トゥイーディー・ブラウンのお話で、今回はキャッシュフローの観点からの研究になります。いくつかの関連研究を簡単に説明したいと思います。・マイケル・ケプラー氏 国際的な株価キャッシュフロー比率と投資リターンの関係研究内容等:世界中の企業の株価キャッシュフロー比率と投資リターンの関係を検証することを目的とした研究。1970年1月31日から1989年12月31日までの19年11ヶ月間、18種類のMorgan Stanley Capital Internat...
5月後半はまあまあ忙しくて、なかなかブログの方も更新できませんでした。・バークシャー社の株主総会毎年恒例のバークシャー社の株主総会が今月6日に行われたようです。個人的に気になったところを記事にしましたが、バフェット氏は日本株への追加投資の検討をほのめかすなど、日本市場にとってはプラスな発言があったようです。その一方、米国株には弱気(というか、彼らの全盛期の素晴らしい時期の終焉)的な発言もあり、今後...
今月の6日にバークシャーの株主総会がありました。これに関して様々なメディアが報道しています。今回の総会では、オクシデンタル・ペトロリアム社を完全買収するつもりはないという意思を示したことはなかなか重要だったのではないかと思います。また、報道された内容を読んでいると、今苦境に立たされている銀行やポートフォリオの30%を占めるアップル社、AIなどホットな話題を中心に質疑応答をこなしたようです。以下、個人的に...
2019年に刊行された入山氏の「世界標準の経営理論」は大絶賛だそうで、読んでみるとそうだろうなと感心させられるくらいの内容だと思います(800ページくらいあるけど…)。個人的に本書の好きな箇所の1つは、序章(さらに言うとコラム)です。序章では、経営理論とは何か?なぜ理論が(ビジネスパーソン)にとって重要なのかを語っています。本書では、バチャラク氏の論文を引用しながら理論の主な目的について述べており、それは...
先月のNHKの記事ですが、なぜ日本企業はアクティビストに狙われるのか?という記事がありました。NHKはオアシスの最高投資責任者であるセス・フィッシャー氏にインタビューしており、最近話題のフジテックを事例に取り上げながらアクティビストの視点を語っていました。個人的にはまあまあ面白い記事だなと思いました。記事中では、アクティビストといえば、「事業への理解が浅く経営には関心が無い」「短期的な利益を追求し、利益...
トゥイーディー・ブラウンの投資講義③ PBRとリターンの関係
今年に入り、東証はPBR1倍割れの企業について対策を取るように徐々に圧力をかけています。とりあえずは、当該企業がPBR1倍超えが達成できる具体策を挙げるように要請していますが、今後PBR1倍割れが珍しくなっていく市場に日本市場もなるのでしょうか。バリュー投資の一つとして低PBRの企業に投資することがよく言われていますが、このような企業に投資すると本当に投資家はリターンが得られるのでしょうか。今回は、レターの中で...
黄金時代の終焉 ~チャーリー・マンガー氏のFT誌へのインタビュー~
数日前の記事ですが、マンガー氏がFinancial Times誌(以降、FT誌)のインタビューに応じたようです。これについては他のメディアも記事にしています*1。他メディアは主に銀行についての発言を切り取って報じていますが、大元のFT誌を読んでみると他の事柄についての内容も少し記載されていました。【銀行について】まず、マンガー氏は銀行について語り、銀行は不良債権を抱え込んでおり、米国内の銀行が倒産した後、米商業用不動...
4月中旬の気温の寒暖差に体がついて行かない場面もありましたが、ようやく夏が近づいてきたなという天気になってきましたね。年初来リターン 9.4%(日本株式11.8%、外国株式5.0%)でした。今月も少し売買していますので、一部ご紹介いたします。《新規買い》・ブラック・ナイト(BKI)以前の記事でマイケル・バリー氏が同社の株式を購入したと紹介しましたが、私も購入しました。今年の3月にFTCに買収の異議申し立てを起こされたの...
・バフェット日本市場に注目する 4月はこのニュースが投資家の中で大きなニュースだったのではないでしょうか。ずっと日本市場に関心を示してこなかった様子のバフェット氏がようやく?日本市場に目を向けてきました。数年前に日本の商社の株式を買ったことはあまりに有名ですが、日本企業の株式を追加で購入することも視野に入れている(というかもう買ってしまった?)ような内容の記事が散見されました*1。そういうわけで、た...
セブン&アイホールディングスの事例 ーバリューアクトの提案ー
連日ニュースになっていますが、セブン&アイ・ホールディングスにバリューアクトが厳しい要求を突きつけています。バリューアクトは数年前からコンビニチェーン事業をスピンオフしろという要求をしています。ただし、このような要求はバリューアクトだけでなく、過去、他のアクティビストからも提案・要求を受けています。【ここ数年のアクティビストからの要求例】表-1 過去の要求例(バリューアクトのレポートから筆者作成)...
リーマンショックで多額の利益を得て一躍有名になったバリー氏。「世紀の空売り」や「史上最大のボロ儲け」の中でも彼が利益を上げた様子が描かれています。数年前は、ゲームストップ関連でもバリー氏の名前を度々みました(ゲームストップの大急騰は彼が原因ではありませんけど)。ただ、近年、彼の市場に関する考えは必ずしも洗練されている感じではなく、3月のツイートでも自分の考えが間違っていたとする旨の呟いていたようで...
