四道将軍
オオビコの自伝 8 疫病が鎮まってから時がたった。 ある日、わたしは陛下の命により、御前に召された。 わたしだけではなかった。息子のタケヌナカワも一緒に召されたのだ。我ら親子は何事かと陛下の宮殿に向かった。 すると、宮殿にはヒコイマスとキビツヒコがいた。二人も呼ばれていたのだ。わたしと息子もあわせて計4人、いずれも武勇に長けた猛者ばかりである。一体何事だろう・・・ 我々は4人そろって御前に進み、膝まづいた。 「おもてを上げるがよい」 陛下の凛とした声が響く。 「ご苦労だった。今日集まってもらったわけは、そなたらに日本の周辺部族を朝廷に従わせてほしいのだ。 皆も知っての通り、日本の各地にはまだ朝…
2022/03/29 19:25