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人生は花鳥風月 https://saga135.hatenablog.jp/

自分の趣味であるギャンブルや読書、水泳、魚釣り、ゲーム、動画鑑賞等を中心に世相や人生観、様々な事を綴っています。 言ってみれば何でもありなブログです。

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2021/01/18

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  • 早熟の翳 二十一話

    辞意を伝えた誠也を林田先生は大して引き留めるような事もせずただ一言 「何時でも戻って来てくれても結構だから」 と優しい声を掛けてくれた。奥方まで笑って見送ってくれる。その光景はまるで親が我が子の自立する姿を見ているような誇らしげな感じさえ漂わす。 そんな様子に感涙する誠也ではあったが、立つ鳥跡を濁さず、自分のデスクや身辺のものは何一つ残さず綺麗に掃除をし片付ける。僅か10ヶ月足らずで事務所を辞める事になった自分の勝手な振る舞いを大いに恥じ、世話になった二人には深々と礼をして立ち去る。しかし誠也にはまだ一抹の不安が残っていたのも事実であった。 事後報告を訊いた母は狂ったように悲しみの声を上げ、姉…

  • 三島由紀夫『鹿鳴館』を読み終えて

    清原久雄も柏木和男も死なせずに済んだ筈、生きていて欲しかった。と一々ツッコミを入れてしまう癖がある自分は所詮、狭量で天邪鬼で物語を読む資格など無いのでしょうか。或いは自分で言うのも烏滸がましいですが感情移入し過ぎなのか・・・・・・。 三島由紀夫『鹿鳴館』のレビューです。 鹿鳴館とは 明治19年(1886年)の天長節に鹿鳴館で催された大夜会を舞台として、恋と政治の渦の中に乱舞する四人の男女の悲劇の運命を描き、著者自ら〈私がはじめて書いた俳優芸術のための作品〉と呼んだ表題作。他に、人間の情念と意志のギャップを描く嫉妬劇「只ほど高いものはない」、現代における幸福の不毛性への痛烈な挑戦「夜の向日葵」、…

  • 早熟の翳 二十話

    被告人の男は伸ばし放題の汚い髭に虚ろな目付き、ヘラヘラと薄笑いをしながら先生にも一礼もせずに終始不遜な態度で椅子に掛けていた。 先生が話をし出すと一切訊く耳は持たない様子で貧乏ゆすりをしながら言いたい事だけを口にする。 「だから、俺は正当防衛なんだよ! 先に手を出して来たのは向こうだから」 「それは通らないんだよ、全くの無傷の貴方に対して相手方には刺し傷以外にも刀痕や無数の打撲痕があるんだよ、とてもじゃないが正当防衛で通すのには無理がある、貴方が素直に認めれば罪を軽くする事は出来るかもしれないがね」 「頼りない先生だなー、俺は無罪なんだよ、警察も弁護士も無能な奴しかいねーのかよ、もっとマシな弁…

  • フェニックスの日 ~鳳凰の羽搏き

    今日4月29日は昭和の日でありますが、4(フェ)月29(ニックス)日でフェニックスの日でもあるんですよね。1年を通して毎日幾つのも物事が関連付けられている、一日一日に何か意味がある。そう思うとたとえ一日でも無駄に生きる事は出来ないと改めて痛感する所でありますが。 そこでこのフェニックス(鳥の方)に関連する事でも綴ってみたいと思います。 フェニックスと鳳凰の関係性 フェニックスとはエジプト神話の霊鳥。五百年ごとに神壇の上でみずから焼け死に、その灰の中からまた幼鳥となってよみがえるという。不死永生の象徴。不死鳥。 鳳凰は欧米では東洋のフェニックスともみなされ、英語では Chinese Phoeni…

  • 早熟の翳 十九話

    断じて行えば鬼神も之を避く。大学を卒業してからの数年間、司法修習も終えた誠也は初志貫徹、見事に志を遂げ法曹三者である弁護士になる。大した障害にも阻まれず、難なく事を成就出来た過程を思い返せば、鬼神とは寧ろ誠也自身の事であったと言っても過言ではない。 社会人となった誠也は満を持して大きな人生の舞台に羽搏きをあげる。早熟なヤンキーとしては、ひよこが鶏になる成長過程と比べるとその速度は些か遅い気もするが、僅か24歳にして法曹に成る事を果たした彼は何ら省みる事も無く、その表情はあくまでも爽快であった。 燦然と輝く陽射し、空を優雅に飛び回る鳥、吹き渡る風、屹立する樹々、可憐に佇む草花、その全てが新鮮に見…

  • サンフランシスコ平和条約発効記念日 ~ゴルゴ13

    ゴルゴ13 Vol.01 今日4月28日はサンフランシスコ平和条約発効記念日で、1952年(昭和27年)、今から69年前のこの日、前年9月8日に調印された「日本との平和条約」(サンフランシスコ平和条約)が発効し、日本の主権が回復した。 とありますが、この日本の現状で本当に主権が回復し、真の意味でアメリカから独立する事が出来たと言えるのでしょうか。自分には到底そうは思えませんけど 😕 ま~硬い話はこれぐらいにして、サンフランシスコで思いつくものはと言えば自分はやはり「ゴルゴ13」ですね。はっきり言ってデューク東郷ほど強くてカッコよくて頼もしい人はいないと思います。 概要 言わずと知れた『ゴルゴ1…

