本日であきらさんとのおつきあい、満17年となりました。雨で心身不調なので記念日ですけれども家でおとなしくしていましょう。あきらさんは日中たっぷり昼寝。わたしは映画公開前に、と呉勝浩の『爆弾』を読み返したりして、読書三昧。あんたに会っちゃったこと後悔しないよ、類家このやろう何度読んでもかっこいいな。最近は、こういうふうに休みの日をそれぞれで過ごすことが増えてきました。起床からして5,6時間ズレていたりし...
本日であきらさんとのおつきあい、満17年となりました。雨で心身不調なので記念日ですけれども家でおとなしくしていましょう。あきらさんは日中たっぷり昼寝。わたしは映画公開前に、と呉勝浩の『爆弾』を読み返したりして、読書三昧。あんたに会っちゃったこと後悔しないよ、類家このやろう何度読んでもかっこいいな。最近は、こういうふうに休みの日をそれぞれで過ごすことが増えてきました。起床からして5,6時間ズレていたりし...
去年の4月は、一度もブログを更新していなかった。そうよなあ。春、しんどいもんなあ。「春の楽しみなんて、あきらさんの誕生日しかない」と言い続けて十ン年。今年は、友人に会いに行っておいしい横浜家系ラーメンを教えてもらったり、長野は蓼科へ湯こもりに行ったり、お楽しみを増やしていた。のですが。やっぱりね。あきらさん、誕生日の当日に、けったいな風邪をひいておる。がっつり牛肉サラダにケーキを予定していた夕食は...
本を読んでばかりでアウトプットしないのは学生の所業ですって。大人なら、大人の思索をしなさいって。外山滋比古の本を読んでいたら、正面から刺されてしまった。それでは読んでいる本とはまったく無関係だけれど書き残しておきたかったことを書こう。三男猫・荒縞さんの四十九日が過ぎたところで。彼の咽喉に腫瘍が見つかったとき検査はせずに対症療法のみでいくと判断した理由を。ふつうの猫なら、腫瘍が良性か悪性か、検査で見...
生理が来ると、出血は10日以上続く。周期はバラバラで、来るときは唐突。14日間も血を流したあとインターバル6日で発狂したことがある。腹痛はしんどいし、PMSであきらさんを振り回すのにも疲れた。この苦痛が、くすりで軽減できるらしい。月々の固定費が増えるのが嫌で、医師に相談せずにきたけれど、服薬を始めることにした。あきらさんが就職して、家計にすこし余裕が出たから。息子たちが旅立って、寂しいし悲しいしつらいけれ...
三男猫・荒縞さんのいない日々。10日が経ちました。そこでぽんと受信した保健所のメール。猫を飼えなくなった方がいます。新しい飼い主になってくれませんか。子猫のころに左足を骨折しましたが、完治しています。うっ荒縞さんを偲んでぐったりしている身。まだとても次の子を迎え入れられる心境ではない。メールはそっと閉じました。けれど。あ「このメール、きっと、うちのうさぎたちの采配だよね」そうだね。わたしもそうおもっ...
三男猫・荒縞さんを火葬してきました。カリカリと、ツナのおやつと、手紙を渡して送り出しました。年末に腫瘍が見つかったものの、だから何? と言わんばかり、けろりと年を越した荒縞さんですが、1週間して体調が急落。見れば、新しく蚕豆大のデキモノがありました。え、昨日はなかったよね。最初の腫瘍との関係は分からない。何かよくないものが増えたことは分かる。勘弁してくれ。慌てて獣医先生に診てもらったけれど、打つ手は...
辱知猫義久々病氣の處療養不相叶我等照看中敷布の上にて逝去致候御會葬には及び不申候...
「圭さん、いつの間にかちょくちょくブログを更新しているね?」あきらさんに言われて、そうね、毎年1月は割と。長期休みで時間があるからね。しかし「百日後に死ぬ猫」を書きたいわけではないんだ。かと言って、人間の話をしましても。わたしは年末にひいた風邪が治らない。あきらさんは、インフルエンザウイルスの攻撃からは逃げきったのに、わたしの持ち込んだ第2波を引っかぶり、ただいま発熱中。看病疲れの寝込みを襲われたの...
猫の腫瘍が育っている。素人が触れても分かる。先週とは大きさが違う。あ「存外、細胞分裂が速いんだねえ。推定11歳だけど、まだまだ若いってことだねえ」口を開いていることが増えた。息苦しいのだろうか。水を飲むのが下手くそになった。ところかまわず、よだれが伝う。口が開きっぱなしなんだから、仕方ないよね。食欲があるのは救い。貪欲と言ってよい。表情に苦痛が見えないことも救い。人間にとっての救い。ホフマンの愛猫、...
2024年は喪失の年だった。前半は快調で、5,6年会っていなかった友だちと次々に顔を合わせたりして、「再会の年だ」と悦に入っていたんだけれど。夏から、ぼろぼろ。失ったもの。次男うさぎ・むぎさん。敬愛する祖父。咽喉に腫瘍が見つかった三男猫・荒縞さんの声。心身の健康。インフルエンザ、治ったばかりなのに。今もう咽喉が痛い。声が出ない。猫や、おそろいねわたしたち。関節も痛い。腕がだるい。いや待て腕がだるいのは、...
猫がごぽっと吐血して、床にアカハタが咲く。金魚は一足飛びにでかくなった。しかし吐き終えた当人はけろりと通常運転。ぐったりしているほうがいいなどと決して言わないが、人間の調子が狂います。いやおまえほんとに元気な?年末ぎりぎりまで主治医先生にお世話になって、別れのあいさつは「良いお年を」さて我らが良いお年を迎えられるかどうかは、猫にかかっています。もうしばらく、人生つきあってもらえるといいなあ。昨日は...
猫が血のあぶくを吐いて水飲みの器に金魚が咲く。『吾輩は猫である』なんぞ愛読しているからいかんのか。貴様もホトトギスに載ろうというのか、猫。しかし基本的に元気なんですわ、三男坊。明らかにいま「万全でない」のはわかる。万全ならば血など吐くか。けれども振り返ってみれば、彼が五体満足な健康児だったことなど一度もない。そういう意味で、まあこれまでどおりとも言える。拾ったとき、きみ左手腐り落ちそうだったもんね...
ぐずぐずと調子のわるい日が続く。録りためっぱなしの『虎に翼』は、いまようやく9月放送分を視聴している。明るい話をしよう。福井に行きました。北陸新幹線に乗りたくて。延伸して半年ばかり。乗り鉄ではないけれど、運ばれて移動するのが好きなのです。逆に言えば自ら移動するのは不得手であって、相変わらず車の運転ができないのはそのせいもあるのよ、きっと。万年、体育が嫌いだった。憎かった。とおもったら、読んでいたま...
仕事から帰って玄関の扉を開けたら、突如流れる HAPPY BIRTHDAY の歌。ふだん居間と寝室を行き来しているだけのはずの三男猫も、玄関マットにぴたりと正座。あ「誕生日にもクリスマスにも、だいぶ早いんだけど。早く使いたいだろうな、とおもって」あきらさんから、大きな紙袋を渡されました。丁寧にリボンのかかった包みがふたつ。誕生日用と、クリスマス用ですって。誕生日用は、開けたらざくざく宝の山。文具の山。猫とうさぎの...
あきらさんと結婚式を挙げてから、6年が経ちました。ということは、今の家に住むようになってから6年ということでもあります。式のすぐあとで引っ越したからな。うわ、早。さっき仕事から帰ったら、食卓の上に命の母のホッカイロが置いてありました。ベルガモットとオレンジ配合。うう、わたしのずたずたの心身を思いやってくれたのね。あ「結婚記念日、おめでとう」あら、わたくしのほうも、何がしか用意してございますわよ。帰り...
『百冊で耕す』という本がある。何を耕すか。脳を。感受性を。充実の読書で。身体に活字を注ぎ、言葉を鋤き込むことは日常の一端だけれど、一方で、実践してこなかったことがふたつある。沃土と信じること。結実を目指すこと。種すら蒔かない。土いじりだけで、あまりにも楽しい。ま、読んでばかりで書くのを怠っていましたってんだ。数ある本、筆者それぞれの画角で切り取られた世界の断片は、飽食の時代にあってなお甘く、それに...
