~Yside~「で、どうした風の吹きまわしなんだ?」「何がだよ」「うちの新人だよ、シム・チャンミン」そう言って俺の背中をバシバシと叩くシウォンを睨み返すそう、今日は仕事終わりに親友のシウォンと飲みに来てるってわけうちの近くに出来た小洒落たワインバー俺もそこまで強くはないが多少なりとも嗜む方だし 、酒好きな親友にはもってこいかと思ったから連れてきてやったのに開口一番その事とは(笑)ま、突っ込まれるかとは思...
~Cside~「チャンドラ、ウチ来ない?」「……え?///」「もっといいことシよ?」咄嗟に頷いてしまったのは自分に驚いてしまった 勿論酔った勢いもあるとは思うでも、まさかこんな素直になってしまうとか、人生ってほんとわかんないもんだ「チャンドラ眠い?」「……少し」「着くまで寝てていいよ、起こしてあげる」「うん///」 タクシーの中で繋がれた手、僕の手より少し冷たいユノの手が心地よくてぎゅっと握り返すコイツのペースに...
~Cside~「あれ?そのコーヒーどうしたの?」「あ、えっとチョンさんから頂いたんです、すいません仕事中に」「いや、それは構わないけど、ユノの奴が?」「へ?///」「ああ、ユノってのはチョンさんの事だよ、へぇ、珍しいな」手に持ったコーヒーをマジマジと眺めながらしきりに感心するチェチーフ良かった、怒られたわけじゃなかったんだ……チョンさんのいるカフェに書類を持って行って、暫くそこで待っていたら、チョンさんがコ...
~Yside~「……んっ……ふっ……んん///」深くなるキスに悩ましげに身を捩る君息継ぎがうまくできないのか苦しげに眉を寄せる姿にすら煽られるとかいくら酔ってるからって外でキスとか、きっとまた怒り出すと思ったのに予想外に服の裾をキュッと掴むから止まらなくなるああ、服の上からでもわかるお互いの熱はもう弾けんばかりに膨らんで……「チャンドラ可愛い」「………か、可愛くなんて……あっ///」「シたくなった?」「!!!!は、離せっ...
~Yside~「じゃ、僕はこれで」「ああ、ご苦労様」「は、はい!!失礼します!!///」ペコリと頭を下げてその場を立ち去る後ろ姿をしばし見送る緊張していたのか随分と硬い表情だったけど、最後には打ち解けてくれた感じ、かなシウォンの所に新人が入るのは珍しいことじゃない あそこは入れ替わりが激しくて、仕事についていけないやつはガンガン辞めていくからさて、いつまで続くことやら……職業柄人の名前を覚えるのは得意な方だ...
~Cside~「チャンドラ、飯食ったら外歩こうか」「え?あ……うん///」食事の後川沿いの道を二人並んで歩く、こういうのってなんだか緊張しちゃうだって周りを見渡せばカップルばかりだし!!そういう僕らも恋人同士であったりするわけだけど、でも………「チャンドラ、腹一杯になった?」「え?あ、うん///」「今度は何考えてんの?」「べ、別に///」「そう?じゃあこっちおいでよ」「わ///」不意に引き寄せられてふらつく僕を優しく包...
~Cside~「あ、あの、失礼ですがチョンさんでしょうか?」「……そうだけど君は?」「あ!!ミラーズ印刷から来たシムと言います、あの、シウォンさんから書類を……」「ああ、シウォンのとこの新人か」「あ、はい!!」ドキドキとしながら声をかけてみたけど、思ったより優しい声に少し心が和む見かけは随分強面っていうか、誰も寄せ付けない雰囲気だけど身のこなしとか所作とかはとても上品に感じられるし、座ってるだけでもスタイ...