  • 早熟の翳 十八話

    大学を卒業するまでの残りの数ヶ月間は誠也に大いなる休暇を与える。もはや司法試験にも合格を果たした彼にはこれといってする事もなくなっていた。これまでと同様アルバイトには精を出していたがそこまで勉強に打ち込む必要もなく、かといって単車で暴走する訳にも行かない。高校生までヤンキー街道一筋で生きて来た彼は他に大した遊び方を知らなかったのだった。誠也は鬱蒼とした気分で退屈な毎日を送っていた。 そんな或る日、先日尋ねた高校の先生から連絡が入る。誠也が提案していたように飲みに行く誘いであった。二人は駅前で待ち合わせをしていた。 人々が仕事を終え帰途に着く夕暮れ時の駅前は実に忙しい。誠也はその雑踏の片隅で佇み…

  • ㊙GWの心得

    風吹けば 天高く舞う 鯉のぼり(笑) いよいよGWですか。本当に早いものです。この前正月が来たばかりだと思っていましたが。寒い冬が終わると春が来る。もはや桜も散ってしまいGWが来る。これが終わればまた暑い夏が来る。盆が過ぎれば秋が来る。そしてまた正月と。 年寄りくさい言い方ですが本当に1年ぐらいあっという間ですね。もうこれ以上年を取るのも勘弁して欲しい所ですが、こればかりは仕方ありません、今を生きて行くしかないのです 😒 今や目前に迫ったGW。このGWを如何に楽しむかとお考えになっている方も多いとは思いますが、真の意味で連休を満喫するには当然それなりの心得も必要になって来ます。この心得方次第で…

  • 早熟の翳 十七話

    まだ暑さの残る9月上旬ではあるが、少し涼やかに感じる初秋の風は吉報を齎す。念願の司法試験合格。それは誠也にとって大いに悦ばしい事であり、亦彼の心を落ち着かせるのにも十分であった。 報告を受けた母は天にも舞い上がるような面持ちで陶酔感に浸っていた。 「流石は誠也ね、お父さんもさぞ喜ぶでしょう」 「親父は別に何とも思わないさ」 そこに姉が登場し母と一緒になって祝福してくれる。 「おめでとう誠也、でもあんた余裕かましてるわね、らしいと言えばらしいけど」 「別にそんな事ないさ、ただこれは第一段階に過ぎねーからな」 「じゃああんたの最終目標は何なのよ?」 「それは俺にも分かんねぇ」 この晩は母の豪勢な手…

  • 続・北斗の拳の矛盾点 3

    北斗の拳 Vol.19 さあいよいよ北斗の拳2、まずは帝都編から始めたいと思います。北斗は1より2の方がおかしな点は多いような気がしますが、その前にちょっと気になるニュースがありました。 news.yahoo.co.jp このニュースに依ると女性キャラクター1位はあの人なのですが、それは自分も同じですね。あの人はユリアよりも色気があるんですよね~。やはり北斗ファンの見ている所は同じなのでしょうか(笑) という事で本題に移りましょう。 拳王軍団と南斗の部隊は何処へ? 時は流れ、世は天帝軍が支配する恐怖の時代に逆戻りしていました。ジャコウ率いる天帝軍は傍若無人の限りを尽くし、虐げられた民衆は貧しい…

  • 早熟の翳 十六話

    歳月人を待たず。誠也は早や大学4回生になり後は卒業を待つばかり。だが彼にはやり残していた事があった。 大学在学中にどうしても司法試験に合格したい。去年試験に落ちた誠也は今年が最期と言わんばかりに躍起になって勉強に勤しんでいた。周りからは別に卒業してからでもいいのではとも言われていたがそんな悠長な事は言っていられない、在学中に合格したいと言う気持ちはあくまでも誠也の信念であり、それは目標や夢というよりは是が非でも成し遂げなければならない彼の必須課題のようなものであった。 こういった誠也の考え方に他意はなく、それを達成しない事には大学に進学した意味自体が無くなってしまう、別にカッコをつける訳でも何…

  • 早熟の翳 十五話

    一行が立ち去った後には健太に仁美、誠也、修二、清政の5人の姿しか無く、夜の国道には少し冷たい風が吹き荒ぶ。5人は仁美の放った言葉に依って一時何も言わず、ただ呆然とその場に立ち尽くしていた。 誠也は気を落ち着かせた上で改めて健太に向かう。 「とにかくダメなもんはダメなんだ、分かるな」 健太はしゅんとしていたが仁美は尚も抗う。 「何でダメなのよ? 別に悪い事なんていてないでしょ?」 「姉さん、俺らの世界にもルールってのがあるんだよ、族は18一杯で引退するのが鉄則なんだよ、そうしねーと示しが付かなねーし秩序が乱れるんだよ、悪には悪のルールってもんがな、こいつはそれを知った上でその規律を乱したんだ、そ…

  • 日本ダービー記念日

    今日4月24日は日本ダービー記念日ですか。1932年(昭和7年)のこの日、東京・目黒競馬場で日本初のダービー(第1回 東京優駿大競走)が開催された。とありますけど、どんだけギャンブル好きな人の射幸心を煽るんだって話ですよね(笑) それなら博打などするなと言われれば返す言葉も無い訳ですが 😓 という事で今日は競馬(ギャンブル全般)に対する自分の想いや見解、そしてせっかくなので今日の競馬予想でも綴ってみようかなと思っています^^ ギャンブル論 以前にも少し触れた事があるのですが、自分は今まで様々なギャンブルに嵌って来ました。これは勿論何の自慢にもなりませんし、堂々と言える話でもありません。そこから…

  • 早熟の翳 十四話

    学生生活は色恋事を除いてはその悉くが順風満帆に運んでいた。誠也は日々講義に顔を出し勉学に勤しむ。学生としてはごく当たり前の事のようにも思えるが、殊、誠也に至ってはそのヤンキー丸出しの風貌が周囲に与える影響は大きく、他の学生達は何時も誠也に対し物怖じしていたのだった。 だがそんな風貌とは裏腹に誰とでも気さくに優しく接する誠也は徐々に周りからも認められ、打ち解けるまでに然程(さほど)時間は要さなかった。 この誠也のヤンキーらしからぬ大らかな心持や懐の深さこそが人を惹きつける要因であったのかもしれない。それはあくまでも意図してした事ではなく、彼が持って生まれた天賦の才とも言うべきものであった。 人々…

