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2018/07/29

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  • 「花咲き山」

    知人から、「能登半島地震以後、子どもが死ぬ事に怯えているが、僧侶として何か語ってくれ」といわれて、どう説明したらいいか」という問い合わせを頂いた。電話だったので「100万回生きたネコ」「花咲き山」などの絵本を親が読んであげたら良いのではないか。と提案しました。また古い本だが『死ぬってどういうこと?―子どもに「死」を語るとき』(1992/7/1・アール・A・グロルマン著・重兼裕子翻訳)も参考になるとアドバイスをしました。日頃から「100万回生きたネコ」「花咲き山」など死に関わる絵本を読みきかせておくことの大事さを考えさせられました。以前、「花咲き山」をブログで紹介したので、転載しておきます。「花咲き山」(斉藤隆介作)の話は、法照師の「この界に一人、仏の名を念ずれば、西方にすなはち一つの蓮ありて生ず。」という...「花咲き山」

  • 共感革命: 社交する人類の進化と未来③

    『共感革命:社交する人類の進化と未来』(河出新書・2023/10/24・山極壽一著)からの転載です。なぜ人間だけに白目があるのか人類が持つ大きな特徴として、白目が挙げられる。相手の目の微細な動きから、他人の気持ちを推測できるのは、白目があるからだ。白目によって、黒目の向いている方向がわかり、相手がどこを見ているかがすぐわかる。人間だけが持っている能力、視線共有である。人間以外の霊長類で、こうした白目を持っているサルや類人猿はいない。類人猿も少し離れた相手とコミュニケーションをとる場合もあろか、白目を使うようには進化しなかった。相手が見ている方向や対象には、何らかの意図が含まれているケースが多い。つまりそれには、相手の関心を引く何かがあるということだ。それは美味しい果実だったり、危険な外敵だったり、あるいは...共感革命:社交する人類の進化と未来③

  • 共感革命: 社交する人類の進化と未来➁

    『共感革命:社交する人類の進化と未来』(河出新書・2023/10/24・山極壽一著)からの転載です。遊ぶ人間、ホモ・ルーデンスオランダの歴史学者ヨハン・ホイジンガは一九三八年に『ホモ・ルーデンス』を発表し人間社会における遊びの重要性を説いた。遊びは経済的な利益を求めないし、目的も定めない自由な活動だ。また楽しさを追求するもので、遊び自体が目的になる。しかも、日常を離れた「虚構」でもあり、遊びの中けで通じる独自のルールがつくられる。遊びという行為は、人間のどの文化や文明にも存在しており、一見、無為に見える遊びこそが、社会を発達させた源ともいえるのではないか。人間の遊びに関して、フランスの社会学者ロジェ・カイヨワの優れた考察がある。一九五八年に出版された『遊びと人間』という著書においてカイヨワは、文化が遊びを...共感革命:社交する人類の進化と未来➁

  • 共感革命: 社交する人類の進化と未来①

    『共感革命:社交する人類の進化と未来』(河出新書・2023/10/24・山極壽一著)からの転載です。二足歩行が共感革命を起こした類人猿の子ども特有の遊びに、ピルエットと呼ばれるものがある。ピルエットとはぐるぐると回転することだ。この遊びはサルには見られず、類人猿にしか見られない。フランスの社会学者ロジエ・カイヨワが分類した四つの遊びの中で最も自由な、浮遊感に満たされ冒険的な緊張感に包まれる遊びで、類人猿が人問に進化するにつれてこの遊びは拡大し、ダンスという音楽的な才能と結びついていった。私は人類が直立二足歩行を始めた理由の一つに、この「踊る身休」の獲得があったと考ている。かつて人類はジャングルを四足で歩行していたが、やがて二足歩行へと変化する。歩行様式が変わった理由として、二足のほうがエンルギー効率も良く...共感革命:社交する人類の進化と未来①

  • 30年間で、ひとりの時間を大切にする傾向が高まる

    博報堂生活総合研究所「ひとり意識・行動調査1993/2023」結果発表|ニュースリリース|博報堂HAKUHODOInc.上記より転載です。2023年「ひとりでいる方が好き」な人は56.3%。1993年からは+12.8pt増加して過半数に「社会的孤独」「少子化」などの社会問題を背景に、最近ひとりに関する話題を耳にすることが増えています。そして、多くの生活者がコロナ禍をきっかけにひとりで過ごす経験をしたことで、ひとりに対する価値観が変わってきているようです。博報堂生活総合研究所は、1993年に25~39歳男女に対して「ひとり意識・行動調査」を実施。それから30年経った2023年に前回と同様の調査を再度実施しました。その結果、ひとりを志向する生活者が大幅に増加し、その意識と行動に大きな変化が起きていることを発見...30年間で、ひとりの時間を大切にする傾向が高まる

