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認知症診療あれこれ見聞録 https://kotobukireha.hatenablog.com/

日々認知症診療に携わる病院スタッフのブログです。診療の中で学んだ認知症の診断、治療、ケアについて紹介していきます。

きた みちを
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2019/06/25

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  • 便秘になるとボーっとなって認知症症状が悪化する(後) ~レビー小体型認知症を知れば「認知症」が理解しやすくなる(10)~

    前回から、レビー小体型認知症の治療にとって中核となる「意識の変容」に対する治療の主要なアプローチ方法として③毎日から1日おきの定期的な排便習慣の確立(便秘の治療)についてお話ししていますが、今回はその続きになります。 2日出なかったら「イエローカード」、3日出なかったら「レッドカード」 繰り返しになりますが、「便秘」は間違いなく認知症の症状やパーキンソン症状を悪化させるものであり、特に「意識の変容」を悪化させる大きな要因になるため、「レビー小体型認知症」の治療においては「便秘の治療」が最優先されます。 そのため治療においては適切な排便コントロールが不可欠になるのですが、実際どの位の頻度で便通が…

  • 便秘になるとボーっとなって認知症症状が悪化する(前) ~レビー小体型認知症を知れば「認知症」が理解しやすくなる(9)~

    前回までは「『睡眠不足』は『認知症』への第一歩!」と題して、認知症をはじめとする生活習慣病の予防にとっては、いかに「睡眠習慣」が大事であるかについてお話ししました。 今回からはまた「レビー小体型認知症を知れば『認知症』が理解しやすくなる」のお話に戻ります。 レビー小体型認知症の治療にとって中核となる「意識の変容」に対する治療の主要なアプローチ方法としては ①「意識の変容」そのものに対する投薬治療 ②良質な睡眠習慣の確立(睡眠障害の治療) ③毎日から1日おきの定期的な排便習慣の確立(便秘の治療) の3つがあり、②良質な睡眠習慣の確立(睡眠障害の治療)まではお話ししました。 今回から③毎日から1日…

  • 「睡眠不足」は「認知症」への第一歩!(後)

    「認知症」は「生活習慣病」 「生活習慣病」とは、食事や運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因になっている疾患の総称になります。 日本人の三大死因であるがん・脳血管疾患・心疾患、さらに脳血管疾患や心疾患の危険因子になる動脈硬化症・糖尿病・高血圧症・脂質異常症などはいずれも生活習慣病であるとされています。 そして「認知症」も睡眠、食事、運動などの日常的な生活習慣が発症に深く関与していることが知られています。 かつて100歳という長寿でテレビの人気者だった双子の姉妹「きんさん、ぎんさん」は、ユーモアがあってとても明るく、元気いっぱいでした。 2人の死後、彼女たちが最後まで元…

  • 「睡眠不足」は「認知症」への第一歩!(前)

    「睡眠不足」だと「認知症」になりやすくなる 前回までの「レビー小体型認知症を知れば『認知症』が理解しやすくなる(1)~(8)」でお話ししてきた概要を以下に整理してみます。 レビー小体型認知症は「意識の変容」が一番の主要な症状であり、「意識の変容」によって覚醒度が下がってボーッとするともの忘れや幻覚・妄想などの症状を増悪させてしまいます。 そのためレビー小体型認知症では「意識の変容」を治療することが最優先されますが、「意識の変容」は「睡眠」と非常に密接に関連しており、良質な睡眠習慣を持ってもらうことが治療の中核にもなっています。 逆に言えばレビー小体型認知症では「睡眠に何かしらの問題を抱えている…

  • 睡眠を整えて「意識の変容」を改善させるための生活習慣 ~レビー小体型認知症を知れば「認知症」が理解しやすくなる(8)~

    繰り返しになりますがレビー小体型認知症の中核症状である「意識の変容」を改善させるためには、良質な睡眠習慣の確立(睡眠障害の治療)が不可欠になります。 そして前回までは良質な睡眠習慣の確立(睡眠障害の治療)のために当院で実践している投薬治療についてご紹介してきました。 ただやはり副作用を伴う薬に頼る前にできること、やっておきたいことがいくつかあります。 そこで今回は投薬治療の前に、良質な睡眠習慣を持つために自分たちが日常生活の中でできること、気を付けた方が良いことなどについてお話ししようと思います。 良い睡眠習慣を持つのためには「体内時計」を整えることが不可欠 人はそれぞれ自分の身体の中に「体内…

  • 夜も昼も「夢」を消すのがレビー小体型認知症治療の第一歩(後) ~レビー小体型認知症を知れば「認知症」が理解しやすくなる(7)~

    今回も引き続き睡眠障害を抱えている認知症の方や認知症の疑いのある高齢者に対して、当院では実際にどのような投薬治療をしているのかについてお伝えしていきます。 良質な睡眠習慣の確立(睡眠障害の治療)のために使用している薬 前回までに「意識の変容」の「元凶」である「夢」を消してくれる薬として抑肝散、ラメルテオン(ロゼレム®)、スボレキサント(ベルソムラ®)、酸棗仁湯(サンソウニントウ)をご紹介しました。 今回はその続きになります。 「クロルプロマジン(ウィンタミン®、コントミン®)」 この薬は約70年前にフランスの外科医が精神科治療での効果を発見した非常に古い薬になります。 通常は統合失調症、躁病、…

  • 夜も昼も「夢」を消すのがレビー小体型認知症治療の第一歩(中) ~レビー小体型認知症を知れば「認知症」が理解しやすくなる(6)~

    前回から実際に睡眠障害を抱えている認知症の方や認知症の疑いのある高齢者に対し、当院ではどのような投薬治療をしているのかをお伝えしていますが、今回はその続きになります。 良質な睡眠習慣の確立(睡眠障害の治療)のために使用している薬 前回は「意識の変容」の「元凶」である「夢」を消してくれる第一選択薬として抑肝散を使っているというお話をしました。 その他の薬については以下の通りです。 「ラメルテオン(ロゼレム®)」 ラメルテオンは「メラトニン受容体作動薬」に分類される新しいタイプの睡眠薬になります。 ベンゾジアゼピン受容体作動薬のような古いタイプの睡眠薬は、覚醒に働いている神経活動を抑えることでいわ…

  • 夜も昼も「夢」を消すのがレビー小体型認知症治療の第一歩 ~レビー小体型認知症を知れば「認知症」が理解しやすくなる(5)~

    前回は、一部の睡眠薬が認知症を引き起こす可能性あること、さらには睡眠障害のある人はそもそも認知症に移行しやすいとも考えられるため、特に認知症の方や認知症の疑いのある方、高齢の方が睡眠薬を使用する場合には、睡眠薬の選択や使い方に細心の注意を払わないといけないというお話をしました。 では実際に睡眠障害を抱えている認知症の方や認知症の疑いのある高齢者に対し、当院ではどのような投薬治療をしているのかについて、今回からお話ししていこうと思います。 「意識の変容」と「睡眠」はまさに表裏一体 前回までもお話ししてきたようにレビー小体型認知症の治療においては、中核症状である「意識の変容」をいかに改善させて日中…

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