意味のわかりづらい病理学用語をまとめて解説します! という記事です。 インディアンインク状クロマチン インディアンインクとは「墨汁」のこと。まっくろなクロマチンという意味。 印環細胞 細胞質中に粘液が充満し、核が一方に圧排され薄い縁取りをした細胞像。胃癌に代表される。試験に頻出される。 インディアンファイル様配列 細胞が一列に並ぶ配列。インディアンが襲撃する際、横一列に並ぶことからきている。 索状
胃癌の分類について整理します。 ◯早期胃癌の分類 ○進行癌の分類(ボールマン分類) ○胃癌の組織型 ◯早期胃癌の分類 早期胃癌とは癌の浸潤が粘膜下層までのものである。 5年生存率は90%ほどで予後はよい。 Ⅰ型 隆起型 隆起が明らかである状態 Ⅱa型 表面隆起型 粘膜面からわずかな隆起がある状態 Ⅱa型 表面平坦型 粘膜面と同じ高さ(平坦)の状態 Ⅱa型 表面陥凹型 粘膜面からわずかに陥凹がある状
線維ってなんぞや? 特殊染色でわざわざ染める意味はなんなんや? みたいな疑問にお答えする記事です。 まず線維とは 膠原線維 弾性線維 細網線維 があり、これらは病理の基本染色である HE染色では 筋肉や細胞質と区別しにくいという事情があります。 このため線維を検出する手段として特殊染色が利用されています。 技術的にはやコラーゲンに対する抗体を用いた免疫染色で染色、染め分け可能ですが、 どこの病理検
今日は癌関連遺伝子について整理しようと思います。 この領域の話はとても大事です。 近年、技術的にも法や制度的にも、癌ゲノム検査の分野は急速に進歩しています。 そのため、病理検査室で作製した組織パラフィン包埋ブロックを この癌ゲノム検査に応用するという機会がf非常に増えてきました。 ここではその基礎の基礎である名称を整理するにとどめますが、 ご興味があれば、発展性のある分野ですので研究の道はおすすめ
悪性リンパ腫はWHO(世界保健機関)により分類がされています。 ホジキン病 非ホジキンB細胞性リンパ腫 マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、 びまん性大細胞型リンパ腫、MALTリンパ腫etc. 非ホジキンT細胞性リンパ腫 成人T細胞性リンパ腫、血管免疫芽球型リンパ腫、未分化大細胞性リンパ腫etc. なぜホジキン病は特別扱いなのかという点が今回の記事のテーマです。 ホジキン病に
まずは試験問題として頻発する腫瘍ウイルス EBウイルス(バーキットリンパ腫等) B型肝炎ウイルス(肝細胞癌) C型肝炎ウイルス(肝細胞癌) ヒトパピローマウイルス(子宮頸癌等) HTLV-1(成人T細胞性白血病) はここで覚えましょう。 ここでHTLV-1(成人T細胞性白血病)についてさらに内容を深めていきます。 成人T細胞性白血病(ATL)とは 末梢型T細胞由来の悪性腫瘍で九州、四国に多発してい
病理検査としては粘液を染める際、PAS染色とAlcian blue染色が主戦力として使用され、 例えば、組織型不明の腫瘍に対して粘液染色を施行することで、 粘液を証明し「腺癌」ということができます。 しかし、臨床検査技師の試験合格を目指すのであれば、 これだけの理解では足りないようです。 まず粘液の種類について整理します。 ◎間質性粘液(mucoid) ヒアルロン酸 結合組織に多い。 コンドロイチ
はっきりとわかってないまま先に進み 誰かに聞く機会もなく 話題に出ても適当に周りと話を合わせてやり過ごし 結局今さらわからなくても困らんからどうでもいいかー っていうのあるじゃないですか? 今回のテーマは化生です。 化生とは 分化成熟した細胞の細胞形質が後天的に他の種の細胞形質に変化すること。 ??? 例として腸上皮化生を挙げます。 腸上皮化生とは ピロリ菌感染などにより胃粘膜上皮がびらんと再生を
まず上皮について。 上皮細胞とは 体表や体腔面を覆う細胞のこと。 (扁平上皮細胞や腺細胞等) 上皮細胞は基底膜に裏打ち支持され 基底膜の下には「間質」というエリアが広がっている。 間質には血管やリンパ管が存在する。 上皮内癌とは 腫瘍が上皮内にとどまり 基底膜以下の間質に浸潤していない段階のこと。 進行すると基底膜を破り間質に進行し 血管やリンパ管を侵襲し、 血行性転移、リンパ行性転移をする恐れが
直訳で「がんもどき」という意味です。 がんなのか、がんでないのか?どっちやねん?という方のために記事を書こうかと思います。 「カルチノイド」の意味と名称変更 一般的ながんと比べ、比較的おとなしい腫瘍という意味で 「カルチノイド」という名称を使用していた。 しかし、遠隔転移をする症例があり、 2000年、WHOにより消化器領域について NET(NeuroEndocrine Tumor:神経内分泌腫瘍
どちらも白血球の病気だけど、この違いってなに? 白血病は有名なんだけど、悪性リンパ腫ってどんな病気? この白血病と悪性リンパ腫の違いについて難しい部分をできるだけ省きつつ整理し まずはイメージで理解するという記事です。 白血病は 骨髄で発生する。 正常では骨髄中の造血幹細胞が分化、成熟し、赤血球、白血球、血小板となるが、 この過程でがん化する。 骨髄や血液中に腫瘍細胞が存在し、腫瘤をつくりにくい。
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