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2020/05/16

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  • Primare I32、プレイリストの公開と「ライラのバラード」

    わが最愛の道楽はなんといっても音楽。好きな音楽をできるだけ良い音で聴きたいというのも止みがたい煩悩であるわけだが、数ヶ月前にスウェーデンの音響メーカー、Primareのプリメインアンプ、I32を導入し、現在はプリアンプとして利用している。以前は、USBDACをそのプリアンプ機能を使ってパワーアンプと直結させており、その時点ではプリアンプもアッテネーターも不要と考えていたのだが、I32を導入し、認識が変わった。「音の解像度が高くかつ聴き疲れしない」、「音場が広く立体的」、そんな音が理想なんだが、もう一歩、それに近づいた感がある。さらなるグレードアップがあるとすれば、Primareの単体プリアンプの導入か。現在のオーディオ機器の構成は以下のとおり。PC(LinuxMint+JACKAudioConnectio...PrimareI32、プレイリストの公開と「ライラのバラード」

  • 【旧作】日本像を問い直す【再読】

    網野善彦・大林太良・谷川健一・宮田登・森浩一,1993,日本像を問い直す,小学館.(12.31.23)小学館の叢書、『海と列島文化』の完結を記念して行われたシンポジウムの記録。歴史学、民俗学の碩学たちが繰り広げる議論は、いま読んでも刺激的だ。谷川健一、網野善彦、大林太良、宮田登、森浩一、特別報告・渡部忠世。日本=農業社会、百姓=農民、単一国家など、これまで「常識」とされてきた列島の社会像が覆る各界第一人者の白熱の討論の記録。目次パネラー紹介はじめに谷川健一[第一部]提論列島社会の新たな実像を求めて網野善彦交易からみる列島社会像非農業民のネットワーク国家にかんりされてきた「米」比較すべきこと大林太良水稲耕作文化地帯からの民俗比較地域間事例の精緻な比較の必要性世界史的視野からの現代民俗の解明列島の民俗文化をど...【旧作】日本像を問い直す【再読】

  • 歴史の話

    網野善彦・鶴見俊輔,2018,歴史の話──日本史を問いなおす,朝日新聞出版.(12.30.23)大学での講義で「日本人」という言葉を使うのにとても抵抗があって、「日本国民」と言ってみたり、それもちょっと違うかなと思って、ほんとうは、「自分を日本人と思っている人々」と言いたいところなんだけど、うーん、といった経験をしてきたわたしにとって、碩学、網野善彦さんと鶴見俊輔さんの対談には、しきりと頷くことばかりなのであった。セブンイレブンでおにぎり買って釣りに行く楽しみさえない皇族はかわいそうでしょ、皇族を半ば人にあらずと言わんばかりの差別をするのはやめるべく、天皇制は廃止しよー☆とか、君が代や日の丸はダサダサなので、もっと良いもの取り替えよー☆とか、九州と東北を同じ「日本」という枠に収めるのはあまりに乱暴なので、...歴史の話

  • 【旧作】日本の歴史をよみなおす【再読】

    網野善彦,2005,日本の歴史をよみなおす(全),筑摩書房.(12.26.23)もとが講話なので、たいへん読みやすい。これ一冊で、網野史学のエッセンスが習得できる。近世の日本社会は、農民が人口の多数を占める封建社会であった。こうした誤った通説・通念を改める意味でも、現在でもなお有益な、もはや古典と言っても良い作品だろう。日本が農業中心社会だったというイメージはなぜ作られたのか。商工業者や芸能民はどうして賤視されるようになっていったのか。現代社会の祖型を形づくった、文明史的大転換期・中世。そこに新しい光をあて農村を中心とした均質な日本社会像に疑義を呈してきた著者が、貨幣経済、階級と差別、権力と信仰、女性の地位、多様な民族社会にたいする文字・資料の有りようなど、日本中世の真実とその多彩な横顔をいきいきと平明に...【旧作】日本の歴史をよみなおす【再読】

