佐藤二朗の天才と理想 佐藤二朗は天才である。それは間違いない。佐藤二朗が天才であることなど、「勇者ヨシヒコ」と「ざっくりTV」を観ればあまりにも明らかである。。「勇者ヨシヒコ」を見よ。今の日本にあんなきれいな「五度見」が出来る俳
佐藤二朗の天才と理想 佐藤二朗は天才である。それは間違いない。佐藤二朗が天才であることなど、「勇者ヨシヒコ」と「ざっくりTV」を観ればあまりにも明らかである。。「勇者ヨシヒコ」を見よ。今の日本にあんなきれいな「五度見」が出来る俳
最初に断っておくが、ワタクシ空中さんはこの映画は一種の詐欺だと思う。 本作は正確には「デューン砂の惑星」の前半部の映画化に過ぎないのに、堂々と「DUNE」と名乗っている。 オープニングタイトルでやっと、かろうじて、「PART
「ラストナイト・イン・ソーホー」 スター誕生✕2
ロンドンの一流デザイン学校に合格したエリー(トーマシン・マッケンジー)は大喜びで浮かれるが、彼女と暮らす祖母には心配ごとがあった。 実はエリーの母もロンドンのデザイン学校に通っていたが、都会のストレスに負けて自殺していたの
冒頭から衝撃的。 終戦直後、復員してきた渡瀬恒彦は廃ビルの中で黒人相手のパンパンに堕ちていた妻と再会する。 渡瀬恒彦と復員兵と廃ビルとパンパンとくればもう、「肉体の門」だが、渡瀬恒彦が復員兵役の五社英雄版「肉体の門」はなんとこの15年後
脚本という観点から見ると、前作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」よりだいぶマシ。キャラ設定もストーリーラインも前作ほどムチャクチャなことにはなっていない(なってるところもあるけど)。 しかし、その分前作にあったドラッグムービーのような
まあ、スゴく楽しい映画ですね。 全編ラテン・ミュージックとダンスで綴られるワシントンハイツの日常。 ツラいことも悲しいこともあるけれど、オレたち元気です!! ラテン系住人が多く住むワシントンハイツで、すでに亡くなったドミニカ人の両親から
以前、「ディア・ドクター」を鑑賞した際、その演出力でワタクシ空中さんを戦慄させた西川美和監督作。 しかしながらどうもその後、題材の取り方において西川監督の興味とワタクシ空中さんの興味が一致せず、正直あまり熱心な観客ではなかった。 が、西川
「ヘレディタリー/継承」 シン・パラノーマル・アクティビティ
そんなわけで、「ミッドサマー」のアリ・アスター監督のデビュー作。 観る順番が逆になってしまったが、なんだか答え合わせみたいな楽しみ方が出来た。 この2本、要は同じハナシなのだ。 つまり、 「妹に死なれたオトコ(オンナ)がラストで王(女王)
はぁ〜〜〜、才能のある映画監督との出会いとはこういうものか、と思った次第でございます。 通常我々は一本の映画を観るとき、全く予備知識無しで観るということはほぼないだろう。少なくともジャンルくらいは判っているのではないか。 そ
「孤狼の血 LEVEL2」 オリジナル脚本の方がオモシロイんですけど、、、
冒頭、チンピラ共がクルマの中でなにやらハナシているシーンの広島弁が嘘くさくてちょっとウンザリしました。 「仁義なき戦い」にこんなわざとらしい広島弁は一言も無かっただろう。 しかし、この直後、主役の松坂桃李クンが腹を刺される衝
正直言ってこの映画の設定はメチャクチャです。全然説明がつかないし、筋が通らない。 この映画は後半に向けて脚本・監督のジョーダン・ピールのメッセージが強烈に出てきて、もう、設定の整合性とかよりメッセージを展開するほうが大事になっている。
やっぱダニー・ボイルってスゴイなぁ、、、と思うのである。 実は私空中さんは、ロンドン・オリンピックの開会式に感動してしまったのだ。 「前回のロンドンオリンピックから今回までの期間、イギリスが生み出した世界に誇れるものはロックだ
「ヤクザと家族 The Family」 正しいタイトルは「ヤクザと人権」かな、、、
なんとなく、 「ヤクザ映画とはヤクザをカッコ良く描くものであり、過去、ヤクザの悲惨な末路を描いた映画など一本も無い」と思っている若いヒトが作ったような映画。 実際、もしこの世に「ヤクザの悲惨な末路」を描いた映画というものが存在
う〜ん、、、 正直残念で仕方がない。 今の日本のヘタレたジャーナリズムを映画で切り裂いて欲しかった。 今のクサレた政治の喉元に鋭いナイフを突きつけて欲しかった。 いや、一応そういうことはやってるのかなぁ、、、 ワタクシ空中さんは映画のジ
「ほんとにあった!呪いのビデオ 89」結局、一番怖いのは人間である(ってジョージ・A・ロメロか!)
