世界の情勢を変えた新興勢力の急成長:このような見出しにはしたが、実際にはアメリカ産業界の問題点の指摘になってしまうだろう事をお断りして始めよう。1997年1月にインドネシアのジャワ島に華僑財閥のSinarMasGroupの、今や世界最大の製紙会社になったと言っても誤りではないAsiaPulp&PaperのThibikimia工場(チビキミア)を訪れる機会を得た。そこで見たその世界最新鋭の抄紙機の規模の大きさ、生産能力と抄紙の速度、完璧なコンピュータ管理の生産工程には、大袈裟でも何でもなく「腰を抜かす」程驚かされたのだった。それは悲しいことに長い間アメリカの過去の遺物のように成り果ててしまった、嘗ての大型マシンに慣れてきた私にとっては、信じられない程驚異的な最新鋭の設備だったからだ。しかも、その最新鋭の抄紙...世界の製紙産業界の変化の考察: