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循環器内科うし先生のほのぼのブログ https://www.ushi-sensei.com/

北海道の中規模病院で勤務する循環器内科医のうし先生です。医学的なことや時事的なことを個人的な意見をもとに、お金や北海道のことなど幅広く伝えていけたらと思っています。

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2020/07/27

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  • 咽喉頭異常感症でマスクが辛い

    こんにちは、うしです。 今回は、ある意味個人的な内容なので恐縮ですが、マスクがつらく苦しいので、その病名?など含めて共有できたらと思っています。 サージカルマスクの意義 最近は非常にナーバスなので(例:マスクしない乗客同士のトラブルなど)安易なことは書けませんが、一般的なマスク(サージカルマスク)は飛沫感染予防効果があり、自分の感染予防の他に、もしも自分が保菌者(保ウイルス者?(笑))の場合でも相手への感染リスクを下げる効果があります。 医療者としては、対面距離や時間にもよりますが、お互いマスクをしていれば概ね接触状況としては低リスク(⇔濃厚接触)で扱われることが多いです。 最近バラエティのテ…

  • 医学部は6年間必要か?

    こんにちは、うしです。 今回は、突然また学生に戻り、今(内科後期研修医)となって、またコロナ禍でリモート診療などになって、医学部6年間は必要なのかについて書いてみたいと思います。 6年間で勉強すること 大学によっても多少は違うと思いますが、医学部医学科は専門学校ではなく大学なので、教養科目とかも必須で、だいたいは同じでないかと思います。自分の大学の、当時の内容を(覚えている範囲で)書くと。 1年生…教養科目(数学、物理、化学、英語、第二外国語、その他社会系や理系科目) 2年生…前半は教養科目、後半から解剖学(+実習)、生化学、組織学 3年生…生理学、薬理学(あと忘れた) 4年生…病態学(循環器…

  • コロナで循環器内科医が困ってること

    こんにちは、うしです。 全国的に新型コロナウイルス感染症の数が増えてきております。 これに対する是非や各医療機関でも困っていること、意見等々はたくさんあると思いますが、今回は、循環器内科診療において困っていること、変わったことを書いて行きたいと思います。 緊急カテーテルの敷居 とにかくこれかなと思いました。 わかりやすい例でいうと、急性心筋梗塞の場合、致死率10-20%とも言われており、疑ったら緊急でカテーテル室でカテーテル検査(手や足にカテーテルという管を挿入し、心臓の血管を写したりすること)を行います。そしてつまった血管に対してカテーテル治療を行ったりします。 本来は来院から治療がある程度…

  • 患者さんに「明日の手術、何件執刀したの?」と言われたら?

    こんにちは、うしです。 今回はタイトル通り、つまり「お前ペーペーだけど本当に大丈夫なんか?」と言われたときにどうするかや、実際の所の現状などを率直に書いてみました。 執刀医をベテランに代わってほしいと言われるか? 自分は、全体的には現役(浪人留年なし)で少し童顔(今となってはおじさん系な気がしますが(笑))で、年度よりは若めに見えるかと思います。 その上で、カテーテルやペースメーカーなどの侵襲的検査治療の執刀医をやり、同意書をとる際などで、医者3-4年目で上記のように強く言われたのは、2年間で合計3-4回くらいかと思います。 軽めに「先生ほんと大丈夫?(笑)」というのは1か月に1回くらいあった…

  • 院内で一番稼ぐ診療科は?

    こんにちは、うしです。 今回はタイトル通り、院内で一番稼いでいるのは何科かということと、自分なりの考えを、自分の病院のデータ?を参考にしながら率直に書いてみました。 何科になるのが一番お金持ちになる? これは今回の本題ではないと思いますが、圧倒的に美容整形でしょうか?自由診療は無敵ですね(笑) あとは世間的には麻酔科が稼げると言われてますがどうでしょうか?フリーランスでシフトを組みやすいからだと思いますが、個人的には科よりも何を目指すかによってだいぶ変わるので、研究職とかでなく臨床医では科はあまり関係ない気がします。 院内では何科が一番稼いでいる? ここからが今日のブログの本題です。 一応当院…

  • 胸水は循環器か、呼吸器か?

    こんにちは、うしです。 今回は、永遠のテーマ(勝手に笑)である循環器か呼吸器問題について、「胸水の精査加療」について、循環器医の独り言として書いてみたいと思います。 胸水の基礎や鑑別から書いて行くので、皆さんよければ最後までお願いします。 胸水とは 肺の外(胸腔内)にたまった水のことを言います。 Twitterで少し話題にしてもらいましたが、肺をスポンジに見立てたとき、肺うっ血(=肺水腫)はスポンジがびしゃびしゃなイメージに対して、胸水貯留はスポンジが桶の水(=胸水)に浮いているようなイメージです。当然スポンジも少し湿りますが肺が悪いわけじゃないことも多いです。 無症状なことが多いですが、量が…

  • 医学生から見た各診療科のイメージ

    こんにちは、うしです。 今回は、医学部生の内部事情として、簡単な進路の選び方を紹介します。 主な卒業後の進路と流れ 医学部は国公立、私立関係なく基本6年制で、最初の4年間座学、あと2年が病院実習になります。 多くの人はそのあとに初期研修医として2年間、臨床研修を研修期間病院で行います。 初期研修先は、半分くらいは大学病院関係のようですが、医者としては市中の病院の方が勉強になります。 どこの病院を選んでも、特殊な場合を除いて各科2か月程度ずつ、いろいろな診療科を今度は学生実習ではなく研修の医師として診療・ローテーションすることになります。 中には初期研修医をせずに大学病院で研究に打ち込む人もいま…

  • 医学部 再受験の年上同期とはため口か?

    こんにちは、うしです。 今回はタイトル通り、医学部の年齢層から話し方、立場などについて簡単に書いていきたいと思います。 医学部受験の年齢層 まず医学部が国公立なのかと私立なのかと面接の有無によって変わってきます。 自分の大学は、国公立大学で面接(-)でした。 うろ覚えですが、現役(浪人なし)が半分くらい、浪人~が半分くらいだったと思います。 また他の大学を卒業したり、一度就職などして社会人を経験している同期、いわゆる再受験が1割ちょっといました。 合計で100人前後なのでだいたい50人現役、40人浪人、10人再受験、のような感じだったと思います。 再受験の年齢としては、多い人で40歳オーバーも…

  • 医療系学生で役立ったアルバイト

    こんにちは、うしです。 自分で言うのもあれですが、中学~大学生まで(特に大学生のときは)むちゃくちゃ貧乏でした(笑) というのも、親が離婚したり、母親が病気だったので、後半は自分の奨学金とバイト代だけで親の分のお金まで工面して生活してたからです。 多い月は1か月に40個バイトいれて、月10-15万円くらい稼いでました。もちろん医学部の授業等しながらで、浪人留年などせずきたのでまあまあ頑張ったかなと思います(笑) というわけで、塾講師などが多かったため種類は多くないのですが、やったことのアルバイトが今の仕事にどう生きているか書いてみたいと思います。 医療系はじめ学生の方は参考にしてもらえてたら幸…

  • 失神したら一生運転できないか

    こんにちは、うしです。 今回は失神後の運転というテーマで書いて行きたいと思います。 失神とは 一時的に脳の血流が足りなくなることで起こる一過性意識消失のことを指し、通常は5分程度ですぐに改善します。 種類としては、命に関わる心原性失神と脱水や貧血で生じる起立性低血圧、採血などでどなたでも起こる迷走神経反射(神経調節性失神)などがあります。 心原性失神の場合は命に関わる不整脈などが原因のことも多く、早急に治療が必要です。 起立性低血圧の場合は、多くは高度な脱水や知らぬ間に生じていた消化管からの出血が原因のことが多く、原因検索が大事ですが、体質的に(元々低血圧)などで若い人などで起こることもありま…

  • ワーファリンを開始したら一生納豆は食べられないか?

    こんにちは、うしです。 今回は、前回の記事に引き続きで、ワーファリンを開始したら納豆は一生食べられないかというテーマで書いていきます。 引き続き血液をサラサラにする薬=抗血栓薬(血栓をできにくくする薬)でいきます。 もしよければ1つ前のブログを読んでいただけたらより内容理解が深まると思います。 (抗血栓薬を処方する理由や抗血栓薬全般の止め時については前回ブログご参照ください) ワーファリンとは ワーファリンとは古くからある抗血栓薬(その中でも抗凝固薬に分類)の1つです。 血液の凝固にはビタミンKという物質が必要なのですが、ワーファリンはこのビタミンKを阻害することによって血液凝固を阻害(かたま…

  • 血液サラサラの薬は一生飲むものか?

    こんにちは、うしです。 今回は、血液をサラサラに薬(以下抗血栓薬と書きます)が処方開始された場合、一生飲むものか、止めるとしたらどんなときかということを、一般的に書いて行こうと思います。 *抗血栓薬の使い訳の話をするわけではありません。 抗血栓薬の種類 抗血栓薬には主に2種類あり、1つは抗血小板薬と言って主に血流の速い動脈での血小板の効果を抑制することによって血栓(血の塊)をできにくくするものです。 もう1つは抗凝固薬と言って、主に静脈など血流の遅いところで血液の凝固(≒凝縮)を抑えることで血栓をできにくくするものになります。 また抗血小板薬と抗凝固薬は作用機序や効果が違うため、片方飲んでもも…

  • 大病院の方が良い診療がしてもらえるか?

