかけてみると、4157の結果がヒットしました。 assignment.uspto.gov 米国特許権の譲渡の目的で項目がはいっているもののランキン…

  • 百度(Baidu)もChatGPT対抗品「文心一言(アーニーボット)」のデモ披露

    昨年のChatGPTの発表から、GPT-4の発表、Google BardやWorkplaceの発表と、Generative AIの進撃がとまりません。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 中国の百度(Baidu)もChatGPT対抗品を出すとされていましたが、ついにデモが発表されたそうです。その名も「文心一言(アーニーボット)」というそうです。 www.itmedia.co.jp 発表の様子はyoutubeでも公開されています。 www.yout…

  • 米国: 米国著作権局がAI生成著作物の登録に関する新ガイドラインを公表

    米国では、著作権の登録制度が活用されていることもあり、米国著作権局への著作権登録についてGenerative AI自体が著作者となれるかということや、Generative AIで生成された著作物が登録をうけるかについて、事件が起きています。 事件では、AI自体は著作者にはなれず、AIが作成した著作物自体は著作権登録ができない(漫画についてはその選択されたAI生成された絵の漫画の配置等には著作物登録が認められています)。 詳しくは、下記もご覧ください。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com そのような事情もあり…

  • Googleの逆襲: Google WorkplaceのGenerative AI導入デモ画面が発表される

    ついにOpenAIからChatGPTに続いて、次世代のアルゴリズムGPT-4もリリースされ、Googleはどうするのか記事でも投稿していました。 www.patent-topics-explorer.com GoogleはBardというChatGPTライクなチャットボットをリリース予定としていましたが、むしろこちらの方がビジネス的には魅力的というものが出てきました。 こちらのGoogle Workplaceの新機能です。デモ画面が下記でリリースされています! www.youtube.com リリースは年内ということですが、、、 www.itmedia.co.jp Generative AIをビ…

  • ChatGPTに使われたGPT-3.5を上回るGPT-4が公開される

    世の中に強烈なインパクトを残したChatGPTですが、 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com ChatGPTに使われたGPT-3.5の次世代アルゴリズムGPT-4が満を持してOpenAIから発表されました。 openai.com 学習には彼らの持つテストデータやChatGPTの入出力情報等が使用されたようです。 現在2つの方法でGPT-4アルゴリズムが使えるようになっているそうです。 (…

  • 書評: 「半導体戦争」を読む。半導体が何故戦略物資となったかが分かる一冊。

    近年、半導体の経済安全保障と紐づける報道を目にすることが多くなったので、下記の書籍を購入しました。 半導体戦争――世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防 作者:クリス・ミラー ダイヤモンド社 Amazon 日本でも、トヨタ・NTTなど8社が出資して製造企業ラピダスが設立されました。 www.nikkei.com さらに、研究組織として、LSTCも立ち上がる予定で、IBMから技術供与を受け、ラピダス-LSTC体制で2nmのロジック・チップの量産体制を構築することが目指されています。 20221111004-1.pdf (meti.go.jp) さらに、ソニーは熊本に大手ファウンドリーTSMC…

  • 日本: メタバース等のデジタル空間の形態模倣商品に対応するための不競法改正等

    経産省から、メタバース等のデジタル空間の形態模倣商品に対応するための不競法改正案が国会提出されたプレスリリースがされました。 www.meti.go.jp 経産省のプレスをみてもらえると分かりますが、不競法はそれ以外も限定提供データの保護についての改正もありますし、意匠や特許等の改正も入った法律改正案になります。 一方、日経などではメタバース等のデジタル空間上での形態模倣商品の提供について改正が着目されていますので、そちらを取り上げようかと思います。 www.nikkei.com 上記の改正の肝となるのは不正競争防止法2条1項3号という条文で、形態模倣商品の提供を日本における最初の販売から3年…

  • 米国: シリコンバレー銀行破綻、スタートアップエコシステムはどうなるのか

    融資先のスタートアップの資金繰り悪化による預金引き出しによる残高減少と、利上げによる債券悪化が相まって、財務悪化、増資に失敗し、経営破綻に至ったそうです。 www.nikkei.com 銀行界隈とスタートアップエコシステムにどんな影響があるのか注目が集まるところです。 スタートアップ的人生(キャリア)戦略 (NewsPicksパブリッシング) 作者:リード・ホフマン,ベン・カスノーカ ニューズピックス Amazon スタートアップファイナンス 起業で失敗しない「おカネ」とのつき合い方 作者:加瀬洋 秀和システム Amazon スタートアップ失敗の法則 作者:増田裕介 秀和システム Amazon…

  • 米国: 技術的保護がされたソフトウェア対応医療機器の診断・維持・修理目的の利用のルールについて地裁判断

    米国の著作権1201条にアクセス制限やコピー制限がついた著作物に対する著作権の権利制限規定がおかれています(著作権が及ばない範囲ということですね)。 *条文を詳しく見たい方は、こちらなど 第12章-著作権保護および管理システム 外国著作権法一覧 著作権データベース 公益社団法人著作権情報センター CRIC さてこちらの権利制限規定の解釈として、米国著作権庁は昨年10月に下記のFinal Ruleを出していました。 Exemption to Prohibition on Circumvention of Copyright Protection Systems for Access …

  • 日本: 大学との共同出願が未実施の場合、大学がライセンスできるようガイドライン改訂

    日経新聞に下記の記事が出ていたのでメモ。 www.nikkei.com おそらく知財戦略本部での議論についてのニュースかと思われます。資料によるとガイドラインの改訂によって実現をしようとしているようです。 www.kantei.go.jp 記事で挙げているGoogleのStanford特許や、最近話題のCRISPR関連特許もそうですが、企業と共同研究する前に大学が自分で単独特許網を形成していたことが大きかったんだと個人的には思っています。 出願戦略の基本のキですが、アライアンスの前に重要特許の単独出願は終えてしっかりと基盤を整えておく。そこに尽きると思います。アライアンスした後で特許をコントロ…

  • 日本: 特許権の域外適用についてのFC2vドワンゴ事件が大合議に指定

    国外サーバーに存在する場合の特許権の域外適用についてに話題になっていましたFC2vドワンゴ事件が大合議に指定されました。 1. 令和4年(ネ)第10046号 特許権侵害差止等請求控訴事件 原審 東京地方裁判所令和元年(ワ)第25152号 当事者 控訴人(原告)株式会社ドワンゴ被控訴人(被告)FC2,INC.被控訴人(被告)株式会社ホームページシステム 権利の種別 特許権 発明の名称 コメント配信システム(特許番号:第6526304号) 口頭弁論期日 令和5年3月29日午後2時00分 大合議事件 知的財産高等裁判所 最近は損害賠償の認定周りの大勢が凡そ定まっていた大合議が多かったところ、デジ…

  • 欧州: チートプログラムが著作権侵害にあたるか欧州司法裁判所に質問が付託される

    欧州でチートプログラムが著作権侵害にあたるかの欧州司法裁判所への質問の付託が行われたそうです。 www.fosspatents.com ドイツ語ですが、被告側のホームページからプレスがでています。 www.gvw.com 仮訳ですが、裁判所からのプレスによると下記の質問が付託されているようです。 (1) 変更されるのがコンピュータプログラムのオブジェクトコードやソースコード、またはその複製ではなく、保護されるコンピュータプログラムと同時に実行される別のプログラムが、保護されるコンピュータプログラムが作業メモリに作成し、プログラムの実行に使用する変数の内容を変更する場合、指令 2009/24/E…

