(2024年 アメリカ)殺人容疑をかけられた主人公の逃亡劇に政治イデオロギーを織り込んだ意欲作ながら、どの構成要素も中途半端で盛り上がりに欠けた。加えて全8話構成という多すぎる話数が間延びの元となっており、あんまり面白くなかった。感想202...
新作・旧作両方の映画レビューをしています。記事内にはネタバレ部分の警告を入れているので、鑑賞前の方も安心してご覧になってください。
バグダッド・カフェ_前半ヒステリックすぎ、後半和みすぎ【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1987年 西ドイツ)高名なインディーズ作品ではあるけど、個人的にはイマイチだった。主人公の人となりが分からないのでドラマの立ち上がりが悪い一方、流れ始めるとトントン拍子にうまくいきすぎる展開も安っぽい。唯一、「あんたら仲良くなりすぎ」と
65_人間っぽい異星人vsエイリアンっぽい恐竜【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)アダム・ドライバーvs恐竜かと思いきや、どう見ても人間のアダム・ドライバーは異星人という設定だし、恐竜は一体何サウルスか分からない独特なデザインだし、全編に渡ってコレジャナイ感が凄かった。また少女を守りつつ移動すると
レベルムーン パート1 炎の子_劣化版ローグワン【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)ザック・スナイダーが20年も考えたとは思えないほど、まんま『スターウォーズ』なスペースオペラ。特に『ローグワン』(2016年)との類似性は顕著だったけど、ドラマでも見せ場でも『ローグワン』を越えられていないのが痛かっ
#マンホール_犯人の計画が杜撰すぎる【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)マンホールに落ちて出られなくなったというソリッドシチュエーションスリラーで、短い上映時間もあって、見ている間はそれなりに楽しめる。ただし見終わった後に考えるといろいろ無理ありすぎで、素直に「良かった!」と言えないモヤモヤ
KAPPEI カッペイ_推しの熱愛を祝福すべきか【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
終末を迎えなかった世で「終末の戦士たち」が悩み苦しむ様を描いたコメディで、冒頭30分は面白かったんだけど、同じ笑いをひたすら繰り返すのみなので、途中からは完全に飽きた。本来は90分でやるべき内容を120分近くにまで引き延ばしたことが敗因だと
ジャンヌ・ダルク(1999年)_聖女は電波系【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1999年 フランス・アメリカ)フランスの聖女を狂人として描いた大怪作。「神が『戦争しろ』なんてお告げを与えるわけがない」という当然のことを空前の規模で描き上げた意義深い作品でもあり、国際情勢が荒れている今こそ再評価すべきだと思う。 感想
SPACE BATTLESHIP ヤマト_キムタクが気の毒【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2010年 日本)おおむね不評のキムタク版ヤマトだけど、よくよく見てみると悪いのはキムタクではなく、キャラ設定がいい加減な脚本にあったと言える。見せ場も海外ドラマからのパクリが多く、いろいろと問題の多い作品だと思う。 感想 SFなのに昭和
ナポレオン(2023年)_美しく壮大で退屈な歴史スペクタクル【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ・イギリス)史劇王リドリー・スコットの面目躍如でビジュアルの出来は素晴らしく、戦闘シーンはド迫力だった。ただし世界史上における最重要人物の人生を描くのに3時間弱では明らかに時間不足で、ドラマに感情移入はできなかった。別
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(2024年 アメリカ)殺人容疑をかけられた主人公の逃亡劇に政治イデオロギーを織り込んだ意欲作ながら、どの構成要素も中途半端で盛り上がりに欠けた。加えて全8話構成という多すぎる話数が間延びの元となっており、あんまり面白くなかった。感想202...
(2008年 アメリカ)MCU内でも一二を争うほど存在感の薄い作品だが、あらためて見ると後のアベンジャーズへの伏線も多く、なかなか見ごたえのある作品だった。ハルクという難しい素材も無難に扱えており、ぜひとも再評価をお願いしたい作品である(キ...
(2024年 アメリカ)ソニー・スパイダーマン・ユニバースの終了が発表されるという最悪のタイミングでの公開となったユニバース最終作。中だるみは酷いが言われるほど悪くもなく、そしてアーロン・テイラー・ジョンソンの割れ腹筋が凄い。いろんな意味で...
(2022年 アメリカ)世界各国の女性エージェントが集まって巨悪と戦うアクション映画だけど、見せ場の連続なのにワクワクもドキドキもしないという娯楽作の末期のような作品だった。5人の主人公が織りなす割と複雑な見せ場に対し、監督の力量が追い付い...
日々のお勤め、ご苦労様です。私も気が付けば40代で、すっかり良い歳だ。この年齢になるとプレイヤーとしては安定してきて、部下を持たされる方も多いと思うが、人や組織のマネジメントも一筋縄ではいかず、日々ストレスで心と頭皮をやられているブラザー・...