    こんにちは、うしです。 今回はスマートニュースのトップで救急指定病院と病院の種類の話があったため、主に病院の種類とかかりつけ医について書いてみようと思います。 参考までに元記事は以下。 「一次救急・二次救急・三次救急は何がちがう?」病院の種類と時間外受診料について説明します。 LIMO くらしとお金の経済メディア 救急指定病院とは 難しい言葉を抜きにして書きます。 一次救急病院とは、入院を前提にしない救急病院で、歩いてきて歩いて帰るイメージですね。日中はクリニック、夜間は夜間急病センターなどがこれにあたるかなと思います。 二次救急病院とは、主に救急車で運ばれるけどそこまで重症ではない、…

  • 医療者がYoutubeを始めたメリット

    こんにちは、うしです。 09月06日からYoutubeで医療者用のレクチャー動画や医療ニュースの動画などをupしています。 (宣伝用のブログではないのですが、もしよければ見ていただけたら幸いです(笑)) www.youtube.com 医者に限らず医療者としてYoutubeのメリット・デメリットを書いていきたいと思います。 【メリット】 ①知識の整理になる 自分の動画はあまり調べものせず、持っている知識でだいたい作っているのであまり調べてまとめたりとしてはないのですが、やはり忘れていることなどの整理にはなりますね。 ②病状説明・プレゼンテーションの練習になる 意外と動画撮影って難しいと思いまし…

  • 医学書と医療文庫の決定的な違い

    こんにちは、うしです。 今回は医学書と医療文庫の決定的な違いについて、具体例を挙げて説明していきます。 (決して以下の著作物をお勧めしているわけではありません!) 近藤誠さんいう人の書いた「医者に殺されない47の心得」など、以前比較的話題になりましたね。 今も本屋に行くと結構最前列に並んでいます。 自分も立ち読みで読んだことがあります。 文章を書いて論じるのはうまいと思いましたが、論理の矛盾が多々あったりもっと一般的に考えないといけないことを隠してたり、非常にあくどいなと思いました。 これに対する批判は、あのwikipedia先生にもそれなりに書いてあります。 近藤誠 - Wikipedia …

  • 自分の病状を上手に伝えるコツ

    こんにちは、うしです。 前回は、受診の目的が多様で医療者と考えがずれることがあるという話をしました。 今回は、ただの一般的な問診のことですが、患者目線で、体調が悪いとき、どうしたら上手に医療者に自分の病状を伝えられるかについて書いてみたいと思います。 ちなみに、このブログの下書きを書いたあとに以下のニュースがあったので、まず貼っておきます。 前提として、参考になると思います。 親の 病院に 付き そう とき、 医師の 話の 賢い 聞き 方は?| 700 人 以上 看取った 看護師が アドバイス https://kaigo.news-postseven.com/83552 そしたらそしたら、 ま…

  • あなたの受診の本当の理由は?

    こんにちは、うしです。 今回は目的という同じテーマで、今度は医療者と非医療者(今回は皆さまもないうる患者さん)と臨時受診(≒救急外来)というシチュエーションで1つお話したいと思いますので、よければ皆さま最後まで読んでいただけたら幸いです。 今後体調不良で受診するときに、少しは必ず役に立つと思います。 風邪のときも少し話しましたが、その風邪を例に あなたが風邪を引いて病院に受診するのは、なぜですか? ??? とか思わないでくださいね(笑) 「それゃ風邪ひいたから」と言う方は、 ではなぜ風邪を引いたら病院に受診するという思考になったのですか? 例えば以下のようなものが多いと思います。 ・症状がつら…

  • 心筋梗塞の深いお話(死因:心筋梗塞は本当か?)

    こんにちは、うしです。 今回はスマートニュースのアプリのトップで以下のような記事があったので、自分循環器内科なので心筋梗塞についてほんの少し語ってみようと思います。 知らないと後悔する「心筋梗塞」の意外な予兆とは? 放っておくとこわい症状大全 ダイヤモンド・オンライン まあこの記事自体は、その本の紹介なんでしょうが。 医療者も非医療者も楽しめるように書くつもりなのでよければ最後までお願いします。 またこんなニュースもありました。 人気男性タレント・小鬼が36歳で死去、自宅で心筋梗塞か、日本のバラエティーにも出演|レコードチャイナ 自分は芸能にも疎くよく知らない方ですが、このようなことに…

