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シリコンバレーロックダウン後日記 https://sarukunsv.hatenablog.com/

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

sarukunSV
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2020/04/11

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  • 再挑戦(ティア1)

    全米で最も早く州全体をロックダウンし、米国エピデミックの初期に、全米で最も人口が多い州であるにも関わらず感染者数と死者数を低く抑え、「カリフォルニアの奇跡」と呼ばれたカリフォルニア州だった。が、経済の大打撃から回復すべく行った6月以降の性急な規制緩和と混乱により、急速に感染が拡大、7月14日をもってそれまで再開してきた経済活動のほとんどを再閉鎖するという苦しい撤退を余儀なくされた。この経緯は、7月14日の日記「潔く退がろう」でレポートしている。 そして、8月2日の日記「規制強化とタイムラグ」では、7月14日の撤退の効果が2週間遅れて現れだしたことについてレポートした。この時、8月末か9月のはじ…

  • なくすのは仕事だけじゃない(規制緩和フェーズ2)

    この日記でも何度も触れているように、現在米国ではパンデミックに伴って沢山の人が職を失い失業保険で暮らしているのだが、彼らのなくしたのは実は仕事だけではない。彼らは仕事とともに、健康保険を失っているのだ。 米国には日本の様な国民皆保険制度がない。企業で仕事をしている人の殆どは、雇用主を通して健康保険を提供してもらい、保険料の一部を雇用主が負担してくれる。私のような自営業者は自分で保険を用意するしかないので、自分の会社の経費で保険を買って、自分自身に提供するという形をとる。この保険料がものすごく高いのだ。 ある資料によると、去年の雇用ベースの保険料の平均は1人年間7188ドルだった。家族を持ってい…

  • コンタクトトレースが教えてくれる(規制緩和フェーズ2)

    米国の東の端メイン州は人口が少ないこともあって、累計感染者数も死亡者数も多くない。それが幸を奏して、現時点でコンタクトトレースが80%近く可能な状態だと言われている。 メイン州では8月になって、ある結婚式パーティを発端にクラスタが発生したのだが、その広がり方や速さがコンタクトトレースによって非常に明確に判明した。それは、このウィルスがいかに簡単に感染し、増殖するチャンスを逃さずに効率よく広がるウィルスであるかということが再確認された結果だった。 結婚式のパーティが行われたのは8月7日だった。出席者は65名、これは50人を超える室内イベントは禁止している州の規制に違反したものだったことが現在わか…

  • 5Gがウィルスを拡散?!なんだそれ??(規制緩和フェーズ2)

    実は数ヶ月前から一部で話題になっていたようなのだが、すっかり話題に乗り遅れていて、今日気づいたニュースがある。5G(第5世代移動通信システム)が電波を通してウィルスを拡散しているという荒唐無稽な噂により、5Gアンテナへの放火や破壊が相次いだという話だ。 この話に気づいたのは、パンデミックがでっち上げたと考えて行動した結果、5月に感染した夫婦のニュースを読んだときだ。6月に、夫は回復し、妻が亡くなったという、残念なニュースだった。夫は自分の当初の自分の行動を後悔していて、「あの頃はパンデミックがでっち上げか、5Gのせいだと思っていた」とコメントしていた。 5G?なんで、そこで5G?5Gって通信シ…

  • 重なる災害、乗算の被害(規制緩和フェーズ2)

    先週の日曜日カリフォルニアを襲った数千もの稲妻が放った山火事は収まる、ところを知らない。カリフォルニア全土で大小500件以上もの山火事が現在も燃えている。 サンフランシスコの北、ワイナリーで有名なナパ周辺の山火事はカリフォルニア史上2番目の規模、シリコンバレーの都市サンノゼの東南で燃え広がっている山火事はカリフォルニア史上3番目の規模だと報道されているが、これに加え、シリコンバレーの西側でも規模は小さめだがたくさんの避難者を出しているサンタクララマウンテンの山火事が燃え続けている。 ナパ周辺の火災は少し遠いとはいえ、シリコンバレーはこの3つの山火事を繋げるとできる背の高い三角形の中にすっぽりと…

  • エンジニアだったら絶対やらない(規制緩和フェーズ2)

    先月、突然、全米の病院に対して、新規感染者数、病院の収容力、重要な医療器具の在庫などをレポートするために長年使用してきたCDC(アメリカ疾病予防管理センター)のシステムの使用を停止して、HHS(アメリカ合衆国保健福祉省)が提供する新しいシステムに入力するようにという通達が出たというニュースは衝撃だった。 もちろん政治的意味合いにおいて、衝撃だったには違いないのだが、私が衝撃を受けたのはそこではない。コンピュータソフトウェアに関わって数十年の経験から、この移行のタイミングは絶対にありえないものだったからだ。 コンピュータソフトウェアエンジニアとしてシステムの開発や保守に関わったことがある者であれ…