  • 天ぷらは美味しい

    7月23日と毎月23日は天ぷらの日なんですってね。自分も大好きな天ぷら、これこそ日本料理の極意だと思いますね。 そんな天ぷらをより美味しく揚げるコツと自分が好きな天ぷら料理でも紹介してみたいと思います。 天ぷらの美味しい揚げ方 天ぷらの作り方など今更言うまでもないと思うのですが、問題は揚げ方ですよね。天ぷらはこの揚げ方に依って味が大きく左右されると言っても過言じゃありません。 www.youtube.com この動画で示しているように「天ぷらという料理は人間の五感を駆使して作る極めて高等な技術を要する料理」 だそうです。ですから腕の良い職人は「目よりも音で天ぷらの揚がり頃を判断する」らしいので…

  • 早熟の翳 十三話

    誠也は姉と母にはまり子の友人とたまたま会って来たとだけ言い置き部屋に上がった。一人で少し考える。でも何も後ろめたい事など思いつかない。誠也はただの杞憂と割り切ってこれからの事を考え出していた。 夜9時頃になり家には珍客が訪れる。健太の顔を確認した誠也は部屋に入れる。健太は相変わらずの間の抜けた表情をしていたが何処か冴えない面持ちでもあった。 「お前が家に来るなんて珍しいな、何かあったのか?」 「いや、別に、ただちょっと誠也君に会いたくなってな」 「そうか、ま、全然構わないけど」 健太は自分から来ておきながら大して喋ろうとはしない。そんな彼を訝った出嫌は思い出したように訊き出した。 「そういやお…

  • ダイヤモンドで思いつくもの

    綺麗ですよね~ ✨ ダイヤモンドは4月の誕生石にして、今日4月22日はダイヤモンド原石の日でもあるらしいですね。 和名は「金剛石」、宝石言葉は「純潔」「清浄無垢」「永遠の絆」「不屈」「完璧」「調和」「変わらぬ愛」「至宝の輝き」等沢山あるみたいですけど、ま、自分のような底辺民には情けないですけどこんな高価な物は無縁です 😒 とはいえダイヤモンドで思いつくものも幾つかはあるので、そんなものでも挙げてみたいと思います^^ ダイヤモンドゲーム まずはこれですかね。子供の頃これでよく遊んだ記憶があります。ダイヤモンドの光沢を模した頂点が6つある星型の盤面上を用いて遊ぶボードゲームで、盤面上の6つの頂点部…

  • 早熟の翳 十二話

    「誠也君、それはないよ! みんな後継者を誰にするかで誠也君の指示を仰ぎたかったのに、そんなカッコつけた事はダメだよ!」 大声で叫ぶその者に依って辺りは騒然とし出した。 「誰だよあいつ? 何粋がってんだよ」 修二と清政が彼に近づき制止する。 「お前健太じゃねーか! 何でお前なんかがここに居るんだよ!? 誰の後ろに乗ってたんだ?」 「自分の単車だよ」 健太の単車はゼファー400ccのどノーマル仕様であった。健太は更に続ける。 「修二君も清政君も跡目の事で揉めてたじゃねーか、何で誰も意見しないんだよ? はいはい従うだけが能なのか?」 修二は健太に1発入れる。健太はその場に倒れたが歯を食いしばって立ち…

  • 体を動かすといい気分になれる

    運動で 心までもが 春の空(笑) やはり体を動かすのはいい事ですよね。コロナの影響や仕事の多忙にかまけてここ数ヶ月は何もしていなかったのですが、昨日久しぶりにプールに行って来ました。 嬉しかった事 まずは受付で顔見知りのスタッフに「久しぶりですやん!」と言って貰えた事ですね。その人はプールで水泳を教えている時もあるのですが、流石に上手ですよね。案の定後になり入って来ましたが、マンツーマンで指導を受けている人の頑張って泳ぐ姿にも感動を覚えます。 自分がプールサイドに足を踏み入れると他のスタッフに常連の客、数人からも声を掛けて貰いました。自分のような人間にそこまでしてくれるのは本当には嬉しい限りで…

  • 早熟の翳 十一話

    二人は店に入った。そこは洋服店であったのだがショーウィンドウに陳列されている商品が物語っているように、見るからに高そうな婦人服ばかりが目に映る。 いくらまり子と同伴とはいえ誠也は何か場違いな感じがして落ち着かない。遠くに目をやってカッコつけていた誠也の肩を軽く叩いてまり子が言う。 「何カッコつけてんのよ、これよ、これ、これ可愛くない?」 まり子が指差したのは赤色のマフラーだった。 「何だよ、さっき言ってたのこれかよ?」 「そうよ、可愛いじゃない、直ぐ目に着いたのよ」 「外から見えるのか?」 「見えてたわよ」 そのマフラーは他の衣服と比べれば何倍も安価であったので誠也は迷わずに買ってやった。店を…

  • 早熟の翳 十話

    誠也に気付いた健太は愕いていた。それでも連中は執拗に絡んでいる。 「おい、ちょっと外出ろよ」 誠也が静かながらも低いドスの効いた声で連中を威嚇する。その顔を良く見るとy地区の奴等に相違ない。外に出て誠也は一瞬にして3人をシバき回した。連中は抗う事すら出来ずにその場に倒れている。誠也は更に追い打ちを掛ける。 「おいコラ、お前らまだ調子乗ってんのかよ、もう決着は着いたんだよ、神原によく言っておけやコラ!」 「神原さんは関係ないんです、あの人はもう腑抜けになっちまって」 「だったらお前らも大人しくしとけよ」 「すいませんでした、おい、仁美行くぞ!」 その声に誠也と健太は驚愕する。 「何だお前、連れな…

