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2020/05/01

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  • ブッダ物語34 カーストの問題

    ウパーリやプンナと違って、僧団に加わった多くの者は貧しい下層階級の出身であった。 なかでもアウトカーストは、もっともの貧しく、下級であった。 彼らは、最上層階級のバラモンに近寄ることは固く禁じられていた。 今日でも、アウトカーストである不可触民(ふかしょくみん)の影が指すだけで汚れたと考える因襲的なバラモンもいる。 そのようなことをよく示している次の様な逸話がある。 ブッダがサーヴァッティに滞在する間、従者のひとりアーナンダは、毎日町に乞食に出かけていった。 ある日、彼が僧団に戻る途中、井戸から水を汲んでいる少女を見かけて、水を飲ませてくれるように頼んだ。 少女は、不可触民の中でも最下層に属し…

  • ブッダ物語33 ウパーリとプンナ

    ブッダの教えに帰依する者には、いろいろな経歴を持ち、あらゆる環境からやって来た。 当時の人びとの目に映ったもっとも著名な帰依者のひとりは、ウパーリ(優波離)であった。 ブッダの時代と同じころ、ジャイナ教の教祖マハーヴィーラがいた。 ジャイナ教は、どんな生きものも傷つけない不殺生(アヒンサー)主義を厳格に守ることであった。 ウパーリはそのマハーヴィーラの高弟であった。 ブッダがナーランダーの近くに滞在していたとき、ウパーリはブッダの説法を聞く聴衆の中にいた。 彼は、とても感銘を受け、ただちに弟子になりたいと申し出た。 彼のような人物を信者として迎えることは、まるで、政治の大臣が野党に加わるような…

  • ブッダ物語32 祇園精舎

    竹林精舎に六十戸の家を建てた商人の妹は、アナータピンディカという男に嫁いでいた。 アナータピンディカが、たまたま仕事でラージャガハにやって来た時、たいへんな騒ぎの最中であった。 料理人や召使いは、見るからに重要そうな行動をしており、準備に夢中で誰も彼の相手をしなかった。 彼は、この扱いに少し腹を立てた。 「私が来ると、いつも義兄さんは何もかもやめて歓迎してくれるのに。今日は、何か重要な宴会でもあるのだろうか。」 やがて、準備の指示を終えた商人は、やっとアナータピンディカに挨拶をしにやってきた。 そしてこの大騒ぎの理由を彼に話した。 この騒ぎは、ブッダ僧団を食事に招く準備だったのである。 それを…

  • ブッダ物語31 舎利弗、目連の入団

    二人はまず、ラージャガハの近くに住む有名な師、サンジャヤの門をたたいた。 しかし、サンジャヤは二人が求める解答を与えることが出来なかった。 そこで、二人は、自ら瞑想し、どちらか最初にそれを見出した者が、もうひとりに教えようと誓い合った。 ある朝、ウパティッサ(シャーリプトラ)は、ラージャガハの大通りで、苦行者らしき人が鉢を持って家から家へ物を乞いながら回っているのを見かけた。 その人の表情は、あたかも澄み渡った空の下のなめらかな湖水のように穏やかに見えた。 そして、苦行者が托鉢を終えるのを見て、市の城門を出て行こうとした時、ウパティッサは近づいてたずねた。 「どうか、あなたの師を教えて下さい」…

  • ブッダ物語30 ビンビサーラ王、舎利弗と目連1

    ブッダ教団が広がるもう一つの要因は、ある王の帰依である。 マガダ国のビンビサーラ王は、以前、ゴウタマに宗教生活をあきらめるよう説得した人物である。 旅の途中ブッダは、マガダ国の首都ラージャガハに到着した。 ブッダが都に来たことを聞いたビンビサーラ王は、多くのお供えを持って彼を訪ねた。 王は、ウルヴェーラのカッサパが、今やブッダの弟子になっていることに驚いた。 これらのことから、当時のバラモン達がブッダ教団に脅威を抱き、敵対したことが予想される。 王はブッダに帰依し、後に、竹林の園(竹林精舎)を寄進している。 ブッダは、雨季の間、どこか気に入った場所を探し、瞑想にふけるのが常であった。 これを安…

  • ブッダ物語29 遊女とカッサパ三兄弟

    ブッダは、まず鹿園からウルヴェーラまで、ゆっくりと旅をした。 その途中、とある森で休もうとすると、たまたま一団の人々がそこで遊山を楽しんでいた。 三十人の男はそれぞれに妻を伴っていたが、その中に一人だけ、遊女を連れた者がいた。 この遊女は誰にも気づかれずに連れの男の荷物を盗むと、逃げてしまった。 やがて、盗みが発覚し、皆は遊女を探しに出かけた。 あわただしく探し回っているうちに、木の下に座っているブッダに出会った。 これまでの出来事を説明し、遊女を見かけなかったかたとたずねると、ブッダは答えた。 「女性を探し求めるのと、自己を発見するのとではどちらが大事だと思いますか」 おそらく、この答えは意…

  • ブッダ物語28 戒、ヤサの出家、僧団の拡大

    五人の苦行者がブッダに帰依した後、僧団は急速に拡大した。 以前ブッダと共に修行した彼らが僧団生活に入ることに不思議はないが、その後は、そのような経験がない者達が、僧団に入ったことは注目される。 僧団では共通したルール(戒)が定められていた。 それは、具足戒(ぐそくかい)と言われ、男性修行者(比丘・びく)は二百五十戒、女性修行者(比丘尼・びくに)は、三百四十八戒が科せられた。 ちなみに、僧団に加わったばかりの見習い僧(沙弥・しゃみ)は、在家仏教徒が守るべき五戒に加えて、(1)装飾品や香で身を飾らないこと、(2)歌や舞踊を楽しまないこと、(3)広くて高い寝台で休まないこと、(4)正午以後に食事をと…

  • ブッダ物語27 八正道

    出家者が避けなければいけない両極端がある。 一つの極端は感情、愛欲のおもむくままに生活すること。 もう一つは、自分自身を痛めつける苦行である。 これらの二つはブッダが実際に経験したことであり、これらに変わる悟りへの実践が、八つの正しい道(八正道)である。 それは、正しい理解(正見)、正しい思考(正思)、正しい言葉(正語)、正しい行為(正業)、正しい生活(正命)、正しい努力(正精進)、正しい注意(正念)、正しい精神集中(正定)の八である。 正しい理解(正見):人生をあるがままに見ること。生存の本質を悟ること。 正しい思考(正思):清らかな心。 正しい言葉(正語):うそ、陰口、噂話などをしない。 …

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