(1994年 アメリカ)クエンティン・タランティーノ監督の代表作。とにかくカッコよくて面白くてスゴイ映画なんだけど、あらためて魅力を説明しろと言われると、これがなかなか難しかったりする。いまだに熱狂してるのは、実はオジサンだけなんじゃないか
(2024年 アメリカ)復讐の連鎖を描いた作品でテーマ性は深いが、直感的な面白味では負けている。前作を完全に越えたと言えるのは、見た目も立ち居振る舞いも鳥居みゆきみたいなキ〇ガイ皇帝(しかも双子)くらいかな。 感想 第一作の大ファンなので、
(2000年 アメリカ)娯楽アクションとして面白く、ドラマ面でも充実しているという、映画とはこうあって欲しいと思う理想形のような作品。リドリー・スコットの演出は普段に増してキレッキレで、ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニクスからはキャリア最
(2022年 アメリカ)モロにジョン・ウィックの影響を受けたシスターアクションだけど、作り手が意図したほど面白くはなっていない。アクションは様式に偏りすぎて熱を感じないし、無駄にややこしいドラマが連続活劇に必要な勢いを奪っている。 感想 劇
(2024年 アメリカ)一人二役のトム・ハーディの掛け合いは相変わらず楽しいし、ラストでは感動したのだが、脚本の出来がイマイチなので映画としての完成度は低い。次につなげる要素満載で最終作らしさがほとんどないのもどうかと思った。 感想 主演も
(2016年 韓国)躊躇のない残酷描写、山間の村のおどろおどろしい空気には息を吞むものがあったが、雰囲気で引っ張るのに156分は長すぎる。途中で飽きた。あと善悪がコロコロ入れ替わる構図はB級映画『エイリアン・コップ』(1990年)の影響かな
(1997年 日本)90年代に社会現象を起こした不倫映画。不倫の実態を生々しく描く一方で、清涼感溢れるキャストでうまくパッケージ化できており、意外と楽しめた。念のため言っておくけど、不倫はダメゼッタイ。 90年代は異常な時代でしたな Net
(2024年 アメリカ・イギリス)アメリカ内線をテーマにしたシミュレーション映画で、ビジュアルや音響は素晴らしいので確かに楽しめる。ただし政治的背景をあえて割愛しているのでどこか実感が湧かないし、ジャーナリスト精神を高らかに謳ったドラマも時
(2024年 日本)主演の草彅剛の雰囲気は良いんだけど、後半にいくにつれて粗さが目立ってくる脚本で台無しだった。古典落語の人情噺が原作らしいが、オリジナルで不足していた細部を補うという作業が不十分だったように思う。 感想 Amazonプライ
(2024年 日本)話題のネトフリドラマだけど、個人的にはイマイチだった。見せ場のプロレスがショーだか真剣勝負だかグレーでどう見ていいのか分からないし、クラッシュギャルズの体格はプロレスラーのものではない。よく知ってるタレントが頑張ってプロ
(2024年 アメリカ)実話を元にしたオカルト映画だけど、貧困家庭が詰んでいくドラマのインパクトが強すぎて、悪魔憑きのインパクトは相対的に弱まっている。社会派ドラマとしてはアリだが、ホラーを期待すると肩透かしを食らうかも。 感想 Netfl
(2024年 アメリカ)Netflix製のSF映画は総じて出来がよろしくないが、本作は特に酷かった。2時間に渡ってひたすら泣くわ、喚くわ、怒るわのジェニロペを見ていることが本当に苦痛。1億ドルもかけただけあって、見せ場の質が悪くなかったこと
(2024年 アメリカ)アクション映画界の縁の下の力持ちフォールガイ(=スタントダブル)にスポットを当てた娯楽大作。ド派手なアクションに程よいコメディにと気持ちの良い作風にはなっているが、込み入ったストーリーとの間での調和がとれているとは言
(2024年 アメリカ・日本)ターミネーターシリーズの伝統を引き継ぎつつも、かなり大胆なアレンジも加わった初のアニメシリーズ。大胆過ぎるゆえにバランスが崩れてしまっている部分も多々あるが、シリーズのファンなら十分に見る価値がある。 感想(ネ
(2024年 アメリカ)Netflixのアクションコメディは総じて低品質だが、本作も例に漏れず。まったく笑えないし、まったくハラハラしない。俳優は豪華だし、アクションの出来も悪くないので、頑張りようによってはもうちょっと何とかなったと思うん
(2013年 アメリカ)ザック・スナイダー印の圧倒的なビジュアルと、ドン底のように暗いオリジンストーリーが相まった異形のヒーロー映画。好き嫌いは分かれるだろうけど、私は大好き。今となっては手遅れだけど、DCEUはザック・スナイダーの意図した
(2020年 日本)昭和バイオレンスを得意とした井筒監督に期待したら、大いに裏切られた任侠ものの風上にも置けぬ任侠映画。じいさんになった元ヤクザの主人公が徳と善行に目覚め、「良い人生だったなぁ」とほのぼのするオチにはひときわ脱力させられた。