~Yside~『んふ、今日は脱がせてもいい?』余裕たっぷりに見せておいて本当は結構ギリギリだったりするのに君って全くわかってない(笑)グラス片手にそっぽを向いてしまう君が可愛くて、ついからかってしまうとか……俺って本当に君にやられてるここを選んだのは君が喜びそうだと思ったから、なんせ新米の恋人は気難しいから雰囲気に弱いのも知ってるし、クールに見えて実は優しいのも知ってるそろそろ俺も限界なんだってわからせ...
~Cside~「えっと、この先にあるカフェでいいんだよね?」チーフから預かった書類を持って初めてのおつかいならぬ、初めての外周りこういうのって外周りとか言うんだろうか……あまりに急に言われたもんだから戸惑ってしまったけど、書類を届けるだけだからって笑顔で言われちゃって道に迷わないようにしなきゃとか、あまり遅くならないように戻らなきゃ、とか会社を出る前から緊張しまくってる(笑)チーフから聞いた人の名前は確...
~Cside~「う、わあ///」「な、すげーいいだろ?さ、席につこう」「う、うん///」ユノが連れてきてくれたのは川沿いにあるお洒落なレストランピアノの音が静かに流れていて、各々のテーブルには赤いバラが飾られているニッコリと笑って僕の手を引くユノは震えるくらいカッコよくてああ、せめて私服で来ればよかった、なんて今更後悔してしまうよ///「どう?気に入った?」「あ、うん///」「それにしては浮かない顔だな、どうした...
~Cside~「チーフ、あの、すいません、さっき電話があったのに僕、名前を聞くのを忘れてしまって……」「え?電話?あーうん、心当たりあるから心配ないよ」「す、すいません///」「いやいや、どうせあいつが名前を名乗らなかったんだろうし「………///」申し訳ない気持ちでいっぱいでチーフに頭を下げる電話に出るとか基本中の基本なのに、今度から気をつけなきゃ、ね一つ息を吐いて深呼吸をすると、僕はまたパソコンへと向き直る午前...
~Yside~「こ、このバカ!!離せって!!///」「ええ~?なんで?俺の艶々のほっぺ」「なっ!!///」「そんなことより早く行こう、腹減ったろ?」「ちょっ!!///」でっかい目をくるくるとさせてキッと俺を睨みつけるバンビアイそんな風に睨んでも可愛いだけなのに、君って本当にわかってない腕を引いてタクシーに飛び乗ると、プイとそっぽを向いてしまうからまた堪んないさて、今日はどこまで許してもらえるやら……「……で、どこ行...
~Cside~「チャンミンそれとって」「あ、はい!!」「チャンミン、この資料整理しといて」「はい!!」「チャンミーン」「はいはい!!」この会社に入ってもう一週間、最初はデザイン室の雑用とかどんな事するのかとビクビクしていたものの内容は普通の会社と変わんないっていうか、どこの仕事も基本は一緒なんだって安心した指示書って呼ばれる書類に基づいて仕事を進めていくわけだけどデザイン室から製作へ回す前のデータ修正...
~Cside~「ね、チャンドラ、ヤキモチ?」「なっ!!///」そう言ってニヤニヤと僕の顔を覗き込むユノを思い切り睨み返すまったく!!外で待でって言ったのに!!それでなくても目立つビジュアルで、派手ではないけどビジネスマンとは違うスーツを着こなすイケメンとかこの前も受付の女の子達から詰め寄られて誤魔化すのに必死だったなんだよ!!女の子に囲まれて満更でもない顔しちゃって!!「チャンドラ~そんな怒んなって」「煩...
~Cside~「き、今日からお世話になります!!シム・チャンミンです!!」「ああ、上から話は聞いてるよ、俺はチーフのチェ・シウォンです」「よ、よろしくお願いします!!」「ぷっ、そんなに緊張しなくていいから、とりあえずそこ、君のデスクね」「あ、はい!!///」ガチガチに緊張した僕に遂に吹き出してしまったチェチーフ何もそんなに笑わなくても///先日勤めていた会社を退職して、ま、経緯は色々あったもののどうにかここ...
