この映画を見てて思い出した映画がある。 1954年「エノケンの天国と地獄」 ストーリーはこの世にいた時、悪事を働き地獄に落ちた男が10年の地獄の刑期を終え、…
2024年5月
この映画を見てて思い出した映画がある。 1954年「エノケンの天国と地獄」 ストーリーはこの世にいた時、悪事を働き地獄に落ちた男が10年の地獄の刑期を終え、…
五人の少女がそろって首を吊って死のう、という一種異様な話。でもこの映画を見れば、いたいけな少女たちが死ななくてはならない運命の下に生まれついていることが分か…
ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ 2024.5.11 シネスイッチ銀座1
グアンタナモ収容所はアメリカにとって都合の良い場所にあり、使い勝手のある施設のようだ。アメリカ国内ではないので、キューバなのでなど言い訳が効く。どういう手段…
ボリス・バルネットの三本目、エイゼンシュタインの影響を受けていると思った。それはイメージの飛躍というか、思わぬ映像が時たま現われるところだ。 ロシアの二月…
6300キロの川の流れをさかのぼると源流に着く。その先のさきっちょの水源を見たい。その想いが彼をして長江に再挑戦させた。NHKの「長江 天と地の大紀行」は…
北京の鼓書芸人、方宝慶は兄の宝森、妻と2人の娘と暮らしている。鼓書芸人はひとりが弦楽器、もうひとりが太鼓を打ち物語を歌う芸人のことである。 日本でいえば、…
これはどうしても比較してしまう。比較せざるを得ない。山田太一の小説は好きで読んでいた。脚本家の書く小説らしく簡潔で分かりやすく、そのままシナリオになりそうだ…
北京の京劇クラブに所属する京劇役者の京京(チンチン)は、両親が別居し母方の祖父のもとに預けられることになった。祖父もかつては京劇の名優であった。初めのうちは…
1952年頃の日本はこんな状況だった。戦前を引きずっているし、戦後の勢いもある。特に女性の社会進出は凄まじかった? 新しい憲法のもと、変化が急速に行き渡っ…
2024年5月
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イタリア映画で、向こうでは評判の原作で、という宣伝に乗せられたのが悪かった。内容は甘い甘い話。アメリカに留学しているマルタに祖母オルガが亡くなった知らせが届…
主人公二人の関係がわかりにくい。また彼らはレストランを開いているわけではないようだ。だったらなんで生計を立てているのだろう。貴族か何かで働く必要がないのだろ…
上流社会の生活がどんなものか知らないし、近づきになれるわけでもないから、どうでもいいようなものだけど、上流とは、金持ちと理解している。鼠小僧治郎吉が金持ちか…
ジワ・ハジャビはクルド系の音楽家のもとに生まれた。幼い頃からピアノを習わされたが熱心ではなかった。ピアノとラップは関係ない。あえてこじつければ、音楽、歌? …
アメリカ映画によくある裁判劇である。ただし、従来の裁判物にはなかった視点がある。「告発」する相手が刑務所なのだ。アルカトラズというサンフランシスコにある刑務…
アイスランドは北極圏に近く、しかし地面は熱い。火山島で最近も噴火は盛んだ。アイスランドの情報は少ない。遠い国だからということもある。しかし近い国を知っている…
ミルは心やさしい田舎のおじさんだけど、しゃれている。世の中のいろんなこと、いろいろと経験してきているといった感じ。ミルはミシェル・ピッコリがやっているから、…
題名とちょっとした宣伝文句だけで想像して、鑑賞を躊躇することがある、よくやる間違いだ。この映画がそうだった。なんとなく避けているうちに終わっていることがよく…
道路の真ん中に線が引いてあって、そこを一歩越えると別な国、人工的に引かれたただの線に過ぎないものが、かつてあったベルリンの壁よりも高い場合もある。そんな目に…
問題を抱えた人たちが集まってきても問題は解決されることはない。時代が問題を連れてくるのか、問題がただ表面化するだけなのか、昔からあったことが別なはっきりした…
