chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
元日本語教師の海外日記 https://nihongokaigai.hatenablog.com/

高校から海外移住した海外在住者が言語教育や海外生活、文化についてちょっと専門的に書こうとしているブログです。今はロシア語勉強中です。

りさありさ
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2020/10/07

arrow_drop_down
  • どうして外国語は難しい?(手続き記憶と意味記憶)

    どうして外国語学習は苦労するのか? 幼い頃から話している母語を使うことに困る経験ってなかなかありませんよね。 でも外国語を学習しているとその覚える量の多さと複雑さから『どうしてこうも苦労するのか』と途方に暮れた経験をしたのは私だけじゃないと思います😅 日本語を母語とする私たちにとって、 『再生紙』は『さいせいかみ』でも『さいせいがみ』でもなく『さいせいし』ですし、 『そうですよ』と『そうですね』はニュアンスが違うことを知っています。 日本語学習者にとっては複雑な言語規則も日本語が母語の私たちは無意識に使うことができます。 それは母語と外国語の知識は脳の違う部位、違う条件下にあるからです。 今回…

  • フィリピン留学について(外円留学)

    ※住んでいた時にフィリピン人や英語教師から聞いた話を言語教育と絡めてまとめた記事です。外円国で英語を学ぶ フィリピン留学が流行っている今の時代、フィリピンへ行った留学生にオーストラリアでよく出会います。 フィリピンで英語に慣れた後、近くのオーストラリアにワーホリに来たそうです。 ヨーロッパの留学生にはマルタが人気のようですが、文化も比較的に似ているアジアの人はシンガポール、特にマリンスポーツもできるフィリピンの需要は年々上がっているそうですね。 フィリピンで英語は公用語の1つなので道路標識や公的文書などは英語が使われることがほとんどです。 Kachruの同心円モデルでみると、フィリピンは多言語…

  • それぞれの関係(ポジティブ・ネガティブフェイス)

    前回の記事からの続きです 前回の記事ではBrownと Levinsonのポライトネス理論について書きました。 この理論は人には2つの異なる欲求があって人とコミュニケーションをする際にはお互いの“フェイス”と呼ばれる欲求に配慮しながら言語活動をするというものです。 この2つのフェイスは人に好かれたい・承認されたいというポジティブフェイスと他人から支配されずに自由でいたいネガティブフェイスに分けられています。 日本が階級社会でネガティブフェイスに重きを置くことは前回の記事に書いた通りですが、今回は具体例を挙げてこのポライトネス理論が異文化間でのコミュニケーションにどう作用するのかについて書こうと思…

  • 文化によって違うポライトネス(ポライトネス理論)

    日本語学習者が苦労する敬語文化 日本語学習者が弱音を吐いてしまう1つに敬語があります。 謙譲語や尊敬語、丁寧語。 英語や他の言語にも丁寧な言い方ができる言葉遣いはありますが、社会的関係によって言葉遣いまるごと変えなくてはいけない日本語は彼らにとってとても難しいのです。 日本では敬語を話せることがマナーであったり、特に尊敬を表したいとき使ったりする傾向がありますよね。 その敬語文化ついて書くためにポライトネス理論についてまとめようと思います。 Brown とLevinsonのポライトネス理論 ポライトネス理論では、相手と良好な関係を築きたい欲求と相手とは適度な距離を保ち自分の自由を確保したい欲求…

  • 言語力だけじゃないコミュニケーション

    外国語でコミュニケーションができるということ 外国語が話せたら旅行に行くときにはきっと困りません。 必要な情報や物を手に入れ円滑に行動することができるでしょう。 じゃあ、話せたら外国語を使って働いたり友人を作ったりもできるのか? どの程度の関係を構築したいのかにもよりますが、他者と良好な関係を築くことが必要な場面では“話せる”だけでは補えないので悩むところです。 性別、年代、価値観が違えば考え方も違うという経験は誰もが経験したことだと思います。 それが文化の違う外国の人相手となるとより顕著にでます。 褒められたらどうしますか? 人にもよりますが、誉められた時には謙遜したり相手を褒め返したりする…

  • 宗教と日常(オーストラリア編)