次男うさぎ・むぎさんを亡くしました。体調を崩したかとおもったら、看病をすり抜けて、さあっと世を去りました。 長男うさぎを亡くしたときはあまり後悔しなかったけれど、しないで済んだけれど、今回はいろいろとしんどい。元気だったじゃないか。ついこないだまで。去年の秋に一度、死に瀕して大変だったけれど、生還したあとは毛並みつやつやに戻って、輝く瞳に丈夫な足腰、おやつをせがんでジャンプしまくって、若々しくやっ...
初出は2017年。昨年単行本がまとまったとおもったら文学賞をトリプル受賞し、今年上半期の直木賞候補作にもなっている、あれ、あれの話を書くよ。わたしはタイトルと、「ミステリ好きの間でおもしろいと話題になっている」以外の前情報なしで読み、おかげでとても楽しく読めたので、ネタばれ厳禁派は、ここから先をお読みになりませんよう。いざ、地雷設置。『地雷グリコ』 ...
夏です。暑がりのあきらさんは冷房をがんがん利かせたい。けれど、わたしは冷房の風がにがて。夏場の理想の室温は、28~30度。今年は遂に「別々に寝る」のカードを切ってしまいました。わたしは冷房のない寝室で。あきらさんは、冷房のある居間にキャンプ用のクッションマットを敷いて。寂しくて体調を崩すのと、寝づらくて体調を崩すのと、どっちが先でしょうね?とおもっていたら、さっき、夕食後に、あきらさんから包みを渡され...
先週末、神保町ブックフリマに行ってきました。あきらさんの好調が続いていて電車に乗れそうなので前々から準備していたわけではないけれど、お、行っちゃうか? 行っちゃうか!イベントの中身は「このイベントに参加しています」と各々表明した書店が行う、本のガレッジセール。全体を統括する実行委員会のようなものがあるわけでなし、公式サイトがあるわけでなし。「応援サイト」が参加書店のマップをとりあえず作っといてくれ...
あきらさんとのおつきあい、満16年となりました。記念日当日には、花束を買ってあきらさんの帰宅を待ちかまえます。あ「やだ、ちょっと、赤いばらが入ってんじゃないの、これ! こわい! こわい! えー嬉しいありがとー」この見事におばちゃんなリアクションが、わたしも嬉しい。長くいっしょにいる証左だとおもう。ディナーも張り切って外食。ちょっぴり高価格帯のイタリアンです。あきらさんには黙って、デザートプレートを予約...
貧乏性で吝嗇で衣類にお金をかけることができない。穴の開いた靴下がいくつもある。人前で靴を脱ぐ予定がなければ、そのまま平気で履く。今日も右の親指が飛び出した靴下を履き、出勤の準備をしていたら、おや、洗面所に歯磨き粉が見当たらない。 そう言えば、さっきあきらさんが朝シャンしていたな。彼女はシャワーついでに風呂場で歯を磨くから、そのまま置いてあるに違いない。歯磨き粉を取りに、右足一本踏み込んで、わたし気...
「圭さんの審美眼は狂っているし、『かわいい』のハードルは低すぎる」あきらさんに、たびたび言われます。だから、この小説の主人公の感覚は、ちょっと分かりにくいんだけど、それでも印象深い百合を読みました。柴崎 友香『青空感傷ツアー』 ...
「ミュージカル、観たくない?」あきらさんに誘われて、あ、観たい観たいと挙手。ミュージカルは、去年の春に劇団四季の「ライオン・キング」を観て以来だから、それほど間はあいていないけれど、その前はコロナ前までさかのぼる。観劇から得られる栄養が、不足している。「ちなみに慎吾ちゃんが主演なんだけど」慎吾ちゃん。香取慎吾、あなたファンだものね。妻がよその男を応援している姿に萌えはないが、好きなものを推している...
推し出版社があります。ミステリの沼、東京創元社。小規模出版の星、ミシマ社。語学の友、白水社。古典の勇、岩波書店。そして東京一強の出版界に燦然と輝く、福岡県の書肆侃侃房。特にミシマ社と書肆侃侃房は、発行数がとても多いというわけではないので、新刊のチェックがしやすいのが嬉しいところ。で、とにかく打率が良い。これも良かった、ということで感想。スリーク×イ・ラン 『カッコの多い手紙』 ...
過去には戻れないから、出会う前の彼女のことは、話に聞くだけ。のような気がしていたけれど、そうだ、こんな近くに、こんな確かな道があったじゃないか。10代前半のあきらさんを救ってくれたという本を、教えてもらいました。いま読んでいます。「そこにあたしがいるよ」子どものころから「読書が好き」と言ってきてその醍醐味の宝箱を、もうひとつ開けました。20年以上前のあきらさんと手をつないで、松明を掲げて、並んで歩いて...
あきらさんとカラオケに行って映画「カラオケ行こ!」の限定グッズが当たるかもしれないキャンペーンに応募してきました。あきらさんは X JAPAN の「紅」をヘドバンしながら裏声で歌った上、壁に手をついて息を切らし、「どやった?」……いやもう完璧だが、ここは。「終始裏声が気もちわるい」と返すところ。オタク楽しい。わたしはリュックを抱えて拝聴し、炒飯ふたつ頼んで、肘ついて食べました。 オタク楽しい。最近あまり書い...
勉強に身が入りません。まさに雑念多し。映画「カラオケ行こ!」にハマりにハマって人生を乗っ取られている。楽しい。あまりにぼうっとして勉強が手つかずのわたしを見かねて叱咤する妻。聡実くんはあの状態で、幻のように狂児と連絡がつかなくなって、それでも受験して高校に行くんだぞ。いろんな気もちを抑えて、勉強したってことだぞ。推しと同じ体験、したくはないか?今ならできる。圭さんならできる!推しと同じ体験、と来た...
「原作まんがが好きだから」というだけで三次元に写し取られた彼らを観に行くとは限らない。でも、これは公開初日に観に行きました、映画「カラオケ行こ!」。さらにそのあと2回観に行って、正直なところ、もう2、3回観に行ってもいい。原作は中学3年生の合唱部長(ソプラノを歌う男子)が、トップに「組長」をいただくブラック企業にお勤めのお兄さんから歌唱指導を頼まれ、「どうしてこうなった」な関係を構築する話ね。 さて。ま...
図書館の本を不注意で汚損しました。乾いた薄茶色の、このしみ。コーヒーではない。紅茶は最近飲んでない。結露が融けて流れて、床のコーティングを吸って茶色い水たまりができることはあるけれど、本はそんな場所に置かない。なんだろう。で、においを嗅いでみたら。あ猫が吐いたな。こりゃ吐いちゃったなー足が不自由な猫だから、ふだんほとんど上下運動をしないのに。一所懸命ちゃぶ台にのって、そこで吐いたのか……油断しました...
2000年代百合小説の金字塔が待望の復刊。という宣伝文句を見かけて、気になっていた本を読みました。初出は2007年。わたしが百合を積極的に摂取するようになったのは2008年。時期は重なるけれど、金字塔ですって? 初耳である。知らなかった理由は分かっています。ヒリヒリキレキレ濡れ濡れの中山可穂から手をつけたから。「百合」と「レズ」の間に線を引いて、「レズ」を求めていたから。広く市場に目を向けて、アンテナを高く張...
おととし2022年の文学界新人賞受賞作。一部で「百合っぽい」と囁かれているので気になっていたのを、ようやく読みました。なるほど、「女性同士のカップル」が出てきます。けれども、おっと、珍しい。わたしは大概の「女と女の関係」を大風呂敷で「百合」と呼ぶけれど、これは迂闊に百合と呼ぶと術中に嵌まった感があります。年森 瑛『N/A』※先入観なく読みたいひとは閲覧注意 ...
年の瀬に献血をしました。返ってきた血液検査の結果は、グリコアルブミンの値が目に見えて改善。コレステロール値は年齢とともにゆるやかに上り坂で、目を逸らしたい体たらくだけれど、糖尿病予備軍だった数字のほうが落ち着いたのは嬉しい限り。生活習慣はそんなに変わらないがおととしからマーガリンを買うのをやめ、高くてもバターにしたのよね。関係、あるのかしらね。そう言えば去年の目標に「コンビニパンを控える」を掲げて...
にくきもの自分が「多数派」に属するというだけでその状態をあたりまえに「正常」と認識しているもの「聞いてくださいよ、驚きですよ。今の世の中、LGBTQと呼ばれる人たちが、7%くらい潜在的にいるそうですよ」驚きって、何が?「7%くらい」という数字? もっと少ないとおもってた?「潜在的に」の部分? 華やかなドラァグクイーンなど見て、外見から区別できるとおもってた?職場で、おじさん社員がこの話題を持ち出したと...