  • 医者が患者として受診した感想

    こんにちは、うしです。 今回は、皆さんに有益な情報ではないと思いますが、久しぶりに耳鼻科を受診したので、自分が患者として受診したときの感想と、振り返りを書きたいと思います。 たぶん医師以外でも医療者であれば共感してもらえるかと思いますし、そうでない方は「前病院受診して医者あんなこと言ってたけど、自分の身になったらそうなんだ(笑)」と、くすっと思ってもらえたら十分です。 受診時に医療者と名乗るべきか これ逆に聞きたいんですが医療者の読者様はどうしてますかね?(笑) 自分が診療する側であれば、きちんと名乗っていただきたいです(笑) というのも、医療者であれば通常よりやや専門的内容もお話することもあ…

  • 突然脈が40回/分になったら

    こんにちは、うしです。 前回血圧の話を書きましたが、以前にApple Watchでも脈のことを書いたので、今度は徐脈ということで、突然脈が40回/分になったらというタイトルとしました。 非医療者向けに書いていますが、医療関係のにも参考になるように書いているためよかったら読んでもらえたら幸いです。 ところで、もしもたまたま脈を計ったとき、もしくは血圧計で脈拍 40回/分と表示されたらどうしますか? もちろん診察してみないと、また心電図を見ないと何とも言えないのですが、大前提として 無症状の慢性の徐脈は基本的に様子見でほとんど大丈夫です。 この理由を書いていきます。 その前に、徐脈とは脈拍 60回…

  • 血圧が当然200mmHgになったら?

    こんにちは、うしです。 今回は、日常診療でも相談の多い、血圧の話しをしたいと思います。 ところで、正常な血圧はだいたい130-140mmHg以下で、家庭でも毎日測定することが推奨されてますが、 もし今なんの症状もないのに血圧がすごく高く、例えば200mmHgくらいあったら、どうしますか? これ、実は医者の教科書にもあまり載っておらず、教科書にはだいたい以下のようなことが書いてあります。 「頭痛や意識障害などの神経症状や、臓器障害があり、高血圧緊急症と考える場合はただちに降圧療法をするべき」 と。 なんだか不安になりますよね(笑) 結論から書くと、 特に症状もなく血圧を測ったのであれば、その値が…

  • 家族が誰もいないと診療の質は変わるか?

    こんにちは、うしです。 今回はタイトルに関連して、家族(≒キーパーソン)がいないと診療に差し支えあるかという少しナイーブな内容ですが、率直に書いてみます。 読み物としてみてもらえたら幸いです。 キーパーソン キーパーソンとは、その名の通りkeyになるpersonで重要人物になりますが病院としては、第一連絡先という位置づけになります。 基本的に病状説明などは本人だけでもいいのですが、本人の理解を超えるような重要事項説明(手術やがんの告知など)のときは同席をお願いしたり、患者さんが急変したりするときに場合によってはすぐに連絡をとる相手になります。普段は入院に必要な持ち物を持ってきてもらったりします…

  • 病院は給料を実力制にすべきか?

    こんにちは、うしです。 今回は、タイトルの通り、病院のお金について、特に能力主義や出来高ボーナスの是非について、現状と踏まえて書いていきたいと思います。 医療関係の他にもお金に興味のある方は是非読んでいただけたら幸いです。 そのディスカッションをする前に、最低限の病院の現状や内容を書いていきます。 基本的には、給料の差が生じるくらいスタッフがいる大きい病院を想定して話します。 当直とは 当直とは、医師が病院に泊まって患者さんの主に急変対応などをオンコールで受けることを言います。 病院によって様々で、一晩平均で3-5万円程度でしょうか。程度研修医などが研修兼ねている場合は5000円程度のこともあ…

  • 医者が思う摂取してもいいサプリメントとは

    こんにちは、うしです。 今回は周囲で話題になったサプリメントについて、あくまで個人的な意見を書いていきます。 あまり積極的にサプリメント飲みましょうにはならないと思いますが、あくまで個人的な意見なので参考程度に(飲んではいけないと言っているわけではありません)お願いします。 サプリメントの種類 サプリメントにはいろいろな種類がありますが、ダイエット・美肌などの美容系と、ビタミンなどの健康維持系に分けられると思います。 ダイエット美肌系の場合は2-3か月を1つの目安に、効果の有無によって継続するのが一般的と思います。 健康維持の場合は通常は無期限で(なんとなく体調良いと感じるかもしれませんが)、…

  • 病状説明を録音してはいけない本当の理由

    こんにちは、うしです。 今日は少しテーマ変えて、「病状説明を録音してはいけない本当の理由」ということで話してみたいと思います。医療者側も一般の方にも参考になると思うのでよければ最後まで読んでください。 病状説明≒IC 病状説明は文字通りです。 ICというのは、Informed Consentの略で、説明して同意を得る、という意味になります。つまり、(病状医療者から)説明し(治療方針について患者さん主体に考え、医療者が提案した治療法について)同意を得る、ような感じです。患者主体で診療しよう、という風にも言い換えられます。 実際に現場では(正しくないのですが)、病状説明=ICのように理解され、「そ…