結構前からその傾向は有ったのだが、KANEDA体制では、 「なぜソレが心霊動画と言えるのか」という根本的な問題を抱えたエピソードが多い。 この89巻など、ほとんどそうではないか。 多分、KANEDA氏は心霊動画などに興味がない
「ほんとにあった!呪いのビデオ 88」 ノンフィクションとしての破綻
ココ数巻、呪いだの恐怖だのよりも人間ドラマに傾倒するKANEDA氏の演出方針に疑問を感じていたが、ココに来ていよいよ、恐怖だの以前に「投稿映像を基にしたノンフィクション」っぽく作ることすら諦めたようである。 どこへたどり着くの
「ほんとにあった!呪いのビデオ 87」 いよいよ末期症状のつるべうち
イマドキ投稿映像は当然、スマホで撮った映像が主体である。が、大体縦長の構図で撮ってるよね。 たしかにスマホは通常縦長に持つが、それこそイマドキTVもパソコンも画面は横長なのだから、撮影するときは横にして持つ、くらいの発想は無い
かつて「Jホラー」という言葉があった。 ほぼほぼ中田秀夫と清水崇のことだと思っていいが(まあ、あと白石晃士と鶴田法男かな、、、)。 時期で言うと、1996年の「女優霊」(中田秀夫)からせいぜい2006年の「呪怨 パ
多分、原作、脚本、(出来上がった)映画の間で、リアリティのレベルが全然合ってないんだと思う。 小説と映画のリアリティのレベルはもともと違う。 通常、ここに存在するレベルの差を埋める(気にならなくする)のは、演出、つまりは監督の
、 丸谷才一は大岡昇平の「野火」を評して「『野火』は対句によって書かれている」と断言していた。 対句とは二つの事象を並列して記述する、レトリックの一種。 例えば、ミステリーファンには有名なウィリアム・アイリッシュ作「幻の女」の冒
「新感染半島 ファイナル・ステージ」スネーク・プリスキン、ゾンビの国へ
同じ監督ヨン・サンホによる「新感染〜ファイナル・エクスプレス〜」の正式な続編。 前作のワタクシ空中さんのレヴューの書き出し。「 あ〜、コレはもう、呆れるくらい良く出来てますねー、、、 ほとほと感服した。 もう、今回はのっけか
コレはどうも「残穢 -住んではいけない部屋-」の関連作品らしい。 小野不由美による百物語の試み、小説「鬼談百景」の百話目が「残穢 -住んではいけない部屋-」であり、映画「鬼談百景」は1〜99話の中から10話選んで映像化した、と
ワタクシ空中さんの世代なら誰でも聴いたことがあるだろう。 あの、「グリコ森永事件」の現金授受の際、犯人側からの指示に使われた「子供の声」。 アレは衝撃だった。 あの、日本全国を翻弄する犯人グループに子供がいる。 しかも複数。
Netflixオリジナルだが円盤化されたので扱って見たいと思います。 1話30分弱で6エピソード。つまり、連続して3時間弱の映画として見れます。 「呪怨」もかれこれ20年にわたり断続的に新作が作られ続けているが、「リングもの
「ブリング・ミー・ホーム 尋ね人」テーマは誘拐でも母の愛でもなく、、、
6年前に一人息子が行方不明になった夫婦。妻は看護師をしながら生活を支え、夫は仕事をヤメて息子探しに専念していたが、6年経っても手がかりもない。 夫はそろそろ体育教師の仕事に戻り、捜索は土日だけにするつもりで学校の面接を受けるが
呪いってナニ?ってハナシだ。 呪いと言えばだいたい恨みを飲んで亡くなった場合の残留思念のようなものだというイメージが有るが、心霊現象といえば全て呪いに起因するのだろうか。 そこには常に恨みが介在しているのか。 そうだとすれば、
「ほんとにあった!呪いのビデオ 85」 KANEDA体制の本質が出てきた。
ワタクシ空中さんは過去、このシリーズはその時その時の演出・構成が誰だかによって、個性が出てしまっている、というスタンスで論じてきた。 例えば菊池宣秀氏時代など、最初はどーなることかと思ったが、やがて強烈な個性を発揮し始め、実は
丹下左膳 [VHS] 「時代劇入門」のエントリーで 「ワタクシ空中さんが時代劇に目覚める前、あまつさえ生まれる前の映画まで遡って観るかというとですね、観ません。」などと言ってしまったが、たまたま時代劇専門チャンネルでヤッていたの
