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  • 泉州の 観音様の 小私鉄。

    (雨の紀阪行路@特急サザン)和歌山港から、なんば行きの特急サザンの先頭車両に陣取り、雨に濡れる和歌山の街を出る。紀ノ川を渡り、新緑の孝子峠を越えて行くと、多奈川から先、淡輪から鳥取ノ荘辺りにかけては雨に煙る大阪湾が見えた。南海本線で和歌山からなんばに向かうのは初めてだったのだけど(関西空港からはアリ)、晴れていれば風光明媚な景色が見られたんではなかろうか。次のお目当ての駅は特急サザンは停車しないので、泉佐野で空港急行にお乗り換え。岸和田市の南にある貝塚市の中心駅・貝塚で空港急行を降りる。二色浜・貝塚・蛸地蔵と海系の駅名が並ぶこの辺りは大阪府の南部、いわゆる「泉州」と呼ばれる地域。大阪と言えども摂津・河内・泉州(和泉)の三地域では土地柄も雰囲気も全く違うというのはよく言われますが、摂津の人に言わすと一番タチの悪い...泉州の観音様の小私鉄。

  • 昔日の 四国航路や 今いかに。

    (さらなる南海を目指して@特急サザン)篠突く雨を突いて、和歌山港行きの特急サザンがホームに入線して来た。三連休の最終日、なんばを朝7時台に出て来る特急電車の乗車率はお世辞にも良いとは言えないのだが、そんな車内からパラパラとさらに半数程度の乗客が降りた。ここから終点の和歌山港までは僅か一駅なので、特急車の後ろにくっついた普通車に乗って、誰もいないロングシートに体を預けました。和歌山市から和歌山港の間は、和歌山港線と言う独立した路線名称を与えられておりますが、見た目上は和歌山市からの南海本線の続きっぽく見えます。以前は終点の和歌山港駅までの間に久保町・築地橋・築港町の三つの駅があり、そして和歌山港の先に線路が伸びて、水軒と言う駅が和歌山港線の終点でした。いずれも和歌山市街の港湾部に片面ホームだけの小さな無人駅があり...昔日の四国航路や今いかに。

  • 春しとど 濡れて和歌山 雨の朝。

    (物凄い析出物でした@花山温泉)和歌山の夜は、駅前のビジホに荷物を投げ込んだ後、和歌山と言えばこの一湯って事で日前宮駅から歩いて「花山温泉薬師の湯」へ行ったり、駅前の安居酒屋で酒飲んだりして過ごす。26℃の源泉から41℃の加温浴まで、成分濃厚なオレンジ色の鉄サビ臭強い含鉄強炭酸塩泉がドバドバだし、浴槽は石灰華で鍾乳洞みたいになってるし、人気あるのが分かる濃厚な湯でしたね。翌朝。天気予報通りの雨。逆転での晴れ間を期待していたのだがそうはならなかった。ビジネスホテルのありきたりなバイキングの朝食を済ませ、飛び出した休日の雨の和歌山駅前は人も疎ら。とりあえず何しよう?ってのも天気が悪いのでノープランになっちまった。天気が良ければ、紀勢線でそのまま白浜~紀伊勝浦回りで名古屋に抜けて帰ろうかなとかアホな事まで考えておった...春しとど濡れて和歌山雨の朝。

  • 黄昏の 貴志の窓辺に 日が暮れて。

    (黄昏終着駅@貴志駅)夕暮れ迫る貴志駅。現在は合併して紀の川市となっておりますが、旧貴志川町の中心市街にある駅。そう言えばお隣の大阪にも同じ読み方の喜志駅ってのがありますね。「喜志駅周辺何にもない」の喜志駅ですが、こちら和歌山の貴志駅も既に夕方となってはめぼしいものが何かある訳ではなく、一緒に乗って来た乗客たちはそそくさと迎えの自家用車に乗って帰宅してしまった。そんな駅にポツンと一人取り残される、どこの地方ローカル私鉄でもよくある光景。猫の目と耳をモチーフにした貴志駅舎。本当であれば、貴志駅には猫のたま駅長をモチーフにした猫カフェだったりグッズショップだったりがあるはずだったのですが、既に午後4時に店を閉めており暗がりの中。待合室に掲示された歴代の猫駅長たちのご尊顔を眺めながら帰りの電車を待つ静かな時間。まあも...黄昏の貴志の窓辺に日が暮れて。