  • コロナが2類感染症でなくなったら医療者はどう思うか

    こんにちは、うしです。 先日ニュースでもやっと話題になっていました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が2類感染症ではなくなるかも、と。 1つニュースのURLを貼っておきます。 http://agora-web.jp/archives/2047867.html ちなみに指定感染症とは、蔓延すると非常にまずいため国が指定した感染症(分類)です。ネットで検索したら具体的に何の感染症が何類か書いています。 簡単に言うと、エボラ出血熱は1類感染症(一番やばい)で、2類感染症はコロナの他に結核やSARSなどで、普通のインフルエンザや梅毒などのほとんどの感染症は5類感染症に入ります。 ニュースで…

  • 患者さんに殴られたら

    こんにちは、うしです。 今回は前回に引き続きで、「患者さんに殴られたら」というタイトルで書いていきます。医療者としては殴ってくる原因について鑑別していくわけですが、医療者以外にもまた認知症の家族を持つ方に対しても、読み物としてもよければ読んでいただけたら幸いです。 攻撃的なときの鑑別 具体的には、口論になった、状態がおかしい、痛い治療中、特に理由がない(なぜか興奮している)などいろいろなシチュエーションがあると思います。 まずは相手が攻撃的になっている原因を鑑別することが大切です。 以下のようなものが挙げられます。 医療者への怒り 殴られることはありませんが、実際あります。具体的には患者さんへ…

  • コロナ禍による認知症患者への隠れた影響とは

    こんにちは、うしです。 今回はコロナによる隠れた影響として、つまりは面会制限のことになるのですが、医療者側としては最近感じている結構重要だと思っていることを書きたいと思います。 自分は北海道ですが、最近は関東関西と沖縄などの新型コロナウイルスが特に多く、少し温度差があるかもしれません。 病院の面会、病状説明について 看護師さんの方が詳しいと思いますが、従来はお見舞いなどは比較的自由にできていました。日中は比較的自由に、夜間は不可が多いと思いますが、個室や病状が悪い場合には泊っている家族もいました。 病状説明については、科ごとに違うと思いますが、急性期病院の場合は外来時に1回、状態改善 or 悪…

  • この抗生剤、処方されていたら注意

    こんにちは、うしです。 今回はこの抗生剤が処方されていたら注意ということで、業界では有名なあの観点から非医療者向けに書いてみます。 そもそも抗生剤(抗菌薬)とは、 体内の細菌(ウイルスではない)を減らす目的で使用するもの、と言ったらいいかなと思います。 ポイントは、細菌は体の中で良くも悪くも共存しており、全て死滅させることは害ということです。 具体的に言うと、 口腔内には口腔内の常在菌がいて、いい意味では口腔内環境を保ってくれています。これを抗生剤で死滅させると口腔内カンジダになったりします(悪いカビが生えたりします)。 大腸などにも善玉菌などいて、腸内環境を保ってくれています。抗生剤を使用す…

  • 症状別、12誘導心電図の見るポイント

    こんにちは、うしです。 今回は、前回に関連して、12誘導心電図の読み方を書かせてもらうと思います。 自分は合計して10冊以上心電図の本を読みましたし、学生の頃に病棟の患者さんの心電図読影など行っていました。 今ではYouTubeでもたくさん心電図の解説動画があり、わかりやすいなあと思います(笑) ただし、あまり本にも書いていない、歯がゆいことがたくさんあります。 それが、心電図をとった目的が書かれていない!、ということ。 今回は、循環器以外のスタッフ向けに、目的ごとに心電図の読むポイントを解説したいと思います。 細かい心電図の読み方や波形の形などはほかの記事を参照いただけたらと思います。 その…

  • 健診を受けていれば病気は見逃さないか?