  • 【旧作】介護保険は老いを守るか【再読】

    沖藤典子,2010,介護──現場からの検証,介護保険は老いを守るか.(12.26.23)本書で指摘されている、同居家族のいる要介護高齢者への生活援助の制限、院内介助の介護保険サービスからの除外、といった問題は、多分に自治体裁量に委ねられたままである。また、介護士やホームヘルパーの低賃金ゆえの恒常的不足は、ますます深刻化し、地域によっては「制度あってのサービスなし」の惨憺たる状況にある。加齢とともに要介護のリスクが高まることは自明であるのだから、疾病リスクが分散する(高齢期を除いた)医療には保険原理が適合するとしても、主として高齢者を対象とした介護保障に保険原理はなじまない。介護保険によって「措置から契約へ」の転換が果たされたというけれども、税を財源とする介護保障であっても「契約」によるサービス受容は可能で...【旧作】介護保険は老いを守るか【再読】

  • 【旧作】介護【再読】

    結城康博,2008,介護──現場からの検証,岩波書店.(12.24.23)本書は、2006年の介護保険法改正のポイントを解説し、ケアワーカーの不足やニーズに合致していない介護予防サービス等の問題点について、現場から官僚、政治家まで幅広い関係者への聴き取りをまじえて論じたものであるが、介護保険制度の問題点がなんら解消されずに現在に至っている事実にあらためて驚く。否、問題はより深刻化しており、とくに、ケアワーカーの不足は、地域によっては、「介護保険は詐欺」、「制度あってサービスなし」のレベルにまで達している。現在においてもなお通用する内容であることが、高齢者福祉の危機的状況を物語っている。二〇〇〇年に発足した介護保険。今、現場からは「「介護予防」とは?」「サービスを充分受けられない」「地域格差が拡大している」...【旧作】介護【再読】

  • 我々はどこから来て、今どこにいるのか?

    エマニュエル・トッド(堀茂樹訳),2022,我々はどこから来て、今どこにいるのか?上・下,文藝春秋.全篇にわたって、大胆な発想と圧倒的な博覧強記ぶりが展開されている。たしかに、直系家族の伝統(日本やドイツ)は、相続による富の集積やそれによる持続的な設備投資、高度な知識や技術の継承に有利であったし、共同体家族の伝統(ロシアや中国)は、家父長の権威と家族構成員の平等を旨とするゆえ、共産主義と親和的であった。なるほど。身も蓋もない理屈だが、これで歴史の不思議はかなり消える。それ以外にも、ルター派(スウェーデン)とカルヴァン派(イギリスとアメリカ合衆国)の違いが理解できれば、高負担高福祉の社会民主主義と、ネオリベラリズムが席巻した自由主義レジームとの分岐の背景要因がいっそうクリアになる。また、トッド人類学は、トラ...我々はどこから来て、今どこにいるのか?

  • 【旧作】精神障害のある人々の自立生活【再読】

    加藤真規子,2009,精神障害のある人々の自立生活──当事者ソーシャルワーカーの可能性,現代書館.(12.19.23)本書は、桃山学院大学に提出された博士論文に、修正を加え、加筆したものである。慣れない学術論文を執筆する苦労があったのだろう、お世辞にも文章が巧いとは言えず、読みにくい。それでも、自らも精神を病んだ経験をもつ加藤さんは、精神障害当事者のピアカウンセリングの経験と、当事者の語りを生かして、懸命に当事者本位のソーシャルワークのあり方を模索する。精神障害当事者は、典型的なサバルタン(自らを語る言葉を奪われた人々)であり、当事者の語りをひきだしそれを書物に再現したことの意義は大きい。【旧作】精神障害のある人々の自立生活【再読】

  • 【名著】日本の近代化と民衆思想【再読】

    安丸良夫,1999,日本の近代化と民衆思想,平凡社.(12.10.23)勤勉、倹約、質素、正直等を旨とする「通俗道徳」が、いかにして農民層に定着したか、古文書を駆使して明らかにする。「通俗道徳」は、貧困の原因を勤勉、倹約等の徳目の欠如にもとめるため、一方で、厳しい自己責任の論理、他方で、当時の支配者層の免責へとつながった。あらためて、「通俗道徳」とネオリベラリズムの心性との親和性を再認識した。生活保護受給者を侮蔑し、徹底的に排除しようとする心性は、いまになって現れたものではない。本書が「平凡社ライブラリー」に加えられて24年。いまだに絶版にならずに読まれ続けていることからも、時代に棹さす本書の価値が色あせていないことがわかる。近代の思想史的系譜を探る。幕末から明治期の百姓一揆や新興宗教の史料を博捜し、日本...【名著】日本の近代化と民衆思想【再読】

