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認知症診療あれこれ見聞録 https://kotobukireha.hatenablog.com/

日々認知症診療に携わる病院スタッフのブログです。診療の中で学んだ認知症の診断、治療、ケアについて紹介していきます。

きた みちを
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2019/06/25

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  • ➉幻覚(幻視・幻聴・実体意識性など)や妄想がある【認知症チェックリスト】(後)

    前回は、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状➉の「幻覚」について主にお話ししました。 今回はその続きです。 ************************************************************************************************** ⑩幻覚(幻視・幻聴・実体意識性など)や妄想がある ・幻視(ネズミなどの小動物や虫、人、床が歪んだり水に濡れているように見えるなど)がある ・幻聴がある ・実体意識性(見えないが誰かがいる気配がする)がある ・物盗られ妄想や嫉妬妄想などがある ・幻覚がもとで妄想に発展することがある *…

  • ➉幻覚(幻視・幻聴・実体意識性など)や妄想がある【認知症チェックリスト】(前)

    前回までは、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状リストの説明からは一旦離れて「発達障害傾向の強い方に特徴的な診療経過」についてお話ししました。 今回からまた症状リストの説明に戻ります。 今回はチェックリストの最後の項目「➉幻覚(幻視・幻聴・実体意識性など)や妄想がある」についてです。 ************************************************************************************************** ⑩幻覚(幻視・幻聴・実体意識性など)や妄想がある ・幻視(ネズミなどの小動物や虫、人、床が歪んだり水に濡れ…

  • 発達障害傾向の強い方に特徴的な診療経過(後)

    前回は、「認知症」治療のためには介護している家族の対応も大事で、本人の感情をいかに穏やかにさせられるかがとても大切になるけれでも、その場に応じて患者さん本位に自分の言動を理性的にコントロールするのが困難な家族も少なくないということをお話ししました。 そしてそれは「認知症」になる方の多くが自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)といった「発達障害」傾向の特性を持っているけれども、実は長年連れ添っているご夫婦の一方にそのような傾向がある場合は、その相手にも少なからず同じような傾向があるからだとお話ししました。 今回はその続きです。 では実際に「認知症」の方への好ましいケアと…

  • 発達障害傾向の強い方に特徴的な診療経過(中)

    前回は「認知症」の投薬治療を受けている本人や介護している家族で「発達障害」傾向が強かったりすると、その時その時の症状に振り回されて処方薬を自己判断で勝手に調節してしまうことも多く、そうすると薬の効果を適切に評価できなくなるばかりか、「認知症」の症状が「波を打って」しまって安定しないことが多いというお話をしました。 今回はその続きになりますが、そういったケースでは大概「良くなった点」は医療者側から聞かないと言ってくれないことが多く、「悪い点」や「自分が大変だったこと」だけを強調される方が多いという印象があります。 医療者側がそれらの「訴え」をまともに信用して薬を増やしてしまったりすると、さらに症…

  • 発達障害傾向の強い方に特徴的な診療パターン(前)

    前回は、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状⑨「焦燥感・不安感・うつ症状がある(ドクターショッピングをしている)」についてお話ししました。 認知症外来を受診される方の多くがもともと「発達障害」の特性を持ち合わせているということを、以前からお話ししてきましたが、さらにそのような特性のある方は「うつ病」や「不安障害」などにもなりやすく精神科や心療内科への受診歴があったり「ドクターショッピング」をしやすい傾向があるというのは前回お話しした通りです。 「発達障害」傾向の方が「ドクターショッピング」してしまう原因の一つは、「うつ」や「不安」症状で精神科や心療内科を受診しても、それらの症状を引き…

  • ⑨焦燥感・不安感・うつ症状がある(ドクターショッピングをしている)【認知症チェックリスト】(後)

    前回は、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状⑨の「うつ症状」と「アパシー」についてお話ししました。 今回はその続きです。 ************************************************************************************************** ⑨焦燥感・不安感・うつ症状がある(ドクターショッピングをしている) ・焦燥感や不安感、気分の落ち込み、うつ症状がある ・何もやる気が起きない ・引きこもりがちになり、無気力で寝てばかりいる(アパシー) ・疲れやすい。だるい ・うつや不安症などで精神科への通院歴がある ・…

