学部日本宗教:史不受不施派の特異性とキリスト教(キリシタン)との接点 85点
忘れられた殉教者―日蓮宗不受不施派の挑戦 (小学館ライブラリー) 作者: 奈良本辰也,高野澄 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 1993/05 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る 日本宗教史における不受不施派の特異性とキリスト教(キリシタン)との接点 1、日蓮宗不受不施派の特異性 不受不施派とは日蓮宗の一派にあたり、法華信者以外からの布施を受けず、他宗の僧侶に一切布施を行わないとする不受不施を教義とする信仰共同体である。江戸幕府によってキリシタンと共に禁止され、明治の解禁まで約200年間の間、地に潜って秘かに受け継がれてきた信仰である。…
学部旧約概論:旧約聖書の歴史的・批判的研究の概要をまとめ、その現代的意義を述べよ(3000字) 92点
近代旧約聖書研究史―ヴェルハウゼンから現代まで (1978年) (聖書の研究シリーズ) 作者: R.E.クレメンツ,村岡崇光 出版社/メーカー: 教文館 発売日: 1978/10 メディア: ? この商品を含むブログを見る 1、 旧約の歴史的・批判的研究の概説 ①近世以前の研究史 キリスト教の中で、従来モーセ五書はモーセ自身が書いたものと信じられ、疑問を持つこと自体が「霊感を受けて書かれた誤りなき神の言葉」への冒涜だと考えられてきた。しかし申命記末でモーセの死の記述などから、著者への疑問は早くから教会の中でも当然に気づかれていた。17世紀以降、研究は主にカトリックにおいて自由に進み、ホッブズは…
井筒俊彦―叡知の哲学 作者: 若松英輔 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会 発売日: 2011/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 20回 この商品を含むブログ (8件) を見る ①井筒俊彦を共時的構造化によって描きだそうとした評伝 本書をひとことでいうならば、井筒俊彦という稀代の碩学を“彼が最後にたどり着いた「共時的構造化」の概念によって思想史の中に位置づけようとする試み”と言えるのではないだろうか。 井筒俊彦のいう共時的構造化とは何か?本書の以下の記述がとてもわかりやすい。 (P124) 「世代」という表現が、読者を再び時間的次元に引きずり込むかもしれない。垂直に伸び…
ポストモダン神学とは何か? マーク・C・テーラー「ノッツ」「さまよう」を読む。そして井筒俊彦
さまよう―ポストモダンの非/神学 (SELECTION21) 作者: マークテイラー,井筒豊子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1991/03/26 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る ノッツ nOts―デリダ・荒川修作・マドンナ・免疫学 (叢書・ウニベルシタス) 作者: マーク・C.テイラー,Mark C. Taylor,浅野敏夫 出版社/メーカー: 法政大学出版局 発売日: 1996/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 組織神学の授業で、たまたま誰もやりたがらなかった「ポストモダン神学」を発表し…
内村鑑三の生涯―日本的キリスト教の創造 (PHP文庫) 作者: 小原信 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 1997/06 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログを見る (1) 内村鑑三を読んでの印象 人は内村鑑三という名前を聞いたとき、どんなイメージを抱くのだろうか。 私の場合、それは、明治のインテリ、不敬事件における不屈の信仰の人、あるいは融通が利かず頑固一徹の人というイメージを持っていた。しかし、春学期の間、実際に文章や詳細な伝記(1)を読むにつれてそのイメージが変わった。意外なほどの人情の厚さや感情の厚みなど人間としての柔らかい情感を何度も感じさせられたので…
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