~Yside~「へえ、で?いくつなの?」「ええ?女の子に年なんて聞くもんじゃないですよ~」「ふふ、だって明らか俺より若いじゃん?それとも意外と年上とか?美魔女なの?」「やだあ、シムさんのお友達面白い!!」チャンドラを迎えに来たものの、早く着きすぎてチラチラと会社のエントランスを覗き込んでいたらま、この前話した受付の女の子達に見つかっちまったってワケ女ってよく人の顔覚えてんな、なんて思いながら話していた...
~Cside~「ユ、ユンホさん、そんなこと僕がしますから……あ、いたた///」「バカ、今日は無理すんな、ちゃんと飯ぐらい作れるよ」「……ユンホさん///」昨日の花火大会で色々あって、ヘトヘトになって帰ってきたのにいっぱい愛されて流石に今朝は起きれなくなっちゃって///ユンホさんも僕も今日はお休みだから朝はゆっくりとしていたけれどお腹だって空いてきたし、お洗濯だって残っているし動けない僕に変わってこまごまと世話を焼い...
~Cside~『今から迎えに行くよ、美味いもんでも食おう』仕事終わり届いたユノからのメッセージ、今日は朝からそわそわしちゃってずっと落ち着かなかっただって恋人になってからの初のデートとか!!服だって何着ていけばいいのかわかんなくて、昨日の夜は遅くまでずっと悩んでて寝不足だしか、顔だってまともに見れる自信とかないし///一応パックしてみたりとか、持ってるので一番いいシャツを選んでみたりとかま、色気のないビジ...
~Yside~「ユ、ユンホさんっ……も、ダメです///」「ん、もう少し我慢して?」「……や、無理……ああっ///」そう言って俺の背中に爪を立てる鈴カステラ、もう何度目の熱を放ったんだろうか艶めかしく揺れるバンビアイ、薄っすらと汗ばんだ額にキスを落とす行方が分からなくなった時は本当に不安だったいつだってトラブルに巻き込まれるから目が離せないったらありゃしないま、そういう所も好きなんだから仕方ない、かくったりとした体...
~Yside~「ようユノ、ご機嫌だな」「ああ、今日は可愛い恋人に会えるからな!!」「おーおーお熱いことで!!で、いつ紹介してくれるんだ?」「まあ、そのうちな!!」「ちぇっ、勿体振りやがってコイツ(笑)」開店前のカウンターで準備をしながらゲラゲラと笑うドンヘ近々ここにも連れてこなきゃいけねぇなあれから俺とチャンドラは付き合う事になった!!前途多難にも思えた俺の想いは通じたようで、ま、それがどういう心境の...
~Cside~「ユ、ユンホさんっ!!僕、まだシャワー浴びてないですっ……あっ///」「ん、このままでいい」「ダ、ダメッ、汗が……あんっ……脱がせないで///」家に入るなり抱きしめられて、無事に帰ってこれた事をじわりと実感していたのにユンホさんは御構い無しに僕の浴衣に手を差し入れて素肌を撫で始める変な薬の入ったジュースを飲まされたせいか体が火照って仕方ないのにそんな風に触れられたら………!!///襟は大きく開かれて胸は丸...
~Cside~「で、結局付き合う事になったんだ?」「あ、うん///」「へえ、僕はてっきり元カノとヨリを戻すのかと思ってたよ」「まさか!!///」「だって会いに行ってたじゃん!!」そう言ってマジマジと僕を眺めるキュヒョン……そ、そんなに見られたら気まずいんだけど///キュヒョンとは月に何度かはこうしてお互の家で飲み会をしているわけであ、当たり前に近況報告っていうか……そう、結局僕はユノと付き合う事になってしまった最終...
~Yside~「イェソンさん、ヒチョルさん、本当にありがとうございました!!」「ベイビー、本当に間に合って良かったよ」「ああ、まったくその攫われ癖はどうにかしないといけないな」「す、すいません///」浴衣の上に羽織らせてやったタオルをぎゅっと握りしめて微笑む鈴カステラ何か飲まされたって聞いた時は心配したけど、イェソン達のお陰でどうにか無事に救うことができた!!彼らは鈴カステラの頭をひとしきり撫でてからまた...