あきらさんに祝日はなく今週は月曜日から出動。昨日の日中はわたしが四つ足の息子たちと留守番をしていました。で。三男猫の荒縞さんは、あきらさんにべったりですから?わたしといっしょに留守番ってのが気に食わない。ねえ、どこ?おかあちゃんは、どこ?隠した、隠したの?おかあちゃんを隠すなんて、ひどい。よし、嫌がらせをしちゃうよ。 荒縞さんの嫌がらせはワンパターンです。すなわち、じぶんの傷口を舐めまわす。ざりざ...
お正月に、Eテレでやっていたんですって。アニメ映画「リズと青い鳥」が。公式サイトhttps://liz-bluebird.com/5年以上前、予告を見て気になっていた作品です。画面から百合感がほとばしっていたので!百合を検出するレーダの針が振り切れていたのに、結局、劇場へは観に行かなかったんだよね。「圭さんと観ようとおもって、録画しておいたよ」あきらさんに手を引かれて、潜ってみた花園。こんなの、優勝でしょ。※先入観なく観たい...
初詣に行きました。あきらさんは、年明け早々、他のメンバーで既にお参りを済ませていたのだけれど、「ひとりで行くのも寂しいでしょう。いっしょに行くよ」ですって。やさしい。おみくじも引こうっと。お、今年は小吉。学問雑念が多すぎる。励め。真顔になってしまった。なんのかのと勉強を先送りする理由ばっかり並べ立ててたんだけど、天は見ている。あきらさんは大笑いして、「圭さん、神様から勉強しろなんて言われたの初めて...
「すごいね、毎日ブログ書いてる」あきらさんに、指摘されました。「今年の圭さんは、ひと味ちがうんじゃない?」いえ。あのう、元日から続けて記事を書いているのは確かだが、これ何にも「ひと味ちが」わない。ここ数年、1月は更新頻度が高いのだよ、1月は。新年、ちょっと気合が入っているのもあるし。何より、単純に、時間が取りやすいからね。三が日は仕事が休みで、休みが明けたとおもえば、すぐに成人の日を含む三連休。ほら...
新年早々、すごいものを読んだわ。これは早くも年間マイベスト10入り確定か。600ページ超えの文庫本。王道犯人当てが主題ではないミステリが、終盤まで求心力を保つのは、もうそれだけですごいことだとおもう。粒選りのキャラクターひとりひとりが魅力的で、プロフェッショナルで、お仕事小説としても……じゃなくて。クレイヴン『ブラックサマーの殺人』はめちゃくちゃおもしろかったけれど、しかしここはレズブログ。書き残したい...
寒いので、おたがいに張りついて眠る正月の夜。あきらさんが言いました。「今年も、圭さんが大好きなあたしでいられますように」おっと聞き捨てならないダブルミーニング。器用なことやってくれちゃって、このこの。寝ぼけてるのに。寝言でおいしい紅茶の淹れ方レクチャーとか始めてしまう子なのに。コーヒー党なのに。彼女の言ったことは「圭に愛される自分でいたい」とも取れるし、「圭のことを好きでい続けたい」とも取れるので...
子どもの体調不良で急遽仕事を休むひとを「また子持ち様が」と揶揄する層がいるらしい。身のまわりにそういうことを言うひとがいないのでまあ、いてもたぶん鈍いわたしは気づかないけれど、そういうひともいるんだあ……と、へえへえほおほお頷いて、わたしは息子の介護のために仕事を休みましたよっと。息子は、もちろん人間ではありません。うさぎのむぎさん、もうすぐ8歳。人間で言えば60代半ば~70代。気温の急落に体がついてこ...
年末が近づいてきて今年また蔵書で膨れ上がった本棚を見上げる日々。いくらか整理しようと、むかし買った百合まんがをぱらぱらめくったら、あ、これ、もう今のわたしにはなくてもだいじょうぶだな。すんなり手放すことを決められた作品がありました。逆にもっと若いころだったら、読まなかったかもね、『はなものがたり』※ネタばれのつもりはありませんが、念のため閲覧注意! ...
いつの間にか、ひたひたと冬が近づいていました。11月。あきらさんと結婚式を挙げてから、5年が経ちました。何か記念日ごはんをいただきましょうか? と相談したら、あきらさんのご希望はきっちり具体的。「肉を食べよう。この店で」ハンバーグとステーキの合い盛りでブランチ! うおー牛肉ひさしぶりだー!なお、写真の濁りはアツアツの湯気のおかげですよ。午後はカフェで本を読みながら、コーヒーとスコーン。さらに古本屋へも...
「圭さんが、時間を飼ったまま先へ進まない」『時間飼ってみた』の感想記事を書いた話ですね。あきらさんに言われて初めて、今月まだ一回もブログを書いていなかったことに気づきました。え、もう下旬ですけど。9月短いな。夏は長いな。でも、3カ月ぶりに冷房をかけずに寝られるようになったな。この1ヶ月はゲームして本を読んで病院に行ってゲームして本を読んでいました。そして、うさぎのむぎさん5周年、猫の荒縞さん4周年が過...
SFのアンソロジーを読んだら、表題作が好みの百合だったので記録。 『時間飼ってみた』に収められている、宮澤伊織「ときときチャンネル#2【時間飼ってみた】」です。 ※設定レベルのネタばれあり。未読の方は要注意! ...
「君たちはどう生きるか」を観てきた。「君たちはどう生きるか」問われてきた。ちまた……というものが実存するかは分からないけれども、ちまたでは、賛否が分かれているらしい。鑑賞のあり方を固定するのはつまらんので、賛否両論あること自体の善悪を問う気はないのだが、尊敬するひとが「否」を唱えるのを目の当たりにした。好き嫌いは、個人の感性だからこの映画を好ましいものとして語るあなたのことばに触れてみたかった、とい...
「アメリカ大統領の息子とイギリス王子が恋に落ちるBL映画が、アマプラで観られるよ」英語と米語の違いとか、ステレオタイプな国民性のギャグとか、圭さん、けっこう好きなんじゃないかな?あきらさんに唆されて観てしまった、「赤と白とロイヤルブルー」強く薦めてくれたあきらさんにも、ふだんポップなラブコメなどは観ないのに、よっしゃと腰を上げた昨日のじぶんにも、拍手。意外でした。驚きでした。設定がぶっとんでいるくせ...
あきらさんが外出して、わたしひとりで留守番していた時間帯がありました。そうしたら台所のほうから、がこんっ がさっ ごそごそあれ、いま、冷蔵庫が開いた音がした?あきらさん帰ってきたの、いつの間に?台所をのぞいてみたけれど、からっぽ。あきらさんは、その10分後に帰宅しました。ねえ、さっきね、冷蔵庫がね。「ちょっとこわい話」のようなつもりで話したところ、聞いた彼女は。「お、べえやんが帰ってきてるんじゃない...
『人のセックスを笑うな』の人。という印象が強い、山崎ナオコーラ氏の本を読みました。『肉体のジェンダーを笑うな』もう、この題が。「私のこと『人のセックス~』の人だとおもってるよね、皆の衆。ハハン」と言っている気がして、なんだかすみません。中身は、「性別は超えられる……か?」を問うような、SF(すこしふしぎ)要素のある小説集です。全4篇。ポリコレ(笑)フェミ(笑)多様性(笑)と、「(笑)」抜きでジェンダーにつ...
本ばかり読んでいて、記録を残す前に夏になってしまった。もう下半期ですってよ。 劇団四季の「ライオンキング」を観に行ったのです。ちょっと遅い、あきらさんへの誕生日プレゼントデート。あきらさんは、初めてのサバンナ入り。わたしは小学生のときに親に連れられて観たので、実に25年ぶりでした。電車の長距離移動というのはメンタルがひどく弱っているときには、到底できないこと。まずふたりで出かけることができた時点で、...
昼寝をしていたあきらさん、「ふしぎな夢をみた」と起きてきました。夢の中でね、女の子が、あたしに「助けてくれてありがとう」って言うの。なんのお礼なのか、夢の中では明かされないんだけど、女の子は「お礼に」って言ってね、池? みたいなのに浸かって、「どうぞ、飲んで」って言うの。なにか特別な水なのかとおもって飲んでみるんだけど、真水なのね。で、真水だよって伝えたら、女の子は、そんなはずないって、いっしょ懸...