ここ数年、大学院に通っていたため、時間が無くてニュースなどに触れる機会が減ってしまっていました。そのため、備忘録がてら、話題がある月はどのようなことが国内外であったか記録していこうかなと思います。・ChatGPT特に今月の話題っていうわけではありませんが、最近、色々なメディアで耳にします。この前TVでこの話題に関するニュースをたまたま見てましたら、あと数年で消えていく職業がでてくるという強烈な主張まで聞こ...
桜が満開の季節になりまして、心機一転の気持ちとなりました。年初来リターン 7.6%(日本株式8.3% 外国株式6.6%)いくつか売買しておりますので、3月の売買を一部ご紹介したいと思います。《新規買い》・ソディック(6143)バリュー銘柄っぽいので購入。・オーナンバ(5816)バリュー銘柄っぽいので購入。《一部売却》・アクティビジョン・ブリザード(ATVI)今月、買収がまとまる方向へと前進しました。今回のディールでは、EUや...
「マンガーはまだ若手の弁護士だったから、一時間当たりの報酬はせいぜい二〇ドルほどだっただろう。マンガーは考えた。”ぼくにとって一番大事な顧客はだれだろう”と。そしてそれは自分自身だと確信した。そこで、毎日一時間、自分のために働くことにした。早朝にそのための時間をもうけ、建設や不動産開発の仕事をしたんだ。だれしもこれを見習い、まず自分自身が顧客になり、つぎに他人のために働くべきだ。一日一時間を自分に充...
日本でのアクティビストの活動は、2000年に村上ファンド(エムエイシー)による昭栄の敵対的TOBによって始まったとされています。これを契機に、村上ファンドのみならず、スティール・パートナーズも同時期の日本市場に大きなインパクトを残しました。スティール・パートナーズは、アデランスやブルドックソースなどに社長解任やTOBといった要求を突きつけました。この頃のアクティビストの特徴は、非常に獰猛で攻撃的、言い方を変...
3大会ぶりの優勝となりました!仕事で試合をライブで観ることはできませんでしたが、スマホで速報を見ながら試合展開を追いかけていました。本当に勝ってうれしいです。最後は大谷選手VSトラウト選手という夢のような対決まで実現したようで、本当にすごい試合だった思います。メディア等でも言われていますが、漫画のような大会でした。Trout vs Ohtani lived up to the HYPE! #WorldBaseballClassic pic.twitter.com/Z8aZAjpDRg&...
劇的な試合展開でしたね!第2回大会以来の決勝進出でしょうか。観ている人もドキドキするような、ヒリヒリしたゲームというのは久々に観た気がします。それくらい面白い試合だったのではないでしょうか。メキシコ先発のサンドバル投手は予想通りなかなか攻略できそうになく、序盤は相当重い雰囲気でしたが、イニングを重ねるごとに徐々に相手にプレッシャーをかけるように追い詰めていき、最後はサヨナラまでこぎ着けた感じでしょ...
任天堂創業家の資産運用会社であるYamauchi No.10 Family Office(以降、YFO)と東洋建設は去年からTOBをめぐって対立しています。今年に入り、結構な動きがあったので備忘録として記事にしたいと思います。【簡単な経緯】インフロニアが2022年の3月に東洋建設の株式をTOBすることを表明しました(東洋建設も賛同)。インフロニアが提示した公開買付価格は1株当たり770円でしたが、その1週間後からYFOを実質的な支配者とするWK 1 L...
WBCが開幕してから、ずっと野球漬けになっています。日本はどの試合も快勝で次のステージである2次ラウンドに行くようですが、他のプールは非常に熱い戦いとなっています。どの国も真剣に戦っているようで一野球ファンとしては何よりです。次、対戦するプールAのイタリアはオランダを下して上がってきました。イタリアは大谷選手と同僚のフレッチャー選手と、マイク・ピアッツァ監督(野茂氏と現役時代バッテリーを組んだ方)しか...
久しぶりに賢明なる投資家(新の方だけど)を読んだりしていたら、スペシャルシチュエーションに関する記述が少しあり、結構新鮮でした。【上巻】まず、上巻の方で、第7章積極的投資家の投資-積極的な方針の終盤で触れられています。本書では、「裁定取引や特別な状況」のことで、やり方を心得ている人にとっては魅力的な収益を得ることがほぼ保証される分野だと述べています。ただし、この分野はリスクが高まり、得られる利益も...
やっと開幕ですね。WBCはなかなか、サッカーのワールドカップのような位置づけにすることが難しそうですが、それでも個人的には非常に楽しみです。各国、辞退者もそこそこいますが、前回大会を見ていると出場選手の本気度が年々上がっている気がするので、今大会も結構期待しています。日本も大谷選手やダルビッシュ選手も参加してくれて、吉田選手も今年メジャー挑戦なのに参加してくれるなど本気度が高いです(鈴木選手は負傷し...
だいぶ遅いですが、去年末のPFを作りました(関心がありましたらクリックしてください。だいぶ適当に作っているので見づらいと思いますが…)。実に2年ぶりくらい?でしょうかね。なかなか時間がなく、また面倒だったのもあって、2年という空白期間がありましたが、久しぶりに作りました。2月末のPF状況と2022年末のPF状況は結構違うと思います(たぶん、現時点のほうがCashが少なくてさらに分散化されていると思います)。ここ数年...
もう3月⁉と正直驚いています。大学院関係は一区切りついて落ち着いていますが、仕事の方が休日出勤もあり、まあまあ忙しいです。早く落ち着いて欲しいものです。年初来リターン 8.8%(日本株式8.4%、外国株式9.5%)年初からバリュー株(主に低PBR銘柄)の機運が高まっています。そのため、個人的にもそのような銘柄を中心に複数購入しました。一部ご紹介したいと思います。《新規買い》・オーウエル(7670)数年ぶりに購入(この銘...