    こんにちは、うしです。 おぎやはぎのおぎさんが腎細胞がんになったとニュースになっていましたね。 残念なことでありますが、報道ではこのようなことを言っていました。 「おぎさんは病院好きで、しっかり健診など検査を受けていた。今回は片頭痛の入院でたまたま見つかった」 不謹慎ながら、(早期に見つかって)ラッキーだと思いました。 そもそも健診の目的や、何がわかるか(何がわからないか)などを率直に書いていきたいと思います。 ●健診の目的 これは字のごとく、健康であるか診断する、ということで、まあその通りなのです(笑) ただし、そもそもの健診の目的というのは、 公衆衛生的(集団的)に死亡率を減らせるか、とい…

  • 胃ろうの本当の適応

    こんにちは、うしです。 前回に引き続き今回は胃瘻(胃ろう)を中心に、口から栄養摂取不良なときの治療法と、本来すべき選択を、ブログだからこそ書ける内容として書いていきたいと思います。 医療関係者はもちろん、一般の方も、また家族に同様の選択を迫られてる方がいらっしゃったら参考にしていただけたら幸いです。 特にがんなどの終末期には、以下の3つの方法に皮下点滴や経口摂取のみかを相談することが多いので、まず用語から書いていきます。 ●胃ろうとは 胃に穴を開けて、胃へ直接点滴や注入などで栄養や水分、薬剤を投与する方法のことを言います。 イメージはこんな感じですね。 作成の方法としては、外科的な回復手術では…

  • その点滴を使う本当の理由

    こんにちは、うしです。 今回は、点滴について書いてみたいと思います。 非医療関係者向けに書くつもりですが、医療関係の人にも共感もらえるかもしれないので、よかったら最後までよろしくお願いします。 点滴の細かい使い方というよりは、水分、栄養摂取という側面で書くつもりです。 ●点滴の種類 とは言ってもおおよその点滴の種類を書かないと述べにくいため、書きます。 非常にざっくりですが。 開始液 ソリタ1号液など。カリウムが入っていない点滴。病状わからない人にとりあえず無難に使えるようなイメージです。 維持液 ナトリウムやカリウムなどほどほどに入っておりこれら電解質補給という意味では1500-2000ml…

  • 心臓マッサージをする適応/しない適応

    こんにちは、うしです。 前回は人工呼吸器と気管切開の話を書きました。それに関連して、少し重たいテーマでかつ、色々な誤解なども多いテーマですが、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やその他蘇生行為や延命行為について、書きたいと思います。 医療者と非医療者(終末期患者さんの家族の方も含む)どちらにも伝えられるように書いてみます。 ●蘇生行為とは 蘇生行為とは、以下のもののことを言います。市民向けで街中でもできるBLS(1次救命処置)と院内で医療者が行うACLS(2次救命処置)に主に分かれています。 例外や細かいやり方がありますが、紹介のため簡単に書きます。 【BLS】 気道確保…頭部を後屈して顎先を挙上して…

  • 気管切開推奨の本当の落とし穴

    こんにちは、うしです。 また残念ながら、残念な発言があり、話題になっていますね。 今回はこれに関連して、気管挿管・人工呼吸器と気管切開について、循環器内科医ではありますが、「本当の落とし穴」という側面からも書いていこうと思います。 ちなみに、この発言については非常に反響(悪い意味で)がありましたが 新型コロナウイルスによる重症肺炎においては、間違った発言ではないと考えています。 (自分が知事なら大衆でこんなことを言いませんが) まず肺炎などで呼吸不全→低酸素血症がある場合は酸素投与をします。 少量の場合は鼻カニュラという鼻から、高容量の場合は酸素マスクを装着します。 それでも酸素化が維持できず…

  • 優秀な医者は見分けられるか

    こんにちは、うしです。 今回は前回のブログの続きで、そもそも優秀な医者とは何か、見分けられるのかということを、医者側の目線で書いていきたいと思います。 自分は内科医なのですが、(自分のことはさておき)、内科医の中で診療の質やレベルが違うかというと、 これ実は、医者によって全然違うと思います、ここだけの話(笑) そして前提として、特に内科に関していうと 非医療者からしたら優秀な医者かどうかを見分けるのはほとんど困難だと思います。 たとえて言うと、そこにいるエンジニアが優秀かどうかは自分には全然わかりません。それと同じかと思います。 ただし、何をもって優秀か、優秀であるべきかどうかは人によって変わ…

  • LINEヘルスケアは今後進展するか

    こんにちは、うしです。 先日オンライン診療の記事を書きましたが、そのあと(少し情弱でしたが)、LINEヘルスケアというもののニュースがときおり取り上げられていたため、 医者目線で率直に感想と、今後の可能性について書いてみます。 まず問題になった記事の1例を貼っておきます。 診療や診断をするサービスではない… LINEヘルスケアの不適切発言、利用者と医師の“ズレ”も課題か ABEMA TIMES LINEヘルスケアとは つまり以下のようなもののようですね。 ・LINEを用いて ・現役の医師にオンラインでの相談が可能で ・内科、小児科、産婦人科、整形外科、皮膚科、耳鼻咽喉科から選ぶことができ …

