「劇場版 からかい上手の高木さん」赤城博昭 評価:2点|日常系ラブコメの新機軸を打ち出した原作の雰囲気をそのままに表現した小さな感動作【アニメ映画】
2013年から小学館の月刊誌(ゲッサンmini→ゲッサン)に連載されているラブコメ漫画「からかい上手の高木さん」をアニメ映画化した作品。テレビシリーズもしくは原作漫画を鑑賞していることが前提の劇場版となっております。原作は所謂「日常系」のラ
「ファイト・クラブ」デヴィッド・フィンチャー 評価:3点|現代資本主義社会がもたらした精神的鬱屈に対して、奇妙で斬新な処方箋を提示する作品【アメリカ映画】
1999年に公開されたアメリカ映画であり、今日でも評価が高いハリウッド映画の古典作品の一つです。「ベンジャミン・バトン」や「ソーシャル・ネットワーク」、「ゴーン・ガール」といった作品を後に製作することになるデヴィッド・フィンチャー氏が監督を
「ジョーカー」トッド・フィリップス 評価:2点|格差社会における現代的な貧困が生んだ「無敵の人」による凶行を描いた点に注目が集まったバッドマンシリーズのスピンオフ【アメリカ映画】
アメリカンコミックの名作である「バッドマン」は映画シリーズとしても人気ですが、その「バッドマン」シリーズにおける悪役の一人、ジョーカーの過去を描いた所謂スピンオフが本作の位置づけとなります。とはいえ、本作が世界的に大ヒットした理由は「バッド
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」アーロン・ホーバス 評価:3点|世界的な大人気ゲームシリーズがそのまま映画になって登場。手堅い面白さに一献の工夫が加えられた良作【アニメ映画】
1985年に発売されて以来、世界で圧倒的人気を獲得してきた「スーパーマリオ」というテレビゲームシリーズ。そのゲームの世界をテーマとした初のアニメーション映画が本作となります。「スーパーマリオ」というゲームシリーズ自体がアクションに重点を置い
「THE FIRST SLAM DUNK」井上雄彦 評価:4点|令和に舞い降りたスポーツアニメーションの傑作、最新の3DCGで蘇った伝説的バスケットボール漫画【アニメ映画】
1990年代に「週刊少年ジャンプ」にて連載され、空前のバスケットボールブームを引き起こした大人気漫画「SLAM DUNK」。連載終了(1996年)から26年の時を経て映画化されることとなり、2022年の12月から上映されております。現在のと
「風子のいる店」岩明均 評価:2点|吃音の少女が働く喫茶店には珍客が多く訪れる【青春漫画】
「寄生獣」や「ヒストリエ」で有名な漫画家、岩明均さんが著した青春漫画です。岩明均さんの作品としては歴史漫画だった「雪の峠・剣の舞」に続いてのレビューとなりますが、やはり歴史漫画に比べると青春漫画はやや苦手としているのかなという印象を受けまし
「ショーシャンクの空に」フランク・ダラボン 評価:4点|無実の罪で投獄された銀行員が刑務所で起こす奇跡の軌跡、王道ハリウッド映画の名作【アメリカ映画】
1994年公開ながら今日においても非常に高い評価を受けている、ハリウッド映画を代表する作品の一つです。刑務所を舞台としている映画ということで、公開当初はそれほどヒットしなかったとのことですが、批評家による評価は公開当初から高く、アカデミー賞
「雪の峠・剣の舞」岩明均 評価:3点|儚く厳しい戦国時代を生きる人間たちのドラマを描いた佳作中編集【歴史漫画】
「寄生獣」や「ヒストリエ」で有名な漫画家、岩明均さんが著した歴史漫画です。単行本には表題の中編二編が収録されており、前者は戦国末期に有力大名だった佐竹家で起こった「川井事件」というお家騒動、後者は疋田陰流という剣術流派の祖となった疋田文五郎
「ポケットモンスター ヴァイオレット」評価:2点|オープンワールドを採用した世界的大人気シリーズの最新作【テレビゲーム】