  • 日本: メタバース上での形態模倣に関する不競法改正へ

    メタバース上の知的財産保護の法律改正案を経産省が今国会提出するという報道がありました。 www3.nhk.or.jp さて、関連しそうな知財関連の法律としては、意匠、商標、不競法、著作権あたりがありますが、今国会に挙げるとなると審議会を通している必要がありますので、経産省所管ですと不競法の改正にとどまる可能性が高そうです。 意匠法→産構審でまだメタバース関係の審議無し 商標法→産構審でまだメタバース関係の審議無し 不正競争防止法→産構審報告書あり 著作権法→経産省の所管でない 下記の産構審の審議の中で、実際に不競法の改正の方向性が示されています。 資料3 「デジタル化に伴うビジネスの多様化を踏…

  • 2023年2月に読まれた記事ランキング

    2023年2月に読まれた記事のランキングを作成しました。 Generative AI、秘密特許、欧州単一特許/欧州統一特許裁判所といった記事が上位に来る結果となりました。 来月からは欧州単一特許/欧州統一特許裁判所のサンライズ期間が始まりますし、目が離せないですね! 順位 ページ タイトル リンク 1 雑談: ChatGPT等のAIに情報を入力するときは注意! 雑談: ChatGPT等のAIに情報を入力するときは注意! - 気になった特許の話題 -Patent Topics Explorer- 2 雑談: StableDiffusionのRAILライセンスを素人ながら調べてみた 雑談: Sta…

  • 米国: 最高裁が推奨アルゴリズムを提供したプラットフォーマーの責任ついて口頭審理開始

    米国で推奨プログラムをめぐるプラットフォーマーの責任についての最高裁の審理に注目が集まっているそうです。 www.nikkei.com 本件、Gonzalez v. Googleという事件で、「2015年にパリで起きた同時テロで死亡した被害者の遺族らが起こした訴訟で、原告側はグーグルの動画共有サイト「ユーチューブ」が過激派組織「イスラム国」(IS)の動画を利用者に推奨したことでテロを助けた」として、推奨アルゴリズムを提供していたGoogle等のプラットフォーマーに対して訴訟が提起された事件とのことです。 一方、the Communications Decency Act (米国通信品位法)の2…

  • 日本: Web3を代表する分散型組織DAOは訴訟の当事者能力があるか-日本編-

    先日、米国のトピックとして下記をメモしました。 www.patent-topics-explorer.com 一方で、日本で分散型組織DAOは訴訟の当事者能力があるか気になるところです。 DAOが日本で法人格を取得しなかった場合の取扱いとしては、「権利能力なき社団」か「民法上の組合」にあたるとされています。 どちらになるかで、脱退した構成員に団体の財産を戻す必要があるかや、構成員の責任が無限責任なるのか有限責任になるのかといった違いが生じるようです。 日本におけるデジタル資産・分散台帳技術の活用、事業環境整備に係る調査研究 最終報告書(PDF/10,215KB) ここで、訴訟上の当事者能力につ…

  • 米国: 2022年にNPE訴訟数は予想に反して上昇せず。インフレが寄与か?

    Unified Patentsから2022年の米国特許訴訟の統計が発表されました。 www.unifiedpatents.com 景気後退時は、事業会社が特許を売却し資金化する一方、NPEが特許を買いNPEからの特許訴訟が増えると予想されていました。これは以前のリーマンブラザーズ破綻から始まった不況の時に見られた傾向です。 今回もコロナによる景気後退が起こった中でどのような傾向が見えるか注目されていました。 一方で、予想に反して結果は今年もNPEからの特許訴訟は大きく増えずでした。 2022 Patent Dispute Report — Unified Patents 理由の一つに、現在米国…

  • 米国: 画像生成AIが作成したコミックの絵自体は著作権で保護されないという判断

    画像生成AIで有名となったMidjourneyで作成した絵で作ったコミックの米国著作権局への登録が問題となった事案です。 どんな感じの作品化は下記のニュースに扉絵やいくつかのシーンの紹介があるのでご参考です。 gigazine.net 当初は米国著作権局は登録を許可したものの、コミックの絵が画像生成AIであるMidjourneyで作成されたということが明らかとなり、判断を覆したものになります。 www.forbes.com 詳しくは、米国著作権局の判断を見てもらえばと思いますが、AIの作成した絵自体の著作権登録は否定されましたが、「人間の書いた文章」や「絵(AIが作成したもの)と文章の選択と配…

  • 雑談: 研究者はChatGPT等の生成系AIをどのような用途で使っているか?

    NatureにChatGPT、StableDiffusion、Midjourneyなどの生成系AIをどのように使っているか研究者等のNature読者にアンケートを取った記事があり、面白かったのでメモです。 www.nature.com まず、Nature読者の約80%は生成系AIを使用したことがあるそうで、研究者のAIリテラシーの高さが見て取れます。一方で、ある程度使用している人は38%程度になるようです。 そして、用途ですが、最も高かったのは「creative fun not related to research」の約57%で単純に興味で使ってみたというものだったみたいです。 2番目に多い…

  • 書評: 統一特許裁判所と欧州単一効特許 実務者ハンドブック

    久しぶりの書評です。 今回紹介するのは、2023年6月1日から欧州統一特許裁判所と欧州単一特許の運用が核的になりましたので、以下の書評をしようかと思います。 統一特許裁判所と欧州単一効特許: 実務者ハンドブック 作者:HOFFMANN EITLE,Dr. Clemens Tobias Steins,Holger Stratmann,Dr. Niels Hölder,Dr. Michael Pfeifer,Dr. Dirk Schüßler-Langeheine,Dr. Andreas Stefferl,Dr. Thorsten Bausch,Dr. Maximilian Konrad,Mich…

  • 欧州: ドイツが条約寄託-欧州統一特許裁判所の始動-

    先日、欧州統一特許裁判所はどうなるのかなという投稿をしていましたが、動きました! www.patent-topics-explorer.com 欧州特許庁の情報によると、ついにドイツがUPCAを寄託したそうです。これにより6月欧州統一特許裁判所の開設に向けて、大きく動き出すことになります。 www.epo.org 欧州統一特許裁判所も、2023年6月1日の開設に向けて準備しているよとのことです。 www.unified-patent-court.org 欧州特許裁判所では、2023年1月1日から移行期間に既に入っているそうですが、既に2200件以上の早期単一効請求や登録遅延申請がなされているそ…

  • インド: 補正の根拠となるのはクレームだけか?明細書もありか?

    日本の実務をしているとタイトルの答えは、当然明細書に書かれた事項も補正の根拠になるだろうと思いますが、なんとインド特許庁は補正はクレームに書かれた事項しか認めないとして拒絶した事例があったそうです。 www.iam-media.com さて、拒絶査定となった場合、今までは行政機関であるインド知的財産審判委員会IPABに不服申し立てをする形でしたが、2021年に突如廃止されまして、高裁に直接上訴しなければならないこととなりました。 www.patent-topics-explorer.com この件も出願人であるAllerganは不服を申し立てましたが、現在のプラクティスに則り、デリー高等裁判所…

  • 欧州: 欧州統一特許裁判所は6月1日にオープンするのか?

