はみ(蝮)を食べる
はみは怖かった。噛まれると死ぬとも言われていた。だが怖いもの見たさに、ハミがいると素通りせずに長い棒切れで叩いて遊んでいた。その頃(小学生の頃)毎年、庭の軒先にハミを棒差しして干していた。よく干したら、父が粉にして煎じて飲んでいた。飲むと力がつくと父は言っていた。後年、実はそれは、祖父の残りものであることを母から聞いて知った。祖父は畑でつかまえたハミを、その場で皮を剥いで血を吸っていたそうだ。血を吸ったハミを父に渡し、父は骨を煎じていたに過ぎなかった。その話を母から聞いて・・・・間もなくして、笠岡湾干拓地の農地でハミに遭遇した。その時、小学4.5年生だった長男と畑にいて見つけた。ハミは塒(とぐろ)を巻いてこっちを見つめていた。長男に、「動かずにハミをじっと見ていて」(←にらみ合うとハミはじっとしている。こ...はみ(蝮)を食べる
2024/02/29 09:13