  • 都市開教

    本願寺出版刊月刊誌『DAIJO』に2022年4月号から毎月、執筆者無記名のコラムに執筆しています。出版社から三か月は掲載しないでとのことで、期限切れから掲載しています。2023.10月号都市開教父は二度、脳梗塞を患ったことがある。二度目は重症で、子である私のこともわからなくなった。退院した父と父の部屋で対面した。子である私を認識できない関係性の不在から、私は、その場への居ずらさを感じた。そのときをすることを思いついた。「爪を切ってあげる」といった具合だ。それで私は安心してその場にいることができた。ボランティアで、何かをお手伝いすることは、私にその人の側に安心して居ることができるためであり、私のための行為だと学んだ。都市開教の話だ。首都圏開教の難題は、浄土真宗と縁なの人と、どう関係性を結ぶかということにある...都市開教

  • 家族制度を支える意識

    本願寺出版刊月刊誌『DAIJO』に2022年4月号から毎月、執筆者無記名のコラムに執筆しています。出版社から三か月は掲載しないでとのことで、期限切れから掲載しています。2023.9月号家族制度を支える意識性的少数者に対する理解を広げるための「LGBT理解増進法」が成立した。性の多様性に配慮し、同性カップルや友だちカップルであっても結婚を認め、異性カップルと同等の権利を与えるという動きが世界的に広がっている。2001年にオランダで世界初の同性婚(異性同士の結婚と同じ内容の結婚制度)が認められて以来、各国で同性婚を容認する動きがみられる。EMA(EqualMarriageAlliance)日本によると、2023年2月末現在,同性婚が認められている国は34ヵ国にのぼり、2019年にはアジアで初めて、台湾で同性婚...家族制度を支える意識

  • 温かい家庭で育つと高齢期に強固な人間関係を形成する

    昨日の『暴走老人』のつづきです。温かい家庭で育つと高齢期に強固な人間関係を形成する家族と暮らしていても人づきあいが苦手な人もいますし、一人暮らしでも多くの人と仲良くされる人もおられます。昨年、ハバード大学の研究者らが発表した研究によれば、温かい家庭で育った人は高齢期になって強固な人間関係を構築していることがわかりました。それは、一九三八年か八十年も継続的に行われている研究のひとつです。ハバード大学の学生や近隣のボストン市の男性に聞き取り調杏をし、中年期になった頃に、どのくらい嫌な気持ちに対処できるかを調べたり、高齢期になった人には現在の人間関係などを尋ねたりしています。かつては二十歳代でいまでは八十歳代になった人たちに聞き取り訓査をしたところ、経済状況がどうであるかにかかわらず、子どもの頃に温かい家庭的な...温かい家庭で育つと高齢期に強固な人間関係を形成する

  • 暴走高齢者が増えている?

    『凶暴老人:認知科学が解明する「老い」の正体』(小学館新書・2018/10/3・川合伸幸著)からの転載です。高齢者の暴行・傷害件数は平成八年の二十倍そこで国内の実態を調べてみることにしました。まずは、高齢者の犯罪が増えているのか確認してみました。図1-2の平成29年版の犯罪白書を見ると、高齢者の検挙人員推移(最近20年間)を罪名別に見た箇所(第四編第七章第一節)で、次のように書かれていました。【高齢者の検挙人員は、平成二十年まで著しく増加していたが、その後はおおむね横ばいで推移しており、他の年齢屑と異なり、高止まりの状況にある。平成二十八年は四万六九七七人であり、八年の検挙人員の約3.7倍となっている。65歳以上の者の構成比は、平成九年には4.1%だった、が、二十八年は二十・八%を占めており、高齢化が進ん...暴走高齢者が増えている?