  • ⑨焦燥感・不安感・うつ症状がある(ドクターショッピングをしている)【認知症チェックリスト】(前)

    前回までは、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状⑧の「因不明の手足の痛み・しびれ・違和感・むくみがある(特に左右差がある)」についてお話ししました。 今回は「⑨焦燥感・不安感・うつ症状がある(ドクターショッピングをしている)」についてお話しします。 ************************************************************************************************** ⑨焦燥感・不安感・うつ症状がある(ドクターショッピングをしている) ・焦燥感や不安感、気分の落ち込み、うつ症状がある ・何もやる気が起きない …

  • ⑧原因不明の手足の痛み・しびれ・違和感・むくみがある(特に左右差がある)【認知症チェックリスト】

    前々回と前回は、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状リストの説明からは一旦離れて「前頭葉症状と発達障害」についてお話ししました。 今回からまた症状リストの説明に戻ります。 今回は「⑧原因不明の手足の痛み・しびれ・違和感・むくみがある(特に左右差がある)」です。 ************************************************************************************************** ⑧原因不明の手足の痛み・しびれ・違和感・むくみがある(特に左右差がある) ・どちらかの手足に異常を感じて病院を受診したが、原因が分…

  • 前頭葉症状と発達障害(後)

    前回は、当院で「認知症」と診断される方は、元々ASD(自閉症スペクトラム障害)傾向やADHD(注意欠陥多動性障害)傾向、またはASDとADHD両者の傾向を併せ持っていて何かしらの「前頭葉症状」を呈していた方がとても多いこと、そしてそこに「もの忘れ」がくっついてきたり「前頭葉症状」が前景化してしまって受診に至るといったケースが多くなっているというお話をしました。 今回はその続きです。 今回はまず、以前も引用した中央大学文学部の緑川研究室(神経心理学研究室)がホームページ上に掲載している「発達障害と認知症」についての報告を再度引用してみます。 「パーキンソン病やレビー小体型認知症の人々に対して昔を…

  • 前頭葉症状と発達障害(前)

    前回は、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状⑦の「前頭葉症状」についてお話ししました。 お気づきの方もいるかと思いますが、実はこの「前頭葉症状」は「発達障害の症状」にとても似ています。 今回は、次の認知症チェックリストの項目の説明にいく前に「前頭葉症状と発達障害」についてお話ししようと思います。 まずは認知症チェックリスト⑦の「前頭葉症状」を挙げてみます。 ************************************************************************************************** ⑦前頭葉症状がある ・態度が横柄…

  • ⑦前頭葉症状がある【認知症チェックリスト】(後)

    前回は、「前頭葉症状」の典型的なものとして「無関心・自発性の低下」「感情・情動の希薄化とコントロール困難」「繰り返し行動(常同行動・時刻表的行動)」についてお話ししました。 今回はその続きです。 ************************************************************************************************** ⑦前頭葉症状がある ・態度が横柄で、気遣いができなくなった ・怒りっぽくなった。スイッチが入ると目が座って手が付けられない。しばらくするとケロッとしている ・疑い深くなった ・食べ物の好みが変わって味が濃い…

  • ⑦前頭葉症状がある【認知症チェックリスト】(前)

    前回までは、もの忘れを除いて認知症になると出現しやすい症状⑥の「自律神経障害がある」についてお話ししました。 今回からは「⑦前頭葉症状がある」についてお話しいたします。 ************************************************************************************************** ⑦前頭葉症状がある ・態度が横柄で、気遣いができなくなった ・怒りっぽくなった。スイッチが入ると目が座って手が付けられない。しばらくするとケロッとしている ・疑い深くなった ・食べ物の好みが変わって味が濃いもの、特に甘い物やお菓子な…

  • ⑥自律神経障害がある【認知症チェックリスト】(後)

    前回は、認知症になると自律神経障害を発症しやすく、その中でも「便秘」が高頻度で合併することや、パーキンソン病やレビー小体型認知症では明らかな「パーキンソニズム」が現れる何年も前から「便秘」症状が先行して出てくることがあること、「便秘」があると認知症の症状が悪化してしまうので認知症の治療では「便秘」の治療が最優先されることなどについてお話ししました。 今回はその他の「自律神経障害」についてお話しいたします。 ***********************************************************************************************…

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