chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 絶対観るべき!映画『主戦場』

    「吉見義明さんという方はご存知ですか?」「は?よし……」「吉見義明さん。たくさん本を出している方です」「吉見義明さん?知りません」「本をお読みになったことは」「わたし、他人の書いた本は読まないんです」信じられないかもしれないが、日本会議の代表委員を務める加瀬英明氏の発言である。この日いちばんの失笑が、客席に広がった。他人の書いた本は読まないって、要するに本は読まないってことだ。どこから情報を仕入れているんだか?映画『主戦場』は従軍慰安婦問題をテーマに、否定派と肯定派双方の話をインタビュー形式で収録したものである。そう言うとさぞかし退屈な映画かと思われてしまいそうだが、本編122分があっという間に過ぎてしまった。「もうすぐ中国はソ連のように解体しますから。そうしたら韓国は日本と友好関係をつくるしかない」「中国も韓...絶対観るべき!映画『主戦場』

  • 辺野古基地ができても普天間は返ってこない

    統一地方選挙後半戦、沖縄の補選で新基地建設反対を公約に掲げた屋良朝博氏が当選した。知事選、県民投票に続いて基地建設反対の民意が示されたのである。屋良さんの当選が決まったとき、玉城デニー知事はインタビューに答えてこう言った。「辺野古基地は普天間基地問題の解決にはならない」安倍政府は、「1日も早く普天間基地の危険を取り除くため」に辺野古基地建設を進めると言うが、肝心の沖縄県民の意思とは明確に矛盾している。なぜ、玉城デニー知事は「辺野古基地は普天間基地問題の解決にはならない」と言ったのか、その真意について、本土の人間はほとんど知らない。辺野古基地が完成しても、普天間基地は返還されない。これは真実。普天間基地の危険を取り除くために辺野古基地を造る、これは大嘘。その理由は、「辺野古の基地では普天間基地の機能を維持できない...辺野古基地ができても普天間は返ってこない

  • 笑えるものは幸いなり

    ずいぶん前のテレビ番組で、明石家さんまが話していたエピソード。「恋のから騒ぎ」というバラエティー番組があった。AV女優が紛れ込んでいたことで話題になった番組であるが、その話はどうでもいい。番組中、さんまがいくらギャグを飛ばしてもちっとも受けない。業を煮やしたさんまが、「わしのギャグおもろないんか?」と問いただした。すると、「だって、意味分かんないもん」という答えが返ってきたそうだ。しかたがないので、「あれとこれをひっかけてこうなっとるんや」と懇切丁寧に説明をした。するとさらにとんでもない反応が。「ふーん、そうなのか」と感心されたうえ、「じゃあ、笑わないといけないんですね」ギャグを解説したら面白くも何ともない。ひな壇のギャルたちと中年(当時)の明石家さんまとのジェネレーションギャップだと片付けてしまうこともできる...笑えるものは幸いなり

  • 朕と私と天皇と

    坂口安吾による『天皇陛下にささぐる言葉』と言う、B6判32ページほどの小冊子が話題である。戦後間もない1948年に雑誌「曠野通信」に発表されたもので、戦中であれば不敬罪間違いなしで、収監され拷問を受けていたであろう。表題の「天皇陛下にささぐる言葉」に加え「堕落論」「天皇小論」「もう軍備はいらな」を併載、坂口安吾の反天皇制・反戦小論文集である。ちょっと長くなるが、一部を転載する。朕はタラフク食っている、というプラカードで、不敬罪とか騒いだ話があったが、思うに私は、メーデーに、こういうプラカードが現れた原因は、タラフク食っているという事柄よりも、朕という変テコな第一人称が存在したせいだと思っており、私はそのことを、当時、新聞に書いた。私はタラフク食っている、という文句だったら、殆ど風刺の効果はない。それもヤミ屋かな...朕と私と天皇と

  • 「コールドピース元年」

    改元フィーバーで世間は騒がしいが、私個人としては、権力者が時間を支配するという考えのもとに作られた元号は馴染まないので使わないことにしている。だからといって、元号を習慣的に使っている人を批判するつもりはない。現在、世界で元号が存在するのは日本だけである。そもそもの発祥は中国であったが、用いられていたのは清の時代までで、辛亥革命で皇帝がいなくなったとき自動的に廃止された。朝鮮でも使われていたが、日本統治下で日本の元号を強制され、アジア太平洋戦争の終戦とともに元号はなくなった。くわしくは知らないが、ベトナムにも元号が使われていた時代があったそうだ。しかし現在は、世界のどこにも元号はない。元号は権力者としての皇帝と密接な関係にあり、皇帝がいなくなれば自然になくなる。現在の日本での天皇は君主ではなく象徴だが、天皇制であ...「コールドピース元年」