~Cside~「ちょ!!どこ触ってんだ!!///」「え?付き合ってくれんだろ?」「付き合うとは言ったけど触っていいとは言ってない!!」「ええー!?なんで!!今からシよ♡」「するわけないだろこのバカ!!///」OKの返事をした途端に飛びついてくるチャラい奴慌てて両手で押し返したけど、まったく、寝起きでどんな力してんだよ顔なんてすっかり緩んじゃって、せっかくのイケメンが台無しだって!!「チャンドラ~」「何!?」「好...
~Cside~ 『バカ、謝んなくていいよ、もう泣くな』そう言って僕を抱き締めてくれるユンホさん、ああ、やっぱり助けに来てくれた!!嬉しくてぎゅっと抱きつきたいのにまったく力が入んないさっきヘンタイさんの言ってたお薬のせいなのかもしれない「おーベイビー!!なんて事だ!!何か飲まされてしまったのかい?」「イェソンさん!!来てくださったんですね!!///」「当たり前じゃないか、どれ、治してあげよう」僕の前に跪い...
~Yside~「なあ、さっき俺にくっついてただろ?」「はあ?寝ぼけてたんじゃないの?」「ええ?そんな事ないって!!絶対そうだったって!!」「そうかなぁ、ユノの勘違いだと思うよ」「むう」「ふふ///」クスクスと肩を揺らしてコーヒーを啜るチャンドラをじっとりと見つめるなんなんだよ、その余裕の表情は!!さっきベッドの中で目が覚めた時には寄り添うように腕の中にいたっていうのに猫みたいに丸くなってスウスウと寝息をた...
~Yside~「チャンミン!!!!」「なっ!?グエッ!!」急いで救護室の中に飛び込むと、目に入ってきたのは有り得ないような光景!!はだけた浴衣のチャンミンに跨る変態らしきおっさんの姿!!俺は勢いをつけるとそいつ目掛けて目一杯体当たりをしてやったクソッ!!よくも俺の鈴カステラに!!と、おかしな声を上げて転がるおっさん!!そしてそいつが起き上がる間も無くイェソンがパチンと指を鳴らすと、ベタンベタンと音を立...
~Cside~「………う…ん…?」思い瞼を開けばそこは見慣れぬ天井………ではなくて何度か見た天井そうだ、僕ってば昨日ユノを誘って飲みに行ったクセにそのまま?ふかふかのベッドの上で後ろから回された腕、僕の背中にぴったりとくっついて寝息を立てているのは当然……また、こうなっちゃったんだ///3回目にして違うのは僕が先に目が覚めてユノの目が覚めてないこと!!そっと腕を剥がして寝返りを打つと、呑気に眠るユノの寝顔をじっと観...
~Cside~「あっ……いやっ……!!///」「んん~まだ元気だねぇ、でもそろそろ薬が効いてくるはずだよ」「やだ!!浴衣捲らないでくださいっ!!///」「ほほう、可愛い下着をつけているね、これは脱がしがいがありそうだ」両手足を縛られてコロコロと転がるけど、お薬が効いているのかいつもみたいに動けない浴衣の裾はピラリと捲くられちゃって下着は丸見えだし!!うう……せっかくユンホさんに買ってもらった新しいイチゴのパンツな...
~Yside~『ふふ、今の方がずっとドキドキしてる』そう言ってはにかむ君が可愛くて、胸がキュッと音を立てるそれって俺にドキドキしてるってことだよな?少しは期待していいって事だよな?ほんのり酔った瞳はしっとりと濡れてまるで俺を誘っているかのよういやいや、慌てるなチョン・ユンホ、まだまだこれから………「ユノは僕のどこが好き?」「へっ?///」「だって絶対モテるじゃん、ユノってカッコいいもん」「チ、チャンドラ?」...
