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  • 神恋(初恋の人)ー51

    神恋―51 未来へ向かって操の問題が全て片付き、未来に向けてのスタートの日が近づいていた。ただ正男は少し気になる事が、それは操の幼少時の記憶が完全に戻っていない事だった。操は、そんな事は微塵も考えていない様で、正男との新生活を夢見ていた。結婚話は

  • 神恋(初恋の人)ー50

    神恋―50 大阪へ帰る操古賀次郎は話を続けた。 「又一郎さんの血液型は何型ですか?」「俺も妻もO型だよ、だから操もO型だろう」「違います、操はAB型です」 「妻の家族は皆O型ですが、私がAB型なんです」「操は、私と妻の子供です」「嘘と言うならDN

  • 神恋(初恋の人)ー49

    神恋―49 古賀次郎の懺悔古賀次郎は、又一郎にこれまでのすべてを話しだした。 あの日は夏の暑い日でした。妻と二人で港へ散歩に行った時に、目の前にベビーカーに乗った赤ちゃんいました。当時は、妻に赤ちゃんが出来なくて二人して赤ちゃん誕生を願って、毎日

  • 神恋(初恋の人)ー48

    神恋―48 古賀次郎の謝罪又一郎はあわてて「もう貴方の帰る家はここしかないんですよ」「えー、そんな」操は今にも泣きだしそうな顔で又一郎を見つめた。その頃博多の操の家では、母と父と洋子の姉婿の古賀次郎が集まり操の事で何やら話しをしていた。操の父の清

  • 神恋(初恋の人)ー47

    神恋―47 阿比留家の娘厳原港へ船が着くと、そこには阿比留又一郎と義男、順子が迎えに来ていて歓迎された。「操さん、対馬へお帰りなさい」又一郎はうれしそうな顔で操へ向かって言った。阿比留家の屋敷に着くと、余りの大きさに操は度肝を抜かれた。「阿比留さ

  • 神恋(初恋の人)ー46

    神恋―46 操の決断正男は、山田あやとの思い出の地、長崎を出てから27年が経過していたが、偶然にも再会して昔の想いが再燃。やっと巡り合えた山田あやとの結婚が目の前に来た時、突然の別れ話になってしまい皆落ち込んでいた。「操さん、これからどうします?」

  • 神恋(初恋の人)ー45

    神恋―45 真相はどこに正男は阿比留義男達の行動に、落胆の色を隠せ無かった。始まり、、、、、、「あやちゃん、今日でお別れだね」「またいつかあえるね、正男君もげんきでね」「引っ越し先も同じ長崎県だから、寂しくないよ私は」「そうだね、同じ空の下だ

  • 神恋(初恋の人)ー44

    神恋―44 対馬へ阿比留順子が口を開いて「まさか同じ会社にいた清水操さんが、山田あやさんだったとは」「それに、阿比留家の一族だったとは、驚きでしたね」 続いて阿比留義男が口を開いて「25年前に古賀美里さんに誘拐された又一郎さんの長女が、今前にいる操さ

  • 神恋(初恋の人)ー43

    神恋―43 結婚の申し込み正男と操の住まいは、偶然にも神戸阪急沿線で2駅違いの所に住んでいた。操は、母の洋子から自分の全てを聞いたが、実の子じゃないとは聞いていないし、実の母の事も聞いていなかった。そんなある日の事、操はふと正男の事が気になり電話して

  • 神恋(初恋の人)ー42

    神恋―42 追いつめて阿比留義男の追求に勇は反論した。「しかし、娘の“あや”が阿比留家から誘拐されたとは全くの初耳です」「妻が姉と話し合って決めた事なので、私は一切介入していないのです」「それで妻の姉の子供と言う事で、養子に迎える事にしたのです」

  • 神恋(初恋の人)ー41

    神恋―41 阿比留家の追求阿比留義男と阿比留順子が、阿比留家十五代当主又三郎の長男又一郎の長女を探す目的とは。長女の他に長男と次女がいたが、現在はアメリカへ留学しており、現地のアメリカ人と結婚して日本へは帰らない事になっていた。そうすると、十六代目

  • 神恋(初恋の人)ー40

    神恋―40 母の告白操が切り出した「お母さん、私の事で少し聞きたい事があるんだけど」 洋子はビクッとして「何?、余り難しい事聞かないでよね」操はこれまで、自分の生い立ちや対馬の生活等について、調べて分かった事を洋子に伝えた。「分った、お父さんに

  • 神恋(初恋の人)ー39

    神恋―39 真実は何処にその日は偶然、操のアパートへ正男も来ていて、博多の市役所から送られてきた封書を操は封を切った。そして二人で恐る恐る戸籍謄本を覗き込んだ。そこに記載されていたのは、父山田勇、母山田洋子と有り、長女山田あや(養子)とあった。後、

  • 神恋(初恋の人)ー38

    神恋―38 明らかになった出生の秘密二人で献血をする事になり、献血車中に入り検査を受け血液を提供する事に。操は、これまで自分の血液型を知らなかったので、この機会に知る事になった。 検査員から、清水さんの血液型はAB型ですね。「へー、清水さんはAB

  • 神恋(初恋の人)ー37

    神恋―37 それからの山田あや「操が目を開けると、目の前に正男が見えた」操はびっくりして「何故、あの正男くんが平井正男さん?」「すると、私は誰?」 「山田あやだよ」正男が答えた。操は複雑な気持ちで、まだ少ししか記憶が戻っていない中だけど、良か

  • 神恋(初恋の人)ー36

    神恋―36 蘇ったあやの記憶皆んな揃ったところで、昔遊んだグランドの遊具の所へ、鉄棒、ブランコ、ジャングルジム、滑り台等々。皆で楽しく昔を思い出しながら、操も皆に合わせて楽しく遊んでいた。その日の夕方に5人で平田荘へ向かった。この平田荘から見る景色

  • 神恋(初恋の人)ー35

    神恋―35 正男の故郷へ対馬の厳原小学校の前の学校の記憶が、蘇りつつあることを操から聞いた正男は、このまま一気に操の記憶を取り戻す方法は無いかと考えていた。「そうだ、今度に帰省する予定があるので、操さんも連れて平田町北小学校に行こう」「これが早道か

  • 神恋(初恋の人)ー34

    神恋―34 正男の告白約束の土曜日、正男は30分前に来ていたが、告白の事が気になって少し緊張していた。「お待たせしました」操が慌てて店に入ってきた。 「いや、僕も今来たところだよ」正男はコーヒーを操はカフェオレを注文して、暫く取りとめのない話をし

  • 神恋(初恋の人)ー33

    神恋―33 デートの誘い正男は、清水操への告白を考えていた。山田あやへの想いもあるが、今は何処にいるのかも、存在も定かでないし今前にいる操に告白をと思っていた。ある金曜日の午後、会社帰りに清水操に声を掛けた。「清水さん、少しいいですか?」「あ

  • 神恋(初恋の人)ー32

    神恋―32 迫る真実山田勇と洋子元夫婦の周りも騒がしくなってきていた。この所、二人の周りに探偵らしき人物が現れて、近所の人達から夫婦の情報を仕入れているらしいと、清水洋子は近所の友達から聞いていた。しかし清水洋子は全然心配などしていなかった。 何

  • 神恋(初恋の人)ー31

    神恋―31 清水操と山田あやのつながり正男は、清水操を山田あやに重ねて想い描いていた。「だと最高だけど、そんな事は絶対ありえない」清水操も記憶を取り戻すべく、努力して昔の記憶を絞り出していた。すると、博多の前対馬の前の小学校迄思い出しそうになって

  • 神恋(初恋の人)ー30

    神恋―30 父の存在清水操は父の顔を見たことがない、と言うより記憶から消えた存在だった 正男の推測では、操が交通事故で記憶を失ってから両親が離婚した為、操の記憶には父親の存在はないのかもと。正男は、操が通っていた小学校のクラス名簿に名前が無い事に疑

  • 小説―神恋(初恋の人)30号〜あらすじ

    小説―神恋(初恋の人)30号〜あらすじ正男の疑問点、清水操の事故と記憶、両親の離婚、転校、山田あやの存在。清水操の幼少時の記憶が蘇る事で、見えてくる清水操の意外な過去が。清水操の父の過去に何があったのか。山田あやは今どこへ、阿比留義男と阿比留順子は

  • 神恋(初恋の人)ー29

    神恋―29 見えてきた真実中村美智子から転校前の住所の情報をもらった操。「貴重な情報ありがとう、これで分かるかも」「じゃー行くね、又帰省したら連絡するね、今日はありがとう」貴重な情報をゲットした正男と操は、次ターゲット場所を得る事が出来、希望が湧い

  • 神恋(初恋の人)ー28

    神恋―28 旧友の証言正男と操は、3連休となる日を選んで博多の小学校を訪ねる事にした。正男も自分が提案した事でもあり、操が行きたいと言った時に断り切れなかった。この頃の2人の関係は、仲の良い友達という感じであったが、正男は操に惚れていた。先に向った