最近、「新しい資本主義のアカウンティング」という本を読んでいます。ダイジェストと2,3章くらいまでしか読んでいませんが、まあまあ面白いかなと思います。これ系統の本というと、原丈人氏の「新しい資本主義」や「「公益」資本主義」の方が有名なのでしょうか(当方、これらの本は読んだことがないので書評できません)。岸田総理が掲げる『新しい資本主義』って何なんだろうか?とずっと疑問に思ってきました。内閣官房ホーム...
ちょっと前のことですが、今年の1月に行われた市場再編の改善点などを議論するフォローアップ会議が少し話題となっていました。なので、会議資料を読んでみました。読んだ感想としまして、東証はまあまあ本気かなという印象を受けました。大雑把に内容を言うと、全上場会社の約半数がPBR1倍割れの状況を何とかしようと、一歩踏み込んだ改善策を提言しています。ポイントとして4つ挙げており、以下の通りです。①経営者の資本コス...
トゥイーディー・ブラウンの投資講義② ベンジャミン・グレアム流の投資について
It always seemed, and still seems, ridiculously simple to say that if one can acquire a diversified group of common stocks at a price less than the applicable net current assets alone — after deducting all prior claims, and counting as zero the fixed and other assets — the results should be quite satisfactory. -Benjamin Graham The Intelligent Investor今回はバリュー投資の祖であるベンジャミン・グ...
最近はご無沙汰していましたが、イベントドリブン系の情報収集を行い、簡潔にまとめてみました。【スピンオフ】・マディソン・スクエア・ガーデン・エンターテインメント(MSGE)ライブイベントなどエンターテインメントを手掛ける会社。スポーツアリーナと劇場を事業分割することを検討しているそうです。ライブ・エンターテインメント事業の3分の2を株主に分配するような取引を検討するそうです。・ゼネラル・エレクトリック(GE...
1月下旬にメンテナンスに出したザ・シチズンですが、思ったよりも早く、1か月弱で戻ってきました。メンテナンスに出す前は電池切れを起こしていましたので、電池交換を、またケースやバンドも洗浄して頂き非常に綺麗になったように感じます(細かい傷はどうしても落ちませんが…)。今回は大きな故障もなかったようでホッとしています(ちょっと精度が落ちているっぽいですが)。さらに5年以上使ってもう一度メンテナンスに出せるよ...
昨今、日本市場でもアクティビストの活躍が見られるようになりました。最近では、オアシスVSフジテックなどアクティビストの活躍が結構割と目につきますね。引用はしませんが、複数の定量的なデータでもアクティビストの活動の増加が見て取れます。実はこの話題関係で修論を書きましたので、振り返りの意味も込めてアクティビストについていくつか記事にしたいと思います。アクティビストの個人的な意見としては、簡潔に言うと、社...
著名投資家は沢山いますし、全員を上げることは不可能ですが、個人的に興味を抱いた投資家の言及について触れたいと思います。マリオ・ガベリー氏:FRBはインフレ抑制に取り組む姿勢を見せ続けるため、高い政策金利を維持する見方をしており、「シートベルトを締め続けるべき」という表現を使っています。また、政治的リスクについても言及しており、1989年のベルリンの壁崩壊以降の友好的な時代から、ロシアや北朝鮮といった政治...
トゥイーディー・ブラウンの投資講義① トゥーディー・ブラウン社の投資流儀
トゥイーディー・ブラウンはバフェットのお気に入りの証券会社だった。ブラウンを筆頭に、口の堅い人間がそろっていたからだ。秘密厳守にこだわるバフェットにとって、それはことに重要だった。(中略)かつてベン・グレアムの仕事場でもあった、ウォール街五二番地のアールデコ様式の建物に小さなオフィスを構えているトゥイーディー・ブラウン社へ行くと、バフェットは一昔前の理髪店に足を踏み入れたような気がした。床に市松模...
今年は大学院を無事修了している(はず)ですので、ようやく自分の時間が持てる1年であると考えています。去年は修士論文の作成、前の2年は講義等で色々と経験して反省点などが浮き彫りになったので、そこを重点的に押さえたいと思います。1.論文を読む(買収関連やESG関連等)何かを突き進む際、論文や関連の文献などを読むことは基本だと考えています。去年はアクティビスト関連の論文を読み漁ったので、次のテーマに移りたいと...
とりあえず修論がひと段落ついて、現在は達成感と解放感に浸っています。修論作成に1年費やし、プライベートの時間もまともにありませんでしたが、多くの方々の助けにより、満足感のある出来になりました。感謝申し上げます。まだ、学内の審査が通ったわけではないので、実際に修了できるかはまだわかりません(おそらく大丈夫だと思います)。修論の内容も課題が色々とあり、他にも考えたいことは沢山ありますが、今は解放感に浸...
もう1月が過ぎてしまったのかと思い驚愕しております。月日が経つのは早いですね。年初来リターン5.1%(日本株式3.7%、外国株式7.3%)特に感想はないですが、1月は売買を多少しておりますので、一部ご紹介したいと思います。《新規購入》・ファンデリー(3137)以前の記事でも少し書きましたが、同社を少し買いました。追加購入するかは、今後検討していきたいと思います。・焼津水産化学工業(2812)ナナホシマネジメントとかいう...