    このブログでは欧州統一特許裁判所等について何回か投稿してきました。現在、欧州統一特許裁判所の開設は2023年6月1日、サンライズ期間の開始は2023年3月1日というタイムラインで動いています。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com また新しいリーク記事が出てきましたが、欧州統一特許裁判所のacting chairman of the Administrative Committeeが、現在のところタイムラインに変更の予定はないことを再び認めたそうです。 3月1日にサンライズ期間が開始するには、ドイツのUPCA…

  • 米国: 米国特許庁がAI発明者について意見募集するそう

    正式なNoticeは2023年2月14日に出るそうですが、米国特許庁がAI発明者についての意見募集をするそうです。提出期限はpre-publicationによると、2023年7月1日までになるようです。 Request for Comments Regarding Artificial Intelligence and Inventorship https://public-inspection.federalregister.gov/2023-03066.pdf 下記のDABUSというAIが発明者になれるかという事件や、最近のAIの発展を踏まえてということのようです。 www.patent-…

  • 日本: 秘密特許制度の基本指針案パブコメへ

    先日、秘密特許制度の基本指針案について先日有識者会議で資料が公開された旨を投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com その中でパブリックコメントの募集を行うことが言及されていましたが、、、 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/keizai_anzen_hosyohousei/r5_dai5/siryou4.pdf 早速パブリックコメントの募集が開始されたそうです。期限は2023年3月12日23時59分までとなっているそうです。 public-comment.e-gov.go.jp 予定によると、この意見を踏まえて、有識者会議で基本…

  • 日本: 特許出願の非公開に関する基本指針(案)が有識者会議の資料で公開される

    先日各種新聞で秘密特許(特許非公開)制度の基本方針案について政府案ができたことが、報道されました。 www.patent-topics-explorer.com 経済安全保障法制に関する有識者会議にて、ついにそちらが公開となりました。 経済安全保障法制に関する有識者会議(令和4年度~) 経済安全保障法制に関する有識者会議(令和4年度~)|内閣官房ホームページ 特許出願の非公開に関する基本指針(案)の概要 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/keizai_anzen_hosyohousei/r5_dai5/siryou4.pdf 特許出願の非公開に関する基本指針(案…

  • 米国: 退職後の競業避止規定は禁止されるのか? FTCがpublic forum開催へ!

    1月に米国FTCが、退職後の競業避止規定を原則禁止する規則案を公表し、衝撃が走っています。競業避止規定があると、転職の際などに前職と競業関係にある会社に入れないなどといいた制約がかかってくる規定になります。入社時や退職時などの誓約書などに入ってることがあるので、会社にはいるときにはチェックしておく項目でもあります。 www.ftc.gov 下記の記事などで解説されていますが、限定的な例外を除き、事実上すべての競業避止義務を禁止する規則案を発表したとのことです。 news.bloomberglaw.com 独立した請負業者や、有給・無給にかかわらず雇用主のために働くすべての人に新規則が適用される…

  • 雑談: Generative AIの体験型の入門講義[コード無し]

    近年、StableDiffusion、Midjourney、ChatGPTなどGenerative AI(生成AI)が非常に話題になっており、このブログでも何回か記事を投稿してきました。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 今回、Generative AIについて、コードなど難しいことは省き、初心者向けの講座があったのでメモ。複数回の講座が設定されており、2/6の講座は2日ほど公開されているそうなので、2回目以降を視聴するか決めてもよいかもしれま…

  • 米国: 知財関連の最高裁口頭弁論期日

    現在米国最高裁に係属している知財関連事件の口頭弁論の予定日が下記にのっていたのでメモ! 現在のところこんな形のようです。 Feb 21 – Gonzales v. Google (Does the safe harbor of CDA Section 230 shield Google from liability for encouraging users to view offending videos). Feb 22 – Twitter v. Taamneh (Can Twitter be held liable for providing a service that aids an…

  • 日本: 秘密特許(特許非公開)制度の対象技術の政府指針原案ができたと報道

    久しぶりに、秘密特許ネタになります。 秘密特許(特許非公開)制度の対象技術の政府指針原案が策定されたという報道が各所でされました。 www.nikkei.com www.msn.com 当初は、スモールスタートとして、非公開対象の技術はシングルユースのものに特定し、基本的にデュアルユースは含まないようにするという方針だったかと思います。 産経新聞の例示を見ると、「安全保障の観点から特許を非公開とする対象として音速の5倍以上の極超音速飛行や宇宙関連、サイバーの最新技術を例示した。」(経済安保「特許非公開」対象に極超音速、宇宙・サイバー技術…政府指針原案 (msn.com))とありますが、音速の5…

  • 雑感: 科学雑誌Nature出たChatGPT関係の記事2つをよんでみた感想

    ChatGPTが世間を席巻していますが、科学雑誌NatureでChatGPTについて取り上げた2本についてメモ。 一つ目はChatGPT等のGenerative AIについて、今後の開発方針について示唆をなげかけた記事です。 www.nature.com 気になった個所としては現在や将来の利用法について述べた部分の太字のところです。 This technology has far-reaching consequences for science and society. Researchers and others have already used ChatGPT and other la…

  • 米国: 特許が成立を悪質に遅延させたとして権利行使が認められなかった事例

    米国:で、特許が成立を悪質に遅延させたとして権利行使が認められなかった事例があったのでメモです。いわゆるラッチェスというやつです。 法律の判断は下記にあるので、そちらなどに譲ろうかと思います。 Patent Affirmed as Unenforceable Due to Prosecution Laches Knobbe Martens - JDSupra 興味深いのはその遅らせた戦略なので、そちらをこちらでは深堀りしていこうかと思います。 まず、今回の特許ですが、いわゆるサブマリン特許とよばれるやつです。 patents.google.com 昔の米国の特許制度は、登録されてから17年…

  • 英国: 博士課程で生まれた特許の所有権を大学が持てるか高裁判断

    大学がで生まれた発明で問題になるものとして、博士課程などに所属学生が発明を生んだ場合です。 というのも、学生は大学が雇用しているわけではないため、大学に特許の所有権を移すには、教授などのように雇用されているものと異なる対応が必要になる場合があります。 今回英国高裁が、この問題について判断を下したそうなので、メモ! www.twobirds.com 事件の背景 事案としては、インターンおよび博士課程でOxford大学に所属した研究者がその過程で生まれた発明に基づき、スタートアップを設立したそうです。発明の特許についてはOxford大学に移転され、当該スタートアップはライセンスを、Oxford大学…

  • 欧州: ニューラルネットワーク発明で進歩性が認められなかった事例

    欧州特許庁では、コンピュータ関連発明についてCOMVIKアプローチという手法がとられており、進歩性の判断においては「技術的な特徴」を有さないと進歩性の判断で考慮してもらえません。 今回下記のニューラルネットワークに関する発明が、「技術的特徴」を有さないと判断された事例です。 T 0702/20 (Sparsely connected neural network) of 7.11.2022 Catchword A neural network defines a class of mathematical functions which, as such, is excluded matter…

  • 雑談: ChatGPT等のAIに情報を入力するときは注意!