  • 神恋(初恋の人)ー27

    神恋―27 動き出した過去清水操は、あの事故の日から自分の身に何か変化が起こっている事に気づいていた。幼少の頃の記憶が無かったが、最近では小学校で男の子と遊ぶ光景が頭の中に浮かぶ事が多くなった。しかし、小学校が博多の小学校と違う感じであり、男の子の

  • 神恋(初恋の人)ー26

    神恋―26 阿比留一族この所、正男は山田あやの事が気になって仕事が手に付かないでいた。正男が疑問に思っているのは、山田あやの突然の転校理由、その後の消息、清水操の幼少期の記憶、阿比留阻義男がうちの会社を選んだ理由、阿比留順子は何者か、等々山ほどあった

  • 神恋(初恋の人)ー25

    神恋―25 夢か幻か数日後、正男と清水操は会社へ戻って行った。朝出社すると課長が皆を集めて「皆さん紹介します、今日からうちの課へ配属となった、阿比留義男さんです」 「えー、嘘だろう、そんな偶然があるはずが、、、」正男は腰を抜かしそうになった。「

  • 神恋(初恋の人)ー24

    神恋―24 回復清水操が病院へ入院してから5日目の朝、正男が病室へ入ると清水操が少し動いた様な、手を握ると指がピクと動いた。その後突然「キャー!」と清水操が叫んで眼を開けた。「清水さん、目が覚めましたか?」 返事はないが目を開けて天井を見上げてい

  • 神恋(初恋の人)ー23

    神恋―23 事故正男達は淡路島にフェリーが着くと、その足でリゾート開発会社の事務所に向った。会社の責任者と関係者へのプレゼンを行い、開発中の現場へ清水操と一緒に行く事になった。 大きな区画を掘り起こし、基礎工事の真最中でそこら中が穴だらけで、危険

  • 神恋(初恋の人)ー22

    神恋―22 天使の声正男が深い眠りについた時、天井から小学校2年生の山田あやが顔をだして「まさおくん、大丈夫だよ」「私がついているから、すぐに解決するから安心して休んでね」と囁いて来た。 正男は夢の中にいた、正男は道路の向側に立っているあやを追い

  • 神恋(初恋の人)ー21

    神恋―21 絶対絶命「対馬の厳原小学校へ行ってきたよー」「忙しいのにごめんなさいね」「気にしなくても良いよ、親友なんだから」「結論だけど、小学校に山田あやさんの記録あったよ」「3年生の時に突然お母さんが来て、転校手続きをしていったらしい」「翌日

  • 神恋(初恋の人)ー20

    神恋―20 正男の試練正男が月曜日に出社すると、宮崎の代理店から電話があり宮崎の高千穂峡にある焼酎メーカが、エネルギー転換を計画しているので即訪問してほしいとの事。課長に報告すると「先週末に帰阪したばかりで悪いが、明日にでも宮崎へ飛んでくれるか」「

  • 神恋(初恋の人)1〜19 あらすじ

    神恋(初恋の人)1〜19までのあらすじ長崎県の小さな町で生まれた平井正男は、町の小学校へ通っていた頃に可愛くて頭の良い山田あやという女の子に恋をした。正男の初恋だったが、その恋も突然のあやの対馬への転校によって終わってしまう。その後地元の高校を卒業

  • 神恋(初恋の人)ー19

    神恋―19 清水操の秘密下関で泊まった翌日の朝一番電車で博多に向い、博多⇔厳原港(対馬)航路のジェットフォイルに乗船して対馬へ向かった。 午後1時ごろには厳原港に到着、港の近くの回転ずし屋に入り新鮮な魚を食し、早速厳原小学校へむかった。小学校へ着く

  • 神恋(初恋の人)ー18

    神恋―18 記憶操は、阿比留順子の歓迎会が終わり帰宅してシャワーを浴びて、ベッドに横になって天井を見つめていると、阿比留順子の口から出てきた名前、山田あやを聞いた時に自分の体が反応したのを覚えていた。何か、どこかで聞き覚えのある名前だった。「何だろ

  • 神恋(初恋の人)ー17

    神恋―17 阿比留順子の存在阿比留順子の歓迎会が機械課で開催された。正男は、順子が長崎県出身と聞いて何か親近感を抱いていた。「阿比留さん、長崎県では良くある苗字だよね」 「良くご存じですね」「平井さんの出身はどこですか?」「君と同じ長崎県だよ」