部下の送別会の話 ムカついたというか、悲しいというか、ショックというか、とにかく残念なことがあったので、超久しぶりに雑談を書きたいと思う。 最近、私の部下が会社を退職した。 本人は「やりたいことができた」「新しい目標に向かっていきたい」と言
(2021年 アメリカ)トラック野郎ニーソンが冬のカナダで危険な物資運搬に従事するという、ニーソン版「恐怖の報酬」。なんだかんだで先が読めてしまう、ネタが尽きたのか後半はアイスロード関係なくなってしまうなど、いろいろ問題はあるけど、ニーソン
(2022年 アメリカ)リーアム・ニーソン主演×マーティン・キャンベル監督のアクションスリラーとくれば期待させられるけど、込み入ったプロットやアルツハイマーを患った殺し屋という本作の特殊設定がまったく生きていない凡作中の凡作だった。かといっ
(2013年 日本)特攻隊をテーマにした大人のドラマのはずが、観客を小中学生と思ってるんじゃないかというほどあらゆる感情を説明してしまったために、深みも余韻もない作品になっている。岡田准一扮する主人公のメンタリティにも違和感があり(あんな帝
(2023年 アメリカ)玩具をモチーフにしている割には思想性が強く出過ぎていて、すんなり楽しめるでもない作品。また、その思想をうまく表現できているわけでもないので、表面的に受け取ると不快に感じる人が大勢出るであろう地雷映画(実際は結構ニュー
(2014年 アメリカ)素晴らしい演技と素晴らしい構成に支えられ、見終わった後には一つの真理を発見したような気がする、とてつもなく素晴らしい映画。超絶面白いのでオススメ(多分見ている人のほうが多いだろうけど) 感想 怖い、怖すぎる先生 『フ
(2024年 アメリカ)不発だったPART1からは見違えるほど面白くなっている。物語は決戦に向けて直線的に展開して一切の無駄がなく、戦闘場面はザック・スナイダー印全開で楽しめた。できれば第3弾も作ってほしい。 感想 前作PART1は芳しい出
(2023年 アメリカ)原爆の父と呼ばれるオッペンハイマーの伝記映画。時系列をいじりまくった複雑怪奇な構成には「そこまでやる必要あった?」という疑問符も浮かぶものの、アメリカ映画で原爆投下をはっきりと断罪した姿勢には恐れ入った。やっぱりクリ
(2024年 日本)日本が世界に誇るコンテンツであるニンジャを地に足の着いた現代劇として蘇らせた、マーケティング的には百点満点なドラマ。ただし中身はなんだかピンボケしているし、血沸き肉躍るチャンチャンバラバラを期待する視聴者に対して、冗長す
(2023年 アメリカ)一気に品質低下したシーズン2。有言実行の男ジャック・リーチャーの魅力は薄まり、チームでドタバタ捜査する普通の探偵ものに成り下がってしまった感じ。アクションも雑だし、あらゆる点でシーズン1を下回ってしまった。 感想 リ
(2022年 日本)阿部サダヲが連続殺人犯に扮したサイコサスペンス。阿部サダヲの気持ち悪い演技には一見の価値があるものの、ミステリーとしての引きは弱く、捻りのあるストーリーも面白さにはつながっていない。 感想 基本的に日本のテレビドラマを見
(2023年 アメリカ)強すぎて制限かけられまくりのヒーローの戦いは、終始盛り上がりに欠けた。テレビドラマが大いに関係した内容は観客を蚊帳の外に置きまくりで、最近のMCUの悪いところがドバっと出た失敗作に終わっている。 感想 劇場には行かず
(2022年 アメリカ)映画プロデューサー ハーヴェイ・ワインスタインによる性加害を、実に入念な取材から世に出し、#MeToo運動の大きなきっかけとなったニューヨークタイムズ記者たちの物語。興味深い題材で見る価値は確実にあるけど、真面目な作
(2023年 アメリカ)ギャレス・エドワーズのセンス爆発のSFドラマで、リアルのロケーションとデジタルを組み合わせて作られた世界観には圧巻のものがあった。ただし脚本やドラマに粗すぎな点がいくつもあって、主人公の物語が思ったほど盛り上がらない
(2001年 アメリカ)一人息子を殺された初老夫婦が思い悩むドラマで、トッド・フィールドによる思慮深い構成と、実力派俳優によるハイレベルな演技で高い完成度を誇る作品となっている。ただし冗長で面白くないということが欠点で、もうちょっと観客の生
(2022年 アイルランド・イギリス・アメリカ)田舎町でのおっさんとおっさんの喧嘩というしょーもない話を通して、普遍的な人間関係を描いた深い深いドラマ。スローで面白くないということを除けば、かなり満足度が高い。 感想 2022年のアカデミー
(2022年 アメリカ)ケイト・ブランシェットの演技力には一見の価値があるけど、説明を排した結果冗長になりすぎた語り口や、アカデミックで退屈な会話劇は個人的に合わなかった。現代のキャンセルカルチャーに対する深い洞察には感心したけど、主題の提
(2023年 アメリカ)強者による弱者の経済的簒奪や文化の盗用などをテーマにした社会風刺映画だけど、風刺の部分が全面に出すぎていて、笑いに昇華されていないのが欠点。着眼点は悪くなかっただけに、もっと笑いのセンスのある監督に撮って欲しかった。