ドラマ『砂の器』を観た
28日、フジテレビ開局60周年記念番組の一環として放送された、松本清張の名作『砂の器』を観た。『砂の器』は何度もテレビドラマ化されているが、満足にできたものはひとつもない。だから今回もまったく期待せずに、それでも何か目新しい脚本や演出にお目にかかれるのではないかという好奇心で観てしまった。そう感じてしまう原因は、すべての日本映画のなかでも最高傑作と言える、野村芳太郎監督の映画『砂の器』の存在だ。これまで小説を映画化した作品で原作を超えるものはないと思っていたのだが、この映画に出会ったときに初めてその概念が覆された。「日本列島の四季をつらぬいて、追う者と追われる者」「切っても切れない親子の絆」などの印象的なキャッチフレーズのもと、それを裏切らない圧倒的な作品だった。印象的なシーンが多数あり、なかでも終盤、菅野光亮...ドラマ『砂の器』を観た
2019/03/29 13:53