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2018/09/13

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  • 名前の剥奪と生の否定 匿名の死者を悼むことは可能か 障害者連続殺傷事件から6年

    2016年7月26日未明、障害者入所施設やまゆり園で連続殺傷事件が発生。19人の命が奪われた。 本稿では問題を1点に絞る。施設・家族会・県・警察・検察・地裁・報道機関等のアクターのいずれからも犠牲者の氏名が明かされなかった結果、6年経った今もなお十数名の方々が匿名であり続けていることだ(以後、これを「匿名化」と表記する)。施設の是非や地域生活の課題等、容易に正解の出ない複雑な問題は扱わない。障害当事者ご本人と周囲の方々が日々理想と現実の狭間で格闘しておられることと拝察する。ここではそのことに対して率直に敬意を表すにとどめたい。 以下、私は匿名化の話しかしない。 【不明瞭な経緯】 なぜ障害者は命…

  • 哲学者が障害を引き合いに出す時のこと

    各々の哲学者に主張の中身とは別に自問してほしいことがある。人生の意味や存在の良し悪しについて哲学的に議論する際、不幸・苦痛・害悪等の顕著な例として、障害をあまりに引き合いに出し過ぎてはいないだろうか。 前記事で言及した森岡氏の著書*1にも「たとえば、重い病気や障害を例にとって考えれば、」*2のように「重い病気や障害」という定型句が繰り返し登場する。これはベネターや森岡氏に限らず多くの哲学者に言える。その頻度の高さから察するに深い考えがあってのこととは思えない。むしろパッと思い付く不幸の代名詞、苦痛や害悪のワイルドカードのように認識されている感じがする。 もしよく知らないままにそうした理由で濫用…

  • 【目次・概要・関係性】7〜8月頃に投稿する5本の記事について

    7〜8月に投稿予定のA・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ(後述)、及び昨日投稿した Ⅰ の記事は緩やかに繋がり1シリーズを構成する。しかし同時に、個々の記事は単体でも成立するよう一話完結型にしてある。従って、興味のあるものだけを(あるいは違う順番で)お読み頂いても何ら問題なくご理解頂けると思う。 各記事のタイトルと繋がり Ⅰ 生まれてきて良かった ⇒7月16日投稿済 A 哲学者が障害を引き合いに出す時のこと ⇒7月18〜19日頃投稿予定 Ⅱ 生殖・検査・中絶・出産・養育・虐待の倫理 Ⅰで扱えなかった反出産主義や、中絶の権利を撤回した米国連邦最高裁判決なども含め、出産や養育を巡る様々な立場や問題を「誰が主語なのか」に…

  • 生まれてきて良かった

    「ここじゃ生きられないけどここが好き好きって分かったうれしい」*1 本稿ではべネターの反出生主義*2に私なりに向き合ってみたい。 誰にとっても、この世に生を受けることは、生まれてこないことよりも必ず悪い。生まれてくることは常に害悪であるーー そう主張する彼の本は、人生に悲観的な私にとっては極めて魅力的な思想に映った。彼の思想は障害者差別や優生思想ではない形で、私の辛さを説明し受け止めてくれるように思えたからだ。 しかし次第に疑問が頭をもたげてきた。ベネターが倫理的な問題を説こうが何を言おうが、人々はお構いなしにどんどんと生殖を行う。物理的に可能で、禁止されておらず、やりたいことであれば、人はそ…

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ダブル手帳のブログ—障害者手帳を二枚持つ男の自伝—
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