~Yside~『大丈夫、まだおそらく無事です』そう言ってイェソンとヒチョルはにっこりと笑ったああ、来てくれたんだ、なんて感動している場合じゃない!!「チャンミンが!!」「はいはい、わかってますよ、ほら掴まって?あ、ドンヘさんはこちらにいてください」「へっ?あ、はい!!」「おわっ!!」イェソンとヒチョルは俺の両脇をしっかりと掴むとパチンと指を鳴らしたと、足元がゆらりと揺れて別の場所に移動する、便利だとは...
~Cside~『まさか!!神様に誓って本気だよ!!あんな女に盗られてたまるか!!』テーブルをバンと叩いて真剣な表情でそんなセリフとか思わず伸ばした手はそっと握られてキスとかされちゃってほら、僕の心臓がトクトクと音を立て始める会ってまだ間もなくて、お互いのこと何にも知らなくてなのに真っ直ぐに好きって伝えてくる人……ああ、もう敵わないグラスをテーブルに置くとじっと見つめるアーモンドの瞳そんなに見つめられたら...
~Cside~『奥ですればいいじゃないですか、ね?ちょっと休憩しましょう』ソンさんに押されるようにして入った奥の部屋、休憩所の奥にこんなところがあるなんて入り口には救護室って書いてあったから、きっと気分の悪い人達が来るところなんだろうキョロキョロとあたりを見回していると、後ろに気配を感じてハッと振り返る後ろに立っていたのは勿論ソンさんで、でもなんだろう、さっきまでと雰囲気が……?「そろそろ効いてきたかな...
~Yside~どこをどうしたらこんなに可愛くなんのか……仮にも20オーバーの大人男子で、背だって俺と変わんないくらいだし、超絶にイケメンなワケだし なのになんだろう、はにかむ笑顔が堪んないとかせっかくの復縁を邪魔されたからてっきり怒られると思ったのに今は機嫌よくビールをコクコクと飲み干しちゃってこんな風に無防備だとまた襲いたくなるのに……「ユノ、見過ぎ」「あ、いや///」「ふふ、さっきまでずっと笑ってたのに」「...
~Yside~「で?その迷子の方の特徴は?」「だから言ってんだろ!?鈴カステラみてぇな頭してんだよ!!鈴カステラ!!」「いえ、ですからもっとわかりやすい特徴をですね……」「だーかーら!!!!」「ちょ、ユノ落ち着けって」捜索願いを出そうとやってきたものの、なんだかやる気のない警官ばかりでどうやら花火大会で人が出払ってるらしく、新人のやつしかいねえし全然頼りにならない!!とにかく早く探し出して欲しいのに!!...
~Cside~『ね、ユノ、飲みに行こうか?』まさかユノに向かってそんな事言うなんて、数週間前には思わなかったまるで散歩に連れて行って貰うワンコみたいに嬉しそうな顔しちゃってさっきまではあんなに神妙な顔をしていたくせに(笑) 「何飲む?どこ行く?何食べる?」「んー?喉乾いちゃったし美味しいビールが飲みたいな」 「任せとけって、近くにいい店がある」「で?その手に持ってるのは?」「あ!!これはチャンドラと一緒...
~Cside~「さあどうぞ」「あ、ありがとうございます///」「空いてますね、さっきまでは人がいっぱいだったのに」「は、はあ///」手渡された缶ジュースをコクリと飲むと、僕は周りを見渡したこんな休憩所とかあったんだ、そういやお祭のマップに載っていたような気もする来年はもっと下調べしておかないと!!「あの、申し遅れましたが私はソンと言います」「あ……僕はチャンミンです///」「チャンミンさん奥に靴を脱げるスペースが...
