私は道路や鉄道に、幼い頃から興味関心が強かった気がする。田舎で生まれ育った私の家の前は今でこそ舗装されているが、子どもの頃は砂利道と言うより砂道であった。その道は、北から南にかけて緩い傾斜の坂道の終点の様な位置にあり、雨が降る度に上から流れて来る砂が堆積したのだ。私たちは、そこで砂遊びをしたり相撲をしたり、陸上競技会ごっこで走り幅跳びや三段跳びをして楽しんでいた。ローマオリンピックから東京オリンピックに続く頃だったように思う。当時は車など滅多に通ることはなく、時々馬車がやって来るのどかな田舎道だった。道の両側は生垣があり、その幅は3メートルにも満たないものだった。因みにその道路が緩いカーブを描く場所に木製の黒塗り電柱があり、電気工事をする際に切り落とされた銅線を拾い集めるのも楽しかった。こうした工事は結構...私と「道」の関係(1)ー遊び場だった道路ー