今回は詐欺や粉飾など不正を働いている企業と、流行(バブル状態)株についてのチェックポイントを示唆している内容です。本レポートの終盤、キノコスのリサート・アナリストのインタビューがあり、彼曰く、空売りに必要な一番の投資の根拠は「流行」・「詐欺」・「不正」が行わている場合であり、よく言われる株価が高すぎるというケースでは空売りする根拠としては薄弱だと言っています。下記のチェックポイントは、空売りだけで...
いきなり?の発表でしたので非常に驚いたのですが、豊田章男氏が代表取締役社長を辞任し代表取締役会長に就任したようです。新たに社長に就任したのは佐藤恒治氏だそうです。この新人事が多くのメディアの話題をさらっていますが、例えば、IT media Newsの「トヨタ社長交代、なぜ豊田章男氏はトップの座を降りたのか 語った「クルマ屋の限界」とは」といった記事が良くまとまっているのではないでしょうか。トヨタイムズに載って...
ファンデリーは、生活習慣病患者並びにその予備軍向けに健康食を宅配するビジネス(MFD事業(Medical Food Delivery))を行っています。クエ氏のブログにはファンデリーの詳細が載っていますので是非読んでみてください(ただし、2019年当時の記事)2020年から宅配を一般向けに行う事業(CID事業)を始めています。しかし、CID事業は赤字続きなようです。もともと、埼玉の新工場設立の投資額は、売上以上の規模の投資で非常にリ...
5年ほど愛用しているザ・シチズンをメンテナンスすることにしました。シチズンのメーカー保証は凄く長く、ザ・シチのオーナーは10年間の保証を受けられます。確か、10年間のうち2回無料でメンテナンスを受けられる制度がありまして、今回が1回目となります。私の愛用しているザ・シチはクオーツですので、おそらく何もなければ1か月程度くらいで戻ってくるはずです。去年の夏ごろにはもう電池がなくて交換しなくてはいけない状況で...
「ドル紙幣を四〇セントで買うという発想を受け入れる人もいれば、受け入れない人もいる。予防接種みたいなものだ。おかしいと思うがね。すぐに吞み込めないような相手には、何年かけて説明し、記録を見せ、あらゆることをすべてやってみても無駄だ。一〇年かけてそういうふうにやったら考えを改めたという人間には、一度もお目にかかったことがない。いつだって、瞬時に理解するか、どうしても理解できないかのどちらかなんだ。」...
以前の続きですが、今回はチェイノス氏が空売りの難しさについて語っているところです。周知のとおり、空売りの難しいところは、得られる利益は上限がありますが(株価は0以下にはならない)、損失は理論上無限です。また、ロングの場合、株式をどれだけ保有していても基本的には保有コストがかかりませんが、空売りは違います。なので、両者とも忍耐力が必要ですが、求められる忍耐力が全然違うと本レポートでも指摘されています...
去年設けた目標の進捗がどの程度かを簡単に振り返っていきたいと思います。1.論文を読む(アクティビスト関連、買収関連等中心)アクティビスト関連や買収関連の論文はまあまあ読めました(国内論文はですが…)。特にアクティビスト関連の論文はだいたい読めて、アカデミックのアクティビストの評価などはある程度感覚的につかめました。また、それらに付随する関連論文、例えば、エージェンシーコストに関する論文なども目を通す...
どこで手に入れたのか忘れてしまいましたが、ジム・チェイノス氏に関するレポートから一部面白いと思った内容をご紹介したいと思います。発行元は、バリュー投資の分析を専門とするintelligent investorです。レポートの冒頭にもありますが、チェイノス氏は「Fundamental Short Seller」だそうです。簡単に言うと、将来業績が悪くなる企業を空売りすることによって収益を得る投資手法であり、バリュー投資の逆バージョンということ...
明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。去年はなかなか厳しい相場でしたが、今年は一体どうなるのでしょうか。今年も面白い状況になることを願っています。2022年度の成績は以下の通りです。年初来リターン3.7%(日本株式6.0%、外国株式0.0%)でした。11・12月は売ることが多かったです。売買していますので、一部ご紹介します。《一部売却》・クックパッド損だしの意味もあって、半分近く売却しました。イ...
今年は多忙を極めており、あっという間に1年が過ぎてしまいました。今日が大晦日だということに軽く衝撃を受けています。今年は修士論文作成がメインだったので、今年の後半はもう修論のことしか考えられないような状況に陥っていました。そのため、公私ともにストレスがまあまあかかり、特に論文の方向性が完全に決まるまでは一苦労でした(今月初旬までかかってしまいましたが…)。提出は来年ですが、大まかには修論が仕上がって...
もう2カ月足らずで2022年も終わりですね。。あっという間の1年でした。年初来リターン8.1%(日本株式5.2%、外国株式12.2%)でした(日本株式は11月1日までの成績、外国株式は10月末までの成績です。仕事が忙しく、計算日がずれてしまいました)。10月は投資どころではなかったのでほとんど売買していませんが、1銘柄だけ売買したのでご紹介したいと思います。《買い増し》・中外鉱業(1491)株価自体が低いですからね…。アニメ事...
10月は忙しすぎて、投資状況の更新が遅れてしまいました。すいませんでした。もう11月も間近ですね…年初来リターン2.6%(日本株式3.3% 外国株式1.4% 9月末時点)9月、10月は修士論文関連で忙しくて投資どころではありませんでした…。少し売買したので、一部ご紹介いたします。《買い増し》・IBM株価が下落しているところを買い増ししました。直近の決算は好調な様子ですね。《新規買い》・東洋建設任天堂の創業家ファンドに目をつ...
