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夫の脳出血とクラニアルワーク https://mtomori.hatenablog.com/

横浜市北部の自宅でヒーリングのサロンを開いています。 ヒーリングはレイキとクラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)をしています。 このブログは今年の夏に突然起こった夫(52歳)の脳出血の事について書いていきます。

灯まゆみ
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2019/09/18

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  • その23

    その23

    ブレス・オブ・ライフ わたしたちに1日遅れて夫は横浜に戻って来た。 脳出血を起こし僅か1か月半の間に親を見送り、4度も飛行機に乗ったことになる。控えめにしていたお酒も相当飲んでいる。 普通に考えてとんでもない事のような気がするが、今のところ体調は悪化することなく仕事も休まずに行っている。職場へは横浜市内から都内への1時間半の電車通勤である。 葬儀の疲れは後から来るかも知れないが、土日は出来る限りわたしのクラニオを受けてもらっている。 今ではクラニオバイオ特有のモーションも一緒に感じられるようになった。人間が母親の体内で受精して間も無く発生すると言われる命の息吹である。 「ブレス・オブ・ライフ」…

  • その22

    その22

    誕生と往生 葬儀場に戻り、最後に初七日の法要をした。 そこで浄土真宗の住職がこんな話をした。 誕生の「誕」は「いつわる」という意味を含む仏教用語から成り立つと言う。 この世は偽りの世界であり、「死」は、やっと往生して極楽浄土に行き、本当の人生が始まる意味なのだと言う。 「誕」という文字にそのような意味があるとは知らなかった。 この世で粗末な生き方をして良いわけではないが、この現実世界で確かなものはただ経験を積むことだけのような気がする。 人生をお手本通りに生きることや、出世とかこの世での価値観の元にある成功は本当の目的にはならず、 悲しみも苦しみも幸福もすべてその人の根源的なものの成長のために…

  • その21

    その21

    骨上げ クラニオは骨や膜の動き、液の流れを観て行く施術と言える。 繊細な体内の動きを手によって受け取るために、まずは人体の仕組みを徹底して頭に入れて行かなければならない。 自分の中にキチンとしたイメージを持たないと体は勝手に映像化してくれない。 わたしはこの年(今年54)で、解剖学、生理学を一から覚えていくことになった。 冷静に考えてなんて無謀なことを始めたのだと思う。 もともとわたしは体内に内臓や骨や血液が存在する事を実感せず50年以上生きてきた。 子どもや愛犬に対しても、体は人形か縫いぐるみのように捉えている感があった。病院でレントゲンの映像を見せられてもどこか現実味を感じなかった。 そん…

  • その20

    その20

    告別式 お通夜の席で23時頃まで過ごしたわたしと長女は、そのあと博多のホテルに移動して休んだ。 翌朝戻るとどこか不穏な空気が流れており、その場に泊まった従兄弟によると、夫と義父が口喧嘩をしたらしく、その従兄弟が仲裁をしてなんとか場を収めたらしい。 お義母さんの最後の夜にその目の前で… お互いに疲れとストレスがピークになっていたのだろう。夫は二日酔いで気分も体調も最悪らしい。 無事に告別式が出来るのだろうか、脳出血を起こして僅か1ヶ月しか経っていないのに…さすがに心配になって来た。 式が始まるまで1時間ほどあったので、わたしは夫に控室で横になってもらい、レイキヒーリングをした。 式の最中もずーっ…

  • その19

    その19

    お通夜会議 夫の親戚は明るい人ばかりでお通夜は宴会のような賑わいと笑いが溢れていた。 愛想笑いの出来無いわたしが、本気で笑うほど漫才のような掛け合いが見事なのである。 そのうちに夫は酔いが回ってきたのか、 「ママの仕事も○○君に宣伝の仕方を教えてもらったら。」 と言い出した。 東京でマーケティングの仕事をしている甥(兄の方)はパソコンを二台抱えてお通夜の間も常に仕事をしていた。 「え、おばさん何をしているんですか?」 意外と興味津々で聞いてくる。 「ヒーリングのサロンを…」 こんな所で話すことじゃないだろう…と濁すつもりでいたら、すぐに甥はパソコンで何やら検索を始め、ネット上のヒーリングの情報…