「脱走特急」 ロシアの大地に ふたりの愛は 芽生えて・・・♪
フェイク邦題シリーズ第二弾。 驚いたことに脱走もしないし特急でもない。 しかもそもそも「脱走特急」ってシナトラの名作があるし。 観てないけど。 観てないけどね。あるのよ。 原題は 「Коридор бессмертия」。
「ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男」 「英国王のスピーチ」と「ダンケルク」の間。
エンドクレジットが始まった瞬間強烈に思ったのは、 「エ?コレで終わり?」でした。 邦題は「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 」だが、別に世界を救うところは描かれていない。 そもそもヒトラーから世界を救ったの
「時代劇入門」 ガンダムは水鷗流の使い手である。
「時代劇入門」というくらいで入門編なので、ワタクシ空中さんのようなある程度の時代劇ファンには物足りない部分が多い。 しかしワタクシ空中さんの時代劇に対する興味もある程度範囲が限られているので(特に映画に目覚める前の作品)、参考
「事故物件 恐い間取り」 実話と中田秀夫とエンターテインメント
また観ちゃった、、、 もう、ヤメようって言ったのに、、、 もう何度目だろう、、、 どうせまた裏切られると分かっていても、ふと気がつくと魔物のように観てしまっている中田秀夫ホラー。 で、また裏切られたわけですが、、、 なんの
この映画は、映画の文法は崩していない。むしろ文法的には正統的な手法を貫いていると言って良い。 しかし、同時にこの映画は100年以上映画界が築き上げてきた価値観を破壊している。 揺さぶっているなどという生易しいものではない。 木
「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 一種のドラッグ・ムービー
当ブログでも何度か言及させていただいているが、「ジェット・コースター・ムービー」と呼ばれる映画がある。 当ブログで過去に扱ったことのある映画としては、ブラピの「ワールド・ウォーZ」とか。 「その女諜報員アレックス」とか。 「亜人」もそうか
「ランボー ラスト・ブラッド」 ランボー、「攻撃者との同一化」に挑戦
ジークムント・フロイトの娘、アンナ・フロイトは、父の提唱した「防衛機制」の概念を発展、整理、分類したが、その中に「攻撃者との同一化」という概念がある。 例えば、子供がお化けが怖すぎるとき、自らお化けの真似をして弟や妹(とは限
追龍(吹替版) バリー・ウォンである。 バリー・ウォンは多作のヒトだが全部観てなくても大丈夫。 正直言って「ゴッド・ギャンブラー」シリーズ3部作と「シティーハンター」だけ観ておけば(古くて申し訳ない、、、)、バリー・ウォンのこ
要するに。 リュック・ベッソンの創作意欲、というのは 「イイ女見つけたからコイツで一本撮りたひ、、、(しかもあわよくば、、、)」ということでしか無いような気がする。 初期の頃から「ニキータ」 → アンヌ
「ホテル・アルテミス 〜犯罪者専門闇病院〜」 グランドホテルと老婆
おそらくは「ジョン・ウィック」の「殺し屋専用ホテル」がヒントになったであろう、「犯罪者専用病院」が舞台。しかもほとんど病院の中。 しかしなんだろうこの映画は。 全然難しいところはないのだが、何がわからないと言って、最終的にナ
「暗数」とは統計と実際の数値の差、だそうだ。 つまり、この映画の場合は警察が事件と認識していない犯罪のこと。しかも殺人事件。 映画はとある場末の食堂で、刑事が情報屋の紹介で「ヒトに頼まれてバラバラ死体を埋めた」と主張するオト
黒人がクー・クラックス・クランに入会するハナシ、と聞いて「どんなドタバタ喜劇だよ」と思ったが、残念ながら(?)そうはならなかった。 黒人警官が上司に言われていろいろ潜入捜査する。 最初は元ブラックパンサーの大物の演説集会とか
幕末のから戦前、九つの暗殺事件、すなわち 「桜田門外の変」 「大久保利通暗殺事件」 「大隈重信暗殺未遂事件」 「星亨暗殺事件」 「安田善次郎暗殺事件」 「ギロチン社事件」 「血盟団事件」 「永田鉄山軍務局長暗殺事件」 「二・二六事件」を