  • 緑濃き 大池遊園 深春や。

    (走れ、たまでん@和歌山電鐵貴志川線)通勤・通学客を乗せるだけなら決して必要ではない設えが並ぶ「たま電車」の車内。いわゆる水戸岡デザインでは木工用具とアルファベットを中心としたレタリングのデザインってのはある意味定番化していて、一部界隈からは食傷気味・・・などと言われたりもしますけども、まあ鉄道車両という制約の中で要件を満たすデザインというものも大変なんでしょうね。あと、デザインや調度品の製造メソッドがあることで設計料も安く済むとか、そういうのもあるでしょうしね。どっかの本で読んだんだけど、「観光列車を作りたいんだけど、この予算内で収めて欲しい」っていう要望の中で最大限のデザインが出来るのってやっぱり水戸岡氏率いるドーンデザイン研究所ってのが一日の長があるのだそうで。伊太祁曽を過ぎて、列車は紀ノ川流域から支流の...緑濃き大池遊園深春や。

  • 猫招く 地方再生 ここにあり。

    (木の神様を祀る@伊太祁曾神社)和歌山電鐵沿線最大の神社仏閣である伊太祁曽(いだきそ)神社。大正時代に山東軽便鉄道が開業する際、乏しい沿線人口に対して「沿線の神社仏閣への参詣者」を当て込んで建設された経緯があるのですが、沿線最大の社殿を持つのがこの伊太祁曽神社でした。明治43年の「軽便鉄道法」施行により、全国に雨後のタケノコのように軽便鉄道が建設されましたが、軽便法はそれまでの私設鉄道法に比べて設備の認可基準が緩く、個人でも許可申請が出来たうえ、開業10年間の欠損は国が補填してくれたという大盤振る舞いの法律でした。その中には鉄道会社としてはニーズも資本も乏しく短命に終わってしまった会社も少なくありませんが、大正から昭和の初期にかけては、国策として鉄道の建設が奨励された時期ではありました。午後も非常に良い天気に恵...猫招く地方再生ここにあり。

  • 猫の手が 客を呼び込む たま電車。

    (東西の和歌山を結ぶ@紀勢本線・和歌山市駅)加太の街ブラを終えて、和歌山市駅へ戻って来ました。ここからは、南海電車からJR線にお乗り換え。和歌山市街の西側にある和歌山市駅と、東側にあるJRの和歌山駅を繋ぐのがJR紀勢本線の和歌山支線。加太線ホームの隣から出ています。使われている車両は227系の2連で、JR西日本の標準型というフェイス。いつも思うのだが、JR西のこの系統の車両って連結部の転落防止幌が競走馬のチークピーシズにしか見えない。和歌山市からJRの和歌山駅までは、電車で10分弱。紀勢本線・阪和線・和歌山線が乗り入れる県都・和歌山の中心駅。南紀方面の特急くろしおやら、紀州路快速が忙しなく発着している光景を、一番駅の外れにあるホームから眺める。以前は、和歌山市駅に対してこの駅は東和歌山駅と言われていて、現在の紀...猫の手が客を呼び込むたま電車。

  • 潮風を 嗅いで路地裏 加太の街。

    (新緑包む終着駅@加太駅)終点・加太駅。もう少し海の近くの雰囲気有ろうか、という勝手なイメージがありましたが、潮風の気配は少し乏しい場所にあり、かえって駅を取り囲む丘陵地帯の新緑が綺麗な色を見せていました。加太の駅が港から少し離れているのは、鉄道が開通した明治の時代に、街場の人達から鉄道に対するちょっとした反対運動があったからなのだとか。当時の鉄道となれば当然ながら陸蒸気。火の粉で火事になるだとか、騒音で鶏が卵を産まなくなるとか、とにかく各地で色々な理由による鉄道敷設の反対運動も多かった事は知られる話です。観光客がぞろぞろと加太の街に繰り出せば、折り返しの準備に余念なく。GWという事で、職員の方々も案内や精算に大わらわ。普段は静かな駅なのだろうけど。「めでたいでんしゃ」をフラッグシップに置き、華やかに勢いよくポ...潮風を嗅いで路地裏加太の街。

  • 磯ノ浦 寄する波音 鉄の音。

    (支線の駅@八幡前駅)コンパクトな平屋建ての駅舎に、必要最低限な駅の設備が収まりよくまとまっている。いかにも「支線の駅」と言った面持ちの八幡前駅にフラリと降りてみる。「八幡」というのはこの駅の北にある「木本八幡宮」の事らしい。近ければ次の電車までの待ち時間にササッとお参りしても良かったんだけど、駅からは1.5km程度離れているようだ。「前」というほど近くはないのだな。本殿が和歌山県の重要文化財に指定されているそうです。加太線の沿線は、比較的古くからの住宅街という感じ。どこも駅前は狭く、小さな商店がぽつぽつと見受けられるだけで、商店街が形成されていたりする余地は残っていない。この日はGWでしたので、加太へ向かう観光客が大勢乗車していましたが、普段は和歌山市北部から和歌山市街への通勤通学路線なのでしょう。加太へ向か...磯ノ浦寄する波音鉄の音。