    宗教の日常に占める割合 海外に出て慣れなきゃいけなかった事の1つに宗教があります。 もちろん日本にもあらゆる宗教があって信仰している人にとっては日常に欠かせないものですが、私の場合は日本で宗教を身近に感じることはあまりありませんでした。(中学生という時期もあったと思います) 『でも日本人はいただきますって言うじゃない』 『お正月には着物を着てお寺に行くんでしょ?』 日本での宗教の経験を話すと外国の人や日本語学習者からはこう返されます。 多文化国家に暮らすということ 多文化が共存している国は宗教も日常的に共存していることが多いです。旅行の短期間でも宗教が日常に溶け込んでいるのを目の当たりにするく…

  • 記憶の特性とリハーサル

    前回からの続き 学習の鍵はワーキングメモリ ワーキングメモリは取り入れた情報を短期的に保持して処理する記憶システムのことです。 どうしてワーキングメモリが学習の鍵を握っているかというと、新しい内容を学ぶ頭の中では、与えられた情報を自分なりに処理しています。 中央実行系と呼ばれるシステムが長期記憶にある既存の情報と新しく得た情報を照らし合わせながら理解を進めるため、ここで情報の理解に躓くと長期的にも学習に支障がでてしまいます。身近な働きとしては、聴解・読解問題を解く際、既に処理した情報を頭に残しながら新しい情報を取り入れ理解を進めていくことが挙げられます。 短期的に前の情報を頭に残していなければ…

  • 言語学習に必要な記憶力(短期記憶と長期記憶)

    記憶力を良くしたい! 言語学習に限らず、何か新しいことを学ぶときには自分の記憶力の良し悪しが目につき出しますよね。 記憶力が弱いと文法ルールも単語も、覚えては忘れるの繰り返しになってやる気も自信もなくなっていってしまいます。十人十色で自分に合う学習方法も人によって違います。なので記憶のメカニズムを理解することで、自分に合った言語学習のやり方も見えてくるかもしれません。 真ん中はすぐ忘れちゃう 人の記憶はおおまかに短期記憶と長期記憶に分かれています。 常に新しい情報と入れ替わってしまう短期記憶はその名の通り短期間しか頭に残らない記憶のことで、長期記憶に変化することもありますが大抵が忘れられていく…

  • 聴解試験のスコアを上げるには

    実際の聴解能力を聴解試験では測られていない IELTSやJLPTなどの能力試験対策についての記事はごまんとあるので、 ここで対策方法を書くつもりはないのですが、どうして試験対策が必要なのかを言語学の観点から話そうと思います。 聴解をボトムアップ処理で万全にカバーできる能力があれば単純な話ですが、実際にはそう簡単にいかないのが試験です。 (トップダウン・ボトムアップ処理についての記事) 実際の聴解能力と聴解試験が大きく違う点は ・ほとんどの外国語試験は選択式 ・ある程度の聞き取りと推測で得点が得やすい 各試験によって特徴が異なるので、試験対策をしっかりして、 トップダウン処理を有効に活用すれば高…

  • 実際にリスニングが上がった方法(続編)

    前回の続き今回は前回とまた違う原因で聴解に苦手意識がある場合についてです。 聴解は学習する側も指導する側もとっても厄介な能力だと思います。 慣れない言語を耳で聞く作業は集中力もいるので、能力が弱い聴解能力はどうしても優先順位が低くなり、他のことに気を取られやすくなってしまいます。 知らない単語に惑わされ全部聞かずに終わる学習者の場合これはまさしくまだ英語圏に初めて行った聴解に慣れていない頃の私のことです😅 (中学卒業後にNZの高校に行っていた時の話) だんだんと耳が慣れてきて単語が拾えるようになったら、意味理解をしたくなるのが学習者の気持ちだと思います。このころ、学習者の頭の中では意味を知って…

  • 実際にリスニングが上がった方法

    前回の記事からの続き 言語学習も十人十色言語能力はあらゆる要素が関係しているので、勉強ができる頭の良さとは違います。今回のトピックの聴解能力は幼児期に完成されている聞き取る能力も関わってくるため、特に一筋縄ではいきません。練習方法の利点と弱点を理解して行うことで聴解能力に成果がでますが、自分の判断で進めていくのは難しいです。 例えば、スキンケアをするにも自分の肌の状態を理解した上で、それに合ったスキンケアをしていくと思います。本来肌が丈夫な人はどんなスキンケアでも相性がよいと思いますが、合わないスキンケアで成果がでるのに時間がかかったり、成果がでなかったりする肌質もあります。 肌にも専門家がい…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、りさありささんをフォローしませんか?

ハンドル名
りさありささん
ブログタイトル
元日本語教師の海外日記
フォロー
元日本語教師の海外日記

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用