王様の不遜な態度と横柄な言葉で警察官には全く相手にしてもらえず、悪戯やら痴話喧嘩やらと散々言われた挙句に追い出されて家に逆戻り。当の本人はといえば車内でご立腹だ。 「何だあいつの態度は!?」「はあ…」ほぼあんたのせいだろと内心思うけどツッコむ元気がない。どうやら車には慣れたらしく、自ら覚束ない手付きでカチッとシートベルトをしながらぶつぶつ文句を言っている。行きは「こんなものが必要なのか」と窮屈そう...
「王様…?」「そうだ」 ぽかんと間抜け面を晒して立ち尽くす僕と、堂々と頷き自分を王様だと言い張る男。その額には冷えピタ。そのせいか、僕が貼ったんだけど威厳は全くない。王様。王様とは。
散々な金曜日だ。「はあ、疲れた………」ただでさえ疲れているのに更に疲れた。一週間仕事を頑張ったのに何だこの仕打ちは。チャンミンは濡れた玄関を片付けて部屋に戻り、数十分経っても未だぐっすり眠りこける半裸の男を見る。どうやら体調が悪いわけではなさそうで顔色は良くなってきたから安心したけど、念の為にと額に冷えピタを貼った。引き締まった体と端正な顔立ちに長方形の冷却シートの組み合わせが合ってなくて間抜けだ。...
昔からそうだった。人見知りだし放っておけばいいのに好奇心が勝った時は自ら首を突っ込んでしまって厄介な事に巻き込まれることが多かった。そんなことを思い出しながら、チャンミンは目の前で倒れている人を見下ろした。しとどに濡れた前髪から垂れた雨粒のせいでまつ毛に水滴が溜まり何度か瞬きをする。………何この人?ていうか何この格好?「コスプレイヤー…?」チャンミンの頭に疑問符が浮かび、首を傾げた。目の前にいるのは、...
淡々と過ごすだけの毎日がつまらなかった。同じことの繰り返しで代わり映えのない日々。目立たない僕はこの世界の脇役で、上に立って光り輝く主役は別世界の存在。それは死ぬまで同じで、運命が変わることはない。そう思っていた。シム・チャンミンの生活は至って普通だ。いつも同じ時間に起床して、朝食は必ずトーストとコーヒー。何故なら簡単だから。テレビの音をBGMに新聞を読み、ゆっくり支度をして余裕を持って家を出る。駅...
こんにちは。しばらくお休みを頂いていました。その間も、お話を読んで下さりありがとうございます(TT)お察しの通り(?)新年早々瀕死状態だったんですが、ぼちぼち復活していきたいと思いますのでゆるくお付き合い頂ければ嬉しいです。更新は明日から毎日6:00を予定しています。あ。ユノのソロ曲たくさん聴いてます!語彙力が低下して「すごい」の一言しか出ませんでしたが、ユノの全てが詰まってて、情熱や愛を感じる素晴らしい作...
「ポルトガルに行きたい」今回はチャンミンの一言から始まった。バリ島以来お互い仕事が忙しくて海外には行っていなかった。旅行自体も久しぶりだ。「何でポルトガル?」ユノは首を傾げた。そういえば前回も旅行の候補に挙げていたことを思い返すが、
「ポルトガルに行きたい」今回はチャンミンの一言から始まった。バリ島以来お互い仕事が忙しくて海外には行っていなかった。旅行自体も久しぶりだ。「何でポルトガル?」ユノは首を傾げた。そういえば前回も旅行の候補に挙げていたことを思い返すが、
※ユノ視点昔から何にも興味が湧かなかった。表面上では楽しいふりをして心の底は冷え切っていた。いや、唯一興味が惹かれたのは人が命を終える瞬間だった。だから俺はそれを見ることに固執した。死ぬために生まれた人間がその生涯を閉じる時、最初で最後の輝きを見せる。泣く者、命乞いをする者、怒る者、たまに笑う者も。狂ってるよな、みんな。もちろん俺も。いや、俺だけかな?空気を汚してこの地球を食い散らかして我が物顔で...
hmnを愛でるための世界。
hmnを愛でるための世界。
おはようございます。新年早々仕事がハイパー忙しすぎて瀕死の青柳です。忙しいと毎日は早く終わるんですけど心がすり減っていきますね。実は、新年のご挨拶で新連載のお話をお知らせして3話まで更新したんですが、どうしても納得いく続きが書けなくて時間が掛かりそうなので一旦全部下げました。所謂、普通にスランプです(笑)消えてんじゃねーか!と驚かせてしまった方は申し訳ありません(TT)私自身は気の向くままにお話を自由...
絶望のチャイムが鳴る。チャンミンは焦った。「あ……」やばい。どうしよう。教科書を家に忘れてしまった。こんなことなら予習なんてしなければよかった。先生が怖いから当てられた時のために持って帰ったのに、不要なことをしてしまった。もっと早く気付けたら他のクラスに友人に貸してもらえたのに、既にチャイムは鳴り終わって、皆もう席に座り始めてしまっている。「授業始めるぞー」ああ、数学の先生が教室に入ってきた。どっ...
散々な金曜日だ。「はあ、疲れた………」ただでさえ疲れているのに更に疲れた。一週間仕事を頑張ったのに何だこの仕打ちは。ベッドの上にはぐっすり眠りこける半裸の男。どうやら体調が悪いわけではなさそうで顔色は良くなってきたから安心したけど、念の為に額に冷えピタを貼った。どことなく間抜けだ。これだけ見るとどんな状況だとツッコみたくもなるけど、チャンミンはあくまでも倒れていた人間を介抱しただけに過ぎない。単に雨...
昔からそうだった。面倒くさがりだし放っておけばいいのに、好奇心が勝った時は自ら首を突っ込んでしまいその結果巻き込まれることも多かった。チャンミンは目をぱちぱちと瞬きさせて、目の前で倒れている人間を見つめた。………なにこの格好?「…コスプレイヤー…?」目の前にいるのは、コスプレイヤーのような格好をしている男。赤地に金色のマークをあしらったド派手な格好は私服とは思えない。何かの衣装だろうか?いやそんなこと...
淡々と過ごすだけの毎日がつまらなかった。同じことの繰り返しで代わり映えのない日々。目立たない僕はこの世界の脇役で、上に立って光り輝く主役は別世界の存在。それは死ぬまで同じで、運命が変わることはない。そう思っていた。シム・チャンミンの生活は至って普通だ。7時に起床して、朝食は必ずトーストとコーヒー。何故なら簡単だから。テレビの音をBGMに新聞を読み、ゆっくり支度をして8時には家を出る。駅まで十数分を歩き...
あけましておめでとうございます!今年も宜しくお願い致します。年が明けてから既に数日経っておりますが…皆様いかがお過ごしでしょうか。私自身短い休みでしたが元旦はSMTOWNの無料ライブもちらっと観ながら、ゆっくり休んでリフレッシュできました。お休み中も小説を読んで拍手を押して下さった方、ありがとうございます(TT)!ちなみに仕事は今日から始まっております(笑)やっぱり新年を迎えると目標を立てたり気持ちを入れ替...
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