  • 性善説、性悪説だけでは量れなくなった現代人の精神構造

    肌寒さ 何時まで続く 春情よ(笑) おはようございます。今日はまた「喜怒哀楽」の怒と哀の話です。月曜からこんなダークなテーマになる事をご了承願いたいと思います。 www.yomiuri.co.jp 本当にやり切れませんね。何故こんな事をするのでしょうか? どういう意図で? まるで十代の不良学生の所業だと思いますね。それも人がいない時に陰湿な嫌がらせという形で。 確かにコロナを怖れるが故の行為だとは思いますが、全国に蔓延るこのコロナ差別。何故人は差別をするのでしょうか? 単に人を蔑みたいだけ? 自分さえコロナに罹らなければ良いのでしょうか? 真に目指すべきはコロナの終息であって、自分だけが助かり…

  • 早熟の翳 九話

    その頃修二と清政はチームの後継者選びで意見が対立していた。二人の候補者は何れも甲乙つけ難い人物で喧嘩の腕も人望もチームへの貢献度も秀でていた。後は誠也の意見を仰ぐしか道は無かったのだが、双方とも一向に譲る気配はない。しかし今の所誠也はこの事に一切言及していなく、みんなは少し不安になっていた。 一方健太は誠也に咎められた事で一時落ち込んでいたとはいえ新しく出来た彼女との恋愛に夢中になり、進路の事など全く考えずに日々上の空で学校に登校していた。そんな彼の様子を訝った誠也は言う。 「お前な~、全然勉強してないんじゃねーか? 女が出来たぐらいで何も手に着かなくなるようじゃ男失格だぞ、大丈夫かよ」 「い…

  • 祝・ブログ三ヶ月 ~感謝~

    継続を 祝してくれる 春の空 (笑) 本日をもってブログ開始後三ヶ月が経ちましたる事誠に目出度く申し納め候 これも偏に皆様方からの厚い御支援、御愛顧、御鞭撻によるものと感謝申し上げ候 いやいや、本当に有難い事です。 1ヶ月経った時にも同じような記事を綴ったのですが、その頃はまだ記事というには余りにもお粗末な状態で、今振り返っても恥ずかしいぐらいです 😂 自分で言うのも烏滸がましいですが、それが2ヶ月、3ヶ月と経つに連れて多少なりとも上達して来たのではないかと思う次第なのですがどうでしょう。 継続は力なり、三日三月三年とは言いますが、はっきり言って飽き性の自分としてはまず3ヶ月もやって来れた事自…

  • 早熟の翳 八話

    一行は高校生活最後の夏を十二分に満喫していた。真っ赤な夕陽は優しくも烈しく、彼等のこれからの人生に声援を贈るかのように力強く照り輝く。各々はその翳を踏みながらも意気揚々とした面持ちで帰途に着いた。 健太は初めて出来た彼女といちゃつきながら歩いている。 「俺、二人で帰るから、みんなは先に行っててよ」 「はいよ~」 今では健太もすっかりヤンキーの仲間入りでもしたような心持で、彼女が出来た影響もあってか何時になく陽気であった。 修二は清政と二人で、誠也はまり子と家に帰った。 家に着くと二人は真っ先にシャワーを浴びた。そして当たり前のように誠也の部屋に入る。誠也もまり子も少し小麦色に日焼けした肌が実に…

  • 雨がテーマの曲

    窓外に 愁い漂う 菜種梅雨 いくら菜種梅雨とはいえ雨はやはり鬱陶しいものですね。たまにならともかく最近は雨が多いです。 とはいえこの雨に依って我々の生活も充たされている訳で、元来雨は「天の恵み」とも言われ昔は雨乞いも行われていました。そう思えば雨に対して文句を言うのは筋が通らないし、それも一興これも一興で正に「花鳥風月」だと思います。 という事でこの「雨」がテーマになっている自分が好きな曲でも紹介してみたいと思います ♪ 4位ーLONELY ROSE <尾崎豊> 少し甘さを漂わせるような曲調が雨とマッチングしていて絶妙なハーモニーを醸し出しています。自分が好きな尾崎の曲でもベスト10にでもあり…

  • 早熟の翳 七話

    決戦の刻(とき)は来た。それはGW開け、夕方の港の岸壁であった。 久から段取りを訊かされていた神原は一人で来ていた。その場には誠也と神原、安藤久の三人だけの姿が夕陽に照らされ静かに佇んでいる。 改めて誠也は神原に訊く。 「お前、本当にこの勝負の趣旨が分かってんだろうな?」 「ああ、分かってるよ」 「言ってみろよ」 「一々言わせんなよ」 神原は相変わらずいけ好かない表情をしていた。 「いいから、声に出して言えって!」 「負けた方は絶体に逆らわないんだろ!」 「それと!?」 「ケジメつける事か?」 「ああ」 「わざわざ安藤さんまで招(よ)んで来るとは周到だな」 「それだけお前らが信用出来ないって事…

  • 極道の妻たち 三代目姐

    極道の妻たち 三代目姐 三代目姐は本当に赤松の事を愛していたのか!? 真意は如何に!? ここが最大のポイントとは思いますけど。 極妻シリーズで自分が一番好きな「極道の妻たち 三代目姐」のレビューです。 あらすじ 坂西組の三代目組長、坂西武雄は病床に伏していた。妻の葉月が一万五千人余の組員を抱えて切り盛りしていたのだが、組長代行の舎弟頭、寺田は組の企業化を進めて四代目を狙っている。 そんな或る日若頭補佐、赤松が出所して来る。武闘派極道の赤松と組織の近代化を図る寺田、それを操る三代目姐の思惑。 この三者の争いは不可避なのか。虚々実々の戦いの先にあるものは。 キャスト 三田佳子:坂西葉月(三代目姐)…