  • 神恋(初恋の人)ー16

    神恋―16 派遣社員入社レザと美恵子は、あの事件以来会社へ来ることは無かった。レザは産業スパイの容疑(不正競争防止法)にて指名手配を受け、東京の繁華街を歩いている所を逮捕された。 美恵子については、会社の配慮でレザに騙されて行った事として、罪に問わ

  • 神恋(初恋の人)ー15

    神恋―15 松田の告白週末の土曜日の朝、松田と清水操は大阪の映画館の前で待ち合わせをしていた。「すみません、松田さん待ちましたー」「僕も今来たた所ですよ」 松田も、デートの映画は何にするか考えていた。研究によると、恋愛ものは自分より男前が出てき

  • 神恋(初恋の人)ー14

    神恋―14 逃亡「レザ君、大変な事をしてくれたね」「私これで会社へ戻れなくなったよ」「どうしてくれるの」 「美恵子さん、この際僕と行動を共にしてくれませんか?」「それって、付き会うって事?」「そうですね、僕は美恵子さんより年下ですが、最初会っ

  • 神恋(初恋の人)ー13

    神恋―13 追求「美恵子さん、分かりました、ありがとう」と言ってレザは電話を一方的に切った。正男達は、コピーされた資料がどこかへ伝送されたと睨んで社内中のFAXを当たったが、何処にもその記録は残っていなかった。「紙ベースで運んだか、、、」数日後、正男

  • 神恋(初恋の人)ー12

    神恋―12 産業スパイマルタ島から帰ってきた正男達一行は、早速社内の情報漏洩関係を調べ出した。今回のプロジェクトの資料全般を作っているのは、正男のグループである事から、そこを徹底して調査された。すると、一つの機械からあるデータが出てきた。 当時

  • 神恋(初恋の人)ー11

    神恋―11 プロジェクト失注9月に入り正男達のプロジェクトチームも、中旬に再度ギリシャのオーナへの商談を控えて、資料作りに忙しくしていた。「美恵子さん、この資料を20部コピーしてファイルにしておいてください」正男は、今回のプロジェクトの商談に使う資料を

  • 神恋(初恋の人)-10

    神恋―10 記憶操と美恵子が入社してから半年余りが過ぎ、社員たちは個々に夏休みを取っていた。操も久し振りに故郷の博多の母の元へ帰省して、親子水入らずの時間を過ごしていた。働き者の母は、家の近くのスーパーの店長を任されていて、今も現役でバリバリ働いて

  • 神恋(初恋の人)ー9

    神恋―9 報酬翌日早速レザからがメモが回ってきた。「平井君がメンバーになっている、天然ガス関連のプロジェクトの情報がほしい」美恵子は正男が最近作成したプレゼン資料、プロジェクトの見積資料等のコピーを渡した。 操が近づいてきて「最近忙しそうだね、

  • 神恋(初恋の人)ー8

    神恋―8 誘惑データ書庫での出来事から数日後、モハメッド.レザから美恵子のデスクへ電話が掛かってきた。会社の外で会いたいと言っているので、美恵子は話を聞くために近くのカフェへ行ってみた。モハメッド.レザが待っていて「すいません、お忙しいのに」慣れな

  • 神恋(初恋の人)ー7

    神恋-7 正男、世界への船出正男の会社へ、海外の提携先の会社からビック商談が突然飛び込んできた。世界的にも有名なギリシャのオーナが、輸送船団に使うエネルギーを石油から天然ガスに転換する計画があると言う。上層部はこのこの話に飛びつき、即プレゼンの為のPR

  • 神恋(初恋の人)ー6

    神恋-6 商社の留学生松田が開口一番「清水さんは何処で生まれて何処で育ったの?」「私は福岡生まれの福岡育ちです」「小さいころ両親が離婚して、それ以来ずーと母と博多暮らしです」「今は兵庫県西宮で一人暮らしです」 「そうか、苦労したんだね」松田がし

  • 神恋(初恋の人)ー5

    神恋-5 パートナー正男は鈴木美恵子がパートナーになった時、一瞬清水操さんが良かったなーと思った。特に意味は無かったが、何となくそう思った自分がいた。パートナーとは、一日中自分の業務のアシストをしてくれる訳で、家庭で言うと夫と妻の関係と様なものだと思

  • 神恋(初恋の人)ー4

    神恋-4 竹馬の友との再会ゴールデンウイークが始まり、正男も長期休暇をとり久々に生まれ故郷の長崎の田舎町へ帰っていた。町には一度都会へ出て帰ってきた友、ずっと田舎で就職している友、都会から帰省の友等、皆が集まって昔話に花が咲いた。正男が口をひらいた「

