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青リンゴ観察日記 https://blog.goo.ne.jp/1225greenapple

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。<br>*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*<br>

Yukkanen
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2020/12/28

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  • 第六十二話③

    結局ミエはどうやって家を出れたのかと言うと・・・。「塾の宿題が溜まってて、みんなで一緒にやるんです。塾の子達とやれば力もつくし・・」「チョル・・キム・チョルと一緒に行ってくるね!塾の子達はみんな勉強よくできるし優しいし・・」「今日だけよ?チョルくん、しっかり見張っててね。他の所に寄り道しないように」「ハイ・・」[そう言ってお母さんを説き伏せてくれた] 晴天の空の下、少し強めの風が吹いている。[こうして、ここに立つことになったのだった]と、これが事の顛末であった。二人の間に置いてある、塾から借りてきたカセットデッキには、担任が作ったフォークダンスのコピーテープが入っている。  [嬉しくてついていく時はいつだって] [なんだか微妙な気分もついてくる]  [ああしたいこうしたいとコロコロ意見が変わるのは、キム・...第六十二話③

  • 第六十二話②

    帰り道も、ミエはダンスの練習をしながら歩いた。「タタタタン、左、右・・」「いや左?タッタッタッ」他のみんなはすごく上手なのに、私だけできてない・・ [プライドが傷つく] わざとじゃないのに、必死なのに、間違えるたびに笑われる。 しかも、 [友達はもう諦めてしまった]「もううちらも無理だ。そのままただ方向を覚えるしかない!」「ビデオで撮ってそれ見ながら練習してみたら?」「そしたら反対に見えるからもっと混乱するんじゃない?」 「あー」 友からも見放され、そして・・[キム・チョルはサッカーの練習に行ってしまった]差し伸べてくれた手を断ったからしょうがないけれど、キム・チョルも離れていく。ベ・ホンギュの言葉が追い打ちをかけた。「方向音痴〜w」「お前は黙っとれ!」こうなったからには、一人でやるしかない。[意地でもやり切る...第六十二話②

  • 第六十二話①

    学校では、今日もフォークダンスの練習が行われた。「1、2、1、2」[残念ながら、キム・チョルの言葉は間違いではなかった][方向を間違うと覚えてても理解できず、一人だけ追いつくことが出来ない]ミエはみんなとは反対方向に飛び出して、先生から「逆!」と常に叱られていた。「おいこっちだ!」先日、ゲームセンターでベ・ホンギュから言われた一言が思い出される。「ファン・ミエ、完全に方向音痴だなw」心の中で[お前は黙っとれ]と毒づくものの、依然として方向は覚えられない。「ファン・ミエ、一人で忙しいな!」先生がミエを注意するたび、ワハハと笑い声が上がった。ミエは恥ずかしさを堪えながら、ペアの男子と手を合わせようとする。「なぁ」「えっ?」「あんた前髪切れよ」「前がよく見えてねーんじゃね?」ペアの男子は、それだけ言って移動してしまっ...第六十二話①

  • 第六十一話⑤

    翌朝、ミエはどんよりした目つきで電柱の影から通学路を眺めた。キム・チョルはいない。思い出されるのは、昨日の「赤っ恥・一人リサイタル」である・・。 最近登校中に会うことあんまないけど、 出くわしませんように・・会いませんように・・会いませんよう・・こんなにも息を潜めていたのに、突然背後から声を掛けられた。「ファン・ミエ」「なっ!なにスパイみたいな真似して!なんでいつも私が恥ずかしくて消えたい時に声かけてくんの?! 面白いから?!あんたの趣味!?それでも人間なの!?」  動揺のあまりそう捲し立てるミエ。 しかしキム・チョルは意に返さず、ミエのリュックの持ち手をぐいっと引き寄せた。「いいから」「ファン・ミエ、お前練習しなきゃなんねーんだろ?」「へ・・?」そして時間は少し飛ぶ。青い空に、強めの風が吹いている。ここは青リ...第六十一話⑤