  • 早熟の翳 六話

    誠也は3年生になった。まだ少し寒さの残る4月上旬、冷ややかな春風は厳しい冬風とは違い、生きとし生ける者全てに優しく吹きかかる。その優しさに依って柔らかく解された心は小気味よく芽生え清々しい眼差しで天を仰ぐ。蒼天には幾多のおぼろ雲が連なりその隙間から差し込む光芒は地上を暖かく照らしていた。 誠也はこの蒼天に誓った。志を遂げると。 裏社会の事情通である清政は早速大ニュースを持って来た。 「誠也、いよいよ神原が出て来るようだぞ」 「何時だ?」 「4月下旬らしい」 「早かったな」 「ああ、勿論仮釈放だろうけどな」 誠也の腹は決まっていた。神原を叩きのめす、それ以外には無かった。 「で、どうすんだよ、や…

  • コロナを吹っ飛ばす !

    道行けば 何処かに潜む コロナかな またまたコロナが猛威を振るい出したみたいで本当に嫌になって来ます。地元兵庫も500人超えとか 😱 一体どないなっとんどいやって話ですね。 コロナ感染拡大の原因にも様々あると思われるので一概には言えませんが、やはり気の弛みが齎す影響が多いのではないでしょうか。実際先月まではほぼ収まっていましたしね。通勤は仕方ないとしても不要な外出、特に飲みに行く事は自重した方が良いと思います。 その中でも最たるは酔っぱらってバカ騒ぎしている連中ですよね。自分の周りにも飲み屋が多いので週末にはそんな光景をよく目にします。 片っ端からシバき上げたろかとも思いますが、逆にやられるの…

  • 早熟の翳 五話

    年は明け早や3学期が始まる。今年の正月も例年同様呆気なく過ぎたのだが、誠也が初詣でお祈りした事は二つあった。一つは己が志を遂げる事と、もう一つはまり子と生涯を添い遂げる事。普段はこんな願掛けなど一切しない誠也ではあったが、今年に限ってそれをしたという辺り、やはり今の誠也の心境に只ならぬ切迫感があったのであろう。いくら百戦錬磨の誠也でも神の力を借りたくなったのは差ほど不思議でもない。 正月が終わってからの1月から3月、つまり春までは大した行事もなく退屈で仕方ない。誠也は来たるべく決戦に備えボクシングの練習に熱中していた。 好きこそ物の上手なれとは言ったもので、誠也の技にはまた一段と磨きが掛かりも…

  • 続・北斗の拳の矛盾点 2

    北斗の拳 Vol.16 リュウガは薄情者? ユリアの実の兄天狼星リュウガ。このリュウガもラオウと一緒でユリアの事をどう思っていたんだ? という話です。 ユリアの実兄でありながら妹がシンに囚われていた時、何をしてたんだ? と言いたいですね。ラオウと同じように傍観してたのか? ラオウの場合はケンシロウの力を試していたという憶測も一応は出来ますが、このリュウガは実の妹の危機を放置しています。これはジュウザにも言える事ですが、どう考えてもおかしいですね。 それでいながらユリアとシンの墓前に現れた時、墓守をしていたサキに対し 「その墓を何時までも守ってくれ」などと白々しい事を抜かしているんですよね~ 😕…

  • 早熟の翳 四話

    y地区の連中と冷戦状態になっている間は波風が立つ事もなく、誠也達は充実した高校生活を送っていた。秋ともなれば運動会に文化祭など様々なイベントがあり、溢れんばかりの若さでそれに挑む生徒達の姿は正に青春を謳歌するものであった。 だが全てが順風満帆に運んでいる訳でもなく学校内にもちょっとした事件が起きていた。それを発見したのは他でもない誠也自身であった。 この日部活動が休みだった誠也は校門を出た直ぐの所で、一人の少年が5、6人の男子生徒に囲まれているのを目にする。この時点で誠也はカツアゲだと察したが、自分が駆け付けると逃げられる事が分かっていたので、敢えて少し離れた気の影から見ていた。 「金持って来…

  • 風がテーマの曲

    冷ややかな 心和ます 春風よ (笑) 朝起きたら洗濯物と一緒に干してあった袋が風に吹かれて音を立てていました。ベランダに出るとそこそこの風量でしたね。今は収まったみたいですけど。袋の音は結構うるさいので以後気をつけたいと思います 😅 空は薄曇りでまだ少し冷たい風には正に三寒四温を感じますが、冬の強い風とは違い何か心を和ませてくれるような気もします。 という事でこの「風」がテーマになっている自分の好きな曲を挙げてみたいと思います。 5位ー風の中の火のように <KAI FIVE> 甲斐さんカッコいいですね。特に詩がいいですよね。強い風にも負けず絶えず心の火を灯し続けていなければいけない。正にその通…

  • 早熟の翳 三話

    今回の件は当然誠也の耳にも届いていた。修二は心配を掛けまいと黙っていたのだが蛇の道は蛇、アウトロー同士の事情などは容易く入って来る。誠也率いる陸奥守では緊急に対策が練られる。 ある者は全面戦争と言い、或る者は手打ちだと言う。暫く黙っていた誠也は静かに口を切り出した。 「今の時代に全面戦争なんか出来る訳がない、俺が一人でカタをつける」 と。勿論この考え方はカッコをつけている訳でもなく、長い歴史の中で一度も耐える事の無かったy地区との抗争。これに自分の代で終止符を着けたかったのだった。 「総長のお気持ちは分かりますけど無茶ですよ、あいつら相手に話し合いなんか全く意味ないです、いくら総長でも危険過ぎ…