  • 神恋(初恋の人)ー3

    神恋-3 捨てる神あれば拾う神あり今日の商談先は世界のT社、相手に取って不足なしと意気込んでぶつかっていった。正男にとって吉報だ、全工場(14ケ所)の三分の一のエネルギー転換の計画があり、一番手に正男の会社と商談してくれる事になった。正に渡りに船だ、入社

  • 神恋(初恋の人)-2

    神恋-2 初めての試練入社して3年目に入った頃に初めて大きな商談がはいり、機械メーカと名古屋の重工業へ商談に行く事になり、正男は少しの緊張と、初めて任されたビッグプロジェクト担当を楽しみにしていた。ユーザを数回訪問してやっと商談が見えてきた時の事、正男

  • 神恋 (初恋の人)

    神恋-1 突然の別れ「あやちゃん、今日でお別れだね」「またいつかあえるね、正男君もげんきでね」「引っ越し先も同じ長崎県だから、寂しくないよ私は」「そうだね、同じ空の下だから」平井正男8歳、山田あや8歳、小学校2年の同級生、二人の悲しい別れが長崎県の小さ

  • 小説―新天地を求めて-100 最終章

    幻の幸せヨンジャ達が牛乳で乾杯してから、2時間ほどして建物に人の気配がしてきた。「あれ、玄関に鍵を掛けて行ったつもりだけど、開いているよ」「君が開けたのか?」「いや、私は知らないですよ」「何者かが入ったのかな?」「不用心だなー」ここの牧場主が帰

  • 小説―新天地を求めて-99最終章

    幸せの序章キムヨンジャ達は、これから自分達に訪れるだろう幸せに続く道を、皆で歩いて行こうとしていた。パク医師がキムヨンジャに向って「ヨンジャさん、落ち着いたら僕と結婚してもらえますか?」「こんな私で良ければ、宜しくお願いします」「ありがとう、こんな

  • 小説―新天地を求めて-98最終章

    未来に向かって一件目の牧場から20km程走った所に、大きな牧場が見えてきた。「ここら辺で一休みさせてもらうか?」パク医師が休みたさそうにつぶやいた「そうね、大きくてきれいな牧場だね」車は牧場の入り口に向って進んでゆくと、牛に餌をやっている男の人が見

  • 小説―新天地を求めて-97 最終章

    小樽上陸キムヨンジャ達の乗ったフェリーが、ゆっくりと小樽港へ入港してくる。キムヨンジャが夢にまで見た北海道への上陸である。「きれいな街だなー、好きになりそう」キムヨンジャがつぶやいた。「さー、上陸だー」皆で車に乗り込み上陸を開始した。今日は小樽

  • 小説―新天地を求めて-96 最終章

    ヨンジャの生い立ちキムヨンジャが生まれ育った家は貧しくて、妹と一緒に空腹を抱えて遊んでいた。ランドセルが買えなくて、母が作った布製のカバンを下げて学校へ通っていた。母は朝から晩まで内職の仕事が忙しく、子供を構っている時間もなく、兄弟で二人でいつも遊

  • 小説―新天地を求めて-95 最終章

    物の価値観仙太郎は産業機械メーカの営業マンとして、日本と海外の市場を長い間担当しているが、最近感じている事があった。それは、今までの様に優れた機械を数年かけて開発しても、価格競争力が無ければ市場に残れない。それはメーカに取って何を意味するのか、つま

  • 小説―新天地を求めて-94最終章

    物づくりへの情熱仙太郎は物づくりにおいて、中国、韓国、台湾等の市場を開拓していて感じたことがあった。日本も明治維新から昭和にかけて、機械文明がヨーロッパ、アメリカ等から入って来て、最初は物まねであらゆる機械を製作してきました。その点から見れば、中国

  • 小説―新天地を求めて-93 最終章

    韓国と心中するビジネス-2そんな韓国での商売も、日本の機械メーカに取って難しい面も沢山ある事を仙太郎は体験した。たとえば、日本の機械メーカは歴史が古いメーカーが多く、世界でも名が通っている会社が沢山ある。ヨーロッパのオーナが発注するビッグプロジェクト

  • 小説―新天地を求めて-92最終章

    韓国と心中するビジネス-1この数年間、仙太郎は海外新規市場開拓、新天地を求めて、営業活動に奔走した結果、海外ビジネスも軌道に乗りつつあったが、範囲を広げ過ぎた為に焦点が少しボケた感じとなっていた。中国は大きな市場であると共に製造拠点でもあり、時代的に

