エッセイ768. シャルル・ド・ゴール空港の記憶
レンゾ・ピアノ設計の関西空港を見ていると、2004年5月23日にパリ・シャルルドゴール空港(CDG)ターミナル2でおきた空港ビル崩落事故を思い出す。当時早朝で人出は少なかったが死傷者もだしている。そうした話しをすると文科系は、すぐに設計ミスだと決めつける人種が多いのには閉口する。特に工学に関わる話になると文献や論拠も出さずにつくられた映像がYouTubeに実に多く、そしてアクセス数も高い。そんなのをみていると日本は民度が低いと思わざるを得ない。これって鉄ちゃん達の親類だろうか。さて実際に関空とCDGとは建築設計者も建築構造も異なる。CDGの調査委員会報告書の結論は、弱すぎた構造を指摘し責任を問わず技術的知見を得ることに落ち着いたと記憶している。当時の構造設計基準を満たしたから建設されていたわけであり、そう...エッセイ768.シャルル・ド・ゴール空港の記憶
2024/08/31 07:00