  • 豆腐は美味しい

    おはようございます。毎月12日と10月2日は「豆腐の日」らしいですね。という事で自分も大好きな豆腐の話でもしてみたいと思います。 自分の好きな豆腐製品ベスト3 3位ー冷ややっこ これは定番ですよね。酒のあては勿論、おかずにもなるし、おやつにもなります。特に絹ごしのあの滑らかな舌触りが最高なんですよね~、至福の時ですね 😊 でも最近はスーパーでも豆腐屋でも本当に滑らかな絹ごしがあまり見当たらないのは自分の錯覚でしょうか、特にスーパーに置いてある商品の中には「絹ごし」と書いていながら断面が結構固い、木綿じゃないの? と思うようなものもあります 😦 選ぶのもなかなか難しい話ですけど、冷ややっこは美味…

  • 早熟の翳 二話

    小学生からの付き合いであった誠也、修二、清政の三人は固い絆で結ばれていた。特に中学時代にはy地区の奴等が50人規模の徒党を組み学校に攻めて来たが、大半は警察に依って捌かれたとはいえ、三人は最後まで身体を張って戦い抜き、一歩たりとも後に退かない勇敢さは世代を超えて称賛され、彼等は一躍英雄になっていたのだった。 この三人の絆は大袈裟に言えば三国志の劉備、関羽、張飛の桃園の誓いのようなもので、生まれた場所は違えども死ぬ時は三人一緒と言わんばかりの魂の契りであったのかもしれない。 誠也と清政は同じ高校に進学し、特攻隊長である修二は中学を卒業して直ぐに鳶職をしていた。 この日学校の授業を終えた誠也は部活…

  • メーテルについて

    今日4月11日はメートル法公布記念日なんですよね。1921(大正10)年、改正度量衡法が公布され、法律でメートル法を採用することが定められた。とあります。 それがどないしたんや? と言ったのではお話になりません。それ以前の日本は寸、尺、間で表現されていたのでしょう。大工さんは今でもこの単位を用いていますよね。 そしてメートルはメーテルに通じる(なんでやねん!?) という事で美女メーテルについての想いを綴ってみたいと思います。 さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅- メーテルとは 松本零士作の漫画及びアニメ「銀河鉄道999」などの作品に登場する架空の人物で、星野鉄郎を銀河超特急999号での…

  • 早熟の翳 一話

    土曜の夜は祭りである。誠也はこの日も週末恒例の集会に出ていた。 「ブンブンブンブン! ブンブンブンブン!」 直管マフラーの爆音は周囲一帯を威嚇するように轟く。誠也率いる『陸奥守(むつのかみ)』という暴走族の一団は夏の暑さを吹っ飛ばすようにして、夜の国道を何処までも疾走していた。 風を斬りながら走る彼等の姿はその爆音を除けば見ているだけでも痛快で、道々には大声を出し声援を送る野次馬達が溢れていた。平成初期、族のファッションといえば特攻服は無論の事、ペタ靴にノーヘルで信号を守る者など全くいない。昭和時代との違いがあるとすれば、鉢巻きや旗を掲げていなかった事ぐらいであろうが、あくまでも硬派を通してい…

  • 続・北斗の拳の矛盾点

    劇場版 北斗の拳 前回で一旦終わった企画なのですが、やはりまだまだあるんですよね~。 しつこいようで恐縮ですが、ファンであるが故の苦悩みたいなものでどうしても気が済まないので、また新たに始めて行きたいと思います^^ ラオウは本当にユリアを愛していたのか!? 南斗六星拳最後の将、慈母星の宿命(さだめ)を背負いしユリア。彼女はこの物語最強のマドンナで、万人から愛されていましたよね。ケンシロウ、シンは言うに及ばず、トキにラオウ、腹違いの兄ジュウザと。 時系列的に言うとラオウ、彼は強引にでもユリアを我が手にしたいと思っていましたが、序盤でケンシロウがシンに敗れてからユリアがシンの手に堕ちた頃はどうして…

  • まったく皺のないTシャツ 最終章

    佳人薄命。生前の奈美子といい今回一哉が観た夢といい、美しい彼女の姿は何処か脆弱で切ない雰囲気を漂わせる。 だが奈美子は決して卑屈になる事はなく、寧ろ生き生きとした様子で常に微笑を浮かべながら一哉に語り掛ける。一言発すると少し一哉の前に進み、また一言発すると今度は後ろに退く。そんな悪ふざけをしながら一哉の周りを泳いでいるようなその姿はまるで天女のようだ。 夢から覚めた一哉は改めて奈美子の遺書とキーホルダーを握りしめた。 人の一生とは何なのだろう、一旦生まれたら人、いや生きとし生ける者全てが死に向かって歩き出す。この理屈を極端に纏めれば死ぬ為に生きているといった一つの論理も成り立つ。だがそれだけで…

  • 今週のお題 ~真の逸品~

    お題「#新生活が捗る逸品」 春の空 啼く鳥達の 可愛さよ (笑) 春といえば新生活の始まりですね。それはあまり春が似合わない、自分のような今までと何ら変わりない生活を送っている凡人にとっても結構重要な事で、春が来たから新たに何かを始める、変化を求めるとかじゃなく、寧ろ今まで歩んで来た己が人生を尊重しつつ、そしてこれからの人生に於いて更なる発展を遂げる、といった意味合いを含めた自分自身への誓い。 新年度という節目はその誓いを立てるのには最適だと思いますね。要するに天はこの心機一転する機会を万物に与えてくれているのだと思います。そうなれば当然我々はその天の声に応える必要がある訳です。 という事で(…

