東海道新幹線からの車窓撮影の極めは、鉄道に乗って他の鉄道を撮影するというアクロバティックな撮影だ。何故なら二つの路線の列車ダイヤが撮影ポイントでかみ合う事が必要になる。こちらは毎朝の定時の新幹線だったが、この日は天候が悪く名鉄電車が遅れていたのだろう。正面の駅舎は東枇杷島駅である。撮影ポイントは上り新幹線が名古屋駅に入る30秒ほど手前の車窓。カメラを30°ほど後ろ向きに構える。角度が違うと名鉄電車の線路の正面にレンズが合わない。目星をつけた民家を通り過ぎたら秒8コマで連写する。そのなかで線路の正面が撮れるのは1カットだけと撮影ハードルが高いポイント。この時は名鉄が定時運行していれば電車はいない時間帯である。だからどんな場面でもいえることだが、関心があって、あるいは何かを感じて最初にレンズを向けた時しかシャ...エッセイ785.車窓撮影の面白さ