夜桜さんちの大作戦 7巻 あらすじとオススメしたい他作品
「無情な二者択一の物語」。太陽の家族の死の真相が語られます。新たな敵キャラも。次巻から本格的にたんぽぽとの戦いに入っていくのかな? タンポポを追う太陽の前に、タンポポの新たな刺客が立ちはだかります。 名をハクジャと言い、半端に進歩した現代医学が生み出した哀しい存在です。 もし現代医学が生まれる前なら、苦しむことなく安らかに眠りにつけた。 もっと驚異的に医学が進歩していた時代なら、真面な生を得ることが出来た。 しかし現代は、そのどちらでもないので、苦しみしか与えられなかった。 だからハクジャは、わずかな期間とはいえ真面な人生を与えてくれたタンポポに対する恩と、そして贖罪の気持ちのために戦います。 勝てば恩が達成でき、負ければ贖罪が得られる。 この無情な二者択一しか与えられなかったという、哀しいエピソードです。 しかし皮下は恐ろしい男です。あえて真実を告げて共犯者意識を抱かせ、罪悪感で雁字搦めにする。そうやって巧妙にハクジャを支配下に置いてきました。 一方、百は、相変わらず底が知れない。皮下は自分の欲求に忠実で、趣味と実益が一致しているというマッドサイエンティストで、行動理念が非常に分かり易い。 百の場合は、まだ表に出していない思惑があるように思えます。 皮下も、ちょっと気になることを言っていました。 後、冒頭の、自らの欲望が生み出すエネルギーだけで、長期任務を強引に終わらせた凶一郎兄さんには笑いました。 オリジナル・スパイのエピソードは、応援してくれている読者に対する愛情が感じられる内容でした。 読者応募のキャラを、ただ出しただけでなく、作中でキチンと活躍させています。