  • 小説―新天地を求めて-91 最終章

    新天地は何処に仙太郎が待つ家に着いた恵子と子供。「ただいま、ご心配を掛けました」「良かった、僕が彼女たちに関わった事で、家族にまで迷惑を掛ける事になり申し訳ない」仙太郎は、これまでの事を全て恵子に話して理解してもらった。北社に渡されたら一生会え

  • 小説―新天地を求めて-90 最終章

    逃亡野中の一軒家を朝早く出発したキムヨンジャの一行は、出発地点の大阪万博公園を目指して、高速道路を西へと走っていた。一方キムリーダからの連絡を待っている北社の幹部は、昼ごろになっても連絡がこないので、一軒家目指して車で走っていた。北社の幹部が一軒家

  • 小説―新天地を求めて-89 最終章

    裏切り野中の一軒家で、キムヨンジャ、パク医師、李女子の3人が密かに話していた。 キムヨンジャがパク医師に「私は今回のミッションは実行したくありません」「そこで相談だけど、キムリーダを始末して親子と女性を逃がして、私達も遠くへ逃げませんか?」「そ

  • 小説―新天地を求めて-88 最終章

    仙太郎の嘆き仙太郎に届いた死んだはずのキムヨンジャからの手紙、そこには妻と子供の事が書かれていた。今仙太郎の近くで、今何が起きているのか。キムヨンジャの手紙は続く、、、そして、その実行が貴方の奥様と子供を確保する事です。三国さんが通っている新地

  • 小説―新天地を求めて-87 最終章

    キムヨンジャからの手紙仙太郎は中国の出張を終えて、空港から真っすぐに家族が待つ家に帰ってきた。「ただいまー」家の電気は消えており、誰もいない様子に。「あれー、いないのかな?」仙太郎は自分で玄関の門扉を開けて入り、横の郵便ポストを見ると一通の手紙

  • 小説―新天地を求めて-86 最終章

    実行指令大阪から北へ100㎞程北へ行った海沿いの一軒家で、男女4人が話し込んでいた。KIMリーダー、キムヨンジャ、李女子、パク医師達だった。指令1.30歳女性とその子供2.20歳成年女性指令1と2は絶対に成功させ、北社へ連れて来ること。もし実行出来ない時は

  • 小説―新天地を求めて-85 最終章

    キムヨンジャからの電話仙太郎は、中国新規顧客開拓の為最近では出張が多くなり、一月に2回も長期出張する事も珍しく無かった。仙太郎が出張するのを見計らった様に家の電話が鳴った「もしもし、三国仙太郎さんのお宅ですか?」「はい、そうです」「三国さんの奥さ

  • 小説―新天地を求めて-84 最終章

    偽装工作仙太郎は、海外市場拡大に向けて再び中国へと飛び立って行った。李女子は、道子が働くクラブ北新地へ入り半年が過ぎようとしていた。今では李女子目当てに来る客も多く、クラブのママは李女子をこの店の看板ホステスにと考えていた。しかし一方では、何か裏

  • 小説―新天地を求めて-83 最終章

    日常に迫る影ある日の事、北新地の道子が働いているクラブ北新地へ、一人の男がお客として入ってきた。道子が席で相手をしていると「この店は韓国人のホステスもいるの?」道子は少し怪しいと感じたので「今の所いませんね」「あ、そー」「この近くの店にいるとこを

  • 小説―新天地を求めて-最終章

     これまでのあらすじ大阪・機械メーカの営業マン、三国仙太郎が海外新市場開拓プロジェクトリーダーに抜擢され、韓国・中国・台湾に新天地を求めて精力的に活動。韓国での営業活動中に、一人の女性(北社の工作員)を助けた事から北社の殺し屋に狙われ、助けた女性(キ

  • TOKYO2020を終えて思うこと

     TOKYO2020のオリンピックが閉幕した。オリンピック開催に賛否両論あったが閉幕してみると、やって良かったと思っているのは私だけだろうか?正直なところ、こんな状況下で開催して大丈夫か?開催に不安がいっぱいでした。しかし蓋を開けてみると、選手たちの水を得た魚

  • Taiga World 2021 読者の皆様へ

    Taiga World 2021 読者の皆様へいつもTaiga World 2021をご愛読頂きましてありがとうございます。7月23日にTOKYO2020オリンピックが開幕しました。毎日各国の選手たちの熱戦が繰り広げられ、私も競技をTVで観戦し一喜一憂しております。そこで、オリンピック開催期間中は、BL

  • 小説―新天地を求めて-82

    女子の面接仙太郎は会社を5時に終わり、道子との約束の場所へと向かった。堂島地下街の途中にある、ヒルトンホテルの喫茶室に入って行くと、そこに道子と面接の女子が待っていた。「道子さん、こんにちは、遅くなりまして」「いやこちらこそ、お忙しい時にお願いして

