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夢見の箱 http://yaonbilibli.seesaa.net/

純愛系、切ない系の創作小説。全年齢対象なので、BL801好きならどなたでもどうぞ^^

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himamituki
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2010/07/10

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  • 人を飼う 七日目

    僕は学校の部活や委員等は何も入っていないので、通常であれば6限の授業が終わったら、ただのんびり家まで帰るだけである。 大学の進路ももう決まっているから、本屋で暇を潰したり、何を買うでもなく友人達と街をぶらつく。そんな呑気な身分だった。 だが、最近の僕のスケジュールは少々忙しいものになっている。 学校が終わると、急いで繁華街のファーストフード店へアルバイトに向かう。 このアルバイトは、時給は安いけど消費期限の過ぎた食品がもらえるし、店のスタッフもみな良い人達なので気に入っている。 ほんの数日前に、ミミちゃんの食費や病院代の足しに始めた事だった。 ..

  • 人を飼う 六日目

    今日は、ミミちゃんを病院に連れて行った。 獣医さんのアドバイスのおかげで、フードもちゃんと食べるようになったミミちゃんは、体重を測定してもらったところ少し増えていた。 まだ痩せ気味だけど、その他は病気等の問題もなく健康であると獣医さんに診断してもらい、僕はひとまず安心する事ができた。 診察の時も予防注射の時も、ミミちゃんは本当に大人しかった。 診察を嫌がって暴れる他のペット達を尻目に、怯えてじっとしているだけかもしれないけど、この子はけっこう賢い子なんじゃないだろうかと思ってしまう。 待合室で会った鳥型のペットを連れたおばあさんの飼い主さんにも、「..

  • 人を飼う 三日目

    ミミちゃんをソファから持ち上げる。 その途端、怯えたように身を竦ませるのを宥めるように抱きかかえてダイニングへ。 ミミちゃんの身体には大きな椅子とテーブルだけど、座らせて目の前にフードを準備する。 昨日とは、反応が違った。 髪の隙間からキョロキョロと大きな瞳が、準備されたフードと僕の方を行き来する。 こちらの顔色を伺っているような姿に、「食べていいよ。これ、ミミちゃんのごはんだよ」と優しく促してやる。 やはり、昨日も禄に食べていないし、お腹が空いていたのだろう。 恐る恐るといった様子で一口。その後は、勢い良く食べ始めてくれた。 ..

  • 人を飼う 二日目

    人間の名前は「ミミ」とつけた。 無愛想で痩せっぽちな貧相な人間だが、長めの髪を上げてみると白くて丸っこい耳が覗く。 その部分に少しだけ愛嬌を感じて思いついた名前だった。単純だとは思うけど。 以前、飼っていた子がミイ、ミウだったし(二頭の頭分の名前だ)、前の子達のように仲良くなれたらという希望も込めて、一字違いの名前にした。 でも、残念ながら仲良くなるのは、まだまだ時間が掛かりそうだ。 やはりまだ、この家にも僕にも慣れない。 ミミちゃんは水を少し飲んだだけで餌には手をつけず、小さく丸まって僕の動向を伺うように見ているばかりだ。 少しも鳴..

  • 人を飼う 一日目

    そもそも店に寄った理由は、ショーウィンドウから見えたペットが昔飼っていたやつに似ていた為だった。 人間なんかに、用も興味も無かった。 四足で双頭、それぞれの頭から氷と炎を吐く。勿論それは外敵に対しての攻撃であり、主人には忠実な番犬として、この世界では人気のペットだ。 昔飼っていたその種のペットを失くして、もう飼う事は止めようと思っていたのだから。 ただ、懐かしい気持ちで店に入ってしまっただけだったのだが、飼い手がつきそうも無い哀れなそいつが目に留まってしまった。 「最悪の場合は処分されるかもしれない」という、店員の一言に情け心が出たばかりに、とん..

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