  • 第六十一話④

    その日の夜。チョルの靴越しに見える彼の部屋は、相変わらずカーテンが閉まっている。ミエはファイアーボーイズのラジオを聴きながら、一人フォークダンスの練習をしていた。机の上には、”努力すれば不可能はない”と書かれた無料ノートがある。「大したことないことなんですが、他のメンバーはみんな上手だけど僕だけが出来なくて、それをどうしても言うことが出来なかったんです」「あ〜そうだよそうだよ、そういう時もある!」鏡に映った自分の姿を見て、ミエは学校で見た光景を思い出す。みんなに比べて小さい自分と、隣にいるチョルとのあまりにもある身長差と。実はあの後の放課後、モ・ジンソプに隣に立ってもらったのだった。「ちょっとこっち立ってみてくんない?」「え?なんで?」ドン!ドドン!お?案外大丈夫かも?と思った矢先、やはりチョルと並ぶと不恰好な...第六十一話④

  • 第六十一話③

    日に日にキム・チョル人気が高まっていく中、ミエは道ゆく学生達に決まってこう尋ねられた。「おい、大魔王と付き合ってんのか?」「違うっ!」「もしかしてキム・チョルと・・」「違うっ!」男子からも女子からも、一度も喋ったことのない人たちから散々質問されたミエは、いい加減ゲッソリしていた。友達だって言ってんじゃん・・男女が友達だとみんな付き合うことになんの??ふとチョルを見ると、違うクラスの女子から話し掛けられていた。「こんにちは」「今日サッカー惜しかったね」楽し気に話す彼女たちの会話を聞いて、ミエは少し残念な気持ちになる。すごい人気じゃん・・私もサッカー見に行けばよかったな。 けどフォークダンスダメダメだし・・ミエはチョルの隣で、ふとあることを思いついた。チョル、私フォーク・・が、ペンを動かす手が止まる・・。・・という...第六十一話③

  • 第六十一話②

    フォークダンスが上手く行かないミエと、何かと周りを騒がせてしまうチョル。一方、学年一のイケメンであるこの人はというと・・・・。 [この男、モ・ジンソプはフィーリングで暮らしている][適当に遊ぶ友達や、先輩たちにも顔が広く][サッカーが上手いとかっこいいので、調子に乗っていたら][偶然元カノが新カレといるところに遭遇・・][とりあえず、優等生の子とも話をしたりする]モ・ジンソプはハン・ソンイと喋りながら、可愛くて成績の良いこの女の子のことを考える。なんで前この子フったんだっけ?・・あー、つまんないからか。社交性キングの彼は、女子とも男子とも上手くやる。[キム・チョルともかなり仲が良くなってるし][問題はない]たとえファン・ミエから詐欺師と罵られようと、問題はない・・はずだ。しかしそんな日常の中で、何かと”キム・チ...第六十一話②

  • 第六十一話①

    そして今日も、フォークダンスの練習が始まった。カチッ「タララタン〜タララララ〜タララタン〜タララララ〜」「ほら、こっちだよこっち!」「え?え?」 「はいもう一回〜」 ユンヒからアドバイスを受けるも、全くついていけないミエ。 一方チョルはというと・・・。 「タンタンタンタ〜」 「タラララ〜チャチャチャ!」少しぎこちないながらも、チソンと共にちゃんとついて行っていた。ミエはそんなチョルを視界の端に捕らえながら、今朝のことを思い出していた。 「ほら、言ったじゃんやっぱり。この子は違うって」あの時、ミエはこう思ったのだ。(この子は違うって何?!どういうこと?!なんで私じゃないって思うの!?)と。いつか見た少女漫画のシーンが浮かぶ。「は?ドッコ・チャンとあんたが友達?まさか付き合ってるワケないよね?ウケるんだけど」こうい...第六十一話①