  • めでたきに 色とりどりの 帆を上げて。

    (これで運気も鯛アップ@南海加太線・めでたいでんしゃ)一昔前ならば、GWともなると「スルっとKANSAI・2dayチケット」と言われる関西圏の民鉄ほぼ乗り放題になる魔法の杖のようなフリーパスで色んな会社を乗り倒していたもんですが、何でか知らんけど何年か前に海外からのインバウンド旅行者向け以外は発売を廃止してしまいましてね。最近はあまり関西私鉄の乗り鉄に来ておりませんでした。今回和歌山に行く事が決まってから色々と付け焼刃で調べたのでアレなんですが、ひとまず南海加太線が「加太さかな線おさんぽきっぷ」という比較的手ごろな感じのフリーパスを出していたのでそれに乗っかる事に。和歌山市駅に入線する加太線の電車。数日前までは「和歌山に行く」という事を想定していなかったので、加太線に乗りに来るなんて思いもよらなかったんだけど、...めでたきに色とりどりの帆を上げて。

  • 命綱 満身創痍の 橋だけど。

    (もう一つの紀ノ川橋梁@河西橋)南海本線の紀ノ川橋梁でひとわたり本線で活躍する電車たちを眺め、気分がすっかり関西私鉄モードになったところで歩いて市駅に戻ります。が、真っすぐ市駅に戻る前にちょっと寄り道。和歌山市駅の裏側、紀ノ川の大きな流れにかかる新旧の橋。手前にはPCコンクリートの巨大な橋脚と鋼製桁で組まれた堅牢な橋が建設中ですが、その向こう側には何ともヘロッヘロな橋脚と細いガーダー橋が対岸に向かって続いています。この橋の名前は「河西(かせい)橋」と言って、現在は2輪以下の軽車両と歩行者専用の道路橋となっています。何となく橋脚と主桁のプレートガーターの見た目でそれっぽさがお分かりいただけるような気もしますが、これは元々鉄道用の橋で、かつての南海加太線の紀ノ川橋梁でした。現在の加太線は紀ノ川橋梁を本線と共用し、和...命綱満身創痍の橋だけど。

  • 青空と 赤いトラスの 大鉄橋。

    (紀州の大河を見渡す@紀の川堤防)紀の川の堤防。紀伊半島の中心部、大台ケ原にその源を発し、中央構造線の谷に沿って吉野・五條・橋本の市街を西に流れ、紀伊水道に注ぐ紀の川。和歌山県を代表する一級河川です。和歌山県全体を見ると、海岸線まで紀伊山地が迫り出し、極めて平地の乏しい地形をしていますが、この紀の川流域だけに僅かな平野部があって、その河口部に県都・和歌山市が広がっています。和歌山市駅前に到着して、すぐに鉄道の旅を始めても良かったんだけど、ちょっと天気が良くなってきましたんでね、先ずはカメラをシバキに行こうかなって思いまして。遠くに見えるのは・・・日本製鉄の和歌山工場ですか。紀の川の河口部に、関西地区の製鉄所では最大級の設備を持つ巨大なプラント。従業員が3,000名近くいるらしい。今でこそ日本製鉄なんて言ってます...青空と赤いトラスの大鉄橋。

  • 紀の国の レール巡りて 春の旅。

    (さあ、どこへ行こう@横浜シティエアターミナル)我が家は、今年から上の息子が中学生になったんですよね。小学校の頃は、混むのを分かってても家族サービスだ!ってんで、GWでも何とか安い宿を探して1泊2日くらいの旅行に出掛けていたんですけど、中学生って事は部活があるじゃないですか。話を聞いたらGWも部活だってんで、家族単位の行動は難しそう・・・という訳で、久々のソロ活で変則2泊3日の遠征に出て来ました。意外とあっさりヨメのお許しが出たのが意外だったのだが、オトコなど親子で家にいないくらいが丁度良いのだろうか。亭主元気で留守がいいってヤツ。「行く」という事だけが決まって「どこへ」が決まってなかった珍しい遠征だったんだけど、適当に横浜発の高速バスを探したら、空いていたのが和歌山バスの「サウスウェーブ号」。南海和歌山市駅行...紀の国のレール巡りて春の旅。

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