医療、特に緩和ケア・訪問診療・看取りに関する話題。
元ホスピス医、現訪問診療医。ライフワークの緩和ケア、認知症治療、看取りに関する話題です。
今回は日記のような内容になります。開業して、7月1日で7年目を迎えます。 訪問診療の殆どは紹介で成り立っています。 病院の連携室、訪問看護師さん、ケアマネジャーさん が、「この患者さんは虎太郎先生が合っているのでは」 と考えて下さりご紹介を頂くことはただただ感謝しか ありません。しかし一方で、一人開業医、(一年に1回くらいは 連携しているクリニックに助けてもらうことがあり ますが)なのでおのずと担当出来る患者さんには限り があります。私は外来もやっていて看取り間近の患者 さんも常にいるので、月60~70人くらいでも結構 いっぱいいっぱいになってしまいます。 家族にもただでさえ、旅行は無理・夜中…
Yahooに、上野千鶴子さんの「在宅ひとり死」についての 記事がありました。news.yahoo.co.jpよく、おひとり様が在宅死を迎えることが出来るか、と いうことが話題になります。結論を言えば可能ですが いくつか条件があります。まず、ご本人の強い決意と 意思表示があること。これがないとご本人の意思表示が 困難になった時に周囲の人々が迷うことになります。 また、ご本人の想いをかなえようという気持ちを持つ 看護師、介護士、ケアマネといったチーム。 緩和のマインドとスキルを持つ在宅医。特に私は適切な「鎮静」が行える医師が良いと 思います。「在宅では鎮静など不要」と言い切る 在宅のカリスマ医もい…
眠剤に関係すると思われる転倒が、時々起こります。 そもそもあまり処方したい薬ではないし、 最大限注意はしますが、それでも起こります。 特に、がんの終末期では皆さんぎりぎりの状態で トイレまで歩かれるので、転倒の確率は飛躍的に 上がってしまいます。転倒の危険は、私はかなりしっかりと話していますが、 いざ転倒が起こると事前のお話を「聞いていない」と おっしゃるご家族が少数ですがいらっしゃいます。 この時は、 「後遺症の残る怪我もあるので気を付けて下さいと お話しましたよね?」 と具体的な言葉を言うと、「あ…」という表情に なります。ちなみにこの、「後遺症が残る怪我」と いうフレーズは、インパクトが…
認知症のケアで最もやってはいけないことのひとつは、 御本人の記憶違いや出来なかったことに対して厳しく 注意したり叱責することだと思います。 もちろん一生懸命介護をしている家族を責める意図は ありませんし、仕方のないこともあると思います。 ただ、ほぼ確実に「倍返し」があると思った方が良い です。介護は余計に大変になります。 これは認知症以前に、人と人の関係が、「怒り」で 良い方向に向かうことは殆どあり得ず、 ほぼ関係を悪化させることしかないからです。良く言われるように、認知症の方でも感情に基く 記憶は保たれやすく、言われた内容は覚えていなくても、 嫌なことを言う相手に対して怒りや不安等の ネガテ…
「ブログリーダー」を活用して、baumkuchen2017さんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。