  • 日本のオンライン診療はどうなるか

    こんにちは、うしです。 今回は、オンライン診療をテーマに、どこでオンライン診療が行われているのか、どう活用すればいいのか、また今後どのようになっていく(べき)かなどを書いていこうと思います。 ちなみに、日本はオンライン診療が遅れているようで、海外のほうがよっぽど盛んなようです。 その理由ははっきりわかりませんが、日本医師会が反対しているようで、とりあえず、特に初診は情報もなく、大変危険だと主張しているようです。 んー、理由になっていないような…(笑) しかし、今回のコロナ騒動で(以前から実は国内でもオンライン診療があったようですが)、規制が緩和されました。 厚生労働省のホームページにも現時点で…

  • 「コロナの検査結果出てから緊急手術をします」と言われたら

    こんにちは、うしです。 特にこれといった話題がないときは、ニュースの記事をみて、自分なりに発信しようと思います。 と言っても、特に医療系は最近はほとんどコロナのニュースばかりですね。 今日はこれにしました。 PCR 検査 結果 待たずに 患者手術、 途中で 陽性判明… 執刀 医 ら 自宅 待機に 神戸 市立 医療 センター https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202007/0013561256.shtml ニュースには詳しい情報は書いていませんが、とりあえず、手術前に新型コロナウイルスのPCR検査を施行し、結果は出ていなかったが患者の健康状態に問題がなか…

  • 医者が思う良い病院の見分け方

    こんにちは、うしです。 今日は自分の思ういい病院の見分け方について書いてみようと思います。 その前に、とりあえずGoogle先生に聞いてみました(笑) だいたい以下が見るポイントのようなことが書いてありました。 ・あいさつ ・服装 ・患者の羞恥心やプライバシーへの配慮 ・話し方 ・質問に答えてくれるか ・検査データ貸し出しを渋らないか などなど。 うーん、まあどれも、当たり前のことではありますね(笑) 自分の病院や、自分の診療がなんて言われてるかは知らないです。 早口で滑舌が悪いとは言われてるかもしれません、気をつけているのですが(笑) そんなこんなですが、とりあえず少し目線をかえながら、病院…

  • イソジンを使用してはいけない本当の理由

    こんにちは、うしです。 ポピドンヨード製剤(通称 イソジン)のうがい薬を使用してはいけない本当の理由ということで記事を書きます。 最近いろいろなニュースもあり、とりあえず効かないかもよ!ということは周知されつつありますが…。1つまとめの記事を貼っておきます。 イソジンは本当に効くのか!? 売り切れ相次ぎ株価は急騰… 医学博士・中原英臣氏「重症化予防には懐疑的」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト ざっくり言うと、 ・大阪で41人(という小規模な)軽症コロナの人たちに1日4回イソジンのうがい薬を使用したものとしなかったものを比較 ・うがい薬を使用すると、しなかった場合のPCR陽性 40%→9%…

  • Apple Watchパルスオキシメーターをどうみるか

    こんにちは、うしです。 今日はちょうど以下のような記事が出たので、Apple Watchの心電図の続きとして、循環器内科目線ですげ書いてみました。 医療関係の方はもちろん、Apple社に興味ある方は特に前回に引き続き読んでもらえたら幸いです。 新 アップル ウオッチに 「コロナとの 戦いに 役立つ機能」 搭載へ https://forbesjapan.com/articles/detail/36230 記事としては、新しいApple Watchのしんきのうとして、血中酸素飽和度が測れるらしい!ということです。 血中酸素飽和度(SpO2)とは、心臓から全身に運ばれる血液の中を流れている赤血球に含…

  • モニター心電図の解釈

    こんにちは、うしです。 最近のコロナの話から少しはずれて、今回は循環器らしいこととして、モニター心電図のことについて書いてみようと思います。 今回は少し医療者向けかもしれません、その他のDr.には少し恥ずかしい記事かもしれませんが、間違っていてもそっとしておいてあげてください(笑) そして、次の記事でApple Watchの心電図について書こうと思っており、その準備記事でもあるので、医療者でなくても、読み物として読んでもらえたら幸いです。 モニター心電図の読み方 → モニター心電図の解釈 ということで、書いていきたいと思います。 *ただし、あくまで自分の主観、かつ自分の施設に似た環境での話のた…

  • Apple Watchの心電図をどうみるか

    こんにちは、うしです。 「この時計は 時間が わかる ダケジャナイ!」 でおなじみの、最近流行のApple Watch。 CMの最後にも、「不整脈を検出したり〜」と、循環器内科にとっては気になることを言ってきます。 そこで昨年末に出た、Apple Watchの不整脈検出の有効性に関する大規模な論文を中心に、循環器内科(と投資家初心者)の目線で記事を書きたいと思います。 なるべくわかりやすく書くので、医療関係者以外に、特にAppleが好きな人やApple Wathcの購入を考えている人、またAppleの株を持ってる方は是非最後まで読んでみてください(笑) (Appleの株を勧めてるわけではありま…