~Yside~『お邪魔みたいだから帰るわ』そう言って不機嫌そうに席を立った女の子は店を出て行ったで、残されたのはしたり顔の俺とこれまた不機嫌そうなチャンドラなんだが………「………あんたタイミング良すぎ」「へっ?」「いや、何でもない」呆れたように俺を見て溜息をつくチャンドラ、ああ、そんなアンニュイな表情も堪んないきっとアレだ、チャンドラをフったってけしからん元カノ!!いや、俺とチャンドラを出会わせてくれたから...
~Yside~「電話に出ない?」「ああ、おかしいな、電源は入ってるみたいなのに」「GPSはどうだ?」「それがそれも反応しないんだ、クソっ!!」人混みから逃れて道の端で呆然とする俺達、まさかここでチャンミンと逸れてしまうなんてせっかく夜店も行って花火も見れたっていうのに!!「俺が悪いんだ、ちょっとの間でも手を離しちまったから」 「そんなこと言ってる場合じゃねぇだろ、とにかくこの辺りを探そう」「ああ!!」俺と...
~Cside~「じゃあまた私達仲良くなれるわよね?」「えっと……その///」「ダメだダメだ!!!!」「はっ!?ユノ!?///」そう言って僕らの会話に割って入ってきたのはまさかのチャラい奴!!!!な、なんでこんな所にいるんだって!!///目の前にいるナヨンも口をあんぐりと開けて呆然としているし、僕だってわけがわかんないけど……なんでそんなに血相を変えて?「なんであんたこんな所にいるんだ!!///」「チャンドラ~酷いよ俺...
~Cside~「い、いたた、凄い人」信号待ちで誰かにグイと腕を引かれたと思ったら人混みに巻き込まれて気がつけば僕は知らない場所に流されてしまっていたなんとか人の波を避けて公園の近くに逃れてきたけど、ここっていったい?「あの、大丈夫ですか?」「だ、大丈夫です……あ?あなたはさっきの」フラフラと公園のベンチに座り込む僕に話しかけてきたのは、さっき出会った靴擦れの人!!心配そうに僕の顔を覗きこむけど、いったい...
~Yside~………これは良くない状況に出くわした酒屋の店主との話で興味本位に立ち寄ったカフェなるほど、映えスポットってのはこういうことか、なんて感心してる場合じゃなかった!!夕暮れのテラス席、仕事帰りの人達やカップル達で賑わう店内の中一際目立つスラリとしたシルエット、そのスタイルの良さは座っていてもわかるほどで……しかも上目遣いの女の子と見つめ合っちゃってるし!!ありゃどう考えても迫られてるとしか思えない...
~Yside~「あ……れ?チャンミンは?」「えっ?さっきまで横に……え!?どこ行った!?」「チャンミン!!どこだ!?」人混みの中で交差点での信号待ち、汗を拭きたいからとほんの少し手を離しただけだったのにその姿は忽然と消えてしまった……!?道を戻って探そうにも信号が変わって人の波が押し寄せてきて思うように進めないクソっ!!こんな時に限って!!「チャンミン!!」「ユノ、落ち着けって、電話してみろよ!!」「あ、あ...
~Cside~「あ、えっと……久しぶり」「チャンミン、来てくれたんだ」「あ、うん///」「良かった、きてくれないと思ってたから……元気だった?」そう言ってふわりと笑うナヨン、まさかまたここで再会することになるなんて吹き抜けの天井に天窓から光がキラキラと差し込んで、巷で噂になってるデートスポットまたは映えスポットとも呼ばれてる……写真好きな彼女に連れられて良く来た場所だから、別れてからくるのは初めてかもしれない急...
~Cside~「いやあ、それにしても最後のやつは綺麗だったなぁ」「ですよね!!空が明るく染まって大きな花が咲いてるみたいでしたよね!!///」「バカ、ちゃんと手繋いどけよ、逸れんだろ?」「あ!!ごめんなさいユンホさん///」「ほら、こっち来いって」せっかくドンヘさんとお話ししてたのに、グイと手を引かれて隣に戻されてしまってユンホさんてば本当に心配性、なんだよね///花火大会が終わっての帰り道、人混みが凄くて皆ん...