タイトルの通り、コロナ自粛に批判的な7人の医師に対するインタビュー集。 つまるところ、コロナ自粛をめぐる混乱は、「ファクターX」にどう対応するか、というハナシなんだと思う。 本書に登場する7人の医師たちは、「今の日本は自粛し
「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」 ほぼ、白石麻衣やん(のみ)の映画
イヤイヤイヤイヤイヤ。 前作をアレだけ貶してたのに2作目観たんかい、と。 ご不審の念をお持ちになるのはわかりますが、コレには訳があります。 もともとこっちの「2」の方が観たかったの。 で、「2」だけ観てもハナシ繋がらない恐れがあるな、と
「スマホを落としただけなのに」 全てがテレビサイズの中田秀夫
なんとなく、落としたスマホは戻ってこないんだろうなと思っていたが、意外にあっさり出てくる。ただし、データを全部抜かれたうえで。 ここから、落とした本人(田中圭)のデータはおろか恋人(北川景子)のデータまで抜かれるわ、恋人の昔の
「ほんとにあった!呪いのビデオ 84」 いちいち掘り下げ不足で消化不良
KANEDA体制になってから急に気になってきたことがある。「ちょっと掘り下げが足りないのではないか?」と思うことが、ままあるのだ。 そこをもうちょっと掘り下げてくれればリアリティがぐっと増すのに、、、と思う。 いままでもあったのだろうが、
「ほんとにあった!呪いのビデオ 83」 まだまだ不安なKANEADA体制
ほん呪シリーズは、通常まず、一連の「本作はお祓いを済ませております」的な断り書きがあって、一本目のエピソードがあって(大抵のその巻の中でもインパクトの強いヤツ)、「ほんとにあった!呪いのビデオ 8○」というタイトルが出る。そしてそのバック
「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス) と呼ばれた男」 孤独のスパイ
スパイモノです。 スパイモノですが。 もう、何十年もスパイモノ映画といえば「冷戦後、スパイが必要とされなくなった時代のスパイのあり方」がテーマだった。 「ロング・キス・グッドナイト」あたりからだったろうか。 ジェームズ・ボンド
「無頼より 大幹部」ギャング期と刑事期の狭間、ヤクザ期の渡哲也
渡哲也追悼特集第二夜。 渡哲也というヒトは不思議なヒトだな、とワタクシ空中さんは思うのである。 コワモテの大門団長の底には浮浪雲が潜んでいることは「紅の流れ星」で確認できた。 しかしその境目はどこにあるのか。どのようなグラデーションに
「ジョジョ・ラビット」 デヴィッド・ボウイとフレンチトーストメソッド
この映画は一部で評判が芳しくない ホロコーストを扱うにはタッチが軽いと言うのだ。 このテーマのコメディとしてはチャップリンの「独裁者」という鬼気迫る歴史的名作があるのも分が悪い。 特に監督自身がヒットラーを演じているという致命
すでに旧聞の部類になってしまったが、渡哲也が亡くなった。 正直言ってワタクシ空中さんの世代では、渡哲也といえば「大都会」シリーズと「西部警察」でほぼ同じ役、スポーツ刈りにレイバンのサングラスでやたらスゴんでるオッサンのイメージ
「ファースト・マン」 個人の感傷が国家の意地に勝利する瞬間を描く
どういうわけか、ロバート・アルトマンの「宇宙大征服」とほぼほぼ同じハナシ。 もう、完全に影響下にあると言って間違いない。 1960年代、米ソが宇宙競争に狂奔するなか、己の意地と国家の思惑に翻弄される飛行士たち葛藤。 仲間が無
Jホラーの二大巨頭の一方の雄、清水崇作品。 もう一方の中田秀夫はここんとこ過去の自作を食いつぶすような映画ばかり撮っているが、清水崇はどうにか過去の栄光にすがらずに映画を作れたのだろうか、、、
ポスターに曰く、「二十年に一度の恐怖の作品」だそうだが、それ程のことはない。だいたいその「二十年」前にどんな怖い映画があったというのだ。頼むからその怖い映画教えてくれよ。 とはいうものの、怖いことは怖い。 二十年とは言わないが
