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長編レズビアン小説「由美と美弥子」連載中! 「日・月・水・金・土」が投稿日。連載、4,300回超。

赤い花、青い花。黄色い花。ピンクにオレンジ。そして白。様々な色彩の花が、地面を覆い尽くしていた。しかもその花たちは、ひと所に留まってはいなかった。二つ並んで、ほかの花々の間をすり抜けて行く一組。十近く固まって、形を変えながら行進する花の群。この群の前では、ほかの花たちが道を譲っていた。もちろん、おびただしい花邑を縫うようにして進む、たった一つの花もあった。

Mikiko
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2016/03/05

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  • 由美と美弥子 4356

    侑人は鏡を見ないようにしながら、クローゼットの底にある衣装ケースの引き出しを引いた。 一番上に載っているものを、そっと手で包んで取り出す。 ロングストレートのウィッグだった。 地毛の長い女性が着けるには、ネットを被ったりしなければならないようだ。

  • 由美と美弥子 4355

    「ちょっと。 翔ちゃん連れてくるんなら、そう言ってよ」「言ってたら、ちゃんと服着てた?」「着てない」「じゃ、同じじゃん。 翔太、ちょっとここで待ってて。 着替えてくるから」 翔太は、不思議そうに目を丸くしていた。 何で着替える必要があるのかと思っ

  • 由美と美弥子 4354

    ■ アナル感覚に目覚めて以来、侑人の意識にも変化が感じられた。 女っぽくなったのが、自分でもわかる。 それが、仕草や所作にも現れてしまうのだ。 教室で床に落としたシャーペンを拾ったとき、背後に視線を感じた。 振り向くと、翔太だった。「侑くん、女み

  • 由美と美弥子 4353

    スイッチが入った。 羽音のような振動音と共に、異様な感触が腸壁に生じた。 虫に這われるみたいなむず痒さが、腸管から全身に広がっていく。「どう?」 侑人は、かくかくと頷くことしか出来なかった。「何とか言いなさい」「い……。 いぃ」「目覚めちゃっ

  • コメントログ318(4341~4350)

    由美と美弥子 4341★Mikiko06/09/2025 05:51:40 AM今日は何の日 6月9日は、『たまごの日』。 鶏卵の生産と販売を手がける『㈲鈴木養鶏場/愛知県新城市』が制定。 日付は、「卵」という漢字が、数字の「6」と「9」に似て見えることと……。 盛夏を前に、卵を食べ

  • 由美と美弥子 4352

    主婦が、侑人の股間間近に尻を落とした。 箱から引き出したコンドームのパッケージを手で切り、ゴムを取り出す。 バイブの頭に載せると、ゴムを引き下げていく。 バイブは細身なので、ゴムには弛みが出来ていた。 抜けてしまいそうだが、手で押さえれば大丈夫だろ

  • 由美と美弥子 4351

    「ほら、入って」 主婦に背中を突かれ、折り戸を押し開く。 浴槽に湯は入っていなかった。 1人暮らしになってから、湯を張ることは滅多にないそうだ。 シャワーで済ませているとか。 このマンションは元々、1人暮らし用ではない。 ここを売って、もう少し小さい

  • 由美と美弥子 4350

    ■ 内臓が出たのかと思うほどの量だった。 身体が軽くなったみたいだ。 トイレを出ても、廊下に主婦の姿はなかった。 さっき聞いた足音の方向からして、リビングに向かったのだろう。 リビングに戻ると、案の定、主婦の姿はカウチソファーにあった。 缶ビール

  • 携帯端末用目次

    携帯端末用目次目次・ⅩⅩⅩⅩⅦ(4350~)目次・ⅩⅩⅩⅩⅥ(4249~4349)目次・ⅩⅩⅩⅩⅤ(4154~4248)目次・ⅩⅩⅩⅩⅣ(4055~4153)目次・ⅩⅩⅩⅩⅢ(3956~4054)目次・ⅩⅩⅩⅩⅡ(3858~3955)目次・ⅩⅩⅩⅩⅠ(3756~3857)目次・ⅩⅩⅩⅩ(3

  • 目次・ⅩⅩⅩⅩⅥ

    目次・ⅩⅩⅩⅩⅥ(4249~4349)第472章:ナルシスと遠近法【侑人】現在/主婦の部屋4349 4348 4347 4346第471章:赤と白園【侑人】現在/主婦の部屋4345 4344第470章:秘密の花園【侑人】現在/団地内の公園4343 4342 4341 43404339 4338

  • 由美と美弥子 4349

    トイレの傍らにいるせいか、安心感があるのかも知れない。 焦燥を感じなかった。 侑人は、その場に起ちあがった。「ちょっと、外に出てみる」「ウソでしょ」「玄関前に出るだけだから。 見張ってて」 トイレ前の廊下は、そのまま玄関に繋がっている。 たた

  • 由美と美弥子 4348

    主婦の気配が消えた。 浣腸の容器を捨てに行ったのだろう。 このままトイレに籠もって鍵を掛けてしまおうかとも思った。 しかし、主婦の言いなりになって苦痛を耐える方に魅力を感じた。 やはり自分には、Mの気があったということだ。「ほほ。 いい子ちゃんに