~Yside~「ようユノ、今日はやけに早いな」「ああ、色々と忙しいんだよ」「はあん?エロエロの間違いじゃねーのか、で?誰と飲むんだそれ?」ワインを包みながらニヤニヤとする酒屋の親父、店の仕入れに来たついでにいいワインが入ったっていうから寄ってみたのにやたらと絡んでくるから溜息が出る昔から馴染みの酒屋だから、当たり前に過去のことも知ってるわけだけど詮索好きなのが偶に傷ってとこかま、根はいい人なんだが(笑...
~Yside~「ユンホさんあれ!!ほら、ハートの形になりましたよ!!あ!!あれはスマイリーです!!///」「ああ、ちゃんと見てるよ(笑)」「もう!!僕じゃなくて花火ですってば!!うわあ、次はもっと大きい!!///」次々と空に上がる花火に大騒ぎする鈴カステラ、まったくはしゃぎすぎだっての(笑)周りのカップル達は寄り添ってうっとりと空を眺めてるってのにま、こんなにも喜んでくれるなら連れて来た甲斐があったってもん...
~Cside~「………で?やり直すわけ?」「へ?いや……そういうわけじゃ」「でも会いに行くんでしょ?」「あ、まあ……連絡貰ったし///」「ふーん?」呆れたように僕を見つめるキュヒョンから慌てて目を逸らす今日は同じマンションのキュヒョンの部屋で宅飲みをしていていい感じに酔いが回ったところでこの話を始めたら、なんだか険しい顔になっちゃってな、なにもそんなに睨まなくても/// ………実は先日別れた彼女から連絡があった僕のこ...
~Cside~「ドンヘさん、遅くなりました!!」「ああ、早く座れよ」「わあ、ありがとうございます///」夜店から離れてやってきたのは近くの川にある土手、川縁が階段になっていて花火が一望にできるからとっても人気なんだって「腹減ったぞ~」「あ!!ドンヘさんたこ焼きとか色々買ってきました!!」「おっ、サンキュー」食べ物の包みを受け取ると早速開け始めるドンヘさん、お箸が落ちたりして色々と騒がしい新人のバイト君達に...
~Yside~「オープンはだいたいこの辺りかなぁ」「ああ、周年記念も被ってるから少しずらさないとな」「招待客にDMするからピックアップしといてくれよ?」店が終わってからのドンヘとの打ち合わせ、込み入る話をしている間に夜が明けちまうとかまったく、どんだけ働き者なんだチャンドラと会ってからまだ数日しか経ってないのに、最近の俺は抑えが効かないっていうか 会いたくて堪んないいや、この前随分我慢したから余計にそうな...
~Yside~「お待たせしましたユンホさん///」「なんだ随分遅かったな、腹でも痛くなったか?」「やだ、違いますよ~足を怪我した人がいたからバンドエイドあげてたんです」「ふうん?また変なやつじゃないだろうな?」「大丈夫です、こうしてちゃんと戻ってきましたし、ね?///」そう言ってふわりと笑う鈴カステラ、まったく、人の気も知らないで呑気なもんだいや、こいつが誰にでも優しいのは今始まった事じゃないそれがコイツの...
~Cside~結局二回もキスされてしまった……!!家に帰って鞄を置くとスーツのジャケットを脱いでベッドにダイブする僕枕に顔を埋めながら今日の事を思い出してみるタクシーの中とか!!歩道の真ん中とか!!公衆の面前で二回もキスするとか!!しかも男同士で!!!!///信じられない事ばかりなのに、怒ってる割にそこまで嫌だとは思ってない自分がいてああ、本当にどうしちゃったんだろう突然攫われるようにタクシーに乗せられて、...
~Cside~「ふう、ちょっと食べすぎたかな」トイレを見つけてベタベタの手を洗う僕、携帯用の石鹸持っててよかったせっかくふわふわのかき氷を買ってもらったのに、ヨーヨーだとか、ゲームだとかに気を取られてる隙にあっという間に溶けてしまったでも、夏は見た目にも涼しくていい!!きっと写真とっても映えるだろうし、次の鈴カステラメニューに加えておこうかな?いちごのかき氷の上に乗っけてしまうとか、ふふ、ユンホさんが...
