私の夫はアメリカ人で、重度のアルコール依存症。回復どころか、ゆっくりと破滅へ向かっています。
世間ではまだまだアルコール依存症は「アル中」という言葉で知られていると思う 「アル中」・・と聞くと、どんなイメージがあるだろうか? 手を震わせながら一日中飲んでいる。好きで飲んでいる。飲み方をコントロールしようとしない。だらしない人間。最低の人間。 悪いイメージしかありません。アル中というだけで世間の見る目が違うのです。アル中、アルコール依存症は病気です。薬物依存症と同じ、脳の病気なのです。 その病気になるまで、好きで飲んだのだから自業自得。そう言われてしまえばそうかも知れません。でも、そのみんなが普通にしている合法的な飲酒が長期に渡ると、このような病気になり得るということを知って欲しい。 他…
解雇された時、夫は正直ホッとしていた。もうあのストレスから解放され、アルコールを飲む必要もなくなるからだ。 私は彼に、「今まで一生懸命に働いてくれてどうもありがとう。」と戸惑いながらも感謝をした。嬉しい感謝ではない、悲しみを伴った感謝である。まさかこんな形であっけなく解雇されてしまうなんて、平静ではいられなかった。 夫が仕事を辞めたら、もう飲むのは辞められると誰もが思っていた。ストレスがなくなるから、もう飲む必要がなくなるからだ。 当初新しい仕事を見つけることに意欲的だった夫は、この週末ゆっくりして、月曜日にレジュメ(履歴書)を作り、仕事探しをすると言っていた。幸い、会社はその翌月まで夫の籍を…
夫は有能なITコンサルタントだった。娘が生まれる直前から11年間、家族のために頑張って働いてくれた。難しい性格ではあるのだが、職場での彼への評価は高かった。体面を非常に気にする彼は人と争うことなく、黙々と仕事に打ち込み、みんなからの厚い信頼を得ていた。 夫の飲み方がおかしくなってきたのは、彼の仕事への真面目さゆえに感じてきたストレスからだった。それでも朝は普通に会社に行き、帰宅してから家でアルコールを飲むという、ごく普通の一般的な社会人だった。アルコールを飲まない私は、夫の飲む量が異常なのかそうでないのか、知る由もなかった。アルコールを飲む人っていうのは、そういうものなのだと思っていた。 この…
夫は意志が弱いわけではない。自分がアルコール依存症であることをちゃんと自覚し、本気で辞めたいと思っている。それなのに飲んでしまうのは、これが病気だからである。 アルコールの恐ろしさは、一般にはあまり知られていないと思うが、実は、ヘロイン等の薬物以上に中毒性が高い、最も危険な合法ハードドラッグだと言われている。また、離脱症状も他の薬物中毒以上に、死に至ってしまうほど危険なのである。 夫は常々、「アルコールを違法にしなければならない」と言っている。ここまで一般に浸透しているアルコールを今更違法にしてしまうことには無理があるだろうが、そのくらい、他の違法薬物と同じくらい身体を蝕むものなのである。 連…
私達夫婦は、性格が真逆である。Opposites attract(正反対同志は惹かれ合う)という言葉があるが、こんなに違う性格の者同士が長い間一緒にいて、大きな喧嘩をしないわけがない。 元々温厚で人との争いを好まない私ではあるが、長年の夫婦生活の中で、私は夫に対してだけは言いたいことを言い、時には般若のような恐ろしい形相で夫に対して怒鳴りつけるようになった。それだけ夫とは気を遣わない関係だといえば聞こえはいいのだが、私は本来こんな人間ではなかった。私の性格は、夫によって大きく変わってしまった。 私はアルコールを全く飲まない。煙草も一切吸ったことがない。日本在住だった20代の頃は、飲み会の雰囲気…
夫の兄は精神科医だ。でもだからと言って夫の病の助けになったことなど一度もない。むしろ、失望しかない。違う州に住む義兄は年に数回家に来るのだが、でもだからといって積極的にアルコール問題について夫に問いただすわけでもない。アメリカ人が大好きな政治の話やたわいもない話をただ普通にして、何事もなかったかのように去っていくだけ。「アルコール依存症は、弟個人の問題だから自分には関係ないってこと!?」と、私が非常に腹立たしくなる瞬間だ。 一度、会社から切羽詰まって義兄に電話をしたことがある。会社に何度も泥酔した夫からの異常な電話やテキストがあり、連絡が取れなかった義父母の代わりに、義兄に夫を遠ざけて欲しかっ…
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