しばらく読書欲が滾々としていてこの1ヶ月で読んだ本の数は、まんがを除いても57冊。読むほうに偏った脳を、少しほぐそう。こんな百合を、読みました。恩田 陸『私と踊って』 ...
おやつなら甘いものよりもしょっぱいものが好き。なんだけれど、どうもむしゃくしゃと気が晴れなくて、狂暴な食欲が湧いており、けれども何が食べたいか具体的に言えない、そんなときに、えいもうほんと何でもいいやと半泣きでコンビニの棚からひっつかみ、食べ、ああ、これこれ、そう、これが欲しかったんだ。そんなふうにふしぎと心を落ち着かせてくれたのは。どら焼きだった。ということが、過去にありました。今回は意識して、...
満月です。きっと亡き長男うさぎ・べえやんが下界を覗きにきているだろうからと、小さな祭壇に供えるりんご。べえやんは7歳の夏を乗り切らず亡くなりました。今年は、次男うさぎ・むぎさんが7歳の夏を迎えます。むぎさんはまだまだ元気だけれどきりっと硬い一番刈りの乾し草を、お気に召さなくなりました。茎が少なく、しゃわしゃわと軟らかい二番刈りは、パッケージに「仔うさぎやシニアにおすすめ」などと書いてあります。「歳...
『きのう何食べた?』の21巻を買ってきました。ふたりの食費/月、ついに、ついに、3万6千円になってしまったね…シロさんも肩を震わせていたけれど、この金額にだけでなく、上げ幅にも、ことばを失うよね…ふたり暮らしを始めて以来、ずっとずっと2万5千円でやってきた我が家も、腹をくくって予算を引き上げました。2万8千円。ふたりぶんのお弁当×週5を含めて。予算の引き上げは、負けた気がして悔しい。でも、しっかり栄養を摂るな...
あきらさんとのおつきあい、先日、満15年となりました。 アルコールの勢いでつきあい始めたわたしたちだから、15年前に想いを馳せて、あきらさんの言うことには。もしあのとき雰囲気に流されたりせずに「なあんちゃって、酔ったかな」とか言って、友だちのままそれぞれの家に帰っていたら。その後の人生は、ぜんぜん違ったものになっていたよね。 もしそうやってあたしたちつきあわずに35歳を迎えていたとしても圭さんはきっと「...
「夢に圭さんが出てきたよ」あきらさんに言われて、ほう、どんな夢かしら。「高校時代の圭さんに、あたしが言い寄られててね」ちょ、ちょっと待って、ごめん、あたし既婚者だから!あたしは圭さんと結婚してるから!…圭さんと結婚してる?…圭さんと結婚してる!え、じゃあどっちにしろ圭さんなんだから、OKしてOKってこと?そうだよね、きっと。「…ってなって起きた」わーい睡眠も侵食! ...
こどもの日です。我が家には人間の子こそいないけれど愛らしい息子たちがいるのでそれぞれにおやつを買いました。次男うさぎ・むぎさんには、乾燥りんごのスティック。三男猫・荒縞さんには、天然鰤のウェットフード。年齢換算をすれば、二匹ともそれなりにおっさんです。元気で長生きしてくれよ。なんつって、りんごは糖分過多だとか、魚はビタミンB1を壊すとか、おやつは健康を害するものとして一定層から叱られそうな気がしない...
あきらさんの誕生日は、毎年おすしで祝います。お祝いはお祝いなんだけれどこの時期、季節の変わり目、我々そろって調子を崩しがち。あはは うふふ 楽しかったよ、という記録はなかなか残せないんだ。今年はちょいと上質なおすし屋さんの特上握り弁当をテイクアウトして、低糖質のりんごケーキを焼いて、ばらの花束など飾ったあと、ふたりで見計らったようにぴゅうっと下り坂を転落。で、一週間が経ちました。本日ようやく浮上。あ...
改正道路交通法が施行されました。特に、自転車を運転するときはヘルメットをかぶるよう努めよ、という内容が話題になっています。わたしは自転車通勤民なので、慌ててヘルメットを買いに走る走る。たどりついた自転車ショップ。旬な品物ですから、店頭にヘルメットコーナーが設置されていました。でも、こういう特設コーナーの品は、店頭以外にも売り場があったりする。なるべく広い選択肢から、きちんと気に入ったものを選びたい...
土日休みの仕事だものであんまり「年度が変わった!」という実感はないんだけど、ともかく新年度が始まりました。しかし、新しい朝が来たと歌えるようなテンションには、到底ならないわたしの身体。そこかしこで繰り広げられているエイプリルフールジョークの応酬も、見れば見るほど気もちがささくれだって、無性にいらいら。楽しんでいるひとがいるのは知っているけどさ。春、この不安定な季節。自律神経ガタガタだよ。「今日は、...
年度末です。退職するひとを見送ったり、内部異動するひとの荷物運びを手伝ったりして、へろへろと帰宅しました。冷蔵庫を開けると、水でもどしたわかめが一盛り。あれ、これ、どうしたの?「しめじとわかめをポン酢で和えようとおもったんだけど、そう言えば朝、圭さんが何か作って置いていってくれてたな、とおもってタッパー開けたら」うん、しめじとわかめをポン酢で和えて置いていったわ。いっしょに暮らしているから冷蔵庫の...
ふとんを処分しました。捨てようと決めた矢先に、新しもの好きの三男猫・荒縞さんの寝床となっていた、お客さま用のふとん。猫はちょっと寂しそう。でも、家がすっきりするって良い。あきらさんは花粉症だから、部屋の中にほこりの源は少ない方が良いし!そうそう、花粉の飛散量、例年の2倍なんですって?……と、ここまで書いたブログの下書きが出てきました。保存日は2022年3月。まるまる1年前のものです。この1年、「やっぱり...
「圭さんに訊きたいことがあるんだけど、ちょっといいかな」上司から、こそこそと手招き。はい、なんでしょう?「仕事の話じゃないんだけどね」前置きした彼女、声をひそめて。「圭さん、結婚した?」……( ^ω^)?なんて? なんで?「いや! ごめん! 指環、いつの間にか指環してるからさ!」……ここ数日のことだとおもっていらっしゃる。わたしは、かれこれ8年、指環して働いている。いえいえ、事実婚のパートナーはおりますが...
2月中にはブログに書くつもりだったのに忘れていたので、今さらぼちぼち。首相の国会答弁、同性婚の導入は「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題」について、おもったことを書いておくんだ。まず「社会が変わってしまう」というのは課題を先送りしたいという意思表示でしかなく、その理由や趣旨の説明にはなっていないので、とてもずるい言い種だよね、とおもった。なんか「それっぽい雰囲気」でことばを選ぶ政治家って、い...
レズビアンの出てくる小説を読もうとおもったら、今はこの方、李琴峰。…なのだけれど、レズゆえのあれこれに限らず、妊娠出産にまつわる社会のあり方に目を向けた、こんな本を書いていたのですね。『生を祝う』※設定自体が、ある意味ではネタばれなので、未読の方は閲覧注意! ...
来る6月、日光で、G7男女共同参画・女性活躍担当大臣の会合が開催されます。栃木の話題だもので、地元紙は、やれ100日前イベントをやった、会場がリッツ・カールトン日光に決まった、とちょいちょい報じているところ。で、その会場が決まったという記事に、合わせて、こんな話が載っていました。「市民グループから議論するよう求められていたLGBTQなど性的少数者への対応を巡っては、独立した議題にはしない方針」と。わたしは、...
前回の記事をアップロードした翌日、通勤途上で気づいたんだけど。チエちゃんはカオリのおばの子なんだから、ふたりの関係は、いとこだな?おば姪百合を補記していたわ、素で間違えたわ。春雨のそぼ降る土曜日。急降下した気温と気圧にぐったりして、寝不足だし夢見はわるいし、ふたりで出かける予定があったのだけど、キャンセルしました。ストーブとハーブティーで人心地。そうしたら、あきらさんが。「予定がなくなったんだから...
あたしが死んだら、圭さんの胸には、あたしの形の穴があくんだろうね。そのあと、もし、いっしょにいたいひとが見つかったら、そのひとといっしょにいるんだよ。あたしの形にあいた穴は、ほかのひとで埋まることはないからね。安心して、意固地にならずに、いっしょにいたいひとと、いっしょにいるんだよ。と。言われたことがあります。あきらさんに。うん、まあ、でも、あなた以外のひとと人生をともにしようとは、別におもわない...