  • 看護婦という名前

    今日の『産経新聞』、「論説委員の日曜に書く」に「看護婦」に触れていた。その部分だけ転載します。文中で「あえて、看護婦さんと表記した」と断ったが、やはり読者から「看護師と書くべきだ」との指摘があった。これについて先輩の清湖口敏論説委員は自らのコラム「国語逍遥」に「『看護婦』への思慕」と題して以下のように書いた。(「看護婦と呼ぶのは不適切」との誤解はまず、平成11年の「改正男女雇用機会均等法」の施行で生じたのではないかと思われる。同法によって求人募集の際は、特例を除き男女の別を問うてはならないことになったため、「看護婦募集」は「看護婦・士募集」などと改めるようになった。14年の「保健師助産師看護師法」の施行で「看護師」が一気に定着していく。法上の資格名が「看護婦」から「看護師」に変わったからだ。ただそれはあく...看護婦という名前

  • 原因がわかると安心する

    月曜日の朝のことだ。早朝、一時間ウオーキングして朝食、2.5時間ほどパソコンの前で作業。そして立とうと思ったら、右足くるぶし辺りがむくんでいて、歩けない。歩くと痛みがともなう。すぐ医者に行って診てもらうと湿布薬を下さった。帰ってネットでAIを使って、状況を打ち込み色々と調べると、可能債の第一位が「エコノミー症候群」とでた。次の日当たりから、足全体が紫色になってきた。少し歩けるようになったので、昨日早朝、ウオーキングへと思い、靴をはこうとするとむくんでいて足が入らない。そして昨日、9時にかかりつけ医の所へ行って診察。紫色の足を見て、これはエコノミー症候群ではありません。そして問診でウオーキングへ行く前に、右くるぶし辺りを、強くぶつけたことを伝えると、医師は「血液さらさらの薬を飲んでいるので、それで内出血を起...原因がわかると安心する

  • 宗教の社会貢献

    『宗教・エスニシティ』(岩波講座社会学・2023/10/18・北田暁大,岸政彦,筒井淳也,丸山里美,山根純佳編集)からの転載です。4宗教の社会貢献宗教には社会の苦難に寄り添い、善き方向に変えていくという働きもある。その内容は、災害時救援活動、発展途上国支援活動、平和運動、環境への取り組み、地域での奉仕活動、医療・福祉活動、教育・文化振興など非常に多岐にわたる。そのような宗教の社会貢献に関する研究がニー世紀に入ってから盛んになった。筆者は、宗教の社会貢献を「宗教者、宗教団体、あるいは宗教と関連する文化や思想などが、社会の様々な領域における問題の解決に寄与したり、人々の生活の質の維持・向上に寄与したりすること」と定義した(稲場・桜井二〇〇九)。地域で人々を支える地道な活動や人材育成も社会貢献である。大学や企業...宗教の社会貢献

  • 人口減少における宗教の戦略③

    『宗教・エスニシティ』(岩波講座社会学・2023/10/18・北田暁大,岸政彦,筒井淳也,丸山里美,山根純佳編集)、人口減少における宗教の戦略からの転載です。(2)宗教法人として福祉事業に参入する寺院富山県では、「富山型デイサービス」と呼ばれる、対象者を限定しない通所型介護施設が展開されている。これは年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが一緒に身近な地域でデイサービスを受けられる施設であり、現在、富山県内だけでなく全国にも事業所が展開されている。この事業に宗教法人が参入している事例が複数ある。魚津市の専止寺(真宗大谷派)はデイサービス「まごころ」を二〇〇四年に立ち上げた、続いて、砺波市の善福寺(真宗大谷派)でもデイサービス「聚楽」が二〇〇五年にサービスを開始した。氷見市の明善寺(浄土真宗本願寺派)が運言する...人口減少における宗教の戦略③

  • 人口減少における宗教の戦略➁

    『宗教・エスニシティ』(岩波講座社会学・2023/10/18・北田暁大,岸政彦,筒井淳也,丸山里美,山根純佳編集)、存続か消滅か―人口減少における宗教の戦略(高瀬顕功)からの限界集落の現況を転載します。(2)人口移動による宗教浮動人口の現出過疎地域は、たんに人口の自然減によって生じたのではなく、地方から都市への人口移動、すなわち社会減によって引き起こされた。戦後、三大都市圈ではほとんどの期間において人口が転入超過となっている。一九五〇年、三大都市圈の人口割合は三四・七%、その他の地方は六五.二%であったが、一九七〇年には、四六.一%(大都市圈)五三・九%(その他)、一九九〇年には四八・九%(三大都市圈)五五∵一%(その他)となり、二〇〇五年についに、五一.八%(三大都市圏)四八.一%(その他)と逆転するに...人口減少における宗教の戦略➁