  • ドラマ『砂の器』を観た

    28日、フジテレビ開局60周年記念番組の一環として放送された、松本清張の名作『砂の器』を観た。『砂の器』は何度もテレビドラマ化されているが、満足にできたものはひとつもない。だから今回もまったく期待せずに、それでも何か目新しい脚本や演出にお目にかかれるのではないかという好奇心で観てしまった。そう感じてしまう原因は、すべての日本映画のなかでも最高傑作と言える、野村芳太郎監督の映画『砂の器』の存在だ。これまで小説を映画化した作品で原作を超えるものはないと思っていたのだが、この映画に出会ったときに初めてその概念が覆された。「日本列島の四季をつらぬいて、追う者と追われる者」「切っても切れない親子の絆」などの印象的なキャッチフレーズのもと、それを裏切らない圧倒的な作品だった。印象的なシーンが多数あり、なかでも終盤、菅野光亮...ドラマ『砂の器』を観た

  • 温度差

    16日に沖縄で行われた県民大会のニュース。新聞社のポリーシーもあるが、その報道には温度差が如実に現れている。以前、ジャーナリズムについての講演会で、沖縄のニュースは距離に反比例するという。山口県で発行されている長周新聞はある意味特異な新聞なので割り引いて考えなければならないが、リベラルとされる東京新聞の扱いの小ささはなんだ。中面で詳細を伝えてはいるが、1面のトップが「飛び込み」とはどういうことか。---------------------------------------------------------------------------------------一生に一度の記念卒論・学位論文を本にしよう人生の節目の記念として、卒論や学位論文を本にする方が増えています。出版社の目にとまれば、企画出版として一...温度差

  • 「透ける豚(トン)」じゃないスケルトン

    日本では一般的に、中味が透けて見える器物のことを「スケルトン」と言っている。スケルトンとは、骨組みのことで「透明」を意味しているのではない。「透ける豚(トン)」ではない!ちょっと前に、買っておいたペリカンのスケルトン万年筆を使って見ることにした。インク吸入の構造が見えて、インク残量も一目でわかる。なぜこんなものを買ったのかというと、珍しそうだったのと、それにペリカンなのに安かったから。ちょっといけてるじゃないか、この透ける豚、じゃなかったスケルトン。軸色にあわせてブラウンのインクを入れている。太字のはずだったが中字くらいの感じだ。万年筆の細字だの太字だのをあらわす「F」や「B」、ほとんどあてにならない。しかしそれが、意に反してすこぶる書きやすい。いい意味で期待を裏切られた。透けているものはセクシーである。裾がレ...「透ける豚(トン)」じゃないスケルトン

  • 「発禁本」という文化

    思い立って、発禁本のことを書いてみたくなった。発禁本とは、発売禁止の処分を受けた出版物のことである。時の為政者にとって都合の悪い書物は、出版差し止めや発売禁止、焼かれてしまうことさえあった(焚書)。禁止される書物は為政者のさじ加減ひとつであったから、時代によって基準や対象が異なる。日本に限って言えば、戦前戦中は政治的にシビアな時代で、戦争に反対する内容であったり、民主主義、自由主義を唱えた書物はまず出版できなかった。それどころか、逮捕され厳罰に処される場合もあった。先頃、『蟹工船』というプロレタリア小説がブームになった。作者の小林多喜二はこれを含む一連の作品が特高に目をつけられ、逮捕され、苛酷な拷問を受た末虐殺された。現在ならあり得ない出来事だ。大日本帝国憲法下での弾圧は書籍だけでなく、新聞や雑誌、はては映画・...「発禁本」という文化

  • 新崎盛暉さんの業績を振り返り引き継ぐ会

    【予約閉め切り間近!】法政大学沖縄文化研究所設立の契機となった沖縄資料センター主任研究員として、沖縄関係資料の収集に尽力された新崎盛暉さん(沖縄大学名誉教授)が2018年3月31日に逝去されました。享年82。長年、沖縄近現代史研究と市民・住民運動などを、多方面で牽引してきた新崎盛暉さんの活動や業績を振り返りながらこころざしを引き継ぐ会を一周忌を前に、首都圏で開催することになりました。ぜひともご参加いただけますよう、ご案内いたします。2019年3月16日(土)〔第1部〕14時~16時半(自由参加・予約不要)会場:法政大学市ヶ谷キャンパス富士見ゲート5階G503教室資料代:500円【パート1】「新崎盛暉さんの遺したもの」糸数慶子さん(参議院議員)*予定岡本厚さん(岩波書店代表取締役社長)屋嘉宗彦さん(法政大学沖縄文...新崎盛暉さんの業績を振り返り引き継ぐ会