  • その18

    その18

    葬儀へ 告別式は21日に執り行うと知らせがあり、それに合わせてわたしたちも福岡に飛んだ。 突然な事なので愛犬の預け場所に苦心した。 遠方で、泊まりが必須になるため時間的な余裕が全くない二女は結局葬儀に参加することは出来なかった。 今回はすぐに忌引きで休みが取れた長女だけを連れて出発した。 好き勝手なことばかりして、長男の嫁として何も責任を果たして来なかったわたしは、娘も一人しか連れて行けず、今更合わせる顔もないと勝手に敷居の高い想いをしていたが、久しぶりに再会した義姉と義父は遠いところわざわざありがとうと、ほっとしたように喜んで迎えてくれた。 棺に入った義母は綺麗に化粧を施され、最後に会った時…

  • その17

    その17

    義母の死 再び福岡に旅立った夫から数時間後、母親の臨終に間に合わなかったという連絡が入った。 義母の暮らす施設にタクシーで到着した時点で知らせを受けたと言う。 点滴を外してからわずか1日で義母は旅立ってしまった。 わたしは愛息が自分の領域に確認出来た時点で逝ったのだと直観した。 少し可愛らしいせっかちさを持つ、義母らしい逝き方だと思った。 よほどこの時を待ち望んでいたように感じた。 発症当時、このようになって歯痒いと悔しがっていた義母の顔を今も忘れることは出来ない。 義母の葬儀が始まる。 今は同じ施設で暮らす義父と福岡市内に住む義姉と夫で、見送る準備が始まった。 つづく ホームページ⬇️ヒーリ…

  • その16

    その16

    義母危篤 8月12日から16日、夫はお盆休みを利用して実家の福岡に帰省した。 わたしは自宅のリビングをサロンの日として用意していたが見事に全日体調を崩し寝込む羽目になった。 暦の上では満月の浄化と呼ぶ。ライオンゲートで浄化中の二女の看病をした時にもらったウイルスが原因かと思われる。 こんなことを真剣に捉えているスピリチュアル体質の母と娘である。 夫は帰省を終え、飛行機の気圧の変化も無事にこなし横浜に帰宅した。 クラニオ仲間では飛行機に乗った後や時差ぼけがある時はよく静脈洞ワークをしあったりすると言う。 わたしも夫が戻ったその日、念のため夫に静脈洞ワークをしておいた。 そしてその日の夕刻、戻って…

  • その15

    その15

    クリニック再診 8月10日 発症から1ヶ月後、最初に行ったクリニックで経過診断を受ける。 症状は落ち着いて来ている。 MRIを撮ると出血の跡は小さくなっており順調に回復しているとのこと。 ただ今回は流石に何かアクションしないといけないと感じたのか、降圧剤を処方された。 結局医学から見て予防的にはそれしか無いのだろう。 それが本人にとって再発を避けるための安心できる材料なら仕方ないと思った。 わたしはわたしのペースで、夫が求めてくれる限りヒーリングを続けるまでだ。 わたしはわたしの出来ることにベストを尽くせばいい。 クリニックの再診を済ませ、お盆休みに入った夫は7月に行くことが出来なかった福岡へ…

  • その14

    その14

    手脚の感覚 前記事で夫の睡眠障害が緩和された事を書いた。 それと並行して脳出血で起こった障害の方も徐々に変化して行った。 夫は頸静脈洞を緩めるポジションをとても好んだ。これは早い段階で右側にある患部のコリというか、もったり感が解消されつつあることを感じたようだ。 わたしは結局医師と直接会って話したことも、画像というものも見ていないのだが、わたしの右手(夫の右側の後頭部辺り)はジンジンという響く感じを受けていたので、そのあたりに不具合があることは体感出来ていた。 また夫の症状は左手だけではなく実は左脚にも違和感はあり、歩く時に常にふわふわする感じを持っていたようだ。それが薄れていったと喜んでいた…