  • 世紀末の様相(規制緩和フェーズ2)

    パンデミック時に災害で避難勧告がでたらどうするのか? あまり考えたくないシチュエーションが、今、北カリフォルニアのあちらこちらで実際に起こっている。 ことの始まりは先週の金曜日から始まったカリフォルニアへの熱波の到来だった。近年での記録的な暑さの熱波が想定外に長く続く予報に住民が辟易していた。パンデミックのため普段なら涼をとる娯楽施設も開いていない。それでも、一週間も我慢すれば涼しく快適な北カリフォルニアが戻ってくると我慢して迎えた日曜日の明け方、爆音のような地響きとともに何十本もの稲妻が北カリフォルニアを襲った。嵐だった。嵐は落雷と暴風をもたらしたものの、一番必要は雨はほとんど落とさず、熱波…

  • オンラインスクールの体育の授業(規制緩和フェーズ2)

    シリコンバレーは現在熱波に襲われている。週末は最高気温40度を突破し、エアコンのない我が家では、まったくなにもする気になれなかった。ひたすら水を飲んで伸びていた。これが、通常の夏であれば、プールにいったりビーチにいったり、ショッピングモールや映画館にいったりして、涼をとるのは簡単なことだ。しかし、パンデミックの今、そのどれも難しい。ひたすら暑さを我慢してすごしていたが、今日になって少しづつ気温が下がり始めのが救いだ。 さて、我が家のティーンのオンラインスクールが始まって今日で4日目だ。たっぷり準備期間があった秋の新学期は、オフラインの授業が多かった春の在宅学習にくらべて、毎日70分授業を3科目…

  • 症状が現れる順番があるらしい(規制緩和フェーズ2)

    様々な症状で知られる Covid 19 だけれど、どの症状も風邪やインフルエンザと似ているので、テストを受けるまでは判断に難しいのが特徴だ。その上、現在、感染拡大が進んでいる影響で、検査結果が判明するのに時間がかかっている。もう少しわかりやすい判断材料があれば、たくさんの患者から相談を受ける医者たちもより効果的で効率的なアドバイスや治療を行う手助けになる。 さて、University of Southern California のリサーチによると Covid に感染して症状があわられる患者の多くの間で、症状が現れる順番があるらしいことが発表された。このリサーチは専門家たちや医療関係者の中でも…

  • オンラインスクールのジレンマ(規制緩和フェーズ2)

    今週または来週からカリフォルニアのほとんどの公立学校の新学期が始まる。州政府の監視リストにのっている郡では学校はオンラインと規制されているため、シリコンバレーを始め、カリフォルニア州の人口70%が居住している郡はすべてオンラインスクールで新学期を迎える。 春のロックダウンのときと違い、米国の長い夏休みの間に十分に準備する時間があった秋のオンラインスクールの新学期は、しっかりとした学校の様相をしており、授業は普通に9時から3時までスケジュールが組まれているし、Zoomを使ったネット越しのライブ授業中心、宿題もテストもあって、成績も通常通り評価される、本格的なオンラインスクールとなった。 今の感染…

  • ドクターペッパーが買えない?(規制緩和フェーズ2)

    ドクターペッパー、あの謎の薬のような味わい。 米国では非常に人気が高い炭酸飲料だが、私はどうもあの薬のような匂いとベタベタの甘さが気になって好きにならない。だが、米国生まれで米国育ちの我が家のティーンは大好きである。やはりあれは米国の味なのだ。その米国人が大好きなドクターペッパーの品薄騒ぎがニュースになっている。 3月のロックダウンからなかなか手に入らなかったものがいろいろとあった。マスク、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、卵、パン、ハンドサニタイザー、消毒付きワイプ、小麦粉、イースト、実に多彩なものが手に入りにくくなった。しかし、一流メーカのハンドサニタイザーとワイプを抜かして、ほとん…

  • 倒産(Chapter 11)と閉店(規制緩和フェーズ2)

    米国ビジネスを少し知っている人であれば、通常聞いたことのある言葉がChapter 11である。これは、連邦倒産法第11条のことなのだが、基本的に大きな会社の倒産手続きに使われる法律で、あまりによく使われるので省略してChapter 11と呼ばれている。倒産といっても再建型倒産処理手続きに関する法律であり、日本でいう民事再生法に値する。つまり、Chapter 11の手続きをしたからといって、その会社がすぐなくなるということはなく、なんだかんだ営業方法や商戦を変えて、生き残ったりしているところも多い。 さて、今回のパンデミックでたくさんの大企業がChapter 11の申請を余儀なくされている。衣料…