  • 【旧作】天皇制と部落差別【再読】

    上杉聰,2008,天皇制と部落差別──権力と穢れ,解放出版社.(12.5.23)「万世一系」の血縁幻想により正統化されてきた天皇制が、一方で、被差別部落出身者への属人的差別を正統化してきたことは、直観的に想起できるが、上杉さんは、部落差別の起源を丹念に歴史資料を読みこなして検討し、最終章で、皇位継承問題における男系至上主義の欺瞞を指摘する。ただし、「天皇制と部落差別」それ自体についての論及は乏しい。一連の議論をとおして浮かび上がるのは、天皇崇拝と部落差別に通底する血縁幻想の理不尽さである。部落を「社会外」として再構成した著者が、いま「天皇制と部落差別」の歴史を解きあかす!「差別の歴史をつくるのは誰か?」の難問―「権力」か「民衆」、それとも「ケガレ」か―を解く。目次第1章天皇制と部落差別の歴史第2章歴史にお...【旧作】天皇制と部落差別【再読】

  • ナナメの夕暮れ

    若林正恭,2021,ナナメの夕暮れ,文藝春秋.(12.4.23)わたしはTVが大嫌いで実際に見ることはない。そのTVの売れっ子芸人らしいオードリーの若林さんのことも当然知らないし知ろうとも思わない。それでも、このエッセイ集には大いに共感した。子どものころから自らが生きる世界や他者への強烈な反発、違和感を持ち続けてきたのは自分と同じ、それでも加齢とともにとんがった部分がやや削れて丸くなり、反発や違和感をやり過ごすこともできるようになる。それでいて、つまらない大人になりきってしまうわけでもなく、ときには世界のなかでの居心地の悪さに煩悶し自問自答を繰り返す。そうそう、そこいらへんのバランス感覚がだいじだよね、と共感しながら楽しめる作品だ。恥ずかしくてスタバで「グランデ」を頼めない。ゴルフに興じるおっさんはクソだ...ナナメの夕暮れ

  • 幼な子の聖戦

    木村友祐,2023,幼な子の聖戦,集英社.(12.3.23)話題となった小説だけに、多少は期待して読んだのだが、ちょっとこれは厳しい。表題作は、東北の寒村の村長選挙をめぐるドタバタ劇であるが、人間のクズとしか言いようがない主人公の人物造形がもっと醜悪で、結末がさらに救いようのないものであれば、もう少し楽しめたように思う。併録された「天空の絵描きたち」は、表題作より良かった。ストーリー展開の疾走感ともども、人間にとっての職業の意味を問い直す内容になっているのが評価できる。第162回芥川賞候補作「幼な子の聖戦」と、ビルの窓拭きを描いた話題作「天空の絵描きたち」を収録。「幼な子の聖戦」――東京で疎外感を味わい、信じかけた新興宗教にも失望し、史郎は故郷に戻って村議となる。幼なじみの仁吾が村長選に立候補すると、改革...幼な子の聖戦

  • 上野千鶴子がもっと文学を社会学する

    上野千鶴子,2023,上野千鶴子がもっと文学を社会学する,光文社.(12.1.23)初出は、文庫本の解説など。歳をとられてずいぶんと筆致はやわらかくなったが、なるほどそんな読み方があったのかと気付かせてくれるひらめきは衰えを感じさせない。最良の読書案内としても使えるので、おすすめである。著者の生き延びるための読み解き術にかかると、何より面白く痛快で、世の中のカラクリがわかる。凡百のグルメ本を超えた最強のフェミ本、春画研究での江戸のセクシュアリテイ、林真理子や川上未映子の小説から「介護」と「出産」、男のフェミニズムなどを題材に、読んで役立つ分析力に唸る快著。目次(抜粋)1家族はどこからどこへ食を切り口にした鮮やかな戦後女性史どぶろくと女への二千年の愛と怒り2女はどう生きるのか女ひとり寿司は最後の秘境喪失のあ...上野千鶴子がもっと文学を社会学する

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