  • その13 未

    その13 未

    癒しの手 静脈洞ワークは頭蓋内の主要な静脈とそれが交わる箇所を緩めて流れを促進させる施術である。静脈を出口の方から1本ずつ丁寧に身体のリズム(モーション)に合わせて指でなぞっていく。 テクニックを用いて導くのではなく、その人の潜在的な生命力を信頼して、待つ。 たとえそこに滞りがあったとしても、施術者は深く介入せず、その時が来ることを待つ。 待つ。 土日に始まった夫へのクラニアルワークは、当初は腰痛のため80分の仰向けの姿勢が辛く、ごそごそと足や腰を動かして落ち着きがなかった。 無理のある体勢では良いヒーリングとは言い難いので大した効果を望めないまま、せめてわたしが手順だけでも覚えようと意地でも…

  • その12

    その12

    本格的にクラニオワーク クラニオセミナーでは次のモジュールに進むまでにいくつか宿題を課せられる。 今回は脳神経の図鑑作りと、頭蓋骨モーションと静脈洞ワークのセッションのレポートを2枚ずつ提出する。 図鑑作りの方は結構大変だが、セッションのレポートは臨床と言って良いのか分からないが、一人でも多く経験をした方が良いに決まっているので何枚であろうが全く苦ではないと感じた。 実際クラニオのクラスメイトと施術し合ったり、セラピスト仲間にモニターになってもらったりして今のところ対象者に不自由はしていない。 セミナーを無事に終えて、主に土日の休みに夫の静脈洞ワークをしていくことにした。 いつでも気軽に出来る…

  • その11

    その11

    静脈洞ワーク開始 診断を受けた翌日13日(土)に夫は労災病院を退院した。 わたしはセミナーのため付き添うことは無かったが帰宅するとすぐに覚えたての頭蓋の静脈洞ワークを始めた。 『静脈洞は硬膜システムにあり、静脈血に脳脊髄液が排出されリサイクルされる為に頭蓋から心臓へ送り返されます。(CHA・クラニオテキストより)』 出血は脳に吸収されると言ってもそれは不純物であろう。少しでも頭蓋内の液の循環を促進させる方が良いに決まってる。患部が重いと訴えているからには何かしらの手当ては必要である。 クラニオは治療の代わりと位置付ける事は現代では危険だが、手術の予後や予防的なものには最適な施術である。その人の…

  • その10

    その10

    診断結果 当日の夫からのラインメッセージより 『診断がありました。◽︎主治医との面談結果・病名 高血圧性脳内出血※すぐに降圧剤の必要はない。・血圧コントロール(朝、夕)測定・顕著に症状の出た7/1に脳内出血したと思われる(現在は止まってる)・出血によりその部分の細胞は死んでいるため、リハビリは必要。左手のパソコンの動き・8/10にクリニックにて経過診断。 よって明日退院後は横浜労災での治療はありません』 このブログタイトルに脳出血とあるので、察しの良い方ならすぐ気づいたであろうけど、夫の病名は高血圧性脳内出血である。膿でも腫瘍でも無かった。 明日退院した後は労災病院に行くことはもう無いとある。…

  • その9

    その9

    12日 五反田のセミナー会場に着き、すぐに講師のこまさんに今回の事情と、この4日間の間に何らかの動きがある事を話した。もしかして緊急に手術ということになれば、その時はさすがに休むことになるだろう。その可能性がある事を伝えた。 こまさんはわたしの心の動揺を心配しているようだったが、自分では薄情だなぁと思うほど平常心で、まったくと言って良いほど動揺は感じていなかった。 ただ、繊細な人たちが集まるこの場では、どうか伏せておいてくださいとだけお願いした。 何よりもわたしがみんなに心配されるのは本意ではなかった。 時折今頃検査中かなとか、診断を受けている頃かなとか心に過(よぎ)るのを感じながらその日を過…

