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:〔続〕ウサギの日記 https://blog.goo.ne.jp/john-1939

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開

:〔続〕ウサギの日記
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2014/10/09

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  • ★ 鶯と詩人 ホイヴェルス著 =時間の流れに=

    ~~~~~~~~~~~~~~~~鶯と詩人ホイヴェルス著=時間の流れに=~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~鶯と詩人~~~~~私は五歳のとき、よく鶯の歌を歌いました。Nachtigall,Nachtigall!WiesangstdusoschönVorallenVögelein!「鶯ようぐいすよなんと美しくうたったことよどの小鳥よりお上手に」などと母からならって――けれども鶯の声を聞いたことがありませんでしたから、この不思議な鳥の声を始めて聞けるのはいつかしら、とあこがれていました。二、三年たってからいろいろな鳥の声を聞きました。中には、森の中に自分の名を呼んでいる郭公鳥の声もありました。鶯もそうしたらいいのに、と私は思いました。ところがある五月の朝、森を通って行くと、突然中から、何かのラッパの音なの...★鶯と詩人ホイヴェルス著=時間の流れに=

  • ★ 時間の流れに

    ~~~~~~~時間の流れに~~~~~~~在りし日の聖イグナチオ教会私の仕事場は四谷見附の麹町通りに面しています。数しれぬほどの自動車が、それぞれの警笛をならしながら、物すごいスピードで走っていきます。みな、どこかへ、そして一刻も早く行きつくところへいきたいのです。その自動車群のあいだをトラックがわれ遅れじと重いからだをひきずっていきます。すると地震のときのように私の小さな家はゆれるのです。大型バスが猟犬の群れさながらにあえぎながらかきわけて走っていきます。中には駆けている猟犬のしるしが横腹についているのさえあります。都電もまけてはいません。警告するように大きな音を出して自分の軌道にはいってくる自動車や人を追い払います。ときどき明るい子供たちの一団が、遠足にでかけるのです。かたまって横断していきますが、まる...★時間の流れに

  • ★ 神学生の母

    ~~~~~~~~~~~~~~~~神学生の母ホイヴェルス著=時間の流れに=~~~~~~~~~~~~~~~~神学生の母お祝いの晴れ着を着た人々が広い部屋部屋をあちこち歩いていました。私がこの家に着いた時、一人の若い神学生が迎えに出て、嬉しそうな顔で挨拶をし、人々の流れをよけて、静かな隅に私を導きました。十年ほど前、時々私のミサ答えをしたと話して、私を驚かせました。その時の少年を、私はよく覚えていたのです。重いミサ典書を祭壇の書簡の方から福音の方へたいそう骨折って運び、聖体降福式のときに、私の肩にベールムを掛けるのに、かなり小さな体を相当伸ばさなければなりませんでした。十年ぶりに会ったこの神学生が、あの少年とは思われませんでした。その頃、一言も話を交わしたこともないほど、静かな無口な少年が、今では元気な青年にな...★神学生の母

  • ★ 隠遁者 ホイヴェルス師著 =時間の流れに=

    ~~~~~~~~~~~~~隠遁者ホイヴェルス著=時間の流れに=~~~~~~~~~~~~~隠遁者隠遁者は世界のだれよりも好かれています。子供たちはその白いおひげのまわりで、ちょうど古い菩提樹の幹のまわりのように怖れ気なく遊びますし、大人たちは彼を見て天父を思い出すのです。そして彼には何でも心の秘密がいえます。彼はそれを聞きながら人びとの心の深みをせんさくもせず、彼らの目もみつめず、森の中の古い池のように終わりまできいています。いろいろな忠告などしません。神も忠告をなさるわけではありませんから。しかし隠遁者のそばにいると、人びとの心はのびのびとして健やかになるのです。隠遁者はあらゆる生物の動きを見るのがすきです。磨かれた人格者よりも子供や若い人びとを、人間より雀やカブト虫などが好きで、灌木や草花とは、人間同士...★隠遁者ホイヴェルス師著=時間の流れに=

  • ★ 哲学者 ホイヴェルス著 =時間の流れに=

    ~~~~~~~~~~~~~「哲学者」ホイヴェルス著=時間の流れに=~~~~~~~~~~~~~帽子のホイヴェルス師「哲学者」「哲学者の住んでいたのは都会のはずれだったね」「彼を驚かせちゃおうか」「びくりさせようよ。驚異というものは哲学の出発点だからな」「またその終点でもある」「街はずれに哲学者の住んでいる都会は幸福です。なぜなら、哲学者は精神を弁明し、自然を守るからです。都会というものは精神の発達ですし、いなかは自然を守るものでしょう!」などと語り合いながら、私たちは武蔵野から都会の方へ、ぶらぶら歩いてゆきました。十一人の学生と二人の学者、合わせて十三人。私たちは垣根のある小径に入って、ようやく竹屋の店についたので、哲学者が住んでいるのはこの辺りにちがいないとわかりました。「竹は武士ばかりでなく、また哲学者...★哲学者ホイヴェルス著=時間の流れに=

  • 【映画評】「さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【映画評】「さよなら、ベルリン」=またはファビアンの選択について=~~~~~~~~~~~~~~~~~~~主人公ファビアン(トム・シリング)と恋人コルネリア(ザスキア・ローゼンタール)久しぶりに映画を見た。ドミニク・グラフ(DominikGraf)監督(68歳)の最新作で、3時間にわたる大人向けの長編映画。ドミニク・グラフ監督ベルリンの中心部から南西に6キロほどのところに、ハイデルベルガー・プラッツという地下鉄駅がある。映画は現在のその駅から始まる。人込みに混じってカメラがエスカレーターを降りていくと、レトロなアーチに飾られた古き良き時代のままのホームがある。そこから地下鉄に乗っていくと、1931年のベルリンの町に着く。地下鉄がタイムマシーンの役割を演じている心憎い演出...【映画評】「さよなら、ベルリンまたはファビアンの選択について」

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