あじさいの 眠れる今の のどけき日
朝日を浴びて黄金に輝いた僕の体は、優しさを補充した容器のようだった。
意識の奥に眠る獣 何色かも分からない どんな形かも分からない 僕のすべてを食いつくしてしまった だから僕はその獣を起こす必要があるのだ この目に映る意識の上澄みなんかに興味はない 僕を解き放つものが親であれ友であれ他人であれ 招き入れてパーティをしよう それで僕の幸福が定められるだろう そして今日はあの満月を心臓の脇に並べて眠る
飯がうまいわ 俺はスナイパー
優劣や 上下を気にせず 生きたくて 人を見る目の 濁り薄まる
途切れ途切れの僕の希望って光は筒抜けだね ぼろぼろのカーテンみたいで 不快さを部屋中に撒き散らして 乱反射する光の屑を眺めてる今 遠くを飛び交う理想の群れを 空虚さに抱かれて見守るのかい? 旅立ちの前の夜の興奮を いまだに僕は忘れはしない 正義の卵を大事そうに育てたって 社会の前では弱さを丸めただけの球体 僕はそれを割って踏み潰して 赤い卵を宙(そら)へ掴みに飛びたい 離れ離れの君の声って どこかもろくて薄いね 水浸しのティッシュみたいで 不純さで強引には 掴めないよね 儚さにじむ存在感を噛み締めてる今 素朴を装う狼の群れに 飛び込んで仲良くなれるかい? 旅立ちの前の夜の純粋を 臆病に僕は忘れ…
草原の空に光る温かな星を手を伸ばしてかき集めネックレスにして首にかけた胸の奥にあった闇が小さくなり僕は生を感じる胸の奥にあった荒れた波が静まって僕は安らぎを見出だすなんて幸福なときなんだこのときがずっと続けば良いのに僕は草の上に寝転んで三日月を眺めたそれはまるで僕の心に刻まれた傷口のようだった風が草原を撫でるように揺らしていく僕は草原の一部になり夜空を仰いだ永遠があるというのならその永遠を虹色に染めてこの身を包んでほしかった不安が訪れないように死が訪れるまで
理不尽 理不尽 デヴィ夫人
虹色に光っていた僕の幼さひとつひとつ抜け落ちる色ふさふさの夢はどこへ行った?黒の中で浮かぶ孤独の種見つめるほどに偉そうに肥大してくね歩む足にはリズムが無くて心臓の音 夜を彷徨う誰か拾ってよ 誰か拾ってよ叫び方を忘れた僕 家に帰りマウス握る手銃を手にした兵士みたいだね殺戮のようにクリック繰り返す泳ぐ意識 散らばる意識ひとつになれ ひとつになれ
最近のJPOPって音が軽い。ボカロ曲にいたってはもう、文学に傾倒した人達の音楽的発散の様相を呈している。
ノーパン ジーパン 焼きそばパン
鎖でしばった柔らかな脳みそを道端に転がして遊んでるあたたかな優しさは傷を覆うだけだろう背中を刺す太陽光 誰も責めはしない女神の形したサボテンのトゲ私のカラダに植え付けたむしりとった感情のようにどこかなじまないね「愛してる」「会いたい」「愛してる」「会いたい」繰り返される神の恋愛実験化学反応の声響き 世界中にこだまする星プールの隅っこに浮いている心臓とピンクのモミジ模様のワンピースさわがしい道徳は欝を加速させる顔をなぐるあの雪を 誰も咎めはしない あの世のさらに向こう側の景色を知りたくて知りたくて家を出た花粉まぶしたトーストを食べて裏庭のスペースシャトル乗り込んだ「愛してる」「会いたい」「愛して…
高慢な人というのはどこにでもいるものだ。 親しくもない人に「おまえ」呼ばわりされて一瞬、腹が立った。 しかし、すぐそのあとで、自問自答して出た結論は、 「上下左右ではなく、相手の心の在り方を観察すればいいんだ」 ということだった。 つまり、「おまえ」と言われて「下に見られてる自分」というものが姿を現したわけで、それは裏を返せば、「他人を上下で判断している自分」がいたことに他ならない。 感情の起伏はあっても、もちろん程度の差はあるのかもしれないが、喜怒哀楽に優劣も上下も無いはずなのだ。 人間には、何かと優劣や上下をつけて分類する癖があるということに気づいた。そして、偉そうな人や嫉妬している人や冷…
活字創作の森 活字で創作するのが好きな人のためのグループです。 また、創作はしないけど鑑賞するのが好き、という方も大歓迎です。 鑑賞者がいてこその創作という面もありますので。 ぜひぜひ、気軽にグループに参加してください。
誘惑 「良い車。そんなものより良いPCが欲しい。同じマシーンならね」と僕が言うと、彼女は、「車があれば、どこでもいけるじゃないの。お家にずっといるなんてそんなの嫌。あちこち移動したいもの。」と反論した。「君は分かってない。物理的移動なんかで空間的移動なんかで変わる景色を見て何が楽しい?そんなのは見慣れた風景だ」彼女は僕がそう言うと口をつぐんでしまった。 こうやって僕は何人もの女の子の好意を殺していった。事務員がクリアファイルに書類を差し込むような自然な流れで。その気になれば一晩きりの快楽だって得られただろうが、その思惑も27歳の5月で止めることにした。電源が立ち上がった瞬間の高揚で僕の旅は始ま…
富士山も 宇宙人には ニキビだわ
常識を 着こなし脱いで 死へ向かう
ゼロ円の 娯楽探しは 難しく 想像の羽 広げた深夜
ビール缶 片付けながら ビール飲む
AKB 観てるお茶の間 キャバクラ化
一般性と独自性の間には大きな壁が立っている。 その壁にはドアがいくつもついている。 とても重いドアもあれば、ドアがあったことすら感じない超高速で開く自動ドアのようなドアもある。 あわよくば、その壁に穴を空けて新しいドアを作らなくてはいけないこともある。恐る恐るだが。 けれども、その壁が隔てる2つの世界を自由に行き来することができるようになることが、僕の創作という営為の意義なのだ。 他者に理解できない独自性は死に似ているが、理解されようとして一般性の中に身を浸し続けるのも僕にとっては死なのだ。
三角の ボタンを押せば どこへでも 耳から始まる 世界旅行よ
金が無きゃ 始まりもせぬ 恋の道 心通えば それでいいのに
インドから 帰ったような 顔の俺 悟りの欠片(かけら) 鏡と共に
懐メロと 想い出様(さま)が 分離する
アルコール それさえ本能(ぼく)を 止められず
闇占める 胸の空き地に 火が灯る
ストレスも 貯金箱には 収まらず
虚無さえも 未知の前では 道となる
月 空中に水滴が見えるのではないかというくらい湿気の多い日だった。海沿いにある一軒の家から少女は夜の砂浜を歩いて波打ち際に立たずんで海を見ていた。 「お父さん、どうして私に何も言わないでいなくなっちゃったの」 少女は頭の中で、寂しさと空虚さがうずまく言葉を並び替えた。 うまく口にできなくなってしまったのだ。 人間の誰しもがそうだが、声にして口に出すということはそれなりの受け手に対する信頼や、濁流で堤防が決壊するほどの強いエネルギーを要するものだ。 今の少女には、自分の気持ちを受け取ってくれるものは何もなかった。ただ、この夜の静けさのなかで、海風に身を預けていると、風の力で意識が和らぐことだけは…
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