  • 小説―新天地を求めて-81

    火中の栗を拾う仙太郎が振り返ると、クラブ新地の道子がそこにいた。「やあー、お買い物ですか?」「今日は早めにお店に来て、今からお昼にしようかと地下に降りてきたところ」「三国さんは、お昼は?」「僕は会社で食べてから出てきたので」「三国さん、少し時間

  • 小説―新天地を求めて-80

    一人の女性との出会い「社長、台湾プロジェクトの受注に成功しました」「そうか、三国くん良くやった、大手柄だ」 「この市場はうちが先駆者だけど、いつのまにかコスト競争力に負けて、A社に市場を席捲されていた」「会長もさぞ喜んでくださる事だろうと思う」「

  • 小説―新天地を求めて-79

    A社の後悔一方競合先のA社では、社長が担当営業部長へ声を掛けていた。「ぼちぼちM社の資材部長へ、挨拶に行った方がいいのではないか?」「まー、他に競合先はないのだから、慌てる事もないけどね」「今回は大型シリーズだから、利益もでかいぞー」数日後、A社の

  • 小説―新天地を求めて-78

    ビッグプロジェクト受注この体制を崩すには新製品の投入しかない、A社の行動前にこのプロジェクトを受注して新製品をオーナーにぶつける、これしか道はないと確信した。「さあ、帰ってM社からこのプロジェクトの注文を貰おう」翌日、陸上関係の会社関係を回り一通り挨

  • 小説―新天地を求めて-77

    一筋の光明仙太郎と技術担当者はやっと会社へたどり着いた。「それにしても会社規模がでかい、この中の何処へ行けばいいのか」長い廊下のその片方に部屋がいくつも並んでいる。その部屋が全て監督室であり、そのすべてを回る事になった。仙太郎と技術担当者は監督

  • 小説―新天地を求めて-76

    市場奪回へ向けてM社からの電話から半年が経過しており、新製品の開発も順調に進み後は、工場でのM社立ち合いテストを行う所迄来ていた。後は発注元のオーナをどう口説き落とすか、仙太郎の運命はここに掛かっていた。このオーナは世界中の海を駆け巡っている船舶を要す

  • 小説―新天地を求めて-75

    新たなる市場へ仙太郎は、これまで韓国、中国の陸上市場と舶用市場の新市場開拓を進めてきたが、これらも一応の目途が付いた事で、次なる展望を考えていた。造船業界大手のM社から、仙太郎へ突然電話が掛かってきた。電話の主は造船所の設計課長からだった。「三国さ

  • 小説―新天地を求めて-74

    仙太郎の人事異動?その頃仙太郎の会社では、東京支店の支店長が定年退職する事で後任を誰にするか、役員会議が開催されていた。「佐藤支店長の後任を大阪本社から異動させる事になったが、だれか適任者はいるか?」社長の言葉に、大阪本社の環境事業本部長が「課長の資

  • 小説―新天地を求めて-73

    キムヨンジャのかたき討ち李女子は急ぎ足でその場を離れ、次の角を曲がったところで路地に入って様子をみた。胸には小型拳銃が、そこに手を掛け周りの様子を見る。拳銃を手に取り銃口の先にサイレンサーを装着した。近くには民家があり、拳銃の音で人が集まるのはやばい

  • 小説―新天地を求めて-72

    李女子の覚悟人の運命とは不思議なもので、自分で変えれる所と絶対変える事が出来ない所がある。李女子もその運命に逆らって変えようとしてきたが、結局生まれてきた時の運命を背負う形に戻ってしまう。この流れを誰かが変えてくれないかと、李女子は思うしかなかった。

  • 小説―新天地を求めて-71

    李女子の運命「三国さん、これで今日は失礼しますよ」「今日は楽しかったです、また来てください」「部長、今日はお忙しい所ありがとうございました」「商談の件は宜しくお願いします」こうして夜も更け、残った3人で飲んでいたが「そろそろお開きにしますか」「そ

  • 小説―新天地を求めて-70

    大型受注へ向けて韓国の大手企業3社にターゲットに絞り受注活動を行ってきたが、その内の最大手H社へ具体的な話し合いをする為に再度訪問する事になった。仙太郎は李女子にも会える事が嬉しかった。H社とは話が進み、今後の研究制作について両社の機密文書に関しての