  • この冬風邪にかかったら大変な理由~

    こんにちは、うしです。 そろそろコロナの話題から一旦変えようと思ってたのですが、ちょうど前回の続きがあったので、「この冬風邪にかかったら大変な理由~」という記事を。 ちなみに 以前の「風邪に抗菌薬は何故処方するのか」の記事で書いたように、風邪とは3つの上気道症状を有するウイルス性の急性感染なのですが、 この冬に咳、鼻水、のどいたと、微熱-発熱があり、風邪かなあと思ったら、どうしますか? 病院を受診しますか? 仕事はどうしますか? また、あなたが会社の上司であれば、部下になんて指示しますか? これ、とてもやばいんでないかと思っています!! 自分としても、どうするんだろう、と思っています。 前回の…

  • コロナ流行で病院大赤字!なぜ?

    こんにちは、うしです。 今日は、テレビの報道でもありましたが、なぜ医療スタッフがコロナで疲弊してるのに、大赤字なのか、書ける範囲で具体的にお話しようと思います。 そろそろコロナ以外の話題もしたいのですが、気になる話題が多いもので…(笑) おそらく今回の新型コロナの影響であらゆる医療機関が経営赤字になってると思います。 クリニックは前回の記事でも少し触れましたが、今までは風邪や胃腸炎(また後日記事書きます)での些細な受診が多く占めていたと思いますが、特に風邪関係の受診遠慮(+診療困難)で受診者数が単純に減ってるからと思います。 療養病院は自分よく知りませんが、単純に後述する急性期病院の回転(転院…

  • PCR検査の役割が変わった!感度特異度の話~

    皆さんこんにちは、うしです。 今日は最近流行り?の新型コロナウイルスのPCR検査について、明らかに検査の役割が変わった(個人的にはごり押しの状態)と感じたので、その内容理由と、個人的にどうしていけば良い検査になるかを書こうと思います。 最近は東京などで自由診療で検査を行う方(1回2-3万円と報道がありましたね)もいるようで、否定はしませんが参考になれば幸いです。 まずその前に検査を行う理由ってなんだと思いますか? 大前提として、検査は医学的な診療プロセスのため、くじ引きや占いではありません。 個人的に一言でいうと、 陽性の場合(または陰性の場合)で方針が変わるため(変わるべき) それが必要な検…

  • 何故風邪に抗菌薬を処方するのか

    こんにちは、うしです。 昨日こんなニュースが出てました。 医療機関初の コロナ倒産、 岡山 真庭市の 整形外科医院 https://this.kiji.is/660406302941135969 整形外科のコロナ事情はちょっとわかりにくいです。記事には大して書いてなく、もともと看護師不足で縮小とあるので、おそらくもともと赤字だったのではと思います。そこにコロナで外来患者が減ったと。 慢性リハビリもやってるみたいなので、出歩き減少→怪我減少と、ただの打撲や鎮痛処方受診減少の他に、定期リハビリの減少が大きかったと思われます。 むしろ、内科のクリニックの方がよくテレビで収益減少が報じられてますね。 …

  • 新型コロナの薬は今後できるのか

    皆さんこんにちは。 ニュースでも新型コロナウイルスの国内感染者数が6月下旬くらいから確実に増加傾向であり、連日報道されていますね。 まず、税金でGO TOキャンペーンやりながら、外出自粛を要請するあたり、矛盾してるというか、どう考えても8月に実施するのは先走りすぎたと思ってますが、それはさておき。 (以外のように冬場をどうしても避けたいという思惑があったのかもしれませんが、おそらく経済のことを考慮してでしょう) せっかく記事を書く場所ができたので、前々から思ってた新型コロナウイルスの数年後の立ち位置について自分なりに思ってることを書きたいと思います。 *感染症は専門でなくもちろん個人の予想とい…

  • はじめまして〜自己紹介

    はじめまして、うしです。 これがブログ初投稿になります、まだ勝手がよくわかりません笑 自分は北海道の中規模病院で循環器内科をやっています。年度的には見習い〜中堅くらいでしょうか? 最近はようやく色々な循環器的な検査治療(主にカテーテルなど)を1人でやることも多くなってきました。 テレビでやるような「家庭の医学〜」のようなものに加え、最近はコロナのニュースなどに「えーそれは違くない??」と思うことが多々あります。 そういうものの医者目線の率直な感想や意見などを中心に書いていけたらいいなと思います。 あとは実生活に役立つ簡単な家庭の医学のようなことも書きたいと思います。 (ウソは書きませんが)あん…

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