  • まったく皺のないTシャツ 三十五章

    一哉は眼前に拡がる夥しいほどの鮮血に戦慄した。奈美子はその血の海に沈むように、ぐったりと身体を横たえている。床には包丁に割れたグラス、白い壁は真っ赤に染められ、テーブルの上には大量のコカイン。その惨状は一哉を発狂させた。 「うぉぉぉーーー! うぉぉぉーーー!」 一哉は我を忘れひたすら叫び続けた。そし包丁を手に取り自分の身体にもその刃を突きつけようとする。すると救急車やパトカーのサイレンが鳴り響き、一哉は自刃する事を諦めた。 少し話をした後、後奈美子は病院へ運ばれ一哉は警察に連行される。近隣も騒然としていた。 包丁を手にしていた一哉は当然警察でも疑われる。だが一哉は執拗な取り調べにも一切答えず、…

  • 三島由紀夫「盗賊」を読み終えて

    自分のような凡人の率直な感想としては、余りにも単純過ぎますが、明秀と清子はその生涯を添い遂げて欲しかった、少なくともあんな結末にはなって欲しくなかった、という感じですかね。 三島由紀夫の作品は悲劇が多いと思いますが、彼は何故そうまでして悲劇に拘るのでしょうか? 無論そんな事分かる訳もありません。でも面白いと。 それはただ単に意外な結末だから面白いという意味ではなく、寧ろ悲劇と分かった上で読んでいても面白いのですよね。 この辺が三島文学の神髄であって、彼が天才と呼ばれる所以であるようにも思えます。 そして悲劇とはいえ決して暗い印象はなく、登場人物はあくまでも普通の生活をしています。その一人間の奥…

  • まったく皺のないTシャツ 三十四章

    奈美子の策は失敗に終わった。何故だ? 何故今になって一哉は覚醒したのだ? 確かにまだ一抹の不安は残っていたが事は9分通り巧く運んでいた筈だ。 窮鼠かえって猫を噛むとは言ったものだった。だが鼠に獅子は倒せないとも言う。そして獅子は兎を捕らえるにも全力を尽くす。奈美子は獅子に成り切れていなかったのだった。つまりは一哉を見くびり過ぎていたのだ。 奈美子がこれほど動揺したのは人生で初めてだった。これからどうすれば良いのか全く分からない。次なる策など無い。奈美子はただ呆然とし気が抜けたような、正に今までの一哉と立場は逆転してしまったのだった。 数年振りに一哉は俳優に復帰した。天を仰ぎ見る夏の向日葵は今の…

  • 故・田中邦衛さんを偲ぶ ~三代目襲名~

    三代目襲名 次から次に大物有名人が亡くなって行きますが本当に悲しい限りです。 最近亡くなった大物芸能人で自分が印象深かったのは、渡瀬恒彦さん、渡哲也さん、そして田中邦衛さんですね。 田中邦衛さんと言えば「北の国から」が有名ですが、昔はヤクザ映画にもよく出ていました。その中でも高倉健さんとの共演で有名なこの「三代目襲名」は特に面白かったですね。たとえヤクザものとはいえ田中邦衛さんはあくまでも田中邦衛さんという、あの独特の演技は観ていても笑ってしまうぐらいです^^ あらすじ 「山口組三代目」の続編であるこの作品は、前作で兄弟分を斬り刑期を終えた田岡一雄が、戦中、戦後の混乱期の日本を背景に、他のアウ…

  • まったく皺のないTシャツ 三十三章

    一哉がこれほどにまで急速に落ちぶれてしまったのは、彼の繊細さが災いしたとしか言いようがない。それに付け入るように奈美子は更なる注文まで付けて来る。 通勤時は車で送り迎えまでしろと言うのだ。流石にこれは言い過ぎだとも思えるのだが、もはや腑抜けになってしまった一哉は泣く泣く従った。 そうなれば当然仕事などは全く手に着かない。一は長期休養を取っていた。 ここまでは全て奈美子の目算通りだった。まだ後一押し足りない、流石の奈美子もそこまでは想いが廻らず、取り合えずは己が策が成就した事に安堵していたのだった。 ここで少々、奈美子の生い立ちについても触れておかねばなるまい。彼女は初め一哉が見た通りの田舎育ち…

  • まったく皺のないTシャツ 三十二章

    それからも一哉は仕事に励み快活な毎日を送る。劇団員でも先輩からは可愛いがられ、同僚達とはその演技力を競い合い、後輩には助言を与える。芸能界の醜い人間関係に嫌気が差してした一哉は何時しかこの風通しの良い雰囲気に慣れてき、もう一生舞台俳優のままでもいいとも思い始めていた。 この日リハーサルを終えた一哉は久しぶりに仲間達数人で飲みに出掛けた。彼等の行きつけであった魚料理で有名なその店は一行の来店を歓迎してくれる。注文は店任せで次々に旬の幸を提供してくれる。みんなは大いに食べ、大い飲み、朗らかに談笑をしながら楽しい時間を過ごしていた。 2時間ぐらいが経ち酒が進んで来ると、一人の同僚が一哉に対しこんな事…

  • ビッグ3たる所以

    おはようございます。今日は良い天気ですけど、またまた平日が始まりましたか~。 月曜拒否症候群の自分としては少し「滅」気味なのですが(笑) でもそんな暗鬱とした気持ちをスカッと爽快、晴れやかにしてくれるニュースを目にしました。 gendai.ismedia.jp 自分もお笑いでは一番好きな「明石家さんま」テレビでこの人を観れば自ずと明るい気分になれます。そして自分の人間の小ささを痛感しますね。 さんまファンで自称ビッグ3マニアな自分としての見解を綴ってみたいと思います。 さんまの何処が凄いのか このニュースにもあるように、やはり口が達者な所ですよね。そして頭の回転が速過ぎると。テレビを観ていても…