ようやく少し涼しくなってきましたが、また来週から暑くなるようです…年初来リターン4.5%(日本株式4.2%、外国株式5.0%)忙しくて、あまり売買していませんが、一部ご紹介いたします。《全売却》・日立金属再度インして、2100円近くまで上昇しましたので、売却しました。まあまあ相性が良い?忙しくて全然投資に手が回っていません。仕事も休みがあまりないですし、修論の方も進捗があまり芳しくなく…。来週、地獄の出張なので苦し...
今年逝去されましたマイケル・プライス氏の記事などを色々探していました。2013年にロンドンで開催されたバリュー投資会議でのプライス氏の講演をまとめた資料を見つけました(ただ、出所がよく分からず、内容の信頼性は不確か)。詳細な内容とまでは行きませんでしたが、なかなか面白い内容でした。関心の引いた箇所を要約したいと思います。・ポートフォリオの構築プライス氏は投資アイディアだけではなく、ポートフォリオの構築...
Market insiderの記事で、セス・クラ−マン氏に関する記事がありました。彼はほとんどメディアに出てこないので、彼に関する最新の情報を得るのは難しいです。今記事は、ハーバードのビジネススクールでのインタビューの内容のようで、どのようにバーゲン銘柄を探し出すかについての提言です。提言は12個ありますが、個人的に興味を引いた文言を引用したいと思います(全部知りたい方は、記事を読んでください)。・自分にとって関...
仕事が無茶苦茶忙しくて、何も見れていないというのが現状です。。。年初来リターン3.2%(日本株式3.8% 外国株式2.4%)でした。※7月末時点の結果7月は売ってばっかりだった気がします。《全売却》・JMS少しだけ持っていたのですが売却しました。・三菱ロジスティック同じく、少しだけ持っていたのですが売却しました。《一部売却》・ケマーズ(CC)30ドル半ばになったので一部売却しました。現金化したからといって特段買いたいも...
金曜日、安倍元首相が銃撃されお亡くなりになりました。今週も忙しく、なかなか日中は仕事でいっぱいいっぱいになっていましたが、とんでもないニュースが金曜日に流れてきて、非常に驚きました。正直、現代の日本でこんな事件が起こるのかと思ってしまいましたが、どうやら現実のようです。もちろん、国内では昨日、今日と連日事件に関連するニュースが流れてきますが、国外でも大きく報道されているようです。例えば、CNBCなどで...
この本はまあまあ虜になりました。たぶんご存じの方も多いのではないでしょうか。ここ数年間でもなかなか面白い本の一つだなと個人的には思います。読みやすさ☆☆☆☆内容の面白さ☆☆☆実用度☆☆☆おススメ度☆☆☆☆評価は個人的偏見です【特色】なぜ組織に多様性が必要か、という重要性を実例や学術的な研究を交えながら力説していきます。CIAがなぜ9・11のテロ事件を未然に防ぐことができなかったのか?という視点から話は始まっていきます...
急に暑くなりまして、最近では40度を超える場所もちらほらあるようで、熱中症には十分気を付けていきたいところです。年初来リターン 2.6%(日本株式1.8% 外国株式3.7%)ポジションを大きく増やしたクックパッドの下落で結構やばいかなと思っていましたが意外と堅調に推移していて何よりです。6月に行った売買状況を一部紹介したいと思います。《買い増し》・インテル(INTC)株価が下がったので買い増ししました。・ワーナーブラ...
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トゥイーディー・ブラウンのお話で、今回はキャッシュフローの観点からの研究になります。いくつかの関連研究を簡単に説明したいと思います。・マイケル・ケプラー氏 国際的な株価キャッシュフロー比率と投資リターンの関係研究内容等:世界中の企業の株価キャッシュフロー比率と投資リターンの関係を検証することを目的とした研究。1970年1月31日から1989年12月31日までの19年11ヶ月間、18種類のMorgan Stanley Capital Internat...
今月開催された2024年のバークシャーハサウェイの株主総会は、バフェット氏の盟友であるマンガー氏が亡くなってから初の総会でした。直接、ライブ映像を見たわけではないのですが、複数メディアを鑑みて、今総会のバフェットの発言をポイントを抑えながらまとめたいと思います。・バフェット氏の後継者やはり、バフェット氏がバークシャーから去ってからの運営の話になったようです。バフェット氏はできる限り長くバークシャーで意...
5月も中旬に差し掛かっていますが、備忘録として先月の気になったニュースを書き連ねたいと思います。・住友化学―国内外で約4000人削減へ2月の発表よりもさらに業績が悪化して、2023年度の最終赤字が3000億円以上になる見込みになるそうです*1。同社だけでなく、今年に入ってオムロンや資生堂も希望退職者を募るなど、大企業のリストラクチャリングを見かけるようになりました。オムロンは中国経済の減速による業績悪化が原因だそ...
ストラテジックキャピタルは極東開発工業に対して今年も株主提案権を行使すると通達したようです*1。 今年の提案の詳細は後日専用HPを開設してお知らせするらしいので、今回は2023年の提案内容を見て過去を振り返ってみましょう。 目次 株主提案の概要 株主提案の背景及びポイント 提案の妥当性と極東開発工業の変化●株主提案の概要ストラテジックキャピタルが主張しているように、極東開発工業は日本の特装車市場におけるトップ...