    OpenAIが開発した、GPT-3.5という自然言語モデルをベースにしたチャットAIであるChatGPTが衝撃を与えています。 openai.com 色んな内容を回答してくれるのはもちろんですが、プログラマーの方はコードを聞いたりして参考にするなど、様々な用途があるそうです。 法律業界でもどんな影響があるのか記事も出始めています。 www.forbes.com さて、知的財産の観点では、便利なAIがいろいろ出てくるようになっていますが、機密保持は注意点です。 Amazonでは注意喚起がでていますが、ChatGPTに機密情報等を共有しないように注意が必要です。 www.msn.com 特にCha…

  • 米国: Web3を代表する分散型組織DAOは特許訴訟ができるのか?

    このブログではWeb3を代表する分散型組織DAO(分散型自律組織; decentralized autonomous community)について、よく取り上げてきました。 www.patent-topics-explorer.com 今回、DAOが特許訴訟ができるのかという記事があったのでメモ。 www.kramerlevin.com (1)訴える側の場合 DAOは法人格を有しない可能性が高く、知的財産権を管理する法人をどのように設立するかという問題が生じます。一部のDAOでは知財管理の法人を作るなどしているそうです。 また、DAOに参加する人間は、DAOと雇用関係を結んでいるわけではないこ…

  • 日本: Web3報告書でDAO関係についてはゼロ回答?

    年末にデジタル庁内のWeb3.0研究会から報告書が上がりました。 www.digital.go.jp Web3研究会としてDAOも立ち上げたことでも話題を呼んだ研究会です。 coinpost.jp 一方で、下記の関係省庁取り組みからわかるように、すでにほかの省庁でもいろんな取り組みが進行中で、デジタル庁で検討できることは少ないのではという予感もしていました。 Web3.0研究会(第5回) 【資料2】(別紙)関係省庁検討状況について(PDF/598KB) そんな中でもDAOの取扱いについては、どの省庁もやっていなかったため、こちらの議論の結果を楽しみにしていました。 www.patent-top…

  • 米国: NFTと商標・著作権の注目事件

    米国でのNFTに関連する商標権と著作権関連の事件として2つ挙げられていたのでメモ! Courts Offer More Guidance on Enforcing Rights to Brands and Images Used with NFTs Holland & Knight LLP - JDSupra まず一つ目が、Hermes v. Rothschild事件だそうです。こちらまだ係属中で1月30日からつ目に、Rippsは つ目に、 ことの発端は、RothschildがHermesのファー付きバーキンバッグのデジタル版であるMetaBirkin NFTを制作・販売したことが原因との…

  • 日本: 特許権等の権利回復の要件の緩和が2023年4月から施行予定

    令和3年の特許法等の改正で、審査請求などの特定の法定期限の徒過した場合の権利回復要件が緩和する法改正がなされました。こちら改正はされましたがまだ施行されておらず、4月1日から施行が予定されているようです。 こちらの要件ですが、「正当な理由」から「故意でない」という要件に変更になり、下記の改正本等に詳しく載っています。 令和3年法律改正(令和3年法律第42号)解説書 第1章 特許権等の権利回復の要件の変更(PDF:510KB) 過去に「不責事由」から「正当な理由」に要件が緩和されたのですが、実質的に「不責事由」と同等の厳しさで運用されたことから、「故意でない」という要件に緩和されました。 法改正…

  • 米国: ポケモンGoを侵害すると主張したNantWorks特許は2つ目の101条違反の地裁判決

    ポケモンGoについて米国では、NantWorksが自身の特許を侵害しているとして、ポケモンGoを提供しているNinaticに特許侵害訴訟が繰り広げられていました。 www.finnegan.com 今回米国特許10,664,518について、米国特許法101条の特許適格を満たさないとして、地裁で無効とされたそうです。米国特許10,614,477に続く無効で、残りは米国特許10,403,051があるそうです。 www.b2ipreport.com 米国特許10,664,518は、米国特許10,614,477と比較しステップを分けており、位置情報からARを形成する際に、マップを部分に分けるという工夫…

  • 雑談 & サッカー: 本田圭佑が知財DX会社にシード投資したそう

    先日のW杯では、Abemaでの本田圭佑の解説が話題を呼びました。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com そんな本田圭佑ですが、投資家としての顔をもっています。 toyokeizai.net Abemaのワールドカップ前の本田圭佑を追った番組でもWeb3等の起業家から話を聞く本田圭佑の場面が流れていた記憶があります。 abematv.co.jp 今回、SmartIPという知財DXの推進をサ…

  • 米国: DABUSのThaler博士、著作権でもAI著作でもねばる

    Thaler博士の作ったAIであるDABUSが作ったと主張する発明が、AIが発明者であるとする訴訟が各国で繰り広げられています。 www.patent-topics-explorer.com そのThaler博士ですが、米国でAIが生成した絵画でもAIが著作について争っています。 www.patent-topics-explorer.com こちらの訴訟の最新の話題が出ており、Thaler博士は略式判決の申し立てをしたそうです。 ipwatchdog.com Stable Diffusionなど生成系AIが出力する画像はかなり進化しており、こちらの問題は特許より喫緊の課題かもしれません。巷にも…

  • 米国: 知財窃盗を防ぐためのProtecting American Intellectual Property Actに大統領サイン

    知財窃盗を防ぐためのProtecting American Intellectual Property Actにバイデン大統領がサインを行ったそうです。 President Biden Signs the Protecting American Intellectual Property Act of 2022 Foley Hoag LLP - JDSupra こちらの法律では、ホワイトハウスが「米国経済または国家安全保障に脅威を与える企業秘密の窃盗に従事する外国法人および個人を、毎年議会に報告することを大統領に義務付け」るそうです。 さらに、「大統領は、現行法の下で大統領が利用できる制裁…

  • 大学入試共通テスト: 現代社会に途上国への医薬アクセスと特許権に関係した問題がでる!

    先週末は大学入試共通テストが行われ、受験生・関係者の皆様お疲れさまでした。 大学入試共通テストの問題は話題になることが多く、ことしは親ガチャが問題文に出たと話題になったようです。 www.khb-tv.co.jp 一方、難易度も上がったようで今年は非常に難しかったそうです。 www.khb-tv.co.jp このブログでは毎年現代社会で出る知的財産関係の問題を紹介しています。昨年は著作権についての問題が出ました。 www.patent-topics-explorer.com さて、今年はというと、第1問問7で難病と特許権に関する問題が出ていました。 現代社会 第1問 問7 現代社会 第1問|2…

  • まとめ: 2022年読まれた記事ランキング

    特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」 、、ということで今年の読まれたブログランキングをやろうと思います! 結果は以下になりました!!! ワールドカップ、生成系AI、欧州単一特許/欧州統一特許裁判所、日本特許庁の公報システム刷新、日本でのマルチマルチクレーム禁止などが入ってきまして、今年の世相を表したランキングになったかなと思います。 第1位: www.patent-topics-explorer.com 第2位: www.patent-topics-explorer.com 第3位: www.patent-topics-explorer.com 第4位: www.paten…

  • Podcast: オープンソースソフトウェア取引の落とし穴

    オープンソースソフトウェア取引の落とし穴というPodcastがあったのでメモ。 www.mayerbrown.com オープンソースソフトウェアを用いる場合の契約条件として挙げられているものに、事前に使えるものをリスト化する、プロバイダーが情報権利(どのオープンソースパッケージが使用されているか、どのバージョンで、どのように使用されているかなど)を提供する義務を設定しておく等がありました。 These days the terms in contracts regarding open source are much more nuanced to manage risk. There can…

