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2009/06/23

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  • 21 相性

    彼女の自己紹介のメールを受け取ったのち、すかさず形式を真似て自分の自己紹介メールを送信した。1時間後に届いた返信メールでは、好評のようだった。この日を境に三日間、メールのやりとりをして、さらに詳しくお互いの私生活などについて知ることになった。 彼女

  • 1 2008年9月19日

    亀井直樹。30歳。独身。彼女なし。職業はいたって普通のサラリーマンだ。基本的に土日は休みだが、たまに休日出勤しなくてはならないこともある。平日にあっては、たいてい7時か8時ころまで残業をする。仕事が終わると、彼女もいないので、特に何にも拘束されることなく

  • 2 到着

    必要な荷物をすべて旅行バッグに詰め込んだと思っていたが、一番肝心なものを入れわすれそうになっていることに気付いた。 新幹線のチケットと結婚式の招待状だ。明日朝早、新幹線で京都に向かい、明後日の結婚式に参加する予定なのだ。二日後に新郎となる田中は、会社

  • 3 前夜

    約束した午後4時ころに、京都駅のビル内に向かう階段を上ると、改札口前にはすでに松村が立っていた。そばには、片手に大きなスーツケースを引いた上田とその妻、美恵子もいた。 上田も松村と同様、東京の研修時代の同期生であり、年は一つ下だ。相変わらず、29歳と

  • 4

    午前8時。トントンというノックの音で目を覚ました。はーい、と駆け寄りドアを開いた先には、松村が立っていた。朝食に誘いに来たのだ。着替えたのち、上田夫妻も起こそうと、部屋のドアをノックするが、応答がない。研修時代からそうだ、上田は非常に寝起きが悪い。

  • 5 結婚式

    屋外での結婚式は初めての参加だった。出席者が全員集まったところで、司会の女性が厳かに進行を始めた。すでにあたりは緊張の静けさに包まれ、風がなびく音しか聞こえない。 司会者が、出席たちを一メートル間隔で縦列に2列になり、互いに向き合って並ぶよう促した

  • 6 披露宴

    披露宴は先ほどの赤じゅうたんで覆い尽くされた、大広間の先にある階段を上ったところにある、集客人数およそ5、60人ほどのこじんまりした場所で行われた。ウッドハウスのような作りで、椅子やテーブルなども茶色の木製のもので、会場を間接照明が照らし、室内は若干薄

  • 7 宴のあと

    無事に披露宴も終わったのは午後4時30分頃だった。会場からは、引き出物入りの紙袋を持った人々が徐々に下の大広間へと降りて行く。ある人はそこで引き続き談笑を、またある人は急いでいるのか、せっせと下駄箱前まで行き、自分の靴を探している。 結局、式に参加

  • 8 二次会

    タクシーから降りると、傘をささなければびしょ濡れになってしまうほどの豪雨に見舞われた。二次会の場所は、こじゃれたレストラン&バーだった。中に入ると、左手にカウンターがあり、奥に突き進むと、20人が座るのがやっとといった長方形のテーブルとイスが置いてある

  • 9 二次会のはじまり

    6時10分になっても、彼女たちはまだ来ない。落ち着かないのだろうか、私は二本目の煙草に火をつけていた。すると、入口のドアが開き、カランカランとベルの音がなると、入ってきたのは来ないと思われた女性陣たちだ、列の3人目に鶴田さんもいた。 無数の水滴に濡

  • 10 距離感

    千葉の林がカレーが何よりも大好物だという話をして、自己紹介は全員が済んだ。遅れてやってきた女性5人はみな新婦の中学の同級生で、昭和52年生まれの学年、自分と同学年であることがわかった。そして、みな当然、福岡県の出身だ。 男性陣と女性陣、それぞれのグル

  • 11 割り箸2分の1

    田中に聞いたところ、二次会は8時30分までで、9時からは別の団体客の貸切予約が入っているらしい。 あと1時間もすれば、二次会は終了になる。所々で会話は盛り上がっている様子だ。鶴田さんには彼氏がいることもわかっている、美紀と会話した感触では、博多っ

  • 12 交換

    私から見て、右隣が鶴田さん、テーブルをはさんで真正面が新郎の田中夫妻という席の配置になった。 「どうもぉ~、お隣失礼しまぁす!」といつもの合コン感覚で、テンションをあげて席についた。鶴田さんは、軽く会釈をしただけだけで、表情から笑顔は全くうか

  • 13 探索

    さっきよりは弱まったものの、まだ雨は降り続いていた。続々と入口のドアから退場し、店の前で傘をさしながら、次の3次会にいくかどうかを話し合っていた。上田夫妻は行く気満々のようだ。「じゃ、行く人ぉ?」と自らが手をあげて、参加者を募ると、新婚田中ペアと妹の

  • 14 告白

    三次会会場となったつぼ八の店舗は、中くらいの大きさのビルに挟まれるように立つ、こじんまりとした小さなビルの5階にあった。エレベーターの前に立ち、ボタンを押し、ゴンドラが上から降りてくるのを待つ。酒がちょうどいい具合に回ってきたのか、みなテンションが上が

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