  • ソーシャルメディアとニュースソース(規制緩和フェーズ2)`

    先週から続報を追っていた話題がもう一つある。カリフォルニア州と正反対の対応で、新学期の開校を強く推奨しているジョージア州の某ハイスクールの夏休み明け初日の様子が、先週の月曜日、ソーシャルメディアにアップロードされた。 写真には普通の校舎の廊下が写っている。その廊下は、教室の移動をしなくてはならない生徒で完全にすし詰め状態だ。お互いに接近している過半数の生徒はマスクをしていない。廊下は通行方向が規制されているのだが、撮影者と同じ方向に進む生徒も、その反対方向に進む生徒も、自由に身動きが取れる状態とはいいがたく、なかなか前に進めない生徒たちがうんざりした様子で写っていた。 ちなみに、この学校の学区…

  • 感染者数レポートシステムの復旧(規制緩和フェーズ2)

    カリフォルニアの感染者数レポートがシステムがバグって最新データが反映されていなかったという記事の続報が入った。 続報の記事は相当詳しく解説されていて、エンジニア系を経験したことがある人ならそうとう面白いと思う。してない人でも単純に興味深いかもしれない。 まずは、一番大切な情報。California Reportable Disease Information Exchange (CalREDIE)のシステム障害は修正されました! しかし、障害中に落ちてしまったデータの復旧はまだ終わっていない。なにしろ約30万件のデータが落ちていたそうで、復旧にはさらに48時間かかると発表された。今、ぎょっとし…

  • 過去2週間の感染者数は正しくないらしい(規制緩和フェーズ2)

    数日前にカリフォルニアの感染者数が7月25日前後をピークに下がり続けているデータを基に、規制の再強化の効果が科学的に現れているという日記を書いた。同時に、このまま順調に減少傾向が続けば9月ぐらには5月半ばぐらいの状態まで戻すことができて、そこから今度こそ慎重に規制を緩和することが期待されるとも書いた。 しかし、昨日から今日にかけてとんでもないことが判明した。どうやらカリフォルニアの過去2週間の感染者数のデータは正しくないらしいのだ。 原因は感染者数のレポートに使われているCalifornia Reportable Disease Information Exchange (CalREDIE)の…

  • ラーニングポッドは吉か凶か(規制緩和フェーズ2)

    シリコンバレー周辺の郡では、小中高の新学年の始業が刻一刻と近づいている。我が家のティーンエイジャーも、来週から新入生として始まる高校のオンラインクラスに備えて、様々な書類の署名、学校から支給されるChromebookの受け渡し、学生証の写真撮影、バーチャルオリエンテーションなど、多様な予定が今週は毎日のように入っている。どのイベントも少人数でソーシャルディスタンスを保って行うか、オンラインミーティング形式かのどちらかで、感染拡大予防処置が万全に取られている。ということはこれらの用事で学校に行っても、基本的に友達と再会するということは無い。 高校生ぐらいであれば、それでも特に困らないし、オンライ…

  • バーチャルパーティ(規制緩和フェーズ2)

    遠方の友人や家族とオンラインお茶会や飲み会をすることはパンデミックの前だって技術的には可能だった。でも、やっている人は少なかった。1対1のテレビ電話形式の通信は使っていた人がいただろうが、複数の拠点からバーチャル空間につなげるパーティ形式のものをやっていた人は、ほぼいなかったんじゃないだろうか。 社会一般的には、この技術は結構以前から使われていた。仕事の会議や講習会やオンラインスクールなどである。ただ、このような生産性の高いな活動に使われるバーチャルミーティングシステムは、やはりそれなりにお値段がする。それだけのお金を払ってお茶会だの飲み会だのパーティだのをバーチャル空間で開こうとだれも思わな…

  • 警告(規制緩和フェーズ2)

    ジョージア州で6歳から19歳を対象にした泊りがけのサマーキャンプで大型のクラスタが報告されている。どれくらい大型かというと、検査を受けた344人中なんと3分の2を超える260人が陽性だったというのだ。キャンプの参加者は600人ほどいたというのだから、全員が検査を受けたわけではないので、実際の感染者はこの数字より多い可能性があるという。 感染したのはキャンパーだけではない。キャンプで働くスタッフも多く感染した。ちなみに、スタッフにはティーンエイジャーが多かったそうだ。スタッフは全員マスクをしていたが、キャンパーはマスクを矯正されていなかった。消毒は衛生局の指導通り行なっていたが、部屋の換気には特…

  • 規制強化とタイムラグ(規制緩和フェーズ2)

    日記を数週間戻ってみると、カリフォルニア州が改めて規制強化された日付がわかる。7月14日だ。7月14日にカリフォルニアは増え続ける感染者数に対応する形で全州にわたり、規制を再強化し、同時に、監視リストにのっている郡にはさらに厳しい規制を課した。再ロックダウンまではいかないものの、当日の新聞にドラマティックな規制緩和の後退であると報じられていた。 そして2週間たった今日、その効果は明確に出ている。 感染率が0.99%、感染率とは1人の感染者が平均して何人の感染者に感染させているか計算したもので、1%を切ったのはロックダウンが始まってから初めてだと思う。 陽性率は6.5%、陽性率とはすべての検査中…

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