  • 雑談: StableDiffusionのRAILライセンスを素人ながら調べてみた

    以前、画像生成AIであるStable Diffusionを紹介しましたが、今回はこちらのライセンス条件をつらつら雑談していこうかと思います。 www.patent-topics-explorer.com まず、Stable Diffusionですが、先日v2がリリースされたため、投稿日時の時点では大きくv1とv2が下記のように存在しています。 Stable Diffusion v1 github.com Stable Diffusion v2 github.com こまかい点ではありますが、v1とv2ではモデルに対して下記の利用条件をつけています。 StableDiffusion v1: Cr…

  • 米国: データスクレイピングに関する訴訟がデータ保有元のLinkedin有利で和解した模様

    hiQが偽のアカウントを作りLinkeinのデータをスクレイピングしていた事件で、データ保有元のLinkedin有利で和解が成立したようです。 www.natlawreview.com Linkedinのポストによると、「hiQは、LinkedInのユーザー契約に違反してhiQが会員のプロファイルデータをスクレイピングした際に作成したすべてのソースコード、データ、アルゴリズムを破棄するよう求める終局的差し止め命令を受けることに合意」したそうです。「This is a final, decisive victory against a company that illegally scraped…

  • 米国: 当事者系の特許有効性再審理手続き(IPR)を濫用したとされる当事者にさらなる制裁

    当事者系の特許有効性再審理手続き(IPR)を濫用したとされる当事者にさらなる制裁が課されたそうなので、メモ。OpenSkyの事件の追加の制裁の決定はこちらになるようです。 OpenSky download-documents (uspto.gov) Patent Quality Assurance download-documents (uspto.gov) 事件の経緯ですが、JETRO(20221013.pdf (jetro.go.jp))など詳しいですが、簡便に下記になります。 まず、OpenSkyやPatent Quality Assuranceが出てくる前に、VLSI社とIntel社間…

  • 米国: 鬼が笑う? 2023年の米国注目最高裁事件

    下記の事件で2023年の注目の米国最高裁事件がまとめられていたので、メモ。 patentlyo.com (1)上告受理された事件 上告受理された事件として、実施可能要件が問題となっているAmgen Inc., v. Sanofi事件が挙げられています。 www.patent-topics-explorer.com 事件自体は、広くクレームされた抗体医薬品のAmgen特許が、その後開発されたRegeneron(Sanofiが買収)した抗体を含む範囲で成立していますが、実施可能要件をみたすかが争われている事例です。 一方で、下記にあるように、実施可能要件一般の規範が示された場合、Mayo事件やMy…

  • 雑感: AIの発展と法的課題

    下記にAIと法的課題についてまとまった記事があったのでメモ。 Image-Generating AI: Trends and Legal Challenges Holland & Knight LLP - JDSupra 2022年は、AI界隈ではMidjourneyやStable Diffusionと画像生成AIが巷を騒がせたかなという個人的な印象です。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com また、年末には文章をOpen AIがリリースした、トランスフォーマーベースのChatGPTの自然なチャット能力に…

  • 欧州: [待望]欧州特許庁が単一特許の移行期間中の請求のためのフォーマットを開示

    本ブログは来年運用開始が予定されている欧州単一特許と欧州統一特許裁判所について何度か記事にしてきました。 現状として、欧州統一特許裁判所は当初の2023年4月1日稼働を2か月後ろ倒しにして、2023年6月1日とされています。 www.patent-topics-explorer.com そちらに伴い単一特許の開始も2023年6月1日になります。 一方、欧州特許庁は当初の予定どおり移行期間の措置(事前の欧州単一特許効の申請や欧州特許付与決定の発行遅延申請)を2023年1月1日から開始できるよう準備しているとアナウンスしていました。 www.patent-topics-explorer.com こ…

  • 米国: 著作権の優先規定は契約違反等にも該当するのか?

    今回歌詞などをアノテートしたプラットフォームを有するGeniusが、Google等が自身のプラットフォームの商用利用禁止に違反したとして、米国でGoogle等を訴えた事件が、最高裁に上告された事件がピックアップされていたのでメモ。 ipwatchdog.com 今回の事件のポイントですが、GeniusはGoogle等を著作権違反でなく、契約違反と不正競争で訴えている点です。 その際、米国著作権法301条には著作権は、その一般的範囲内の排他的権利に相当する普通法または衡平法に対する権利に優先するという規定があり、こちらで今回の訴えに制限がかかるかということが争点のようです。特に契約等が"排他的権…

  • 欧州: 欧州司法裁判所が医薬品並行輸入の再包装による差し止めを認めたそう

    下記によると、欧州司法裁判所(CJEU)が医薬品並行輸入の再包装による差し止めを認めたそう。本件は商標権に関する事件だったようです。 lifesciences.mofo.com こちらの問題ですが、欧州連合(EU)内では薬の価格(薬価)は統一されておらず、国ごとに同じ薬でも薬価が違うという現状があります。そうすると、差益目的で、薬価が安いEUの国で薬を買い、薬価が高い国で売り、儲けようとする業者が出てくることになります。 一方で、EUではEU内での流通の自由を確保するため、いったんEU市場に置かれた商品の知的財産権は消尽する(差止め等の権利行使ができない)ことが原則となっています。 再包装した…

  • 英国: イギリスのEU離れは知的財産でも加速するのか?

    2022年9月にイギリスで、Brexit時に保持された特定のEU法を2023年末までに廃止、修正、撤回することを目的として、Retained EU Law法案が提出されたそうです。記事によると、「本法案は、英国の知的財産権に幅広く影響を与える可能性がある。」そうで、メモ。 www.engage.hoganlovells.com 法案の概要としては、下記で、「EU離脱法に基づき"Brexit時に留保されたEU法は廃止または改正されるまで効力を有する"という前提を覆し、特定の留保されたEU法の有効期限をSunset dateとして設定するものである。Sunset dateは2023年12月31日で…

  • 米国: 【注目】非特許実施主体(NPE)の隠された関係は暴かれるのか?

    以前の投稿で、デラウェア地裁の非特許実施主体(NPE)の財務的関係等の詳細な情報を要求するStanding Orderについて触れました。 www.patent-topics-explorer.com 何が問題だったかというと、以前の投稿でも触れましたが、NPEが、訴訟毎に別会社を作り訴訟を行ってくる場合があり、このような場合誰が実際に訴訟を主体的に起こしているのかわからなくなる場合があります。以前の投稿のケースでは、IP Edgeは無名の個人を創業者としてそれぞれ会社を設立させました。さらに、その会社も訴訟地に本社の住所をもつだけのバーチャルオフィスで、IP Edgeが背後にいることを特定す…

  • 中国: 米国特許庁が審査指南改定案の英語翻訳を公開したそう

    以前、10月31日より中国特許庁が審査指南改定案の意見募集を開始したことを投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com こちらの投稿によると、USPTOが非公式の翻訳文を出したそうです。 chinaipr.com 第四次専利法改正自体はすでに施行されていますので、審査基準などがどうなっていくか注目が集まります。 中国知的財産法: 法解説と実務ハンドブック 作者:馮 超,光安 徹 オーム社 Amazon

  • WTO: [延長?]COVID19診断薬や治療薬への特許権免除拡大はどうなる???