  • まったく皺のないTシャツ 三十一章

    巡り行く季節にさえ頓着が無くなった一哉は劇団での芝居にも身が入らなかった。そんな彼の思いを憚った座長は事務所の社長と図って一哉に一時休憩するよう促す。 しかし一哉はそれを承服せず、初心に戻り精進して行きたいとの旨を伝え仕事に励む事にする。これ以上放心状態が続けば自分は完全にダメになると感じたからだった。一哉がそういう心境に至ったのは他でもない弟昌哉の存在であった。 今までの人生に於いて何度となく弟の大雑把な性格を否定して来た一哉ではあったが、年を取るに連れ彼から学ぶ点も結構あるという事に気付く。弟の呆気らかんとした気質は一哉の気持ちを楽にさせてくれるのであった。昔ならまずそうは思わなかったであ…

  • まったく皺のないTシャツ 三十章

    何時になっても社長は来ない。痺れを切らせた一哉はマネージャーを問いただす。 「どうしたんだ? 一体何があったんだ?」 彼は未だに口を開こうとはしなかったが、一哉の気迫に圧倒され、怯えながらもようやく話をし出した。 「実は、この先のスケジュールは殆ど空なんですよ・・・・・・」 「何? 一体どういう事なんだ?」 「はっきりした事はまだ分かりませんが、恐らくは陰謀です、何処の局も相手にしてくれないのです」 「どんな陰謀なんだ?」 「林ですよ」 「あいつがどうしたんだ?」 「御存知の通り、あの人の事務所は大手で、あの人自体も業界にはかなりのコネがあり、彼が手を回したとしか考えられないのです」 「いくら…

  • パチソン(アニソン)は結構いい ♪

    おはようございます。 またまた花の土曜日が来ましたね。自分に言わせて貰うと、本来、人は仕事のスケジュールに関係なく週末を目指して生きるものなのです。土曜日こそが至福の時なのです。そこまで言っても過言ではありません^^ そして土曜といえば音楽ですよね。その理由は知りません(笑) 理屈は関係ないのです。あくまでも感性も問題ですね。 という事で今日は音楽、それもパチソン(パチンコソング)ですね。無論それはアニソンも含みますが。 もはやパチンコなど辞めましたが、自分の好きなパチソンを紹介して行きたいと思います。 その前にまず自分は何故パチンコを辞めたのか、その理由にも少し触れてみたいと思います。 パチ…

  • まったく皺のないTシャツ 二十九章

    奈美子の言った事に少しは動じた一哉ではあったが、取り合えず薬は辞めてくれたので、後はそれからの話と割り切り仕事に精を出す事が出来た。 月日の経つのは早いもので、この前始まったばかりと思っていたドラマ撮影ももはや終盤になり、クランクアップを迎える。その出来栄えは自他共に認めるような自信作でみんなは大喜びで打ち上げに興じる。その席で一哉は何時も以上に酒を飲み大いにはしゃぐのであった。 だがその姿は決して有頂天になっているからではなく、寧ろ先々の不安を取り除きたいといった気持ちから来るものであった。 また一哉が好きな秋になる。人々はここぞと言わんばかりにスポーツや旅行、読書やそれぞれの趣味に打ち興じ…

  • ブラックレイン

    ブラック・レイン 劇場公開15周年記念ジャケット 松田優作カッコ良過ぎ ! とにかくカッコいい ! あれから30年以上もの歳月が経ちましたが自分は今でもたまに観ています。 名作中の名作、ブラックレインのレビューです。 あらすじ ニューヨークのレストランにて日本人ヤクザとマフィアが談笑している所、店に突入した佐藤(松田優作)らは連中から偽札の原版を脅し取り、更に口答えして来た男を刺殺して逃げます。 偶然その場に居合わせたニックとチャーリーの二人のアメリカ人刑事は佐藤を追いかけ無事捕まえる事が出来ましたが、日本に連行する際空港で大きな失敗をしでかし、みすみす佐藤を逃がしてしまいます。 その後も日本…

  • まったく皺のないTシャツ 二十八章

    翌日も仕事が忙しい一哉ではあったが、どうしても奈美子と話をするまでは病院を去る事が出来なかった。 朝になり日が昇り出すと辺りは自ずと忙しい様相を見せる。その音で目が覚めた一哉は廊下を歩いて来た看護師から吉報を訊かされた。 「大丈夫ですよ、幸い命には別状ありませんし、体調も回復しています」 それを知った一哉は一安心しこう訊いた。 「有り難う御座います、で、会えますか?」 「ええ、少しなら」 一哉は看護師に促され病室へ入った。まだ数本の管に繋がれているとはいえ人工呼吸器も外された奈美子の顔つきは至って元気そうで一哉に対して微笑を浮かべていた。 「ありがとう一哉君、ずっと居てくれてたの?」 「ああ、…

  • 実は世界最強だったんです!

    正月の 想いも覚めた 卯月かな ナマクラ体質な自分はまだはま正月気分を引きずってはいますが。ま、完全に覚めるにはあと1ヶ月は掛かるかな(笑) しかし、いよいよ4月ですか~。晴れ渡る空、遙かに聳える山々、燦然と照り輝く海、柔らかな風に揺すられ梢を伸ばし始める樹々、小鳥の囀り、新生活に心躍らす人々と。正に春の訪れを感じさせてくれますよね。この春の空と同様に晴れやかに、澄み切った心を保って行けたらと思います^^ そして4月1日と言えば、忘れてはならないのがエイプリルフール。今日だけはいくら嘘をついても許されるのです。寧ろ今日ぐらいは何か一つでも嘘をつかなければなりません(笑) という事で有言実行、早…

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