包括遺贈シリーズ最終かもです。さて今回は遺言執行者の指定の話です。自筆証書遺言書本体には遺言執行者指定の文言はありませんでしたが、別途、「〇〇△△に私の遺産相続に関するすべてのことを任せます。相続申告までは充分期日がありますので急がずにやって下さい」との

久々に相続人に対する抵当権抹消請求訴訟をしました。いわゆる休眠担保権です。うちに来られる前に他の事務所で相談されたら供託による抵当権抹消ができると言われたと。相談者は抵当権者の相続人をご存じでした。田舎あるあるです。相続の開始も相続人も知っていると聞いた

さて、包括遺贈、続きます。包括遺贈と特定遺贈の区別については前回書きました。またまた事例を単純化します。不動産を換金し預貯金と合わせ受遺者A～E5人に5分の1の割合で遺贈するという清算型割合的包括遺贈があったとします。これを、遺言執行者A、受遺者、相続人（受

過去一くらいの困難登記が完了しました。清算型遺贈の自筆証書遺言ですが、おそらく税理士の先生の関与の元、遺言執行者と相続人の全員、受遺者の全員で、利用状況等により受遺者或いは相続人が不動産を取得し差額は預貯金の分配金で調整する内容の遺産分割協議を成立させま

立て続けに意図しない割合的包括遺贈の公正証書遺言書に遭遇しました。割合的包括遺贈とは、全遺産を甲乙に各5分の2、丙に5分の1の割合で遺贈するというような遺言です。遺産が不動産と預金であれば、不動産は甲が取得し、預金は乙が5分の2、丙が5分の1取得するなど

割合的包括遺贈に関する超困難な登記が完了したので復習がてら書いて整理していきたいと思います。事案があまりにもややこしかったのと守秘義務の観点から事案を単純化します。全遺産を甲、乙、丙、丁に各4分の1の割合で遺贈するとの包括的割合遺贈の遺言書があったとします

【相続放棄の増加】相続放棄が増加してます。10年前の1・5倍、2023年度は28万件を超えたということです。思わぬ市町村から固定資産税の納付や共有山林の国土調査の立会や家屋の管理通知が送られてきて、えーっ‼となって相続放棄したいというのも増えているように

相続登記というご相談でしたが登記事項証明書を見ると信託による所有権移転登記が入っていました。目をつむってもできる相続登記から一転難解な信託登記に💦委託者兼受益者：父一郎、受託者兼帰属権利者：一人息子太郎という認知症対策の家族信託でした。調べてみると 令 和

民法899条の2の第1項により法定相続分を超える不動産の取得が対抗要件になったのは結構な衝撃で司法書士なら知らない者はいません。民法899条の21 相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第901条の規定により算出した相

さて、報酬です。報酬トラブルと言っても高いと苦情言われたことはありません。まるまる払っていただけなかったというトラブルです。泣いてもいいですか報酬トラブル回避のためにもうずいぶん前から委任契約書を交わすようにしています。おかげで報酬をいただけないことは無

代表取締役の住所非公開、取引先の社長さんに質問されてちゃんと答えられなかったのでちょっと調べました。平成5年9月1日から、商業登記規則が改正され、DV被害者、ストーカー被害者に限って住所の非公開が限定的に認められていました。DV被害者、ストーカー被害者で

譲渡担保について昔は貸金の担保に譲渡担保の相談を受けることがたまにありましたが、判例上、仮登記担保法の適用を受けるので簡単に自分のものにはならないですよ、と助言して抵当権設定に誘導していました。昨今は、譲渡担保の登記を目にすることもなかったのですが、珍し

休眠担保権抹消のご依頼をいただきました。担保だけではなく1筆だけ昭和10年代の日付で「○○耕地整理組合」の差押さえが残っている物件がありました。差押の原因は、耕地整理費滞納処分による差押です。調べたら耕地整理組合は解散してるか土地改良区に組織替えしている

供託による休眠担保権抹消の記事にはよく受領催告書を書留で配達証明付きで送ると書いてあります。が、ふと思いました。配達証明は文字通り配達されたことを証明するものです。休眠担保権では“宛所に尋ねあたらず“と書かれて返送されてきた封書を行方不明を証する書面とし

さて表題の件、依頼を受けた案件ではなく、税理士さんの記事の事例です。父が「全財産を2人の子供に相続させる」と遺言書を残した、母は認知症で遺産分割協議の為に成年後見人が選任され遺留分を請求された（だから遺留分に配慮した遺言書を書くべき）という記事です。【父の

さてさて相続で兄弟共有名義になっている市街化調整区域の農地があります。兄が本家を継いでいるのでこの共有農地を兄単独名義にしたいというご相談です。普通に考えれば農地法3条の許可（農地を農地として移転）を得て贈与登記です。が、兄はサラリーマン（兼業農家）で農

”登記は名変に始まって名変に終わる”とは、つくづく的を射た格言です。ちなみに名変とは名義変更ではなく登記名義人表示（住所）変更の略です。相続登記が住所の変更登記を省略できるので生前売買や遺贈も住所変更省略できるかも、、となるかもしれませんが、原則通り必要

相続登記義務化がいよいよ令和6年4月から開始します。遅まきながら事務所で8月11日（祝日・山の日）に無料相談をすることにしました。去年の8月に外反母趾手術で3週間と5日入院してずーっと仕事に追われていたのが7月からぱたっと暇になったのと、コロナ感染防止で

登記の錯誤抹消や更正はめったにありませんが、最近、不動産と会社登記で立て続けにあった💦ので、今日は所有権保存登記の更正登記について書きますそもそも私たち司法書士は実体を確認して登記しますから、なされた登記が誤っていたということは基本起こりえないことです。

飛び込みの相談です。守秘義務があるので事例を脚色&単純化します。10年前に死亡した父（甲）名義の土地について、相続人は子であるA男B男C男の3名であるが、遺産分割協議未了のうちにC男が死亡して妻と子らが相続放棄（家庭裁判所への相続放棄申述受理申し立て）する予定