4月の終わりに勉強会を行い、その会の中で「世界標準の経営理論」の読書会も行いました。今回の読書会では、第11章のカーネギ学派と第12章の知の探索・深化の理論①についての発表がありました。本書では、第11章からマクロ心理学ディシプリンの経営理論についての内容があります。主流の経営本では、あまり時間を割かない内容もありますので、個人的にはなかなかの刺激になっています。各章の簡潔にまとめた内容を書きたいと思いま...
急に暑くなったり、肌寒い日になったりと体がついていきません。一貫性のある気候になって欲しいと思います。年初来リターン10.2%(日本株式10.9%、米国株式9.0%)特に感想とかはありませんが、4月も少し売買しましたので一部ご紹介したいと思います。《全売却》・ナフコ(2790)利益がそこそこ出てきたので、売却しました。《新規買い》・中国株いくつか最近、中国株に少し関心を持ち、いくつか投資しました。まだまだ投資したい...
前回の記事から2カ月ほど間が空いてしまいましたが、今回は国際的な低PER、業界内の低PERのパフォーマンスについて言及しているので、紹介したいと思います。・Chisholm氏 4か国の株価収益率に関連した投資パフォーマンス研究方法等:イギリス、フランス、ドイツ、日本の企業を対象に、収益と投資結果に対する価格の関係を調べている。かなり流動的で買いやすい企業(大企業のこと?)で構成されている企業群を各年末にPERによっ...
前回の記事から間が空きました。今回はロジャー・マレー氏の講義の4週目「価格と価値の収束」の中で「カタリスト」について語っている箇所がありました。私が重要だと思ったのは、マレー氏の言葉ではなく、著者の注釈の部分なのですが、「カタリスト」の細部についてはあまり考えていなかったなと思わされる一文でしたので、ご紹介したいと思います。われわれは、価格と価値が収束するまでにどのくらいの時間がかかるのか、という...
前回のインタビューの続きです。以前から述べていますが、シュロス氏の投資スタイルの変遷や葛藤のようなものを感じ取れる場面がありました。一部ご紹介したいと思います。OID:実際、それは議論の余地がありますね。ほとんどの人は、自分が不愉快になるようなものを所有するのがいいでしょう。最悪のタイミングで売ることさえしなければね。しかし、あなたとあなたのパートナーにとって、株式が最も居心地がいいというのは幸運な...
Outstanding Investor Digestのインタビューの続きです。OID:あなたは以前、(資金の)ほぼ100%投資することを好むと、そして一般的には投資し続けることを好むとおっしゃっていました。私の記憶では、暴落前は90%近く投資していましたね。ウォルター・シュロス:その通りですね。長期的に見れば株式は一般的に債券を上回ります。証券市場で本当に成功した人は同じことを言っています。だから、彼らは常に市場に多かれ少なかれ...
焼津水産化学工業に提案を行っていたナナホシマネジメント。焼津水産の件は落ち着いたのか、ナナホシは次のターゲットにわかもと製薬を選んだようです。今回、わかもと製薬の課題点が8項目述べられていました。課題の概要、そしてナナホシの見解を以下に記載します。①株価に対する異常に低い評価賃貸等不動産の含み益を反映した修正PBRは0.5倍程度非常に低い(通常のPBRでも0.7倍弱)。★ナナホシマネジメントの見解株主価値向上に...
今月はずっと寒くておかしいと思いながら過ごしてきましたが、ようやく春の季節になってきたなと思えるようになってきました。4月から仕事が本格的に忙しくなりそうなので、戦々恐々となっています。年初来リターン13.0%(日本株式13.5%、外国株式12.0%)今月の売買状況を一部ご紹介したいと思います。《全売却》・JSR(4185)鞘が閉じ始めたので、売却しました。《一部売却》・ワキタ(8125 )資金が欲しかったので、売却しました...
少し時間が経ちましたが、前回までの結果を経て、良決算プログラムを作ったようです。そのプログラムに従って実際に投資を行ってどのような結果になったかをまとめていました。実際に、私も参加させてもらっていますので、クエ氏の結果+私の結果のご報告も兼ねてまとめていきたいと思います。全文はこちらをクリックしてください⇒プログラムで株式分析 その9 「投資結果のご報告 2023年10月~11月決算シーズン」過去の...
Outstanding Investor Digestのインタビューの続きです。インタビュー全般に言えることですが、バフェット氏のエピソードが度々でてきており、シュロス氏の投資スタイルとの対比がされています。OID:株式を事業の所有権の一部として考えますか?ウォルター・シュロス:その通り。私たちはウォーレンほど事業を評価するのが得意ではないです。私たちはただ、購入時に支払う金額以上の価値があると考えるだけなのです。ほとんどの場...
最近気になったイベントドリブン関係を羅列していきたいと思います。ここ直近は米国で面白い案件はあまりないのですが、日本の方が結構面白くなっていますね。この調子が続いてくれればと思います。《スピンオフ》・GE Vernova(GEV)来月にスピンオフ予定らしいです。同社は再生可能エネルギー、電力、デジタル部門を統合した事業部門となります。去年、GEはヘルスケア部門をスピンオフしましたが、第2弾となります。GEヘルスケア...
Outstanding Investor Digestのインタビューの続きです。今回の内容は、私の想像していたウォルター・シュロスという投資家のスタイルというか考え方が少し変わった内容でした。OID:あなた方のアプローチを要約すると?エドウィン・シュロス:私たちは株を安く買おうとしています。 OID:もう少し詳しく説明してもらえませんか?ウォルター・シュロス:一概には言えません。その昔、グレアムは非常に優れた理論を持っていました。...