  • 由美と美弥子 4347

    上に着せられたのは、ベアトップというアイテムだそうだ。 初めて見た。 幅の広い腹巻きのようだった。 胸から下を覆っている。 伸縮する素材なので、ストラップなどは付いていない。 裏にカップが備わっており、平板な侑人の胸でもわずかに盛りあがって見える。

  • 由美と美弥子 4346

    ■「きのう、いいものが届いたわよ」 主婦がテレビ台の引き出しから、細長い棒状のものを取り出して来た。 近くで見ると、透明の球体が連なるかたちで棒状になっていた。 何かはすぐにわかった。 バイブだ。 しかし、主婦が前から持っているバイブよりは、だい

  • 由美と美弥子 4345

    「ほっほっほ」 主婦が何を笑ったのかはわかる。 陰茎が、布地を押しあげているのだ。「上はむしろ、ざっくりしたのがいいかも。 あ、これでいいか」 主婦は、侑人のトレーナーとカーゴパンツを身に着けていた。 この家に遊びに来ると、すぐに着ているものを交

  • 由美と美弥子 4344

    ■ 以来、侑人はすっかり女装の虜になった。 喜んだのは主婦だった。 着せ替え人形のように、侑人にさまざまなアイテムを着せた。「あったあった」 主婦が、さっきからチェストの最下段を漁っていた。「ほら」 引っ張り出したのは、小さな矩形の布地だった

  • 由美と美弥子 4343

    「感じる?」「微妙」「素質、ないのかな?」 主婦のもう一方の手が、侑人の前に回った。 陰茎を探られる。「ダメじゃん。 すっかり萎んじゃって。 どうしちゃったのよ?」「怖くて」「まだまだお子ちゃまだわね。 アナルはまだ早いってことか。 じゃ、こ

  • コメントログ317(4331~4340)

    由美と美弥子 4331★Mikiko05/26/2025 05:51:48 AM今日は何の日 5月26日は、『空き家の将来を考える日』。 『日本空き家サポート』の名称で、全国47都道府県で空き家管理サービスを提供する……。 『㈱L&F/千葉県千葉市美浜区』が制定。 日付は、日本で初めての

  • 由美と美弥子 4342

    「じゃ、今度はこれね」 主婦はスマホを尻ポケットに戻すと、ポーチを持ちあげてみせた。 手品師のような仕草で中に手を入れ……。 引き出したのは、バイブだった。「公園の木陰でアナルを犯される少年の図。 いいシチュだわ」 主婦はポーチから、今度はコンド

  • 由美と美弥子 4341

    主婦は、生垣の切れ目に踏みこんでいった。 侑人が後に続く。 不思議だった。 服装が入れ替わっただけで、主従まで入れ替わったようだ。 いつもは、侑人が主婦を引っ張り回していたのに。 でも、主婦に引きずられていることに何の違和感もなかった。 思った通

  • 由美と美弥子 4340

    「ふふ。 目が酔ってるみたい」 商店街が終わり、住宅街に入った。 人通りが少なくなった。 なんだか物足りない。 団地が見えてきた。 昭和なデザインの古びたコンクリート棟が連なっている。 その建物を覆うように、樹木がうっそうと繁っていた。 団地内に

  • 由美と美弥子 4339

    「これで隠して」 主婦が、たすき掛けにしていたスマホポーチを外し、侑人に渡した。 ポーチのストラップを、首からネックレスのように下げる。 ポーチはちょうど股間前を覆った。 歩くと左右に揺れるので、手で押さえてなければならなかった。「ヘンじゃない?」

  • 由美と美弥子 4338

    前方から若い男性が歩いてきた。 逃げ場はない。 大学生くらいだろうか。 スマホを見ながら歩いている。 でも、ときどきチラリと視線があがった。 こちらを意識しているようだ。 男性は、主婦の脇をすれ違った。 一瞬だが、視線がはっきりと侑人を向いた。

  • 由美と美弥子 4337

    鏡には侑人の全身が映っていた。 黒髪にダークグリーンのチュニック。 そこから伸びる黒いレギンス。 ベージュのパンプス。 チュニックはすとんとしたシルエットなので、骨格はわからない。 どう見ても少女だった。 その少女の後ろに、ボーイッシュな格好の女

  • 由美と美弥子 4336

    「すっかり、ナルちゃんね」 ナルシストと言いたいのだろう。 確かに。 改めて鏡に見とれていると、主婦が突然、チュニックの裾を捲りあげた。「いやっ」 侑人はその場にしゃがみこみ、膝を抱えた。「ほっほっほ。 完全にそっち側の人になっちゃったじゃない

  • 由美と美弥子 4335

    ■「ほら。 これなら誰だかわからない」 侑人は、寝室のクローゼットの前に立っていた。 もちろん、隣の主婦の部屋だ。 再び、ダークグリーンのチュニックを纏っている。 裾から出る脚は、黒いレギンスに包まれていた。 頭には黒髪のウィッグ。 チュニック

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