    2022年6月ですが、WTOでコロナワクチンの特許権の一時的な適用除外/履行義務免除についての合意がありました。 www.patent-topics-explorer.com この話ですが、実はまだ続きがあり、当時決まらなかった、COVID19診断薬や治療薬について特許権の一時的な適用除外/履行義務免除を拡大するかが、継続議論になっていました。 で、この期限ですが、決議から6カ月以内となっております。 No later than six months from the date of this Decision, Members will decide on its extension to …

  • 欧州: [注意]欧州単一特許の移行期間の開始のタイムラインは今のところ変更なし

    先日、欧州統一特許裁判所の開設等が2か月延期となることが発表されました。 www.patent-topics-explorer.com 一方で、欧州特許庁から欧州単一特許効申請にむけたタイムラインも以前発表されていました。 www.patent-topics-explorer.com 欧州特許庁から、移行期間の開始については現在のところ2023年1月1日から変更なしというアナウンスがありました。 www.epo.org ちなみに移行期間中は、事前の欧州単一特許効の申請や欧州特許付与決定の発行遅延申請ができる形になります。 https://www.jetro.go.jp/ext_images/_…

  • 番外: クロアチアに惜敗。でも勇気と新しい世界を見せてくれて有難う。

    ノックアウトステージ(トーナメント形式)に進出した日本代表は、12月5日日本時間0時からクロアチアとの一戦が行われました。 結果は、1-1で延長まで終え、PKで3-1で惜しくも敗れる結果となりました。 www.nikkei.com 今回の日本代表の4年間の準備期間を含めたカタールワールドカップの戦いは、チャレンジャーとして勝負所はどこかというところ意識する重要性を強く感じさせられました。 人間は褒められたい生き物ですが、手札を隠し続け、批判にされされながらも目標の場に立ち、本当の勝負所でカードを切りドイツ・スペインという2大強国に勝ちを収めるという、したたかさ、強靭な忍耐の重要性を感じました …

  • 欧州: [悲報?? or 朗報??]欧州統一特許裁判所の開設は2か月延期に

    このブログでは、新しく新設される欧州統一特許裁判所の開設までのタイムスケジュール等について取り扱ってきました。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 前回公開されたタイムラインが以下で、2023年4月1日に欧州統一特許裁判所が始動し、2023年1月1日からサンライズ期間という予備的な期間が始まるタイムラインとなっていました。 https://www.unified-patent-court.org/sites/default/files/upc_-…

  • 欧州: EPO User Day 2022の録画が視聴可能に!

    EPO User Day 2022が先日開催されましたが、録画が視聴可能になったそうです。 newepoonline.newsweaver.com こちらのページにレコーディングがまとめられているようです。 www.epo.org 欧州単一特許システムの話があがっていたり、 Welcome to EPO User Day 2022 and panel discussion on the Introduction of the Unitary Patent User Day 2022: Welcome und Introduction - YouTube 欧州特許庁の異議申し立てや審査において、…

  • 番外: [祝]日本代表、スペインにも勝利! グループリーグ突破!

    日本代表が日本時間早朝の試合で、スペインに2-1で勝利し、W杯でグループリーグを突破し、ノックアウトステージへと駒を進めました。 news.yahoo.co.jp 下馬評を大きく覆して、格上のドイツとスペインに勝利してグループリーグ突破と、世界を驚かしているのではないでしょうか。 ノックアウトステージ初戦は、12/6の0時からモドリッチら擁する前回大会2位のクロアチアになるそうです。 www.nikkei.com しばらく眠れない日々が続きそうですね!

  • 日本: [雑談]珍しい業界の特許無効審判?

    特許庁から定期的に特許無効審判の期日が開示されますが、面白そうな事件があったのでメモです。 www.jpo.go.jp 目についた事件はこちらで、丸大食品の特許に対して、プリマハムが特許無効審判をかけた事件です。 https://www.jpo.go.jp/system/trial_appeal/general-koto/document/kousyo/12.pdf 食品業界でこのような無効審判を見ることは少ないので目についたわけです。 実際に丸大食品の今回の争われている特許をみてみるとこんな形のようです。乳酸菌の増殖を抑制することができる製造工程のようです。素人の私から見ると乳酸菌って健康に…

  • 日本: 東京大学から知的財産報告書が出る

    東京大学から知的財産報告書という報告書が出ていました。 www.ducr.u-tokyo.ac.jp 項目としては下記になるそうです。 <目次>東京大学における知的財産権の役割とは?【特集】ノーベル賞級の研究成果 特許を使って普及、社会実装 (結晶スポンジ法)1.発明の届出状況2.特許の出願状況3-1.特許の活用状況3-2.特許等の知的財産を活用するスタートアップ企業4.ソフトウェア著作権等の承継と活用状況5.知的財産活動から得られる収入の状況6.知的財産活動による更なる社会貢献に向けて 東京大学知的財産報告書 東京大学 産学協創推進本部 (u-tokyo.ac.jp) なかなかひとつの大…

  • ワールドカップ: カタールW杯の公式球の特許出願はあるのか???

    再び、番外で今回カタールW杯では、公式球としてアル・リフラが使われています。 特許にかかわる身としては、このボールの特許をアディダスは出しているのかというのは気になるところです。 adidas アディダス ミニボール アル・リフラ ミニ AFMS150 adidas(アディダス) Amazon 日本出願を検索していると、ボールの継ぎ目の特許と思しきものが発見されました。 特開2022-145673 【出願日】令和4年3月22日(2022.3.22)【優先日】令和3年3月19日(2021.3.19)【優先権主張国・地域又は機関】ドイツ(DE)【優先日】令和4年3月16日(2022.3.16)【優…

  • セミナー: 米国特許庁から101条特許適格性のセミナーが開催される

    米国特許庁から、101条特許適格性のセミナーが予定されているようです。 約1時間のセミナーに下記の内容がカバーされるそうです。 Review the 35 U.S.C. § 101 statute Provide examples of how to apply it Cover legal requirements and categories 現地時間で、下記の3つのタイムスロットが用意されているようです。 November 29, 9-10 a.m. SOaR hosts training on patent eligibility under 35 U.S.C. § 101 USP…

  • 番外: 日本代表、W杯でコスタリカに惜敗

    3日前のドイツ代表に対する歴史的勝利の興奮が冷めやらぬ中、コスタリカ戦が夜7時から行われました。 www.patent-topics-explorer.com 結果、日本は後半に自陣からのクリアが甘くなったところをコスタリカにボールを拾われ、そのままゴールされ、1-0で惜敗ということになりました。 ドイツに対する勝利で警戒されてか、いきなりコスタリカに5バックで来られたのが厳しかったなと思い見ていました。 www.msn.com 日本がグループリーグを突破するには、夜3時から行われるスペイン-ドイツの試合結果も大きくかかわってくるようです。 主軸の、鎌田選手、遠藤選手、吉田選手はここまでフル出…

  • 欧州: Unitary Patent SystemのEPO等共催の会議のrecordingが公開される

    2023年春より欧州においてUnitary Patent Systemが稼働し始めるかもしれないというこで、急ピッチでいろいろなイベントが開かれています。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 2022年11月17日(現地時間)に、ベルギー連邦経済局・欧州特許庁・欧州委員会の共催で、Unitary Patent Systemの会議が行われたそうです。 www.epo.org 会議の様子のプレスリリースが欧州特許庁からも出ました。 www.epo.org プログラムはこちらだったそうです。 EPO - Prog…

  • 米国: 米国特許商標庁と米国著作権庁がNFTに関する知財政策についてパブコメ募集

    米国特許商標庁と米国著作権庁が非代替性トークン(NFT)*に関する知財政策についてパブコメ募集する旨のアナウンスがありました。 content.govdelivery.com NFTはアートを中心に盛り上がりを見せていましたが、知財界でも知財をNFT化するという動きも出てきています。 www.patent-topics-explorer.com Noticeによると、パブコメ期限は"no later than 11:59 p.m. Eastern Time on January 9, 2023"となるそうです。 www.federalregister.gov また、Notice内に現在パブコメ…

  • 番外: [祝]日本代表がW杯でドイツ代表に勝利!