1996年に「ポケットモンスター 赤・緑」が発売されて以来、世界的な人気を拡大し続けているゲームシリーズの2022年最新作です。派生作品が大量に発売されているシリーズではありますが、完全新作としては第9作となっており、シリーズで初めてオープ
「海がきこえる」望月智充 評価:2点|スタジオジブリの若手スタッフたちによって製作された爽やかな青春映画【アニメ映画】
1993年に公開されたスタジオジブリのアニメ映画。監督が宮崎父子でもなければ高畑功でもないというジブリ映画の例外的な作品となっております。というのも、本作が若手スタッフに全てを任せて製作させてみるというジブリ内での企画により出来上がったとい
「昭和史 1926-1945」半藤一利 評価:4点|バランスの取れた筆致で激動の時代を描いた読みやすい通史の前編【日本史】
文藝春秋社でジャーナリストとして長く勤めた半藤一利さんによる、名前もそのまま、昭和時代の歴史について通史的に著した書籍です。半藤さんは1930年の生まれで、2021年に亡くなられています。本作は2004年に出版されており、太平洋戦争を中心に
「H2(エイチツー)」あだち充 評価:4点|2人ずつのヒーローとヒロインが織り成す野球と恋愛の青春物語【野球漫画】
1990年代に「週刊少年サンデー」で連載されていた野球漫画です。あだち充さんの作品であればアニメが人気を博した「タッチ」が有名ですが、ファンの間では本作の方が評価が高いのではないでしょうか。あだち充さんの最高傑作として挙げられることも少なく
「桐島、部活やめるってよ」吉田大八 評価:3点|スクールカーストという虚像、努力と情熱という実像【青春映画】
2012年8月に公開された映画で、朝井リョウさんのデビュー作となった同名小説が原作です。学園ものだけあって生徒役に若手俳優が起用されているのですが、主演の神木隆之介はもちろん、橋本愛や東出昌大、山本美月、松岡茉優といった後の大物俳優たちが共
【政治学】おすすめ政治学本(その他)ランキングベスト4【オールタイムベスト】
本ブログで紹介した政治学系の書籍から、政治過程論以外に纏わる書籍ベスト4を選んで掲載しています。政治過程論系のおすすめ本はこちらをご参照ください。第4位 「市民政府論」ジョン・ロック日本国憲法が基本的人権の擁護を柱としていること、政府が存在
【自己啓発・資産運用】おすすめ自己啓発・資産運用本ランキングベスト3【オールタイムベスト】
本ブログで紹介した自己啓発・資産運用系の書籍からベスト3を選んで掲載しています。時流ばかりを意識した中身のないビジネス書的な作品は避け、なるべく人生の核となるような作品を選んでいくつもりです。第3位 「死ぬ瞬間の5つの後悔」ブロニー・ウェア
【経済学】おすすめ経済学本ランキングベスト4【オールタイムベスト】
本ブログで紹介した経済学系の書籍からベスト4を選んで掲載しています。第4位 「資本主義が嫌いな人のための経済学」ジョセフ・ヒースカナダの哲学者、ジョセフ・ヒースによる経済学の本。刺激的なタイトルですが、内容の本質を表しているのは帯のコメント
「リバーズ・エッジ」岡崎京子 評価:3点|独特の退廃的な世界観が魅力的な90年代高校生群像劇【青春漫画】
1980年代から90年代にかけて活躍した岡崎京子さんの作品。漫画雑誌での連載期間は1993年から1994年までとなっており、連載終了後に単巻で単行本が発売されております。1990年代という時代を背景として、ややダウナーでオフビートな高校生た
「流浪の月」李相日 評価:1点|誘拐犯と少女が育んだ不思議な愛のかたち。十五年後の再会は二人を不思議な運命へと導いていく【恋愛映画】
2022年5月13日に公開された邦画で、主演は広瀬すずと松坂桃李。脇役も横浜流星や多部未華子といった著名な俳優で固められており、力の入っている作品だといえるでしょう。原作は凪良ゆうさんの同名小説であり、第17回本屋大賞受賞作にして累計発行部
「すずめの戸締り」新海誠 評価:2点|冒険・社会性・家族愛。全要素が中途半端になってしまった新海監督の最新作【アニメ映画】