  • その8

    その8

    クラニオセミナー 12日の午前中にCTを撮り、その日の夕方か、遅くても翌日の午前中に診断とその後の治療についての説明が主治医からあるという。 12日。 わたしはCHAのクラニオモジュール3のセミナーをその日から4日間のスケジュールで予定していた。 夫の異変があってからずっとこの予定の件は頭にあり、なぜこの時期にと思わざるを得なかった。 本来なら家族として主治医との席に同席するのが筋だろう。 もしかして厳しい診断を、告知、余命宣告を受ける場になるかもしれないのだ。 それを夫一人で向かわせて良いのだろうかと悩んだ。 ただ、なぜ本当にこのタイミングでと考えた時に、今回のクラニオのコースが頭蓋内の静脈…

  • その7

    その7

    検査入院 10日の午前中わたしはサロンの予約が入っていたため夫は一人で病院に向かった。 そのまま入院になった場合、用意されている手提げ袋を持って夕方に行くことになっていた。 昼過ぎラインで入院が決まったと知らせが入った。 病院に着くと脳外科の6人部屋の病室に直行した。夫は持って行った手提げ袋の中のスリッパに履き替えると少し広い憩いの場のような場所に移動し、テーブルにつきタブレットを起動させこれから始める雑務を説明しだした。 そこからは日産スタジアムがすぐ目の前に見られ、夜はサッカーの試合でもあれば賑やかしいのだろうかと想像した。 その風景がこの場に本当に適しているのかどうか、わたしにはよく分か…

  • その6

    その6

    入院までの4日間 月曜日になり労災病院に連絡を取り、10日の水曜日に受診が決まった。 入院が必要になるかは受付では分からないため特に用意はしなくても良いと言われたようだが、二度手間になることが嫌だったのでクリニックの先生に確認してとりあえず簡単な入院の準備を持っていくことにした。 クリニックでMRIを撮ってもらってから入院までの4日間、有給を取って休んでいた夫を、わたしは毎日1時間のレイキのヒーリングをした。 腰が痛くて長時間同じ姿勢で寝ている事もきついらしい。時折体勢を変えながら、最終的には横向きで背中側から後頭部と腰に手を当てる方法で定着した。 25年間家族のために企業戦士となって働いてき…

  • その5

    その5

    レイキヒーリング 7月6日(土)、クリニックから戻った夫にわたしはレイキのヒーリングをした。 腰痛持ちで仰向けになる事がキツイと言うためうつ伏せになってもらう。 わたしは頭の方に座り夫の後頭部に両手を当てた。 60分のヒーリング。 夫の右側の脳にあるという影をイメージする。 それを消してしまおうとも取り去ってしまおうとも思わない。ましてや存在を否定するものではない。 それは、そこにただあるもの。 レイキはそれをあるがままに受け入れ、すべて委(ゆだ)ねる。 思考や感情を超えた意識ですべて大いなるものに委ねる。 次に目の前に差し出された両手の甲に触れていく。 先輩セラピストに中指は脳に繋がっている…

  • その4

    その4

    ふたつのヒーリング 総合病院は新横浜の労災病院を紹介されていた。 ただこの土日は受付が出来ないため、週明けの月曜日まで連絡をする事も出来ない。 頭に腫瘍があるかもしれないという情報だけで何も進展しない不安な休日を過ごすことになった。 夫はわたしからの「ヒーリングしないか」と言う提案を大人しく受けた。 わたしは二つのヒーリングの技法を使う。 宇宙のエネルギーであるレイキ(ホームページより)と、始めたばかりのクラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)と言われる技法である。 漠然としたエネルギーヒーリングのレイキと比べ、クラニオの方はホメオパシーと言われる分野で、より身体の病や症状に寄り添う。 ただこの春に…

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