    カタールワールドカップが開幕し、今晩日本の初戦が行われました。 日本(FIFAランク24位)は、グループステージはドイツ(FIFAランク11位)、スペイン(FIFAランク7位)、コスタリカ(FIFAランク31位)と同じ組で、非常に厳しい状況にありました。 初戦はドイツで、格上でしたが、後半逆転で2-1で勝利し、勝ち点3を得ました。 www.msn.com 前日に、サウジアラビアが、メッシ擁するアルゼンチンに逆転勝利しましたが、まさか日本も同じ展開になるとは! www.nikkansports.com 次は中3日でコスタリカだそうです。 4-4-2を基調としながら、4-3-3のハイプレスや5-4…

  • 欧州: [朗報]異議申し立てのビデオ会議の運用がデフォルトに!

    欧州異議申し立て手続きのビデオ会議の試験運用がされていましたが、このたび目出度くデフォルトの手続きとなるようです。 www.epo.org プレスによると、2023年1月1日よりデフォルトの運用となるようです。 As the pilot project for oral proceedings in opposition by video conference (VICO) draws to a close, the EPO President has carefully evaluated its conclusions as well as the feedback from the nu…

  • 米国: 特許庁での審査係属時間が再び増加しそうらしい???

    下記のブログで面白い統計があったのでメモ。 ここ数年米国特許庁の審査係属時間は減ってきていたのだが、最近増加に転じそうなトレンドが見えてきたそう。 patentlyo.com ここで、米国特許庁が原因の審査遅延については、一定の条件で特許期間が回復するPatent Term Adjustment (PTA)という制度が米国ではあります。 最近はPTAが付かないケースもよく見られましたが、審査係属時間がさらに長くなる場合はPTAを狙いにいくかの戦略を再度立てる必要があるかもしれないです。 実際、昔米国で審査が遅かった時代はPTAが500日を超えてつくということもよく見ました。 一方で、もうひとつ…

  • 米国: バイデン政権の医薬系特許牽制のためのFDA-USPTO共同施策の公聴会が近く開かれる

    昨年7月にアメリカ経済の競争を促進する大統領令が出ており、その中で医薬品の薬価抑制もひとつの焦点になっています。 www.whitehouse.gov 今年の6月には議員から米国特許庁に、ひとつの医薬品を少し変化させた複数の特許で保護することによる懸念が示されています。 https://www.leahy.senate.gov/imo/media/doc/20220608%20Letter%20to%20PTO%20on%20repetitive%20patents.pdf これらの動きにより、米国特許庁は薬事当局であるFDAと共同の取り組みをしており、ホームページも立ち上げました。 www.…

  • オーストラリア: 【決着】AI発明者の発明者適格性についての上告は最高裁は受理しない模様

    以前オーストラリアの2審で、1審の判決を覆し、結局AI発明者の発明者適格性は認められない判決が出たことを投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com こちら最高裁に上告されていたようですが、口頭審理の議事録がでたようです。 www.austlii.edu.au 結論からいうと、下記のように、上告は棄却という結論になるようです。従って、本件について、「AI発明者の発明者適格性はオーストラリアでは認められない」という結論になるかと思われます。 UPON RESUMING AT 1.15 PM: GORDON J: The Court is of the opinio…

  • 欧州: 欧州特許庁からも欧州単一効申請にむけたタイムラインが発表される

    先日欧州統一特許裁判所の開設目標タイムラインがでたことを投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com 下記が公表された工程表の概要図になります。2023年4月から欧州統一特許裁判所が開設し、2023年1月からは移行期間が開始される予定となります。(いずれもドイツの条約の寄託が最終的なトリガーとなりますが。。) https://www.unified-patent-court.org/sites/default/files/upc_-_exco_-_upc_external_roadmap-v0.9_edit.pdf 裁判所の準備自体は順調のようで、先日は裁判官の…

  • 技術: Google Colabで、Stable Diffusionを実装してみる

    個人的に最近はやりのAIによる文章家から画像を自動生成をしてみたくて、幾つかチャレンジしてみたのでメモ。 Midjourneyもありますが、無料版では生成できる画像や利用に制限があるので、ソースコードが開示されているStable Diffusionで実装を試みてみました。 www.patent-topics-explorer.com 参考にしたサイトは下記になります。 gammasoft.jp 簡易に行うには、 (1)Google Colabを使うために、googleアカウントを用意する。 (2)Diffuserライブラリを使うために、Hugging Faceのアカウントを用意する。 Hugg…

  • 情報漏洩: GitHub上に機微情報が残ったままコードがアップされる

    GitHub上に患者さんの機微情報が残ったままコードがアップされるという事態がおこったという報道が出ていました。 www.fiercepharma.com OSSライセンスの要請、コミュニティへの貢献、技術者の採用や維持等の理由で、近年はソースコード等をGitHub等に公開することが増えました。 今回ニュースになっているAstraZenecaもGitHub上にいくつかソースコードをアップしている製薬企業で、報道によると自社アプリに関係するコードをGitHub上にアップしたところ患者さんの機微情報が残ったままになっていたようです。 GitHubを介した情報漏洩は近年多く起こっているそうです。 例…

  • 米国: 【速報】米国最高裁がEnablementについてAmgen事件を上告受理!