「The Witch/魔女」 コスリ倒された設定で斬新アクション
研究所で育てられた遺伝子操作された(生化学的に改良された・特殊な教育をされた)子どもたちが散り散りになり、成長して、、、というハナシ。 もう、コスリ倒された設定ではある。 ちょっと思いつくだけでも「AKIRA」とか「ダークエン
本との出会いは不思議なものだ。 いつも出会うべき本を探しているが、読み終わってから「出会わなくても良かったかな、、、」と思うこともしばしばだ。 我々はすべての出会うべき本と出会えているのだろうか。 そして、ある日突然出会い、読み終わってか
映画「シャイニング」の公開は1980年。 この時点で原作者のシャンスティーブン・キングはそれほど有名ではなかった記憶がある。 「キャリー」はあったが、あれもどちらかというとブライアン・デ・パルマ作品として話題になっていた。
「アンデッド/ブラインド 不死身の少女と盲目の少年」ゾンビのボーイ・ミーツ・ガール
新人監督のデビュー作らしく、瑞々しい感性に溢れた、ゾンビ風ホラー映画。 およそ「瑞々しい」からもっとも離れた存在であるゾンビ(的なもの)を瑞々しい感性で描いているのがミソか。 あくまでもゾンビ的なものであって、通常我々の考え
「メディアミックス化する日本」の影響から抜け出せず、大きな物語という単語が頭から離れない。 今の日本の状況が、「大きな物語」について考えざるを得ない状況であるせいもある。 今の日本は、ふたつの大きな物語に呑み込まれそうになって
「ターミネーター ニュー・フェイト」 リメイクからの「2001年宇宙の旅」
何だこのリメイク感は。 思えば「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」もリメイク感に満ち満ちていた。 名作の続編を何十年ぶりかで作ろうとすると、どうしても名作に引きずられてリメイクになってしまうのかも知れない。 「ターミネーター」と「ターミ
その(「劇場霊」や「貞子」参照)、高橋洋氏の珍しい監督作品。 冒頭、二人の中年の男女が古いフィルムを観ているシーンから始まる。 戦前の満州で外国人を使って行われた脳実験の記憶フィルム。 この時点で頭蓋骨開いて脳みそ丸出し。 あ
「悪魔が棲む家666」アリシア・デブナム=ケアリーちゃんが出てるだけじゃない、タイトな佳作
という訳で、夏はホラーが観たいのよ。 もう、老人だし。 そういう「○○の風物詩」みたいのがちょっとは欲しいの。 という訳で(2回目)、むりくりCSで拾ってみました。 まあ、タイトルも聞いたことないし、どうせB級ホラーだろ、
中田秀夫がなぜまだホラー映画を撮れるのか分からない。 世間は(映画界は)「クロユリ団地」や「劇場霊」に納得しているんだろうか。 中田秀夫は確かに初期の3作、「女優霊」、「リング」と「仄暗い水の底から」で今にもつながる「Jホラ
アーいや!イヤだイヤだ!こういう映画キライ! なんなのこのラスト!! なんでこういうもったいぶった思わせぶりなことするの?! それでなんか自分が知的な人間にでも思われると思ってるの? とは言うものの、実を言うとワタクシ空中さ
1989年(昭和天皇崩御の年)に書かれた大塚氏の「物語消費論」が、論壇でどのように受け止められたのか、不勉強にして分からないが、東浩紀氏が「データベース消費」という概念に発展させたくらいだから、やはりそれなりのインパクトが有っ
「ロケットマン」 エルトンのファンじゃなく、タロン・エジャトンのファンのための映画
監督のデクスター・フレッチャーというのは、ようするに「ボヘミアン・ラプソディ」の完成直前にブライアン・シンガーが逃げた後、急遽後始末を任されて後始末をつけたヒトで、もう、この時点で二番煎じであることはミエミエではないか。&nb
小松左京が本作を執筆したのは1964年、東京オリンピックの年である。そして、56年後、二度目の東京オリンピックの年に我々はこの作品を思い出さざるを得ない状況にいる。何というめぐり合わせであろうか。 思い起こせば11年前、我々は
「ほんとにあった!呪いのビデオ 82」 KANEDA氏初見切れ?