  • 存続か消滅か―人口減少における宗教の戦略①

    『宗教・エスニシティ』(岩波講座社会学・2023/10/18・北田暁大,岸政彦,筒井淳也,丸山里美,山根純佳編集)からの転載です。目次1宗教と社会(宗教とウェルビーイング(櫻井義秀)公共空間における宗教―フランスの事例を通して(伊達聖伸)日本人の宗教性を測る(横井桃子)地域福祉と宗教(板井正斉)存続か消滅か―人口減少における宗教の戦略(高瀬顕功))2日本社会とエスニシティ(多文化主義/多文化共生の変容とオルタナティブの模索(塩原良和)現代日本における移民女性の配置の変容と社会的再生産の困難(〓谷幸)新しい権力エリートの創り出す再生産領域の国際分業―グローバル都市化をめざす国家戦略特区と外国人家事労働者(定松文)最低賃金の労働市場における外国人労働者の出身国の変遷―静岡県焼津市の水産加工業の事例(高畑幸)外...存続か消滅か―人口減少における宗教の戦略①

  • 共感力を育む

    『共感力を育む:デジタル時代の子育て』(2021/10/19・ミシェル・ボーバ著)からの転載です。子どもたちの人間的スキルが発達し損ねていることを示すデータが心配だ。アメリカの10代の共感力(ほかの人の立場に立つ能力)のレベルは、ほんの30年の間に40%も落ち込んだ。しかし、それはアメリカだけの問題ではない。日本人の利他心について研究している東洋大学の中里至正名誉教授は、ある実験で小学生にゲームをさせ、勝った子どもが獲得したポイントをどのように使ったかを調べ、思いやりの度合いを測定した。1980年代半ばでは、勝った子どもの80%が、獲得したポイントをある程度、負けた子どもに与えていた。しかし、1980年代の後半になると、その割合は40%に突然落ち込んだ。皮肉にも、これはアメリカと同程度の落ち込みになる。し...共感力を育む

  • 見えないから、気づく

    『見えないから、気づく』(ハヤカワ新書・2023/10/17・浅川智恵子著)、興味深く読みました。まずは本の説明から転載します。IBMフェロー、日本科学未来館館長で、アクセシビリティ研究の第一人者が明かす真のDE&I(多様性・公平性・包摂性)、そしてイノベーションの源泉とは14歳のとき失明。ハンディキャップを越え、世界初の実用的な音声ブラウザ「ホームページ・リーダー」など数々のアクセシビリティ技術を開発し、日本人女性初の全米発明家殿堂入り。現在は日本科学未来館館長とIBMフェロー(最高位の技術職)を務める研究者が、自身の半生と発想の源泉を余すところなく語る。「多様性のあるチームの方が、より多くのイノベーションを起こすことができることを身をもって体験した」という著者による、一人ひとりが個性を生かし、変化を恐...見えないから、気づく

  • 我々はどのような生き物なのか②

    『我々はどのような生き物なのか言語と政治をめぐる二講演』(岩波書店・2023/5/16・ノーム・チェムスキー著)からの転載です。言語について成立するように見えることは、言語は「思考の道具」として設計されているということです。もちろん、文字通り(誰かに)「設計」されているという意味ではありませんよ。言語は創発し、そして「思考の道具」として発達したのです。実際、言語を内観的に捉えて、何のために言語を使っているか考えてみてください。ほとんど常に、内的対話と呼ばれるもののために言語を使っていることがわかるはずです。つまり、自分自身に向けて話すという行為から我々が逃れることはほとんど不可能だということです。自己に向けての内的対話は昼間でも夜でも一日中ずっと行なわれていて止めることが出来ませんし、止めるためには相当の...我々はどのような生き物なのか②

  • 死はプライベートの出来事になった

    歌手八代亜紀さんが、令和5年12月30日に亡くなり、発表が今年の9日でした。近年、死亡を発表したときは、すでに「葬儀は近親者で済ませました」のケースが多い。有名人は皆このケースだと言っても良い。2.30年まえまでは死は公として扱われた。地方では全ての人の死亡記事が掲載されてもいた。近年、死はプライベートの出来事になったようです。おそらくプライバートという圧力があるので、有名人の死を病院関係者等が知っても、他人に個人的であっても告知しないようになったに違いない。死はプライベートの出来事になった