2月は冬って感じがしませんでしたが、3月に入って雪が降るなど、今年はちょっとおかしい天気になっています。来週以降も気温があまり上がらなさそうなので、体調には気を付けたいと思います。年初来リターン11.2%(日本株式12.1%、外国株式9.5%)でした。今年は年初から指数が強すぎなので、何とか追いつきたい気もあるんですが、自分の投資スタイルを無理やり変えないように無理しない感じで行きたいと思います。《一部売却》・焼...
長きにわたりバフェット氏の相棒であったマンガー氏が亡くなって初めてのレターです。今回のレターでバフェット氏はチャーリー・マンガー氏をバークシャーの建築家と評しています。チャーリー・マンガーが100歳の誕生日を33日後に控えた11月28日に亡くなりました。彼はオマハで生まれ育ったが、人生の80%を別の場所で過ごしました。そのため、私が初めて彼に会ったのは1959年、彼が35歳の時でした。1962年、彼は資産管理事業を始...
前回、株主還元で得られるいくつかのメリット(効果)を書き連ねました。今回から個々のメリットを少しづつ私見を交えながら書いていきたいと思います。書き始めると長々としてしまいましたので、1項目ずつ語りたいと思います。まずはシグナリング仮説からです。【シグナリング仮説とは】バリュー投資関係でも時々言われる仮説です。日本のエクイティ・ファイナンスによると*1、シグナリング仮説も考え方がいくつかあるようで、思...
ポートフォリオが割と頻繁に大きく変わるので、本当は細かく動向をチェックしなくちゃいけないんでしょうが、そこまで気になっているファンド(投資家)ではないので、年単位のチェックでも良いかなと思ってます。実際にマイケル・バリー氏の言葉があるわけではないので、なぜ今回の売買に至ったかわからず推測でしか語れませんので、なるべく事実のみを記述していきたいと思います。【売り】・ステランティス(STLA)同社はオラン...
5月後半はまあまあ忙しくて、なかなかブログの方も更新できませんでした。・バークシャー社の株主総会毎年恒例のバークシャー社の株主総会が今月6日に行われたようです。個人的に気になったところを記事にしましたが、バフェット氏は日本株への追加投資の検討をほのめかすなど、日本市場にとってはプラスな発言があったようです。その一方、米国株には弱気(というか、彼らの全盛期の素晴らしい時期の終焉)的な発言もあり、今後...
今月の6日にバークシャーの株主総会がありました。これに関して様々なメディアが報道しています。今回の総会では、オクシデンタル・ペトロリアム社を完全買収するつもりはないという意思を示したことはなかなか重要だったのではないかと思います。また、報道された内容を読んでいると、今苦境に立たされている銀行やポートフォリオの30%を占めるアップル社、AIなどホットな話題を中心に質疑応答をこなしたようです。以下、個人的に...
2019年に刊行された入山氏の「世界標準の経営理論」は大絶賛だそうで、読んでみるとそうだろうなと感心させられるくらいの内容だと思います(800ページくらいあるけど…)。個人的に本書の好きな箇所の1つは、序章(さらに言うとコラム)です。序章では、経営理論とは何か?なぜ理論が(ビジネスパーソン)にとって重要なのかを語っています。本書では、バチャラク氏の論文を引用しながら理論の主な目的について述べており、それは...
先月のNHKの記事ですが、なぜ日本企業はアクティビストに狙われるのか?という記事がありました。NHKはオアシスの最高投資責任者であるセス・フィッシャー氏にインタビューしており、最近話題のフジテックを事例に取り上げながらアクティビストの視点を語っていました。個人的にはまあまあ面白い記事だなと思いました。記事中では、アクティビストといえば、「事業への理解が浅く経営には関心が無い」「短期的な利益を追求し、利益...
今年に入り、東証はPBR1倍割れの企業について対策を取るように徐々に圧力をかけています。とりあえずは、当該企業がPBR1倍超えが達成できる具体策を挙げるように要請していますが、今後PBR1倍割れが珍しくなっていく市場に日本市場もなるのでしょうか。バリュー投資の一つとして低PBRの企業に投資することがよく言われていますが、このような企業に投資すると本当に投資家はリターンが得られるのでしょうか。今回は、レターの中で...
数日前の記事ですが、マンガー氏がFinancial Times誌(以降、FT誌)のインタビューに応じたようです。これについては他のメディアも記事にしています*1。他メディアは主に銀行についての発言を切り取って報じていますが、大元のFT誌を読んでみると他の事柄についての内容も少し記載されていました。【銀行について】まず、マンガー氏は銀行について語り、銀行は不良債権を抱え込んでおり、米国内の銀行が倒産した後、米商業用不動...
4月中旬の気温の寒暖差に体がついて行かない場面もありましたが、ようやく夏が近づいてきたなという天気になってきましたね。年初来リターン 9.4%(日本株式11.8%、外国株式5.0%)でした。今月も少し売買していますので、一部ご紹介いたします。《新規買い》・ブラック・ナイト(BKI)以前の記事でマイケル・バリー氏が同社の株式を購入したと紹介しましたが、私も購入しました。今年の3月にFTCに買収の異議申し立てを起こされたの...
・バフェット日本市場に注目する 4月はこのニュースが投資家の中で大きなニュースだったのではないでしょうか。ずっと日本市場に関心を示してこなかった様子のバフェット氏がようやく?日本市場に目を向けてきました。数年前に日本の商社の株式を買ったことはあまりに有名ですが、日本企業の株式を追加で購入することも視野に入れている(というかもう買ってしまった?)ような内容の記事が散見されました*1。そういうわけで、た...