ホワイトデーです。男性陣が、こそこそと、あるいは堂々と、紙袋を持って通勤してきます。職場の義理チョコなんて、もはや古いのに、2月に女性がばらまきをやめないから、男性もずるずるとやめられないでいる。変な職場。「圭さんは、いつだって本命にしか渡さないもんね」旧習に染まず空気を読まず。職場での祭りには一切かかわらなかったわたくしに、あきらさんの目がやさしい。家では、あきらさんがチーズケーキをまるまる1ホ...
あきらさんが深夜の急な体調不良で、救急車のお世話になりました。付き添ったわたしに、救急隊員の第一声「娘さんですか?」…え、でかくね?(年齢的な意味で)心配でどきどき焦っていたのが、一瞬で冷却されます。しかし、わたしの口から出た否定のことばは。「ちがいます。血縁ではありませんが、同居しているんです」言ってから、ちょっと自己嫌悪。逆の立場だったとき、あきらさんは言ってくれた。「妻です」と。嬉しかったのに...
『宝石の国』が最新第100話の公開記念に、期間限定で99話まで無料公開されている。そんな情報を得て、読んできました。まんがはアニメ化した部分くらいまでしか集めていないので、まあね、地獄を見たよね。『宝石の国』は、喪失の意味を覆す仏教まんがとしても好きだし。鉱物のキャラクターたちが無性・非性ゆえに色気マシマシで好き。宝石たちは上半身は少年下半身は少女をイメージしてデザインされたのだといいます。わたしの性...
「なんか、においが変なの」あきらさんが差し出してきた彼女の指先。嗅いでみると、おやおや、ほんとうだ。もの珍しい、ココナツのような、あまいにおい。わたしの知る限り、我が家に、このにおいのものはない。最近ヘアオイルを買ったけれど、香りが違うわね。ハンドクリームか、なにか塗ったんじゃなくて?あ「いや」え、それって。「よその女のにおいだ!」ハモってしまった。あきらさんをとっ捕まえて嗅ぎまわり、おいおい、首...
レイトショーで「エゴイスト」を観てきました。我々カップル、10年近く前の「天皇の料理番」以来、俳優・鈴木亮平が好きなもので。レズだけど、好きな男優だっていますわよ。さて、ていねいな役作りに定評のある鈴木亮平氏、今回はどうやらゲイを演じるようだってんで、情報を得るや、鑑賞決定。相手役が宮沢氷魚だということと、今は亡きエッセイストの自伝的小説が原作にあるということだけ調べ、予告や宣伝、インタビューの類に...
「私はもう、彼女のことを、秘密にしたくないの。」帯を見て買うことを即決した、この1冊。ああ「私」は、「カミングアウトする女性」なのだと、おもったからです。レズビアンなのか、バイセクシャルなのか、何というわけでもないながらパートナーが女性なのか、とにかく同性のこいびとがいるのだと、おもったからです。「私」という一人称は、女性だけのものではない。終助詞「の」は、関西はいざ知らず、男性だってつかう。けれ...
お金がない理由は24番目の写真にある。そんなタグがトレンドに入っていた、しばらく前のTwitter.ちょうど写真フォルダを整理しなきゃな、とおもっていたので数えてみたら、24番目は。これだった。 ねこ、お前だったのかいつも金を食っていたのはまさに猫エイズウイルスキャリアのための免疫サプリを買って、諭吉とさよならしてきたところです。猫が健康体だったなら、かからなかったお金がある…という見方もあるけれど。例えばさ...
夜の2時半頃に起きて、コーヒーを淹れて。朝4時からアマプラで「ドライブ・マイ・カー」を観ました。三浦透子、とてもいいね。原作者・村上春樹のマスターベーションを見せられたという残念な感想をあきらさんと共有しつつ、ところがどっこい、映像も俳優陣の演技も好きだったんですな、これが。 映画を観終えたら、あきらさんは寝不足解消のため再びふとんへ。わたしは、せっかく早く起きたからと読書。で、映画のではなく、本の...
県外まで足を伸ばして鑑賞してきた映画「ペルシャン・レッスン 戦場の教室」。とても好きな作品だったので、記録を残します。百合ではないけどひとによっては男性同士の関係に萌えを見出す、かも?※ネタばれは極力しませんが「そこまで知りたくなかった」情報が含まれる危険は常にあるので閲覧注意! ...
あきらさんと、川越に行ってきました。 発端は、わたしが目をつけた小劇場の映画「ペルシャンレッスン」。ぜひ観たいのに県内に上映館がなく、最寄りは川越だったのです。ナチスのホロコーストを扱った映画だから、精神的にダメージを負うかもしれない。あきらさんを巻き込まずにひとりで行こうかな…と考えていたのですが、いちおう声をかけてみたところ。あ「川越、一度行ってみたかったんだ。良い映画は観てみたいし、ふたりで...
我が家、節分だからと言って、特に恵方巻を食す習慣はありません。だけれども、今年。あ「地産地消レストランが、恵方巻の予約を受け付けているよ」地元愛あふれるお気に入りのお店なのだけれど、かなり長いことご無沙汰。久しぶりに、あすこのおいしいお食事、いただきますか!ランチの選択肢がいつも豊富でメイン料理は牛、豚、鶏、海鮮の4種以上、素材だけは固定しつつ、メニューを頻繁に変えてくれてしまうので、価格帯はリッ...
週末忙しかったこともあって、なお憂鬱な月曜日。朝、仕事に行きたくなくてぐずぐずしていたら、あきらさんからお声がかかりました。「ドナドナ、しようか?」車で送ってくれるって。いやがっているのを強制的に連れて行くからと、ドナドナ。そうは言っても駄々をこねている間に、じぶんでは一切の労を執らず、冷たい風にも晒されないで、職場に着いてしまう。こんなありがたいことってありますか。帰りに、良かったらコンビニで好...
買ってきた本は、読み終えたら本棚にしまう。 これは、なんとなく暗黙の我が家のルール。逆に言うと「読み終えるまでは出しておいてもいい」 どう考えても部屋が散らかりますね。積ん読が消化できずにいると、床面積が狭くなってゆくのです。このうえさらに「あ、ごめん、それ読み終わったけどブログに書くから、まだ棚にしまわないでおいて」なんてことをやっておるわたくし。急いで記録に残しましょう、百合まんが『きみと世界...
AMAZ●Nに積ん読していた1冊を、遂にお迎えしました。『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』 ちょっといらいらしたり、ちょっといちゃいちゃしたり、女ふたり暮らしを剽軽に綴ったエッセイ。あきらさんに「阿佐ヶ谷姉妹は、あたしたちの未来の姿だとおもう」と言われないまでも、読みたかったんだ。で、読んだら、たいそうおもしろかったんだ。この本が生まれるきっかけを、前書きでえりこさん(姉)が語っています。「人生中...
春はあけぼの、夏は夜。うさぎは吸いもの、冬は特に。うさぎの毛に顔をうずめて香ばしい体臭をぞんぶんに吸い込む。これぞ、至高の癒し。同意する方々の多いとみえて、世に「うさ吸い」なる用語も存在しています。このあいだ、久方ぶりに正岡子規の『墨汁一滴』を読んでいたら、あれ、そうか、こんな文章があったか! と、1901年4月24日の記事が目に止まりました。子規の夢の中で、死期が近いのか煩悶する獣。だじゃれではない。そ...
これを百合と呼んでしまうことで主人公たちを傷つける「ばかなやつら」と同類になるような気もする。「ばかだねこいつら、あたしたち、レズってことになってるよ」だけれどもわたしの「百合」が包含するものは広いので、許してほしい。あなたたちが恋愛関係になくても、おたがいのかけがえのなさ、この切実さ、その後の人生に及ぼした影響の大きさは、やっぱり百合なの。角田光代『対岸の彼女』※ネタばれのつもりはありませんが、...
「あたし、圭さんと試行錯誤して不便を乗り越えるの、好きみたい」だいぶ前に、あきらさんから言われました。昨日は、まさにそんな感じ。 キャンプに行って、ダッチオーブンで作った豚汁に舌鼓。はじめちょろちょろ中パッパで炊いたきのこ飯も、ちょっと塩気が足りなかったけれど、上々。食後には焚き火であぶった饅頭を食べ、満腹で寝袋にくるまっていた夜中のことです。ごおおおおごおおおおおおおぶおん ぶおん こおおお...