  • 小説―新天地を求めて-69

    取らぬ狸の皮算用「今は、これから来る船舶の環境規制対応について研究しています」「李さん、私の会社はその対策用装置を製造販売しているんです」「良かった、三国さん頑張って受注してくださいね」「会社に採用されたら凄いですよ、年間数量が数百隻あるから」

  • 小説―新天地を求めて-68

    再会仙太郎の今回の韓国訪問目的は、新環境規制対象船への搭載製品のプレゼンテーションである。韓国大手舶用機器メーカがプレゼン対象企業となり、韓国3大機器メーカに絞ってプレゼンの計画を立てた。韓国財閥系大手企業を訪問、開発中の製品をプレゼンすると早速

  • 小説―新天地を求めて-67

    新たなる市場仙太郎は思った。今自分が考える事ではない事を。今は自分の与えられた仕事に邁進する時ではと。会社の事はオーナが決めれば良いと。自分達ではどうにもできないと。仕事で実績を作れば、M&Aになっても現在の部所に残れて、今の仕事を継続できると。

  • 小説―新天地を求めて-66

    企業の行方「今ヨーロッパの企業から企業買収の話がきているらしい」「それと、以前からオーナが銀行へ相談していたM&Aの話も進んでいるらしい」「M&Aの話が纏まると、どんな企業が買うかによって我々の行く先は決まるだろう」仙太郎は家に帰って、妻の恵子にこの

  • 小説―新天地を求めて-65

    新たなる旅路ここから明け方の3時ごろまで、二人でキムヨンジャの思い出話しをして泣いた。仙太郎は、余りに落ち込んでいる李女子の肩を抱き寄せて、二人で又泣いた。二人はその夜は一睡もせず、李女子は早朝に部屋から再会を誓って出て行った。李女子は、上海空港

  • 小説―新天地を求めて-64

    死の報告「こんばんは、お久しぶりです、李さんですよね」「偶然ですね、良く会えました、びっくりです」「実は李さんへ、ある人から頼まれた事があります」「キムヨンジャさんは工作員に殺されました、最後に李さんへ、幸せだったと伝えてくれと」「えーそうで

  • 小説―新天地を求めて-63

    再会「中国へ行かれる事があれば、姉にあって伝えてください」「私は幸せだったと、三国さんありがとう、、、、。」「キムさん、しっかしして!」これだけ言うと、キムヨンジャは息を引き取った。「やっと死の淵から生還して、これから幸せを掴もうとしていたのに、、、、」

  • 小説―新天地を求めて-62

    キムヨンジャの死「三国さん、ありがとう、私は幸せになります」二人が立ちあがったその時、微かに何かの音が、瞬間キムヨンジャが芝生の上に倒れた。「キムさん、どうしました」仙太郎はキムヨンジャを抱きかかえた、胸から大量の血が流れ落ちている。「しっかり

  • 小説―新天地を求めて-61

    キムヨンジャの最後のキス「あの女は大分容姿が変わったが、キムヨンジャだろう」「そうだと思います、確定したら、早いとこ殺ろう」「今は人通りが多いから、もう少し待って夕暮れ時がいいだろう。二人はそんな事が計画されているとは知らず、桜と鎮海の歴史を感

  • 小説―新天地を求めて-60

    北社の工作員仙太郎は韓国へ来る前に、キムヨンジャと韓国で会う約束をしており、早速釜山市から近くの桜の名所で知られる鎮海(チネ)で会う事にした。 昔日本海軍が軍港として開いた港があり、今は韓国海軍基地となっている。桜の並木を二人で歩いていると、恋

  • 小説―新天地を求めて-59

    市場奪取・商談成功韓国訪問予定の前日午後、会社へキムヨンジャから電話が入った。「三国さん、お久しぶりです」「キムヨンジャさんもお元気そうで安心しました」「キムさん、来週にも韓国へ行く事になりましたよ」「又三国さんへ会えるのですね」「僕も会える

  • 小説―新天地を求めて-58

    仙太郎の市場攻略策仙太郎は考えていた。中国攻略の鍵はなんだろうと。今の中国には日本で製作した完成品は売れない、逆の発想で中国で部分的に安く作り、日本で完成品にして中国市場へ逆戻りさせる事。競合相手はヨーロッパメーカであり、車を観ても日本車はヨーロッ

  • 小説―新天地を求めて-57

    中国市場攻略それとは別に中国市場の今後について、一旦帰国してから中国市場開拓は練り直しが必要だと考えていた。来月はマリンテックチャイナが開催され.仙太郎は社長に同行して訪中する事に決まっていた。マリンテックチャイナとは、世界中の船舶関係者が一同にあつ

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