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  • ドラマ『砂の器』を観た

    28日、フジテレビ開局60周年記念番組の一環として放送された、松本清張の名作『砂の器』を観た。『砂の器』は何度もテレビドラマ化されているが、満足にできたものはひとつもない。だから今回もまったく期待せずに、それでも何か目新しい脚本や演出にお目にかかれるのではないかという好奇心で観てしまった。そう感じてしまう原因は、すべての日本映画のなかでも最高傑作と言える、野村芳太郎監督の映画『砂の器』の存在だ。これまで小説を映画化した作品で原作を超えるものはないと思っていたのだが、この映画に出会ったときに初めてその概念が覆された。「日本列島の四季をつらぬいて、追う者と追われる者」「切っても切れない親子の絆」などの印象的なキャッチフレーズのもと、それを裏切らない圧倒的な作品だった。印象的なシーンが多数あり、なかでも終盤、菅野光亮...ドラマ『砂の器』を観た

  • 温度差

    16日に沖縄で行われた県民大会のニュース。新聞社のポリーシーもあるが、その報道には温度差が如実に現れている。以前、ジャーナリズムについての講演会で、沖縄のニュースは距離に反比例するという。山口県で発行されている長周新聞はある意味特異な新聞なので割り引いて考えなければならないが、リベラルとされる東京新聞の扱いの小ささはなんだ。中面で詳細を伝えてはいるが、1面のトップが「飛び込み」とはどういうことか。---------------------------------------------------------------------------------------一生に一度の記念卒論・学位論文を本にしよう人生の節目の記念として、卒論や学位論文を本にする方が増えています。出版社の目にとまれば、企画出版として一...温度差

  • 「透ける豚(トン)」じゃないスケルトン

    日本では一般的に、中味が透けて見える器物のことを「スケルトン」と言っている。スケルトンとは、骨組みのことで「透明」を意味しているのではない。「透ける豚(トン)」ではない!ちょっと前に、買っておいたペリカンのスケルトン万年筆を使って見ることにした。インク吸入の構造が見えて、インク残量も一目でわかる。なぜこんなものを買ったのかというと、珍しそうだったのと、それにペリカンなのに安かったから。ちょっといけてるじゃないか、この透ける豚、じゃなかったスケルトン。軸色にあわせてブラウンのインクを入れている。太字のはずだったが中字くらいの感じだ。万年筆の細字だの太字だのをあらわす「F」や「B」、ほとんどあてにならない。しかしそれが、意に反してすこぶる書きやすい。いい意味で期待を裏切られた。透けているものはセクシーである。裾がレ...「透ける豚(トン)」じゃないスケルトン

  • 「発禁本」という文化

    思い立って、発禁本のことを書いてみたくなった。発禁本とは、発売禁止の処分を受けた出版物のことである。時の為政者にとって都合の悪い書物は、出版差し止めや発売禁止、焼かれてしまうことさえあった(焚書)。禁止される書物は為政者のさじ加減ひとつであったから、時代によって基準や対象が異なる。日本に限って言えば、戦前戦中は政治的にシビアな時代で、戦争に反対する内容であったり、民主主義、自由主義を唱えた書物はまず出版できなかった。それどころか、逮捕され厳罰に処される場合もあった。先頃、『蟹工船』というプロレタリア小説がブームになった。作者の小林多喜二はこれを含む一連の作品が特高に目をつけられ、逮捕され、苛酷な拷問を受た末虐殺された。現在ならあり得ない出来事だ。大日本帝国憲法下での弾圧は書籍だけでなく、新聞や雑誌、はては映画・...「発禁本」という文化

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