  • 我々はどのような生き物なのか①

    『我々はどのような生き物なのか言語と政治をめぐる二講演』(岩波書店・2023/5/16・ノーム・チェムスキー著)著者のチェムスキーは、1950年代にまったく新しい言語理論を提案して言語学の世界に革命を起こしたといわれる方です。本書は2014年にチョムスキー教授が来日して上智大学で行った、言語と政治に関する2つの講演と、質疑応答を記録したもの。人物評を本の中から転載します。人間性の根源としての言語--==科学者としてのチョムスキーチJムスキーの言語学者としての最大の貢献は、長い問その存在が疑われもしなかった(にもかかわらず、整合性がある概念かどうかさえも実際には明確でない)客休としての言語」から、人間が言語を獲得し話せるようになる能力へと言語学の研究対象を大転換し、そのことによって言語の研究を人間の「心・脳...我々はどのような生き物なのか①

  • シャーデンフロイデ: 人の不幸を喜ぶ私たちの闇

    『シャーデンフロイデ:人の不幸を喜ぶ私たちの闇』(2018/1/27・リチャード・H・スミス(RichardH.Smith)著・澤田匡人訳)、ドイツ語にある。「害」を意味する「シャーデン」と、「喜び」を意味する「フロイデ」を合わせて、シャーデンフロイデというのだそうだ。「人の不幸は蜜の味」という表現で私たちにも馴染み深い感情で、「成功者や有名人の失敗に歓喜し、自分を虐げる者の不幸に快哉を叫ぶ、その心理に迫る」と本の紹介にある。シャーデンフロイデの根本に「妬み」があるという。この「妬み」が原因で起こった出来事を本の中から一つだけ紹介します。ドイツのホロコーストはヒットラーの「妬み」が原因であるということです。長い文章ですが、以下転載します。アドルフーヒトラーと、死を招くに至った反ユダヤ主義ヒトラーのユダヤ人...シャーデンフロイデ:人の不幸を喜ぶ私たちの闇

  • 安楽死が合法の国で起こっていること

    『安楽死が合法の国で起こっていること』(ちくま新書・2023/11/9・児玉真美著)、興味深い本でした。機動安楽死チームと「75歳以上なら可」という法案オランダでは2012年に安楽死に特化したクリニックが誕生し、医師と看護師が車で患者の自宅に派遣される機動安楽死チーム制度が稼働した。市内どこへでも派遣するという。安楽死を希望しても引き受けてくれる医師が見つからないという声が以前から続いていたが、この制度ができてその需要に応えられるようになり、安楽死者が増えたと言われ、オランダ、ベルギーとも近年スイスと同じく高齢者の「理性的自殺」が増えているが、オランダでは2016年末に、現在の「耐え難い苦痛がある」とい必要件を満たさなくとも75歳以上の高齢者が冷静に熟慮したうえで死にたいと望む場合には安楽死を認める法案が...安楽死が合法の国で起こっていること

  • 仏教の役割

    『人類滅亡2つのシナリオAIと遺伝子操作が悪用された未来』(朝日新書・2023/9/13・小川和也著)からの転載です。生成系A-は衝撃の始まりにすぎない「生成系AIの登場は、人間にとってなぜ衝撃的なのか?」ChatGPTにそう尋ねると、次のように答えた。生成系AIの登場は、人間にとって複数の面で衝撃的なものとなります。1.知識とスキルの範囲一AIが大量のデータと情服を学習し、それを元に文章を生成したり、問題を解決したりできる能力は、人間の知識とスキルの範囲を大幅に超えています。人間が一生をかけて学ぶことができる情報量は限られていますが、AIはほぼ無限の量の情報を瞬時に処理することができます。2.創造力と革新性一AIが人間が考えつかないようなアイデアを生み出したり、新しい視点で問題を解決したりする可能性があ...仏教の役割