やっぱりどこかで途切れるのよね、ブログの更新。毎日書くこと自体を目的化してしまうのはどうにもしっくりこないよな、とおもって自然に任せていたらネタばかりたまっていって、それはそれでストレスです。書きたいことの消化を目指して今年は毎日書いてみようかなあ、なんて、ここ数年、お正月からぼんやりトライして、やめたやめたの竜頭蛇尾。ブログに時間をつかっていると、致命的にほかのことができなくなるんですのよね。し...
男性も妊娠する世界。におけるあれこれを描いて話題になっていたドラマ、ネトフリ限定という認識だったのだけど、今期、地上波でやっていたのね! 「ヒヤマケンタロウの妊娠」 男性も妊娠する、とは言っても「妊夫」は少数派。存在するのはニュースで知っているけどさあ、周りにいないもん。という扱いを受け、詳しく調べようにも妊娠に関する世の中の情報は女性向けばかり。なんだかなつかしいじゃないの、この空気。ってんで...
日曜日のお楽しみ、百合の花咲く「機動戦士ガンダム 水星の魔女」が1クール終了しました。先週、阿鼻叫喚血まみれの12話が第1クールの最終回として放送されて、今日はスカ。続きは4月。あきらさんは、例の展開に至極ショックを受けています。うっかりわたしが「コラボ菓子、フレッシュトマト味だって!」と能天気に言った日には、この目つきは非難? 軽蔑?フ、フレッシュいちご味なら、低刺激かな? 食後のおやつに...
年末に献血をしたので血液検査の結果が返ってきました。食べたいものを食べたいように食べ、通勤以外の運動は特にせず、まあそうなるよねえ、という感じで毎年コレステロール値が上がっているわたくし。コンビニヘビーユーザで超甘党、炭酸飲料大好きなあきらさんを差し置いて、去年の人間ドックでめでたく糖尿病予備軍となり、しかし相変わらず節制はしていなかったのだけれど、唯一「マーガリンは買わない」を実践して約半年。グ...
パソコンをWindows8から10へアップデートしました。8のサポート期間が間もなく終了するので、滑り込み。無料アプデ期間もあったのに今さら? とか、いっそ11にしないの? とか、OSを上書きするくらいならパソコン自体買い換えたら? とか、疑問におもうひともいるかもしれないけれどこのPCはちょっと特別。あきらさんから、27歳の誕生日にもらったものなのでね。学生時代からVISTAを使い続け、どうにも使いづらさを感じながら機器...
寒いのはにがて。でも、突然「3月なみの陽気」などと言われても、喜ばしくはない。気圧の急な変化は、上がるのも下がるのもしんどいよ。ゆうべ夕飯を作ったあと洗うのをサボったフライパンの中で、豚肉の脂がうっすら白く固まっている。この脂、タレ味で旨かろうなあ。えい、かまうもんか、そこへごはんを一碗落とし、鍋肌をきれいにぬぐって焼きめし弁当に。あー、おみおつけも少し残ってる。冷蔵庫の豆腐を投げ込んで、スープジ...
よしながふみのまんが『大奥』が十数年の時を経てNHKで再び実写化!というので楽しみにしていました、今期のドラマ。光の使い方や、せりふ・場面の大幅な省略が残念ではあるけれど、役者がおもしろいので見続けるつもり。役者ってすごいね。キャラクタの外見が原作どおりである必要はないのだけれど、大奥総取締藤波様、加納久通、水野の母御、間部詮房あたりは、画面を指差し口をぱくぱくさせて「に、似ている!」と笑ってしまい...
仕事を終えて携帯電話を見たらあきらさんからLINEが来ていました。「ごめん、やかん焦がしてしまった」「家事にはなってない」そんな、そんなことないよ!気圧やバイオリズムの影響で、料理が作れなかったり、皿洗いができなかったり。家事に取り組めない時間を負い目に感じていることは知っているけれど、そういうことはあるものだよ。わたしにだってある。 湯たんぽの用意をしていたのか、麦茶を煮出していたのか、やかんで何を...
「女が女に恋をして、 女が女を利用して、 女が女に翻弄される話」と、作者本人がツイートしている本。これはもう百合に決まっているので、寝転がって読みました。まことにごちそうさま、主人公がレズビアンでした。で、中身は。ほんとうに、標榜されたとおりの話でした。それだけではないけれど、そういう話でした。こちら、近藤 史恵『夜の向こうの蛹たち』 ※未読の方向けに書きますが、念のため閲覧注意! &n...
こどもが夏にキャンプをする。いいじゃないか。健康と平和の象徴だ。とは、小川洋子『博士の愛した数式』の博士のおことば。では、大人が冬にキャンプをするのは?やっぱり、健康と平和の象徴だわ。冬季うつが深刻だと、寒いなか出かける気力も、てきぱき体を動かす気力もない。「キャンプブーム、下り坂みたい」とあきらさん。コロナ禍やら『ゆるキャン△』やら何やら、ブースターが多かったアウトドアだけれど、ここ最近、メルカ...
初詣に行きました。三が日は混むよね、三連休初日も混むかな?と予想していたら、行列なくささっとお参りできてラッキー。おみくじは、大吉でした。わたしは本厄の年なので、これは心強い。あきらさんは「病:信心すればなおる」わたしは「病:信神すればなおる」めったに自己肯定ができない彼女には自分自身のもつ力を信じてもらい、わたしは依怙地にならず周囲を信じる……と、こういう理解でいこうかいな。夕飯には、あきらさんが...
年は明けたが書いてしまうのだ、クリスマスの話。 この冬は、あきらさんにレッグウォーマーと手帳を贈り、あきらさんからは。「チーズケーキを作ってあげるね」 というわけで、自家製ベイクドチーズケーキ6号ワンホールがお目見えしました。わーい、食卓いっぱいにチーズだ! ディナーのほうは、ビーフシチュー。『きのう何食べた?』のシロさんに倣い、マッシュルームやら生クリームやら、特殊食材をきちんと買って煮込みます...
勤め人ではないけれど、律儀に4日から仕事を始めたあきらさん。 とつぜん手を止め、泣きじゃくる真似。え、ど、どうしたの? だいじ?「圭さんとの年末年始、楽しかったあああああ」「あと1年待たないと、年末年始来ないいいいいい」泣き止んでもらおうと、咄嗟に摑みましたるは録画デッキのリモコン。ピピッと早送り⏩⏩あ「全知全能じゃないんだから」……待っていきなりひとりで冷静にならないで。今年は、良い冬休みを過ごせ...
新型コロナのワクチン、あきらさんもわたしも、5回打ちました。 賛否あり好悪あり陰謀論ありのワクチン。職場から圧力をかけられ、無料であるうちは打っとくか、という感じでここまで来ているけれど、もうこれで打ち止めにしたい。副反応が毎回しんどいのでね。看病のためってんで、あきらさんがかまってくれるのは嬉しいけどね。冷えピタや薬の用意なんて基本中の基本。高熱で汗をかいたら、ふとんをさばいて風を入れてくれ...
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本日であきらさんとのおつきあい、満17年となりました。雨で心身不調なので記念日ですけれども家でおとなしくしていましょう。あきらさんは日中たっぷり昼寝。わたしは映画公開前に、と呉勝浩の『爆弾』を読み返したりして、読書三昧。あんたに会っちゃったこと後悔しないよ、類家このやろう何度読んでもかっこいいな。最近は、こういうふうに休みの日をそれぞれで過ごすことが増えてきました。起床からして5,6時間ズレていたりし...
去年の4月は、一度もブログを更新していなかった。そうよなあ。春、しんどいもんなあ。「春の楽しみなんて、あきらさんの誕生日しかない」と言い続けて十ン年。今年は、友人に会いに行っておいしい横浜家系ラーメンを教えてもらったり、長野は蓼科へ湯こもりに行ったり、お楽しみを増やしていた。のですが。やっぱりね。あきらさん、誕生日の当日に、けったいな風邪をひいておる。がっつり牛肉サラダにケーキを予定していた夕食は...