「君の名は。」の衝撃的な大ヒットで邦画界にセンセーションを起こすと、続く「天気の子」も成功させて国民的アニメ映画監督の地位を固めつつある新海誠さん。そんな新海監督の最新作であり、2022年11月11日から公開されているのが本作となります。本
「ミミズクと夜の王」紅玉いづき 評価:2点|彗星のごとく現れた童話風物語、電撃小説大賞受賞の異色作【ライトノベル】
2006年に第13回電撃小説大賞を受賞し、2007年に発売されたライトノベルです。今日でも人気は非常に根強く、2020年から2022年にかけて漫画版が白泉社の漫画雑誌「LaLa」で連載されたほか、2022年3月には完全版が発売されるなど、ラ
「存在消滅 死の恐怖をめぐる哲学エッセイ」高村友也 評価:2点|自己が永遠に消滅するという、その現象への向き合い方、向き合えなさ【生き方】
東大の哲学科出身という出自を持ちながら(持つからこそ?)、田舎の雑木林を購入し、自作の小屋を建てて自給自足生活を送っている(送っていた?)高村友也さんという方が「死」について考えたことを著したエッセイ本です。高村さん自身は何年も前から自作小
「人生後半戦のポートフォリオ」水木楊 評価:2点|時間・モノ・カネのトレードオフを意識して時間長者の人生を歩むべき【生き方】
元日経新聞記者で取締役まで務めた後に退社し、以後、作家として活躍した水木楊さんの記した新書。タイトルは「人生後半戦のポートフォリオ」とありますが、主に30代以降の読者を想定しながら、仕事に忙殺されなおかつ浪費をしてしまいがちな人生を上手く律
「ポケモンをつくった男 田尻智」菊田洋之・田中顕 評価:3点|天才ゲームクリエイターの半生に迫る【学習漫画】
1996年に発売されると、世界中で大ヒットとなり、いまなお世界的大人気シリーズとしてゲーム業界に君臨しているビッグタイトル「ポケットモンスター」。四半世紀経ったいまでも最新作「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」の発売が控えてお
「イニシエーション・ラブ」乾くるみ 評価:2点|1980年代の世相を背景に大胆なトリックで衝撃のラストを演出した人気作【恋愛ミステリ小説】
2004年に発売された小説で、2005年版の「本格ミステリ・ベスト10」の第6位、「このミステリーがすごい!」の12位にランクインするなど、ミステリ小説としての評価が高い作品です。売上としてはミリオンセラーを記録し、2015年には映画化され
「億男」川村元気 評価:1点|宝くじで三億円を当てた男が旅の末に気づく「お金」と「幸福」の関係性【マネーエンタメ小説】
数々の大ヒット映画をプロデュースしたことで知られる川村元気さんの小説第2作が本作となります。古くは「電車男」や「告白」といった実写映画でヒットを飛ばし、近年では「君の名は。」や「ドラえもん のび太の宝島」といったアニメ映画に携わったことで名
「グッバイ・コロンバス」フィリップ・ロス 評価:2点|1950年代のユダヤ系アメリカ人コミュニティにおける若者の恋愛と家庭や世代による価値観の相克について【海外純文学】
1959年に出版されたアメリカの恋愛純文学小説で、20代のユダヤ系アメリカ人同士の恋愛を主題としつつ、アメリカにおけるユダヤ人コミュニティ内での価値観分裂に焦点を当てた作品です。若者同士の恋愛については現代日本人から見てもまだ通じる話にはな
「涼宮ハルヒの動揺」谷川流 評価:2点|伝説的なライブ回の原作から長編に繋がる布石編までを収録したサブエピソード集【ライトノベル】
中短編集だった第5巻「涼宮ハルヒの暴走」に続く第6巻ですが、本作も中短編集となっております。内容としても前作と同様、夏・秋・冬を中心とした作品が収録されており、長編でいえば「涼宮ハルヒの溜息」や「涼宮ハルヒの消失」の前後に起こった話となって
「涼宮ハルヒの暴走」谷川流 評価:2点|無限ループする夏休みに絶体絶命のゲーム対決、そして吹雪の洋館からの脱出劇、SOS団の日常を描いた中編集【ライトノベル】