連日ニュースになっていますが、セブン&アイ・ホールディングスにバリューアクトが厳しい要求を突きつけています。バリューアクトは数年前からコンビニチェーン事業をスピンオフしろという要求をしています。ただし、このような要求はバリューアクトだけでなく、過去、他のアクティビストからも提案・要求を受けています。【ここ数年のアクティビストからの要求例】表-1 過去の要求例(バリューアクトのレポートから筆者作成)...
リーマンショックで多額の利益を得て一躍有名になったバリー氏。「世紀の空売り」や「史上最大のボロ儲け」の中でも彼が利益を上げた様子が描かれています。数年前は、ゲームストップ関連でもバリー氏の名前を度々みました(ゲームストップの大急騰は彼が原因ではありませんけど)。ただ、近年、彼の市場に関する考えは必ずしも洗練されている感じではなく、3月のツイートでも自分の考えが間違っていたとする旨の呟いていたようで...
ここ数年、大学院に通っていたため、時間が無くてニュースなどに触れる機会が減ってしまっていました。そのため、備忘録がてら、話題がある月はどのようなことが国内外であったか記録していこうかなと思います。・ChatGPT特に今月の話題っていうわけではありませんが、最近、色々なメディアで耳にします。この前TVでこの話題に関するニュースをたまたま見てましたら、あと数年で消えていく職業がでてくるという強烈な主張まで聞こ...
桜が満開の季節になりまして、心機一転の気持ちとなりました。年初来リターン 7.6%(日本株式8.3% 外国株式6.6%)いくつか売買しておりますので、3月の売買を一部ご紹介したいと思います。《新規買い》・ソディック(6143)バリュー銘柄っぽいので購入。・オーナンバ(5816)バリュー銘柄っぽいので購入。《一部売却》・アクティビジョン・ブリザード(ATVI)今月、買収がまとまる方向へと前進しました。今回のディールでは、EUや...
「マンガーはまだ若手の弁護士だったから、一時間当たりの報酬はせいぜい二〇ドルほどだっただろう。マンガーは考えた。”ぼくにとって一番大事な顧客はだれだろう”と。そしてそれは自分自身だと確信した。そこで、毎日一時間、自分のために働くことにした。早朝にそのための時間をもうけ、建設や不動産開発の仕事をしたんだ。だれしもこれを見習い、まず自分自身が顧客になり、つぎに他人のために働くべきだ。一日一時間を自分に充...
日本でのアクティビストの活動は、2000年に村上ファンド(エムエイシー)による昭栄の敵対的TOBによって始まったとされています。これを契機に、村上ファンドのみならず、スティール・パートナーズも同時期の日本市場に大きなインパクトを残しました。スティール・パートナーズは、アデランスやブルドックソースなどに社長解任やTOBといった要求を突きつけました。この頃のアクティビストの特徴は、非常に獰猛で攻撃的、言い方を変...
3大会ぶりの優勝となりました!仕事で試合をライブで観ることはできませんでしたが、スマホで速報を見ながら試合展開を追いかけていました。本当に勝ってうれしいです。最後は大谷選手VSトラウト選手という夢のような対決まで実現したようで、本当にすごい試合だった思います。メディア等でも言われていますが、漫画のような大会でした。Trout vs Ohtani lived up to the HYPE! #WorldBaseballClassic pic.twitter.com/Z8aZAjpDRg&...
劇的な試合展開でしたね!第2回大会以来の決勝進出でしょうか。観ている人もドキドキするような、ヒリヒリしたゲームというのは久々に観た気がします。それくらい面白い試合だったのではないでしょうか。メキシコ先発のサンドバル投手は予想通りなかなか攻略できそうになく、序盤は相当重い雰囲気でしたが、イニングを重ねるごとに徐々に相手にプレッシャーをかけるように追い詰めていき、最後はサヨナラまでこぎ着けた感じでしょ...
任天堂創業家の資産運用会社であるYamauchi No.10 Family Office(以降、YFO)と東洋建設は去年からTOBをめぐって対立しています。今年に入り、結構な動きがあったので備忘録として記事にしたいと思います。【簡単な経緯】インフロニアが2022年の3月に東洋建設の株式をTOBすることを表明しました(東洋建設も賛同)。インフロニアが提示した公開買付価格は1株当たり770円でしたが、その1週間後からYFOを実質的な支配者とするWK 1 L...
WBCが開幕してから、ずっと野球漬けになっています。日本はどの試合も快勝で次のステージである2次ラウンドに行くようですが、他のプールは非常に熱い戦いとなっています。どの国も真剣に戦っているようで一野球ファンとしては何よりです。次、対戦するプールAのイタリアはオランダを下して上がってきました。イタリアは大谷選手と同僚のフレッチャー選手と、マイク・ピアッツァ監督(野茂氏と現役時代バッテリーを組んだ方)しか...
久しぶりに賢明なる投資家(新の方だけど)を読んだりしていたら、スペシャルシチュエーションに関する記述が少しあり、結構新鮮でした。【上巻】まず、上巻の方で、第7章積極的投資家の投資-積極的な方針の終盤で触れられています。本書では、「裁定取引や特別な状況」のことで、やり方を心得ている人にとっては魅力的な収益を得ることがほぼ保証される分野だと述べています。ただし、この分野はリスクが高まり、得られる利益も...