本を読んでばかりでアウトプットしないのは学生の所業ですって。大人なら、大人の思索をしなさいって。外山滋比古の本を読んでいたら、正面から刺されてしまった。それでは読んでいる本とはまったく無関係だけれど書き残しておきたかったことを書こう。三男猫・荒縞さんの四十九日が過ぎたところで。彼の咽喉に腫瘍が見つかったとき検査はせずに対症療法のみでいくと判断した理由を。ふつうの猫なら、腫瘍が良性か悪性か、検査で見...
生理が来ると、出血は10日以上続く。周期はバラバラで、来るときは唐突。14日間も血を流したあとインターバル6日で発狂したことがある。腹痛はしんどいし、PMSであきらさんを振り回すのにも疲れた。この苦痛が、くすりで軽減できるらしい。月々の固定費が増えるのが嫌で、医師に相談せずにきたけれど、服薬を始めることにした。あきらさんが就職して、家計にすこし余裕が出たから。息子たちが旅立って、寂しいし悲しいしつらいけれ...
三男猫・荒縞さんのいない日々。10日が経ちました。そこでぽんと受信した保健所のメール。猫を飼えなくなった方がいます。新しい飼い主になってくれませんか。子猫のころに左足を骨折しましたが、完治しています。うっ荒縞さんを偲んでぐったりしている身。まだとても次の子を迎え入れられる心境ではない。メールはそっと閉じました。けれど。あ「このメール、きっと、うちのうさぎたちの采配だよね」そうだね。わたしもそうおもっ...
三男猫・荒縞さんを火葬してきました。カリカリと、ツナのおやつと、手紙を渡して送り出しました。年末に腫瘍が見つかったものの、だから何? と言わんばかり、けろりと年を越した荒縞さんですが、1週間して体調が急落。見れば、新しく蚕豆大のデキモノがありました。え、昨日はなかったよね。最初の腫瘍との関係は分からない。何かよくないものが増えたことは分かる。勘弁してくれ。慌てて獣医先生に診てもらったけれど、打つ手は...
辱知猫義久々病氣の處療養不相叶我等照看中敷布の上にて逝去致候御會葬には及び不申候...
「圭さん、いつの間にかちょくちょくブログを更新しているね?」あきらさんに言われて、そうね、毎年1月は割と。長期休みで時間があるからね。しかし「百日後に死ぬ猫」を書きたいわけではないんだ。かと言って、人間の話をしましても。わたしは年末にひいた風邪が治らない。あきらさんは、インフルエンザウイルスの攻撃からは逃げきったのに、わたしの持ち込んだ第2波を引っかぶり、ただいま発熱中。看病疲れの寝込みを襲われたの...
猫の腫瘍が育っている。素人が触れても分かる。先週とは大きさが違う。あ「存外、細胞分裂が速いんだねえ。推定11歳だけど、まだまだ若いってことだねえ」口を開いていることが増えた。息苦しいのだろうか。水を飲むのが下手くそになった。ところかまわず、よだれが伝う。口が開きっぱなしなんだから、仕方ないよね。食欲があるのは救い。貪欲と言ってよい。表情に苦痛が見えないことも救い。人間にとっての救い。ホフマンの愛猫、...
2024年は喪失の年だった。前半は快調で、5,6年会っていなかった友だちと次々に顔を合わせたりして、「再会の年だ」と悦に入っていたんだけれど。夏から、ぼろぼろ。失ったもの。次男うさぎ・むぎさん。敬愛する祖父。咽喉に腫瘍が見つかった三男猫・荒縞さんの声。心身の健康。インフルエンザ、治ったばかりなのに。今もう咽喉が痛い。声が出ない。猫や、おそろいねわたしたち。関節も痛い。腕がだるい。いや待て腕がだるいのは、...
猫がごぽっと吐血して、床にアカハタが咲く。金魚は一足飛びにでかくなった。しかし吐き終えた当人はけろりと通常運転。ぐったりしているほうがいいなどと決して言わないが、人間の調子が狂います。いやおまえほんとに元気な?年末ぎりぎりまで主治医先生にお世話になって、別れのあいさつは「良いお年を」さて我らが良いお年を迎えられるかどうかは、猫にかかっています。もうしばらく、人生つきあってもらえるといいなあ。昨日は...
猫が血のあぶくを吐いて水飲みの器に金魚が咲く。『吾輩は猫である』なんぞ愛読しているからいかんのか。貴様もホトトギスに載ろうというのか、猫。しかし基本的に元気なんですわ、三男坊。明らかにいま「万全でない」のはわかる。万全ならば血など吐くか。けれども振り返ってみれば、彼が五体満足な健康児だったことなど一度もない。そういう意味で、まあこれまでどおりとも言える。拾ったとき、きみ左手腐り落ちそうだったもんね...
ぐずぐずと調子のわるい日が続く。録りためっぱなしの『虎に翼』は、いまようやく9月放送分を視聴している。明るい話をしよう。福井に行きました。北陸新幹線に乗りたくて。延伸して半年ばかり。乗り鉄ではないけれど、運ばれて移動するのが好きなのです。逆に言えば自ら移動するのは不得手であって、相変わらず車の運転ができないのはそのせいもあるのよ、きっと。万年、体育が嫌いだった。憎かった。とおもったら、読んでいたま...
仕事から帰って玄関の扉を開けたら、突如流れる HAPPY BIRTHDAY の歌。ふだん居間と寝室を行き来しているだけのはずの三男猫も、玄関マットにぴたりと正座。あ「誕生日にもクリスマスにも、だいぶ早いんだけど。早く使いたいだろうな、とおもって」あきらさんから、大きな紙袋を渡されました。丁寧にリボンのかかった包みがふたつ。誕生日用と、クリスマス用ですって。誕生日用は、開けたらざくざく宝の山。文具の山。猫とうさぎの...
あきらさんと結婚式を挙げてから、6年が経ちました。ということは、今の家に住むようになってから6年ということでもあります。式のすぐあとで引っ越したからな。うわ、早。さっき仕事から帰ったら、食卓の上に命の母のホッカイロが置いてありました。ベルガモットとオレンジ配合。うう、わたしのずたずたの心身を思いやってくれたのね。あ「結婚記念日、おめでとう」あら、わたくしのほうも、何がしか用意してございますわよ。帰り...
『百冊で耕す』という本がある。何を耕すか。脳を。感受性を。充実の読書で。身体に活字を注ぎ、言葉を鋤き込むことは日常の一端だけれど、一方で、実践してこなかったことがふたつある。沃土と信じること。結実を目指すこと。種すら蒔かない。土いじりだけで、あまりにも楽しい。ま、読んでばかりで書くのを怠っていましたってんだ。数ある本、筆者それぞれの画角で切り取られた世界の断片は、飽食の時代にあってなお甘く、それに...
次男うさぎ・むぎさんを亡くしました。体調を崩したかとおもったら、看病をすり抜けて、さあっと世を去りました。 長男うさぎを亡くしたときはあまり後悔しなかったけれど、しないで済んだけれど、今回はいろいろとしんどい。元気だったじゃないか。ついこないだまで。去年の秋に一度、死に瀕して大変だったけれど、生還したあとは毛並みつやつやに戻って、輝く瞳に丈夫な足腰、おやつをせがんでジャンプしまくって、若々しくやっ...
初出は2017年。昨年単行本がまとまったとおもったら文学賞をトリプル受賞し、今年上半期の直木賞候補作にもなっている、あれ、あれの話を書くよ。わたしはタイトルと、「ミステリ好きの間でおもしろいと話題になっている」以外の前情報なしで読み、おかげでとても楽しく読めたので、ネタばれ厳禁派は、ここから先をお読みになりませんよう。いざ、地雷設置。『地雷グリコ』 ...
夏です。暑がりのあきらさんは冷房をがんがん利かせたい。けれど、わたしは冷房の風がにがて。夏場の理想の室温は、28~30度。今年は遂に「別々に寝る」のカードを切ってしまいました。わたしは冷房のない寝室で。あきらさんは、冷房のある居間にキャンプ用のクッションマットを敷いて。寂しくて体調を崩すのと、寝づらくて体調を崩すのと、どっちが先でしょうね?とおもっていたら、さっき、夕食後に、あきらさんから包みを渡され...
先週末、神保町ブックフリマに行ってきました。あきらさんの好調が続いていて電車に乗れそうなので前々から準備していたわけではないけれど、お、行っちゃうか? 行っちゃうか!イベントの中身は「このイベントに参加しています」と各々表明した書店が行う、本のガレッジセール。全体を統括する実行委員会のようなものがあるわけでなし、公式サイトがあるわけでなし。「応援サイト」が参加書店のマップをとりあえず作っといてくれ...