~Yside~「バ、バカ!!こんなとこで何すんだ!!///」「ん、可愛いチャンドラが悪い」「なっ!!ぼ、僕は可愛くてなんて!!わっ!!///」「いいから早く乗って、ね?」面と向かっての告白とか不意打ちのキスとか普段の俺からは考えられないようなことばかりでドンヘあたりに知られたら散々からかわれそうだがま、好きなんだから仕方ない、かとんがった口のままのチャンドラをタクシーで送って、また今度、なんて言いながら手に...
~Yside~「お兄ちゃん可愛いねぇ、サービスしとくよ」「わ!!ありがとうございます///」「そこの浴衣がお似合いのお兄ちゃん、こっちにもおいでよ」「わわ、こんなに!!ありがとうおじさん///」夜店を行き交う中であちこち呼び止められて走り回る鈴カステラ浴衣姿がやけに似合っていて、そりゃ誰でも構いたくなるってもんだったく、少しも目が離せない、よなドンヘ達の分も食べ物を買って花火のよく見える土手に向かおうとする...
~Cside~『飯食ったら送って行くから安心して飲めよ、な?』女の子みたいにエスコートされてご飯をご馳走になって、優しく手を握られてキスをされるとか!!もう抵抗するのもバカバカしくなってきちゃうよ……僕を堕とそうとしてるのはわかってるし、断固としてそんなことにはならないと思ってるのにだって遊ばれてるだけかもしれないし、女の子みたいに可愛もないし!!でも、彼と過ごす時間があまりに楽しすぎて……ワインに酔った...
~Cside~「ユンホさん見てください!!チーズドッグありますよ!!あ!!あそこにいちご飴も!!」「こら落ち着けって、心配しなくても店は逃げねぇよ」「だってあんなに夜店が並んでるの見たの初めなんです!!うわ、ヨーヨー釣りだって、ね!!ユンホさんやりましょう?」「ったく、仕方ねぇな」はしゃぐ僕に溜息をつきながらもちゃんとお店に連れて行ってくれるユンホさんなんだかんだ言って優しいんだよね///花火大会にはまだ...
~Yside~「ん、美味しい!!」「だろ~?この店自慢のパスタなんだぜ?」「おーいユノ!!他の料理も宣伝しとけよ!!」「わかってるって!!なぁ、チャンドラ!!」「ふふ///」チャンドラの手を引いてやってきたのは新店近くのこじんまりしたイタリア料理店ここの店長には昔世話になったから、割と穴場っていうか、馴染みっていうかたまに仕事に行き詰まった時にやってきては口の悪い店長に叱咤されてま、それも癒しか、なんて……...
~Yside~「チャンミン用意できたか?行くぞ」「ユンホさん、ま、待ってくださいっ……わっ///」今日は待ちに待った花火大会当日、鈴カステラは朝からアレを持っていくだの浴衣だのと忙しいバタバタしてるもんだから汗だくになって朝から2回もシャワーを浴びるとかまったく、興奮しすぎじゃねぇのか(笑) 「バカ、慌てなくていい、転んだらどうするんだ」「だ、だってユンホさんが先に行っちゃうと思って」「置いていくわけないだろ...
~Cside~とても意外だった………こんなところに二人きりでいたら、てっきりまた襲われちゃうんじゃないかって思ってたのにアーモンドの瞳をキラキラとさせて店の事を語るユノは、いつもと違ってちっともチャラくなんてなくて………「チャンドラ晩飯何食おうと思ってた?」「………へっ?///」「何が食いたいかなって思ってさ」「あ……えっと、パスタ///」「パスタか、じゃあそれにしよう、勿論ワインもつけて」「ワ、ワイン?///」「………ぷっ...
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