シリーズ最高傑作と名高い第4巻「涼宮ハルヒの消失」に続く第5巻が本作です。主人公及びヒロインが所属するSOS団の日常(といっても突飛な事件やイベントに巻き込まれる物語ばかりですが)を描いた中編が3編収録されており、それぞれ、夏、秋、そして冬
「涼宮ハルヒの消失」谷川流 評価:3点|素敵な非日常をもたらす存在、それを肯定することの尊さを描くシリーズ屈指の人気作【ライトノベル】
著名なライトノベルシリーズである「涼宮ハルヒ」シリーズですが、既刊12巻の中でも本作は非常に評価が高く、ファンの中でも本作をシリーズの最高傑作に挙げる人が多い印象です。個人的には第1巻「涼宮ハルヒの憂鬱」を第1位に推したいのですが(おそらく
「ファイナルファンタジーX 序盤」評価:4点| シナリオ御重視の作風で独自の物語性に期待できる定番シリーズの評判作【RPG】
国内外で根強い継続的人気を誇り、ドラゴンクエストシリーズと並んで日本産RPGの二大巨頭と評されることの多いファイナルファンタジーシリーズ。そのファイナルファンタジーシリーズのナンバリングタイトル第10作が本作「ファイナルファンタジーX」です
「クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲」原恵一 評価:2点|大人たちが選ぶのは無邪気な享楽か責任ある幸福か、子供向け映画の異色作【アニメ映画】
1992年に始まり、現在まで続く大人気アニメシリーズ「クレヨンしんちゃん」の劇場映画シリーズ第9作目にあたる作品です。放映当初はその下品な内容から猛烈な批判を浴びるも、絶大な子供人気を誇ったことからゴールデンタイムのアニメとして定着。その後
「マイ・インターン」ナンシー・マイヤーズ 評価:2点|若き女社長が直面する人生の課題と彼女が出会うシニアインターンの紳士【アメリカ映画】
2015年に公開されたハリウッド映画で、監督は「ハート・オブ・ウーマン/What women want」や「恋愛適齢期/Something's Gotta Give」で知られるナンシー・マイヤーズ氏。若い女性が創業者社長を務める新
「第六大陸」小川一水 評価:1点|少女の夢を叶えるため、男たちは月面に結婚式場を建設する【SF小説】
本格SF小説の書き手として知られる小川一水さんの作品で、代表作の一つとして位置づけられることが多い作品です。優秀なSF小説に与えられる賞である星雲賞の第35回日本長編部門受賞作にして漫画化もされている人気作ということで読んでみたのですが、か
「かがみの孤城」辻村深月 評価:2点|不登校の少年少女が不思議な空間で深める友情と立ちはだかる「学校」そして「家庭」という苦難【青春小説】
「冷たい校舎の時は止まる」でメフィスト賞に選ばれてデビュー、その後も破竹の勢いで大ヒット作を連発し、いまや大人気作家としての地位を盤石とした辻村深月さん。特に十代から二十代の若者を主人公とした作品が多く、ミステリという枠組みで宣伝される著作
「FIRE 最強の早期リタイア術」クリスティー・シェン&ブライス・リャン 評価:4点|現代人が囚われている愚かさの監獄について老教授が語る【資産運用】
経済紙やビジネス書の界隈においてFIREという言葉が耳目を集めるようになって久しいですが、そんなFIREの考え方や具体的実践方法を示した書籍として、特にFIREの起源国であり本場でもあるアメリカ発の書籍として紹介されることの多い著作が本書と
「やさしくない国ニッポンの政治経済学」田中世紀 評価:2点|人助けもしなければ社会参加もせず、それでいて貧乏な日本とその処方箋【社会学】
日本人の良いところは他人に優しくするところであり、お人好し過ぎる点が国際外交やビジネスの場面で仇になってしまうほど日本人は優しいのだ。こうしたステレオタイプ的な日本人像は、特に日本人のあいだで長く語られてきた典型的日本人像であります。(自分