  • 言語によって意識が意識として姿を表す

    先般紹介したものと重複しますが『孤独の発明』(三浦雅士著)からの転載です。「言語は意識とその起源の時を同うする。」が納得です。言語によって意識が意識として姿を表す。これって悟りや本願についても言えるのではないか?言語はコミュニケーションの手段ではない、とはどういうことか。『言語の科学』での説明を中心に敷衍してみる。チョムスキーは言語使用のほとんどはじつは心の中で起ってているという。人はいつでも自分自身に語りかけている。自分と話さないようにするのは途方もない意志を要する、と。これはつまり自己意識はつねに言語というかたちをとって現前するということだが、チョムスキーは、それらはたいてい「自分は編されているんじゃないか」とか「なぜこいつは自分にこんな仕打ちをするんだろう」といったたぐいの自問であり、そういう意味で...言語によって意識が意識として姿を表す

  • 私の声となったお念仏

    本願寺新報2024.1.1日号掲載の法話原稿です。仏の救いのはたらきが私の声となったお念仏仏さまの美しいお姿と言えば、お立ち姿の立像を思い描く方が多いことだろう。立っているというお姿は、如来の能動性を表現している。しかしその能動性の極まりが南無阿弥陀仏の声のお姿だ。「うつしい」という言葉は、上代の『日本書記』や『神功記』などには、「徳」[慈悲]「恩恵」といった漢字を当てて「うつくしび」と読ませている。「慈悲」(うつくしび)というのは「いつくしみ」のことであり、親しいものへの愛情や小さいもの、可憐なものへの思いやりを意味する「愛しみ」(うつくしみ)でもあった。「うつくしい」という言葉は、自然にしたがい、自分より小さいもの、弱いものを護るという「道」に適った行いから生まれた言葉だと『美しい日本の身体』(矢田部...私の声となったお念仏

  • 現代の問題

    本願寺新報2024.1.1日号掲載の西原祐治法話原稿です。人間が人間だけでやっていく現代の問題はそこにある「蛇は水を飲んで毒をつくり、牛は水を飲んで乳をつくる」。栂野の明恵上人の言葉だ。昔、仲間と上野公園へ桜見に行ったことがある。呼びかけ人である私は、午後から席取りに行った。良い場所を取って楽しく愉快に過ごそうという思いだった。しかし時遅く、桜の木の下は既に陣取りのシートが敷かれている。すると二人の男が来て相談を持ちかけてきた。それは相談ではなく商談だった。「桜の下のいい場所に席を確保してある。一坪二千円でどうだ」。なんと上野公園の土地分譲をしていたのだ。彼らは、桜見の季節、桜を見ずに、桜の下の地べたは金になると見ていた。まさに「蛇は水を飲んで毒とする」という悪知恵だ。毒も、細菌毒素の毒性を弱めるか失わせ...現代の問題

  • みんな私中心

    本願寺新報2024.1.1日号掲載の法話原稿です。いい人いい雨いい天気みんな私中心物の見え方は、動物、鳥、昆虫、また種類によって異なる。たとえば、蛇は、熱で物を感知し、恒温動物が発する熱を蛇は視覚で感知できるし、鳥は人間と違い、他の動物と同様に紫外線を感知する。鳥の目の仕組みは、ある特定の物に焦点を当てることによって、その場所をクリアーに見る事を可能するので、猛禽類の鷲や隼は1.5キロメートル先のネズミを見ることができる。昆虫、蠅は何千にも分かれた視覚受容体があつまった受容体で広い視野を作り出し、ハエには世界がスローモーションに見えているという。蛙は動いているものし見えないので、目の前に餌があっても動かないと見えないのだそうだ。では私は?「そう」。自分の都合で「いい人いい雨いい天気」。みんな自分中心の物の...みんな私中心

  • 謹賀新年

    例年のことですが、6時からの勤行後、世話人の車に乗車して我孫子市手賀沼大橋からの初日の出見・午前7時、初日の出(写真)、帰りは歩いて1時間20分、毎年のことですが、今年は寒風のなかの1時間20分、くたびれました。昨夜の飲み過ぎか加齢かさだけではありませんが、毎年同じことをしていると。自分の側の変化に思いが及ぶということがあるようです。本願寺新報正月号、4編法話を掲載しました。順次ご紹介します。帰ってゆくべき世界は今遇う光によってしらされる父は、島根県に生まれた。当時島根大学の教授であった川上清吉(1896~1959)先生から教えを受けている。東京へ出てきてからも、励ましの手紙を何通ももらっている。最後のハガキは、お連れ合いの川上ミツさんからの死亡通知だ。「川上清吉儀、去る6月1日午後4時、無事浄土往生いた...謹賀新年

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