玄宗の妻・王皇后

 玄宗には30人もの后妃がいましたが、その中でトップに立っていたのが妻・王皇后です。 父は同州（陝西省渭南市）参軍で、特に名門出身ではありませんでしたが、王皇…

宋璟の最期と開元の治

 姚崇の推薦を受けて、筆頭宰相となった宋璟は、後宮が政治に関与することを禁止しました。また、ややこしい刑法を誰でも分かるように簡略化しました。更に、賄賂や売官…

姚崇の最期

 張説、王琚、劉幽求を排除した姚崇に、高官は反感を抱きました。 「姚崇を宮廷から追い出す方法はないか」と姚崇の身辺調査をしましたが、姚崇は金銭面においても清廉…

姚崇の横暴②

 皇帝になった玄宗は、毎日のように宴会を開き、姚崇は「国のトップがこれでは…。何故、誰も注意しないのか」と思いました。そこで、姚崇は玄宗に媚びる者を排除するこ…

姚崇の横暴①

 昔、武則天が張兄弟を寵愛していた頃、張兄弟から、「『魏元忠が陛下の悪口を言っている』と（嘘の）証言をしてくれたら、出世させてあげる」と美味しい話をもちかけら…

高力士の出世

 玄宗の側近・高力士は内給事から右監門将軍に昇進しました。 内給事は皇帝の詔勅を審議する仕事で、階級は従五品、右監門将軍は宮中を守ったり、門を開閉したりする仕…

姚崇と宋璟の再登場②

 太平公主らが処刑された一方、玄宗と共に太平公主を討った臣下は褒美を賜りました。 玄宗派の宰相・郭元振、魏知古、陸象先には、邸宅や金などが贈られました。 また…

玄宗 VS 太平公主⑦

太平公主がクーデターを起こす前日。 玄宗は側近・高力士、王琚を左右に置き、龍武将軍・王毛仲が率いる300人の兵を整列させ、自分を守らせました。そして、太平公主…

玄宗 VS 太平公主⑥

 皇帝になった玄宗は、毎日のように宴会を開き、美女を侍らせていました。 「民から徴収した税で、毎日宴会を開くなんて」と不満を抱く高官が多く、太平公主は不満を抱…

読者様からの質問に答えます①

則天武后は引退し、時代は中宗、睿宗へと移っているのに、どうして、ブログの最後で、則天武后に関するおすすめの本を紹介し続けているんですか？という質問をいただきま…

玄宗の即位と戦い

 712年、睿宗は皇太子・李隆基に譲位し、李隆基は皇帝になりました。（以下、李隆基 → 玄宗） 国のトップとなった李隆基ですが、武則天の娘・太平公主との関係は…

太平公主 VS 李隆基⑤

 ある日、李隆基のもとに、諸暨（浙江省紹興市）主簿（帳簿を取りまとめる事務官）・王琚が訪れました。  睿宗が太平公主の言いなりになっているのではないかと心配し…

太平公主 VS 李隆基④

 蒲州（山西省運城市）に幽閉された太平公主。 ところが、幽閉されても変わらず、太平公主を慕う者はたくさんいました。 太平公主を慕う者からの報復を恐れた李隆基は…

太平公主 VS 李隆基③

 太平公主を幽閉するように、宋璟が睿宗に上奏してから数日後。 睿宗は勅命を下しました。 勅命の内容は、・李成器を同州（陝西省渭南市）刺史とすること・太平公主を…

太平公主 VS 李隆基②

 「李成器こそ、皇太子にふさわしい」 太平公主が流した噂は、皇太子・李隆基の耳にも入りました。そして、察しのいい李隆基は、噂の出処が太平公主であることにも気付…

太平公主 VS 李隆基①

 684年に皇帝に即位し、690年に母・武則天に譲位し、710年に皇帝に復位した睿宗。睿宗の皇帝歴は8年に及びますが、初めて即位した時の7年間は武則天が政務を…

李重福のクーデター

 過去の罪がバレて、とんでもない田舎の沅州刺史に左遷された鄭愔。 ある日、不満を抱いている鄭愔の耳に、中宗の第二子・李重福が左遷されたというニュースが飛び込ん…

上官婉児のじゃないほうの鄭愔のその後

中宗の時代に左遷された崔湜と鄭愔の二人を、皆様は覚えておいででしょうか。 収賄で告発された崔湜は江州（江西省九江市）司馬に、同じく収賄で告発された鄭愔は吉州（…

姚崇と宋璟の再登場

李隆基が皇太子になった後、睿宗は李隆基のクーデターを支えた者を宰相に任命し、宰相を一新しました。 ところが、新しい宰相陣は、お互いを陥れる発言ばかりで、宰相と…

亡き中宗の第二子・李重福

睿宗の兄である亡き中宗の第二子・李重福は、均州（湖北省丹江口市）刺史に左遷させられていました。  李重福の罪は、武則天の愛人・張兄弟の姪と結婚したこと。 張兄…

皇太子・李隆基

 中宗が崩御し、李隆基がクーデターを起こし、殤帝が即位し、睿宗に譲位する。 短期間で政局が大きく変化し、民は不安に駆られていました。 「民を安心させなければい…

睿宗の復位

 李隆基と太平公主が起こしたクーデターの後、殤帝は「叔父・李旦に譲位したい」と言いました。 「李隆基がクーデターで活躍したんだから、李隆基の父・李旦に譲位する…

クーデターの余波

 李隆基と太平公主が起こしたクーデターの結果、韋氏一族や武氏一族のほとんどが都を去ることになりました。 安楽公主と栄華を競っていた長寧公主は、夫・楊慎交と共に…

上官婉児の死

 李隆基と太平公主が計画したクーデターで、標的になっていたのは韋皇后と安楽公主だけではありません。 なんと、太平公主と一緒に中宗の違勅を偽造した上官婉児も、ク…

韋皇后と安楽公主の死

 李隆基と一緒にクーデターを起こすことにした太平公主は、長子・薛簡にクーデターの計画を話しました。 薛簡は一人目の夫・薛紹との間に生まれた子どもで、衛尉卿に就…

李隆基の腹心・高力士

 李旦の第三子・李隆基には、悩みを打ち明けられる腹心がいました。 名前を高力士といいます。 第二代皇帝・太宗の孫である李仁が、武則天に献上した宦官・金剛と力士…

李旦の第三子・李隆基

 崩御した中宗の弟・李旦には、6人の息子がいました。武氏中心の国を築こうとしていた武則天によって、李氏宗室は蔑ろにされてきましたが、李旦の第三子・李隆基だけは…

殤帝の即位

お互いの利害が一致した韋皇后と安楽公主は、中宗に毒入り饅頭を食べさせて殺してしまいました。太平公主と上官婉児は、二人が中宗を殺したことにすぐ気付きました。 上…

中宗の崩御

 李重俊のクーデターによって、愛人・武三思を失った韋皇后。 悲しみに暮れる…ことはありませんでしたΣ(￣ロ￣lll) 同じく、クーデターで夫・武崇訓を失った娘…