「ヒカルの碁」ほったゆみ・小畑健 評価:4点|最強棋士を巡るサスペンスと囲碁を通じて成長する少年の青春物語【囲碁漫画】
「週刊少年ジャンプ」に1999年から2003年まで連載され、世界的に大ヒットした空前絶後の「囲碁漫画」です。全世界で数千万部を売り上げたほか、本作をきっかけに囲碁を始めた人物がプロ棋士(関達也氏)になるなど囲碁界に与えた影響も大きかった作品
「タイム・リープ あしたはきのう」高畑京一郎 評価:1点|SFギミックの完成度だけが高い、小説というより単なるパズルのような作品【ライトノベル】
「クリス・クロス 混沌の魔王」で第1回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞した高畑京一郎さんの第2作。「電撃ゲーム小説大賞」は「電撃小説大賞」の前身であり、第11回から「電撃小説大賞」へと名称変更して現在に至ります。電撃小説大賞といえば、古くは「ブ
「涼宮ハルヒの退屈」谷川流 評価:2点|シリーズファンには嬉しい、キャラクターたちの日常を描いた中短編集【ライトノベル】
ゼロ年代を代表するライトノベルシリーズ、「涼宮ハルヒシリーズ」の第3巻です。第1巻が主人公の高校入学直後を描いた話だったのに対して、第2巻は半年飛んで文化祭の話、そしてこの第3巻になってようやく、時間は第1巻の直後に戻ってきます。構成として
「涼宮ハルヒの溜息」谷川流 評価:1点|第1巻が持っていた斬新な魅力に急ブレーキをかけてしまった、伝説的人気シリーズの第2巻【ライトノベル】
シリーズ累計発行部数2000万部超を誇る、ライトノベル界の金字塔的シリーズ第2巻です。第1巻についてはその面白さを絶賛したのですが、続巻である本作は一転して低評価としております。第1巻の感想はこちらからどうぞ。本作を低評価とした理由は、第1
「涼宮ハルヒの憂鬱」谷川流 評価:4点|独特な語り口と突飛な設定から生まれるエンタメの中に文学的テーマ性を潜ませたゼロ年代オタク界隈の金字塔作品【ライトノベル】
2000年代に少しでも「オタク界隈」に触れていた人で、本作のタイトルを知らない人はいないでしょう。大ヒットしたアニメの効果もあり、シリーズ累計発行部数は2000万部超。これを既刊12巻で割ると1巻あたり約167万部ですから、その凄まじさが分
「タコピーの原罪」 タイザン5 評価:2点|凄惨な環境で過ごす少女と、救済を図る無能な異星人、皮肉な展開と仄かな希望【短編漫画】
集英社が運営しているweb漫画サイト「ジャンプ+」に連載されていた作品。全16話の短期連載ながらインターネット上で好評を博して多数のPVを獲得、上下巻にて単行本化された漫画です。いじめられている少女の前に、宇宙から来た「タコピー」というマス
「ルックバック」 藤本タツキ 評価:4点|二人の創作者が歩んだ青春の記録、創作が持つ異形の力を添えて【短編漫画】
「チェーンソーマン」の大ヒットによって一躍名を馳せた漫画家、藤本タツキさんによる約140ページの短編漫画です。集英社が運営するweb漫画サイト「少年ジャンプ+」に掲載されるとたちまちSNSで大反響を巻き起こし、「このマンガがすごい!2022
「フォレスト・ガンプ」ロバート・ゼメキス 評価:3点|激動の戦後アメリカを駆け抜けた、実直で不器用な男の人生【アメリカ映画】
1994年のアメリカ映画で、大ヒットを記録してアカデミー賞の作品賞を受賞、いまなお古典として人気を誇るハリウッド映画の王道的名作とされる作品です。知能指数が低く、足も不自由に生まれた少年がその実直な性格を梃子に激動の人生を歩んでいく、という
「ガダカ」アンドリュー・ニコル 評価:2点|「遺伝子操作なし」で生まれてきた男が抱いた宇宙飛行士になるという夢物語【アメリカ映画】
1997年に公開されたSF映画。遺伝子操作によって優秀な子供を意図的に授かることができるようになった時代に、遺伝子操作なしの「不適正者」として生まれてきたヴィンセント・フリーマン。彼が本来は「適正者」しか就くことできない職業である宇宙飛行士
