時折吹く強い風に乗って届く、鼻孔をくすぐる甘い香り。休日の午後、お互いの温もりをすぐ隣に感じながら、開け放した窓から漂う香りと陽気が春の訪れを伝えてくれる。「この間まで寒かったのにな」キッチンに立ち、たった今済ませたばかりの昼食の後片付けを
街を煌びやかに彩る、色とりどりのイルミネーション。空に輝く星の瞬きでさえも色褪せる、街を飾るデコレーションと恋人達の甘い睦言。今宵サンタがやってくる。子供達の願いをソリに乗せ、イヴの夜空に幻想的なベルの音を響かせて。冬には温泉に浸かって雪見
「佳宏、北海道ではライラックの花が満開だって」そして今日も、眠り続ける佳宏に俺は話しかける。「知ってたか?ライラックの花言葉は『初恋』なんだって。なんだか、俺達にぴったりな花って気がしないか?まあ俺の勝手な思い込みだけどな。映像で見ただけだ
佳宏の病気がわかってすぐの、両親の離婚。母親に引き取られる事になった佳宏は、母親の実家がある札幌へと移り住んだ。そこでの2年にも渡る闘病生活の中、自分の病気のせいで両親が離婚したのだと己を責め、病気が治れば父親は帰ってきてくれるのだと信じて
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