夏です。暑がりのあきらさんは冷房をがんがん利かせたい。けれど、わたしは冷房の風がにがて。夏場の理想の室温は、28~30度。今年は遂に「別々に寝る」のカードを切ってしまいました。わたしは冷房のない寝室で。あきらさんは、冷房のある居間にキャンプ用のクッションマットを敷いて。寂しくて体調を崩すのと、寝づらくて体調を崩すのと、どっちが先でしょうね?とおもっていたら、さっき、夕食後に、あきらさんから包みを渡され...
先週末、神保町ブックフリマに行ってきました。あきらさんの好調が続いていて電車に乗れそうなので前々から準備していたわけではないけれど、お、行っちゃうか? 行っちゃうか!イベントの中身は「このイベントに参加しています」と各々表明した書店が行う、本のガレッジセール。全体を統括する実行委員会のようなものがあるわけでなし、公式サイトがあるわけでなし。「応援サイト」が参加書店のマップをとりあえず作っといてくれ...
あきらさんとのおつきあい、満16年となりました。記念日当日には、花束を買ってあきらさんの帰宅を待ちかまえます。あ「やだ、ちょっと、赤いばらが入ってんじゃないの、これ! こわい! こわい! えー嬉しいありがとー」この見事におばちゃんなリアクションが、わたしも嬉しい。長くいっしょにいる証左だとおもう。ディナーも張り切って外食。ちょっぴり高価格帯のイタリアンです。あきらさんには黙って、デザートプレートを予約...
貧乏性で吝嗇で衣類にお金をかけることができない。穴の開いた靴下がいくつもある。人前で靴を脱ぐ予定がなければ、そのまま平気で履く。今日も右の親指が飛び出した靴下を履き、出勤の準備をしていたら、おや、洗面所に歯磨き粉が見当たらない。 そう言えば、さっきあきらさんが朝シャンしていたな。彼女はシャワーついでに風呂場で歯を磨くから、そのまま置いてあるに違いない。歯磨き粉を取りに、右足一本踏み込んで、わたし気...
「圭さんの審美眼は狂っているし、『かわいい』のハードルは低すぎる」あきらさんに、たびたび言われます。だから、この小説の主人公の感覚は、ちょっと分かりにくいんだけど、それでも印象深い百合を読みました。柴崎 友香『青空感傷ツアー』 ...
「ミュージカル、観たくない?」あきらさんに誘われて、あ、観たい観たいと挙手。ミュージカルは、去年の春に劇団四季の「ライオン・キング」を観て以来だから、それほど間はあいていないけれど、その前はコロナ前までさかのぼる。観劇から得られる栄養が、不足している。「ちなみに慎吾ちゃんが主演なんだけど」慎吾ちゃん。香取慎吾、あなたファンだものね。妻がよその男を応援している姿に萌えはないが、好きなものを推している...
推し出版社があります。ミステリの沼、東京創元社。小規模出版の星、ミシマ社。語学の友、白水社。古典の勇、岩波書店。そして東京一強の出版界に燦然と輝く、福岡県の書肆侃侃房。特にミシマ社と書肆侃侃房は、発行数がとても多いというわけではないので、新刊のチェックがしやすいのが嬉しいところ。で、とにかく打率が良い。これも良かった、ということで感想。スリーク×イ・ラン 『カッコの多い手紙』 ...
過去には戻れないから、出会う前の彼女のことは、話に聞くだけ。のような気がしていたけれど、そうだ、こんな近くに、こんな確かな道があったじゃないか。10代前半のあきらさんを救ってくれたという本を、教えてもらいました。いま読んでいます。「そこにあたしがいるよ」子どものころから「読書が好き」と言ってきてその醍醐味の宝箱を、もうひとつ開けました。20年以上前のあきらさんと手をつないで、松明を掲げて、並んで歩いて...
あきらさんとカラオケに行って映画「カラオケ行こ!」の限定グッズが当たるかもしれないキャンペーンに応募してきました。あきらさんは X JAPAN の「紅」をヘドバンしながら裏声で歌った上、壁に手をついて息を切らし、「どやった?」……いやもう完璧だが、ここは。「終始裏声が気もちわるい」と返すところ。オタク楽しい。わたしはリュックを抱えて拝聴し、炒飯ふたつ頼んで、肘ついて食べました。 オタク楽しい。最近あまり書い...
勉強に身が入りません。まさに雑念多し。映画「カラオケ行こ!」にハマりにハマって人生を乗っ取られている。楽しい。あまりにぼうっとして勉強が手つかずのわたしを見かねて叱咤する妻。聡実くんはあの状態で、幻のように狂児と連絡がつかなくなって、それでも受験して高校に行くんだぞ。いろんな気もちを抑えて、勉強したってことだぞ。推しと同じ体験、したくはないか?今ならできる。圭さんならできる!推しと同じ体験、と来た...
「原作まんがが好きだから」というだけで三次元に写し取られた彼らを観に行くとは限らない。でも、これは公開初日に観に行きました、映画「カラオケ行こ!」。さらにそのあと2回観に行って、正直なところ、もう2、3回観に行ってもいい。原作は中学3年生の合唱部長(ソプラノを歌う男子)が、トップに「組長」をいただくブラック企業にお勤めのお兄さんから歌唱指導を頼まれ、「どうしてこうなった」な関係を構築する話ね。 さて。ま...
図書館の本を不注意で汚損しました。乾いた薄茶色の、このしみ。コーヒーではない。紅茶は最近飲んでない。結露が融けて流れて、床のコーティングを吸って茶色い水たまりができることはあるけれど、本はそんな場所に置かない。なんだろう。で、においを嗅いでみたら。あ猫が吐いたな。こりゃ吐いちゃったなー足が不自由な猫だから、ふだんほとんど上下運動をしないのに。一所懸命ちゃぶ台にのって、そこで吐いたのか……油断しました...
2000年代百合小説の金字塔が待望の復刊。という宣伝文句を見かけて、気になっていた本を読みました。初出は2007年。わたしが百合を積極的に摂取するようになったのは2008年。時期は重なるけれど、金字塔ですって? 初耳である。知らなかった理由は分かっています。ヒリヒリキレキレ濡れ濡れの中山可穂から手をつけたから。「百合」と「レズ」の間に線を引いて、「レズ」を求めていたから。広く市場に目を向けて、アンテナを高く張...
おととし2022年の文学界新人賞受賞作。一部で「百合っぽい」と囁かれているので気になっていたのを、ようやく読みました。なるほど、「女性同士のカップル」が出てきます。けれども、おっと、珍しい。わたしは大概の「女と女の関係」を大風呂敷で「百合」と呼ぶけれど、これは迂闊に百合と呼ぶと術中に嵌まった感があります。年森 瑛『N/A』※先入観なく読みたいひとは閲覧注意 ...
年の瀬に献血をしました。返ってきた血液検査の結果は、グリコアルブミンの値が目に見えて改善。コレステロール値は年齢とともにゆるやかに上り坂で、目を逸らしたい体たらくだけれど、糖尿病予備軍だった数字のほうが落ち着いたのは嬉しい限り。生活習慣はそんなに変わらないがおととしからマーガリンを買うのをやめ、高くてもバターにしたのよね。関係、あるのかしらね。そう言えば去年の目標に「コンビニパンを控える」を掲げて...
にくきもの自分が「多数派」に属するというだけでその状態をあたりまえに「正常」と認識しているもの「聞いてくださいよ、驚きですよ。今の世の中、LGBTQと呼ばれる人たちが、7%くらい潜在的にいるそうですよ」驚きって、何が?「7%くらい」という数字? もっと少ないとおもってた?「潜在的に」の部分? 華やかなドラァグクイーンなど見て、外見から区別できるとおもってた?職場で、おじさん社員がこの話題を持ち出したと...
あきらさんに祝日はなく今週は月曜日から出動。昨日の日中はわたしが四つ足の息子たちと留守番をしていました。で。三男猫の荒縞さんは、あきらさんにべったりですから?わたしといっしょに留守番ってのが気に食わない。ねえ、どこ?おかあちゃんは、どこ?隠した、隠したの?おかあちゃんを隠すなんて、ひどい。よし、嫌がらせをしちゃうよ。 荒縞さんの嫌がらせはワンパターンです。すなわち、じぶんの傷口を舐めまわす。ざりざ...