  • 第六十話④

    放課後、家の近くでチョルは一人空を眺めていた。ぐるぐる考えすぎて、完全にキャパオーバーなのである。ファン・ミエを妹として見てるのか?いや・・・でも・・・チャ・ヨンヒに言われたからってそんな・・・いや・・・けど・・・と、自分の感情が自分で分からなくなって、まるで宇宙空間に迷い込んだようになっているw「ねぇっ!」すると聞き慣れた大きな声で、チョルは宇宙から呼び戻された。「こんなとこで孤独と戯れるなし!今日のサッカー勝ったし、変態も追い出したし、あんたのことかっこいいってみんな大騒ぎだよ?!」 ミエはチョルの隣に座ると、嬉しそうに話を続ける。「今日めっちゃすごかったじゃんか〜!こんなならヒソヒソ話されてもなんでもないよね!このまま体育祭まで一緒に勝ち抜こうね!」「そしたら成功だよっ!」ミエは嬉しそうに、そう言ってサム...第六十話④

  • 第六十話③

    体育が終わった後、3年12組に珍しいゲストが現れた。「おーい、キム・チョル」「見たよ、サッカー。おめでと」「やっぱ上手いね。すぐ俺らとも対決だ」突然現れたモ・ジンソプに、女子たちの視線が集まる。「え?モ・ジンソプ?」「うちらのクラスに来るの初めてじゃない?」そんな中、モ・ジンソプはキム・チョルの席を探していた。キムチョルの席はどこだ?隣は誰? 誰がキム・チョルを救うって言ったって?名前が・・ミエ?ミヘ? 同姓同名?モ・ジンソプはチョルの噂を聞きつけて、わざわざ別校舎の12組までやって来ていた。自分よりチョルが目立つのが許せないくせに、そんな感情は微塵も感じさせないようオーラを纏う。「とにかく次も頑張れよ」「あ・・・うん。その・・ありがとう・・」素直に礼を口にしたチョルを見て、モ・ジンソプは少し複雑な気分になった...第六十話③

  • 第六十話②

    <1いいね> ミエにとっては散々だったフォークダンスの練習も終わり、生徒達はゾロゾロと校庭へ出て来た。「なかなか面白かったね」「合唱するクラスもあるみたいだよ」「それ楽じゃんね」「売店寄ってく?新発売のお菓子食べたい〜」  目の前にあったチョルの背中を、ぼんやりと眺めているミエ。 すると横から、一人の男子に声を掛けられた。 「なぁファン・ミエ、”お友達”とペアになれなくて残念だったな?」  すると嫌味を言ってきたその男子のことを、前にいるチョルが振り返って睨んだ。 男子はヒッと息を飲む。  グッドタイミングのチョルに、パアッと笑顔を浮かべるミエ。そのままチョルに近づいて、親指をグッと立てて見せた。   チョルはそんなことよりも、ミエの肩についた汚れが気になった。 何つけてんだ?  さっき転んだ時についたのか?・...第六十話②

  • 第六十話①

    3年12組のクラス別出し物は、”フォークダンス”に決定。ミエが放心している間に、早くもその練習が体育館で行われることになった。「はい、一列になって真っ直ぐ立ってー」「えー小学生でもないのにフォークダンスってどうなんですかー?」「みんながしないことだから注目されるんですよ」「マスゲームをするクラスもあるけど、あんたたちもそっちにする?」「ヒーーッ」思春期真っ只中の彼らには、フォークダンスはなかなか厳しいものがあるらしい。けれど教師はそんなことはお構いなしに、早速練習を開始した。「はいはい、時間ないから早く覚えてしまいましょう!」周りからは、こんな声が聞こえる。「え?なに?なんであの二人ペアじゃないの?」皆、振り返ってみるのはキム・チョルのペアだ。そこには”チョルとミエ”ではなく、チョルとチソンがいる。「あぁ、背の...第六十話①