    このブログではたびたび知財に関する米国最高裁の上告事件を取り上げてきました www.patent-topics-explorer.com その中に、抗体発明の実施可能要件について争われていたAmgen v. Sanofiがありますが、報道によると米国最高裁が審理を行うことを決めたようです。 www.reuters.com apnews.com 上告受理を判断する前に、最高裁は法務省Solicitor Generalにも意見を求めていましたが、 Solicitor Generalは本件を上告受理すべきでないというコメントを出していました。 ipwatchdog.com 結局、事件は上告受理される…

  • 日本: デジタル庁のWeb3研究会が独自DAO設立する模様

    先日DAOについての投稿を下記のようにしましたが、デジタル庁で面白い取り組みがされるようです。 www.patent-topics-explorer.com コインポストのニュースによると、デジタル庁のWeb3研究会で、独自のDAOを設立する方針という投稿がされました。 coinpost.jp こちらが該当する第5回の議事等になるようです。 www.digital.go.jp 確かに資料4に資料がありますね! 【資料4】Web3.0研究会DAOの立ち上げについて(PDF/540KB) 当初は構成員のみのDAOとなるようです。コミュケーションはDiscordというそうですが、こちらがどこまで公開…

  • 書評: Web3関係で読んで参考になった書籍

    最近Web3関連でいろいろ書籍を読んだので、一通り書評でまとめておこうかと思います。 Web3の概念をまずさくっとつかみたいというところで、下記2冊がありました。Web3ってなんやねんという感じなので、コンセプトと関連技術を掴むという感じでした。 入門 Web3とブロックチェーン (PHPビジネス新書) 作者:山本 康正 PHP研究所 Amazon Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」 作者:亀井聡彦,鈴木雄大,赤澤直樹 かんき出版 Amazon Web3の関連技術でブロックチェーン技術は外せないように思われますが、いきなり技術書にいってもついていけないですが、「60分でわかる!…

  • 中国: 審査指南改定案が意見募集を開始

    10月31日から、中国特許庁が審査指南改定案について意見募集を始めたようです。 www.cnipa.gov.cn 意見募集の期限は2022年12月15日となるようです。 有关单位和各界人士可以在2022年12月15日前,选择以下方式中的一种,围绕再次征求意见内容的修改完善提出具体意见: 国家知识产权局 通知 关于就《专利审查指南修改草案(再次征求意见稿)》公开征求意见的通知 第四次専利法改正に伴う変更やそのほかの法規の変更等を含めた改訂となっており、対照表は169ページに及ぶ大作となっています。 中国知的財産法: 法解説と実務ハンドブック 作者:馮 超,光安 徹 オーム社 Amazon

  • ロシア: 最初のロシア特許がユーラシア特許庁Pharmaceutical Registerに登録される

    最初のロシア特許が、ユーラシア特許庁Pharmaceutical Registerに登録されたというアナウンスがされていました。 The first Russian patent was included in the EAPO Pharmaceutical Register www.eapo.org 2021年3月からユーラシア特許庁は、Pharmaceutical Registerを立ち上げています。 EAPO launches the Pharmaceutical Register www.eapo.org 当初はユーラシア特許が対象でしたが、ユーラシア特許加盟国の国内特許も登録できるよ…

  • 【分岐点】AI生成画像を素材プラットフォームでどう扱うかは岐路に

    先日、写真などの素材を販売するGettyにおいて、AIで生成された画像が禁止になるというニュースが出ました。 www.patent-topics-explorer.com Gettyは大手のため業界への影響が心配されたところ、AI生成画像の取扱いは、プラットフォームで異なる対応がされていくようです。 今回は下記にあるように最大手の一角であるShuterstockは、むしろOpenAIと提携しAI画像生成機能を追加することにしたようです。 新たに、ストックフォト最大手の一角である「Shutterstock」が画像生成AI「DALL・E」を開発したことで知られるAI研究団体「OpenAI」と提携し…

  • 日本: 裁定請求更新速報 再び持ち越し

    当ブログではたびたび話題になる裁定請求の話です。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 2022年6月の空白期間を終え(和解交渉等していたのでしょうか???)、10月初めに久しぶりに発明実施部会が開催されました。 再び昨日10月25日に発明実施部会の第10回が開催されたそうです。 第1回(令和3年12月2日) 第2回(令和4年…

  • 【速報】音楽教室の楽曲使用巡る最高裁事件は上告棄却

    先週は特許権の損害賠償の知財高裁大合議がでましたが、 www.patent-topics-explorer.com 多くの知財関連の人は固唾をのんで見守っていたであろう、楽教室の楽曲使用巡る最高裁事件の判決も出たそうです。 www.jiji.com 裁判所から判決の全文も出ています。 www.courts.go.jp 令和3(受)1112 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/473/091473_hanrei.pdf 簡単に言うと、論点は、音楽教室が生徒に著作権で保護された楽曲をレッスンで弾かせることによる著作権侵害の主体が、音楽教室になる…

  • 日本: 損害賠償額の認定についての大合議事件の要旨が出る

    知財高裁の大合議事件にかかる事件で損害賠償額の認定について、大きな判断がされたそうです。 www.nikkei.com 大合議事件は係属したのはわかるのですが、主要な論点については判決が出るまで分からないことも最近は多いです(ドストライクな案件は大合議になりにくい気もしています)。 こちら大合議の判決文は投稿時点では未掲載ですが、要旨については出てきました。 www.ip.courts.go.jp こちらが判決の要旨になるようです。 判決の要旨(PDF163KB) ポイントは102条2項による推定が一部覆滅される部分についても、いわゆるライセンス相当額の損害賠償を認める102条3項が認められる…

  • 欧州: 欧州統一特許裁判所の裁判官が任命される

    先日、欧州統一特許裁判所の新たな解説目標タイムラインについて投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com 下記が公表された工程表の概要図になります。 https://www.unified-patent-court.org/sites/default/files/upc_-_exco_-_upc_external_roadmap-v0.9_edit.pdf 既に10月に入っていますが、裁判官の採用が始まる予定でしたが、かなりいいペースで進んでいるようです。 https://www.unified-patent-court.org/sites/default/fi…

  • 日本: 【続報】DABUS案件の日本での行政不服審査の裁決がでる。

    先日に日本のDABUS案件で日本での行政不服審査会の答申が出たことを速報し、こちらに沿った裁決がでるだろうという投稿をしました。 www.patent-topics-explorer.com こちら2022年10月12日に裁決が出たそうです。審査請求段階では、DABUSというAIを発明者の欄に記載することは、認められないという結論になりました。発明者の「氏名」は、自然人の「氏名」に限られると解されるからです。 理由は行政不服審査会の答申に沿ったものかと思われました。 今後、本事件が裁判所へ出訴などされるのか注目されるところです。 裁決の引用はこちらです。 〇 事案の要旨 本件は、特許協力条約に…

  • 技術: イーサリアムの技術基礎について面白かった動画

    最近DAO等のWeb3に関連した記事を投稿したり、 www.patent-topics-explorer.com イーサリアムのアップデートなども投稿してきました。 www.patent-topics-explorer.com Web3においてはイーサリアム等のスマートコントラクト機能をもつブロックチェーンが重要な役割を担ってきます。 ブロックチェーンではビットコインが有名ですが、ビットコインはあえて仮想通貨としての機能に留めているため、DAOなどを実装するためのスマートコントラクトの機能等が基本的にはのせられません。 そこで、スマートコントラクト機能等がのせられるブロックチェーンの中でイーサ…

  • 欧州: [心・証・開・示] Post-published evidenceが考慮される基準についての拡大審判部の心証が口頭審理前に開示される

    現在、欧州特許庁の拡大審判部では、進歩性の主張にあたり、出願後の実験成績証明書の提出の基準が争われています。特に、近年その基準は"plausibility"と呼ばれる基準が審判部の判決などで出てきています。 事件の詳細は下記や、 www.epo.org JETROの日本語記事をご参照ください。 欧州特許庁(EPO)審判部、出願日後に提出された証拠に関する質問を拡大審判部に付託 20211027_2.pdf (jetro.go.jp) 特に、化学系やバイオ系では予想外の効果がでやすく、進歩性の主張にあたっては、Post-published evidenceの提出が認められ、考慮されるかが、特許を…

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