  • 今日、沖縄県民投票

    (写真提供:毛利孝雄さん)沖縄県県民投票沖縄県で辺野古埋立の是非を問う県民投票が始まった。「賛成」「どちらともいえない」「反対」の三択で実施される。有権者の4分の1以上が反対票を投じた場合、総理大臣とアメリカ大統領に通知することになっている。沖縄県の有権者数は約115万人だから、約29万票以上が必要。ただし、法的な拘束力はない。先日、さいたま市で行われた模擬シール投票では、圧倒的に「反対」が多く、「賛成」票が少数あり、「どちらともいえない」はほとんどなかったと記憶している。「賛成」に投じた人の残念なインタビューが放送された。「安全保障と環境問題は比較できないから」沖縄県民にとって、環境問題はもちろん重要だが、それ以上に巨大な新基地が新たに建設されることを恐れるのだ。基地ができても普天間は返ってこない日本政府の言...今日、沖縄県民投票

  • 吉野源三郎『君たちはどう生きるか』

    『漫画君たちはどう生きるか』が売れているということで、どう編集し漫画化しているのか興味があって購入した。原作はあまりにも有名なのであえて説明は必要ないと思うが簡単に。著者の吉野源三郎(1989-1981)は元岩波書店の編集者で児童文学者。『君たちはどう生きるか』は当初、山本有三に執筆を依頼したが健康を害していたためにできず、吉野自らが書くことになった。初版発行は1937年で、この年は7月に盧溝橋事件が勃発、中国との本格的な戦争が始まった。12月には南京大虐殺が発生する。内容にマルクスの剰余価値論やプロレタリアートとブルジョアジーの違いを述べている個所があり、(こうした呼び方はしていないが)「この区別を見落とすな」とむすんでいる。治安維持法があった時代で、4年後の1941年にはさらに改悪されており、このようなリベ...吉野源三郎『君たちはどう生きるか』

  • 広辞苑 第七版

    『広辞苑』第七版を購入。10年ぶりの改版。「やばい」「自撮り」など、現代用語約1万語が追加、六版より百数十ページ増。しかし、用紙を工夫して全体の厚さは変わらず。過去に例がないほどメディアをにぎわしている『広辞苑』。さてはて。手元にある最新版は四版で、電子辞書に五版が入っているけれど、六版は購入しなかった。古い辞書は役に立たないばかりか間違いのもとになる。常に訂正し改版を続けているのが辞書だ。書物には「刷」と「版」がある。増刷が「刷」、編集に手が加えられたのが「版」である。一般にはあまり知られていないが、実は増刷の度ごとに誤字脱字や間違いが修正されている。これは辞書に限らずほとんどの出版物に当てはまる。したがって、古い辞書を長年使っていることを自慢する輩がいるが、愚の骨頂なのである。今回の購入理由はメディアで話題...広辞苑第七版

  • 年賀状の秘密

    娘からの情報。このデザインの年賀状に隠し文字。犬の足の肉球が富士山になっているのはすぐに分かる。逆さまにすると指先に「FUJI」のもじ。さらに、下のストライプをよく見ると、「あけまして」「おめでとうございます」とある。これはルーペで見ないとわからない。で、ちなみに、今年は大吉!年賀状の秘密

  • 御茶ノ水〜秋葉原〜築地

    元日。恒例の神田明神初詣。何年ぶりかで家族4人揃って出かける。例年より人出が少ないように感じる。天野屋の前も昨年に比べ人だかりが少ない。いつも通り、柴崎納豆を買う。しかし、境内はごらんの通り。鳥居を過ぎてすぐのところにやげん堀の屋台を見つけ、七味唐辛子を買う。昨年はこの屋台を見つけることができず、買い損ねた。「もっと奥に出してると思っている人がいるけどね、わたしは何十年もここだよ」そうは言われたが、出店してれば見過ごすわけがない。去年は絶対に出店していなかった。もう買えないと思っていたので、おばちゃんの元気な顔を見て一安心。「いっぱい入れとくからね。せいぜい使ってね」大辛の七味を小袋一杯に詰めてもらって1000円。普通に使って一年以上は持つ。明神裏の旧坂を下って秋葉原に向かう。日比谷線の駅に乗るのが目的で、秋葉...御茶ノ水〜秋葉原〜築地