  • 第五十九話④

    キム・チョルは、窓から空を見上げていた。光る星がいくつか見える。今日の昼間のことを思い返し、考えていた。ミエが自分を心配している気持ちや、自分がどう振る舞っていけばいいのだろうかということなどを・・。  一方ミエは、早速体を鍛え始めていた。目指せ体育祭の全競技出場、である。ふんっ!一人ガッツポーズを決め、気合いは十分だ。確か明日は、3年12組のクラスの出し物競技が決まるはずだ・・・。  翌朝、早速チョルはクラスメートにこう言った。「俺出るよ、サッカー」その瞬間、わっと教室が沸いた。たった一人を除いては・・。「おおっ!」「やったー!うちのクラス優勝だ!」「サイコー!」その様子を見て、ミエがクククとほくそ笑む・・。「はーい座って」担任はチョークを持つと、早速伝達事項を黒板に書き始めた。「体育祭のクラス別出し物と、種...第五十九話④

  • 第五十九話③

    チョルとミエが職員室から帰って来た。次の授業は自習。クラス中から、気になる視線が二人に注がれた。ユンヒたちも心配そうに見守る。ヒソヒソ、とあちらこちらで二人に関する噂話が聞こえた。「あいつらってどういう関係なん?」「マジで仲良いの?」「ファン・ミエが一方的に挨拶してるんじゃなかったっけ?」二人が本当に友達なのかどうか、誰にも確信が掴めないでいた。そんな状態のまま、その日の授業は終了。「さようならー」ミエは立ち上がると、大きな声でチョルに挨拶した。「じゃあね!」[兎にも角にも、ファン・ミエは目で合図を送ってみた。状況がこんなだし]ミエのアイコンタクトを受け取ったチョルが、その挨拶を返す。「おう。じゃあな」 [良くも悪くも、もう私たちはこの状況を乗り切るしかないんだって!] ”私たちは友達なんです”を本当にするしか...第五十九話③

  • 第五十九話②

    「この人は私の友達です!」と大きな声で言ったミエ。チョルとミエ、そして体育教師の周りを、クラスメートたちが遠巻きに眺める。「はぁ?友達ぃ?お前らが?」疑り深そうにそう言う教師に、ミエはカッとなって言い返した。 「はいっ!友達ですっ!」 「仲良いんです!席も隣だし!友達なのになんで私を殴るんですか!」 「じゃあ首のそれは何だ?どう見ても手刀のあとだろ。じゃあ誰がやったんだ?」  「わからないんです!知らない人が急に殴って行ったんです!」 「はぁ?そんな話を信じろって?お前が無理矢理キム・チョルに肩入れする気なら・・」 「本当なんですって!」 ミエは本気で訴え、そして目を潤ませた。 「だって・・」 「私・・小さい頃からチビだからって理由でよく殴られてきたから・・」[ファン・ミエは、必死である]使える武器はなんだって...第五十九話②

  • 第五十九話①

    「この人は、私の友達です!」 そう断言するミエの背中を見ながら、チョルは幼い頃のことを思い出していた。父親の仕事の都合で何度も転校を繰り返していた、小学生の時のことを。  「もうここを出ていかなきゃならないんだ。引越しするからね」「やったー!田舎脱出!」「友達いっぱいいるのに・・」 「また作ればいいんだよ!」  しょうがないこと、と心に蓋をして、チョルは現実を受け入れてきた。  「転校生だ。みんなに挨拶して」「こんにちは・・」 体が大きいとか、頬にある傷のこととか、ヒソヒソと言われる。中には直接聞いてくる無神経な奴もいた。「おい、その顔の傷何?お前ヤンキーなの?」「無視すんのか?」「おい、なんとか言えよ!」無言のチョルにイラついて、乱暴な男子が机を蹴る。今よりもずっと子供のチョルは、感情のままに反抗する。「あっ...第五十九話①

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