アントワンとアントワネットはアパートの屋根裏部屋に住んでいる。金が無いのでラジオを聞くか小説を読むくらいで映画にもいけない。アントワネットが買った宝くじが8…
1匹のロバEOが人間の勝手な都合でポーランドからイタリアまで送られてしまう。今や人身売買さえ大っぴらに行われる世の中になったが、一応人間については違法なこと…
笑える喜劇仕立てになっているわけではないが、ほのぼのとした雰囲気が横溢している。特に女性の主人公がいい。バルネットのものはみなそうだ。 祖父であるベテラン…
タクシー運転手は客を選べない。乗りたい人を行きたい場所に連れて行くだけだ。客の話し相手をする必要はないが、話しかけられれば何か答えなければいけない。だから一…
猛獣とは誰からみて獰猛な獣なのか。一般的に言えば、ライオン、虎などがそうなるが、彼ら自身はそうは思っちゃいまい。生きていくための当然な行動がそう思われること…
この監督の作品はかなり見てきた。だが好きな作品は少ない。ただこの映画は気になっていたが見る機会がなかった。少年が鳩を売る話ということだけの知識だった。 靴…
イギリスはグラスゴーのバスの運転手ジョージ(ロバート・カーライル)がなぜかニカラグアに渡るという物語。かなり無理がある設定をなんとか納得させる話にはなってい…
1980年代のフランスは仕事をしていない既婚女性がいた。結婚して夫の稼ぎで家庭を切り盛りする。それが大多数だった。そんなの当たり前、不思議、ありえない、と時…
知識が理解を助ける最も如実な例になる映画ではないか。つまり、この映画をギリシャの歴史をまったく知らないで見るのと、よく知った上で見るのとでは、暗闇で本を開い…
1944年、忠清南道の江景という村に暮らす2人の15歳の少女。貧しい家で母と弟と暮らすジョンブン、地主で裕福な家のヨンエ。ヨンエは女子勤労挺身隊に選抜され、…
連続殺人を研究している作家ブライアン(デイヴィッド・ダコヴニー)と彼の恋人の写真家キャリー(ミシェル・フォーブス)は、殺人事件の現場を訪ねながらカリフォルニ…
ちょうど国立映画アーカイブで「日本の女性映画人1」が開催されている。まるでそれに合わせたかのような内容だ。韓国から応援されているようだ。こんな映画を日本でも…
南フランスの街に住む一人の少年アントワーヌは床屋へ行くのが好きだった。と、これだけで、見た人はすぐに分かってしまうだろう、「髪結いの亭主」のことだ。少し古く…
役所仕事は政治と関わっている。区や市の長しだいで変わることがある。役所は市民の暮らしやすい手伝いをするのが本来の仕事だ。でもそのための法律や法整備は政治家が…
アメリカの南部は未開の地のように見える。何十年か前の南部の話となると、「フライド・グリーン・トマト」を思い出してしまう。が、この映画はまったく違う感じがする…
以前、「人間の絆」として知られた小説が光文社古典新訳文庫では「人間のしがらみ」となったいきさつは、河合祥一郎の訳者あとがきに記されている。絆と言う語の束縛、…
かっと陽の照りつける暑さのない、すずしげな夏。スウェーデンには行ったことがないので、実際どんなところか分からないが、映画で見る限りでは、ベルイマンが描かなく…
高校の映画部ではなく、文化祭のクラスの出し物として映画を撮る。これはすごい。あれだけの熱意があったなら、まず映画部作るでしょ、と思った。でもクラスで決めてク…
韓国映画はそう多くは見ていない。それは日本公開された作品が極端に少ないからだ。十年程前までは、他のアジアの映画もほとんど入ってこない状況だった。だが、それも…
映画館についての映画は、つい最近インド映画であったが、映写機の知識を追加してくれる。一秒間に24コマ写された画像が動かない絵であり、人間の目が早さに追いつか…
AU PERE DE TRANQUILLE(静かなる父)という変わった名のカフェ、田舎町の寂れた店だ。客の入りの少ない店が、つぶれないでやっているのを見る。…