  • 獺祭で年越し

    友人たちとの忘年会で大変うまかったので、奮発して(それほどでもないか)獺祭(だっさい)の大吟醸を買った。本当は正月に開けるつもりだったが、待ちきれず年越しそばと一緒にいただくことにした。「なかなかである」で、正岡子規に『獺祭書屋俳話』という評論集がある。獺祭とはカワウソが捕獲した魚を食べる前に並べておく習慣を言ったものだが、獺祭書屋とは執筆中に調べもののために引っぱりだした参考資料が、まるで獺祭のように足の踏み場もないほど散らばっていることを言う。正岡子規は散らかった自分の書斎を獺祭書屋と表現したのである。中央大学のY教授の研究室などはまさにそれ。ドアを開けたとたん、目の前に書棚がそびえ立つ。訪問者はその脇をカニの横ばいのごとく堆く積まれた書物の間にできた畦道を辿って行かねば、奥のデスクに鎮座するY教授のもとに...獺祭で年越し

  • たった一人の叛乱

    エスペランティスト、由比忠之進さん抗議の焼身自殺から50年1967年11月11日の夕刻、テレビは衝撃的なニュースを伝えた。「(佐藤栄作)首相訪米の11日夕、エスペランティストの老人が沖縄返還、ベトナム和平問題に対し佐藤首相に抗議、焼身自殺を計った。午後5時50分ごろ、東京都千代田区永田町1の6、首相官邸正面と道路をへだてた反対側の歩道で男が立ったまま胸にガソリンをかけマッチで火をつけ、あおむけに倒れた。炎は高くあがり、1分近く燃え続けた……」このエスペランティストの老人が由比忠之進さん73歳である。このニュースを知った全国のエスペランティストたちは大きな衝撃を受けた。この前日、エスペラントの定例会に参加していて、「来週は来られないから……」ともらしていたのを、仲間たちは聞き逃してしまっていたという。やさしい、エ...たった一人の叛乱

  • 「山﨑博昭プロジェクト」忘年会

    19日は「山﨑博昭プロジェクト」の忘年会だった。今年10月には「かつて10.8羽田闘争があった」(寄稿編)を合同フォレストから出版し、その編集者として招かれた。元東大全共闘議長山本義隆(左の帽子)、山﨑と同期で中原中也研究で知られる詩人の佐々木幹郎をはじめ、発起人を中心に18人ほどが集まり、近況や昔話に花を咲かせた。それにしても、よくぞ集まったものと驚くほどのすごいメンバーだ。来年10月には、「かつて10.8羽田闘争があった」の資料編が刊行される予定で、「寄稿編」以上に編集が難航すrことが目に見えている。はてどうなることか。「山﨑博昭プロジェクト」忘年会

  • 崎山多美さん

    法政大学に、崎山多美さんの講演を聞きにいく。平日の昼間でゼミの講義の一環だから参加者のほとんどは学生。それに一般の参加者も少なくはないが、多くは年配者。崎山多美さんは「水上往還」で芥川賞の候補にもなった沖縄の作家である。作品の多くが沖縄方言で書かれているためか、本土で知る人は少ない。参加した学生の多くは、名前すら聞いたことがなかったのではなかろうか。沖縄方言の中で宮古の言葉は「はひふへほ」が「ぱぴぷぺぽ」になると聞いた。離れ小島のことを「パナリ」というのはそれだったのかと納得。離れ→はなり→ぱなり「小学校の校庭に米軍ヘリから落下物がありました。そんな事件の話を聞いて、早く普天間基地を辺野古に移した方がいいと思っている人、手を挙げてください」学生の中からちらほら手が挙がる。「それじゃあ困るのよね。普天間の基地をな...崎山多美さん

  • 今日、沖縄「慰霊の日」

    今日、6月23日は、沖縄「慰霊の日」である。残念なことに、本土では知っている人間は少ない。まして、「6月23日」がなぜ慰霊の日に定められたか理解している人はもっと希だ。これはだれもが知っていることだが、アジア太平洋戦争中、日本の国内では唯一地上戦があり、20万人を超える人びとが亡くなっている。その地上戦で日本軍の組織的戦闘が事実上終わったのが6月23日とされているからだ。「されている」と書いたのは、組織的戦闘が終わったのが沖縄に派遣された32軍の長勇、牛島満両司令官が自決し、沖縄の日本軍が壊滅したことによる。しかし、23日という日には異論もあり、たとえば八原博通の『沖縄決戦』によれば、両将軍の自決を目にしたのは22日の未明であったとされている。だがこれは、八原の記憶違いであろうとも言われる。なにはともあれ、米軍...今日、沖縄「慰霊の日」

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、ひまわり博士のウンチクさんをフォローしませんか?

ハンドル名
ひまわり博士のウンチクさん
ブログタイトル
ひまわり博士のウンチク
フォロー
ひまわり博士のウンチク

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用