「バカの壁」養老孟子 評価:2点|現代人が囚われている愚かさの監獄について老教授が語る【社会学】
400万部以上を売り上げ、日本のベストセラーランキング5位に君臨する伝説的新書である本作。東京大学名誉教授である養老孟司さんの著作で、2006年には「超バカの壁」、2021年には「ヒトの壁」が発売されるなどシリーズ化されており、人気は現在で
「エッセンシャル思考」グレッグ・マキューン 評価:2点|絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなはちノーである【生き方】
シリコンバレーのコンサルティング会社CEO、といういかにもな肩書の人物によって著された自己啓発本のベストセラー。本書の主張は「エッセンシャル思考」というタイトルに凝縮されており、すなはち、本質的に重要なごく少数の事柄に集中して取り組むことで
「点と線」松本清張 評価:2点|完璧だと思われていたアリバイの弱点はダイアグラムに隠されていた【社会派推理小説】
社会派推理小説というジャンルを打ち立ててベストセラーを連発し、戦後を代表する小説家となった松本清張。「眼の壁」「ゼロの焦点」「砂の器」と代表作には事欠きませんが、その中でも、松本清張初の長編推理小説であり松本清張ブームの火付け役となったのが
「電影少女」桂正和 評価:3点|週刊少年ジャンプのラブコメ枠を飾った「本格恋愛漫画」の感動作【学園ラブコメ】
1989年から1992年まで「週刊少年ジャンプ」に連載されていた作品。ジャンプにおける「ラブコメ枠」作品の中でも真剣な恋愛を描いた作品として異彩を放っており、80年代を代表する「きまぐれオレンジ☆ロード」と2000年代を代表する「いちご10
「いちご100%」河下水希 評価:2点|2000年代前半のジャンプを支えたお色気恋愛漫画【学園ラブコメ】
2002年から2005年まで週刊少年ジャンプに掲載されていた、所謂「ラブコメ」枠の漫画。1984年連載開始の「きまぐれオレンジ☆ロード」から始まったジャンプラブコメの歴史ですが、比較的シリアスな恋愛を描いた「電影少女」や「I"s」
「GUNSLINGER GIRL 第1巻」相田裕 評価:4点|もしも誰かを好きで好きでしょうがなくなって、それでも永遠に満たされないとわかってしまったら【社会派サスペンス漫画】
本ブログで一度紹介した作品ですが、あまりにも感動が深いので単巻ごとのレビューを書いていきたいと思います。全体のレビューはこちらテロリズムの脅威に揺れるイタリアで、政府側の対テロ組織に所属する訳あり元軍人・元警察官、そして、彼らとペアを組むこ
「GUNSLINGER GIRL」相田裕 評価:4点|テロリストとの闘いに身を投じるのは「義体」を与えられた少女たち【社会派サスペンス漫画】
2002年から2012年まで「月刊コミック電撃大王」に連載されていた作品。「電撃大王」といえば所謂オタク向けの「萌え」漫画を中心とした雑誌ですが、その中にあって異彩を放っていたのがこの作品。現代イタリアが抱える「南北問題」という政治問題を嚆
「ヨコハマ買い出し紀行」芦奈野ひとし 評価:4点|滅びゆく世界が生み出す静かな感動【近未来日常系漫画】
1994年から2006年まで「月刊アフタヌーン」に連載されていた漫画であり、敢えてジャンル分けするならば「近未来日常系」とでも呼べる作品です。誰もが知っているような有名作ではないかもしれませんが、2007年の第37回星雲賞コミック部門を受賞
人生で初めて落語鑑賞に行き、芸術家として生きる人生に憧れを感じた話
「天満天神繁盛亭」という落語の定席に、人生で初めて落語鑑賞に行きました。大阪にある唯一の落語定席(定例公演を行う施設)らしく、2006年に本施設が開園するまで60年以上ものあいだ大阪には落語の定席がなかったそうです。毎日、朝・昼・夜に分かれ
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