本作のとあるエピソードを観ていて、ハタと気づいたことがある。 「ほん呪」シリーズは「呪いのビデオ」っちゅうくらいで呪いが映像化されているわけだが、たいていの場合、呪いの主体として人間の姿が顕在化される。たまに、音声だけとか、人
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 シャロン・テートへの鎮魂歌
タランティーノにしか作れない映画であると同時に、タランティーノにしか許されない映画。 例えば、この映画の脚本を、タラちゃん以外が持ってきたとして、金を出すヤツ、監督するヤツ、出演したがるヤツ、ドレもコレもひとりもいないだろう。
中学生から20代の終わりくらいまで、「エッセイ集」というものを読み倒していた。 読み倒していた、というのは、幅広く大量に読んでいた、というよりも、ごく数人の作品を繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し、何度も何度も何度も何度も読んで
「ほんとにあった!呪いのビデオ81」 新体制だからっていくらなんでも変わりすぎ!
過去にも何度か指摘してきしているが、この「ほん呪」シリーズ、「構成、演出」が代替わりするたびに、大きく作風が変わってきた。 問題は「大きく」のところだろう。 「ああ、変わったな、、、」とハッキリ思うが、もちろん変わってないとこ
子母澤寛の「新選組始末記」が原作だが、新選組隊士の中でも謎が多く陰影の深い人物、山崎烝に焦点を当てたストーリーになっている。 脚本は本作の監督、三隅研次と主演、市川雷蔵のトリオで多く仕事をした星川清司。 結果としては市川雷蔵
三船プロ作品で三船敏郎制作で三船敏郎主演。 要するに三船が自分で近藤勇をやりたかったのだろう。 1969年作品 当時の三船プロは時代劇映画の中心だったので、キャストは異様に豪華。 土方歳三が小林桂樹。 芹沢鴨が三國連太郎。 沖田総司が北
「ほんとにあった!呪いのビデオ 80」川居直美嬢最後の謎解き
トンネルにまつわる怪談は昔からよくある。 トンネルの通過性がこの世界と別の世界を結びつけやすいのだ。 そして、ビデオも実は二つの世界を結びつけるデバイスとして機能しやすい事に気づいた。 ビデオも(当然写真もだが)撮られた時空と映し出された
「ほんとにあった!呪いのビデオ 79」ほん呪ファンは「Replay」を待つ
何でもいいんだけどさ、ひとつのエピソードを見始めるじゃん?ほん呪の。 まあ、それなりに緊張して見てますよ。絶対、なんか「この世ならざるもの」が映るわけだし。 で、観てると、ですね、まあ、7,8割(8,9割?)は
「エリジウム」がダサかったのでなんとなくニール・ブロムカンプ監督に興味を失っていて、本作もすっかりスルーしていたが、観たら観たでコレは面白かったです。 ひょっとしたら傑作かもしれない。 「エリジウム」と
過去に何度かレヴューさせていただいていることからもお分かりの通り、津原泰水氏の大ファンなのだが、このシリーズはちょっと敬遠していた。 あるでしょう、予定調和っていうか、まいどまいど事件を持ち込む奴がいて、ワトソン役が右往左往
過去に何度かレヴューさせていただいていることからもお分かりの通り、津原泰水氏の大ファンなのだが、このシリーズはちょっと敬遠していた。 あるでしょう、予定調和っていうか、まいどまいど事件を持ち込む奴がいて、ワトソン役が右往左往
「V.I.P. 修羅の獣たち」 国家として映画と真剣に向き合った結果
すでに旧聞に属するが、韓国映画がアカデミー賞を獲ったのである。 コレはどういうことかと言うと、今、映画というものに真剣に向き合っている国民は、アメリカの次は韓国国民である、ということだ。 少なくとも、日本よりは(日本はアニメには真剣に向き
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「人斬り」後の「女の情念」映画に至る以前の「オトコの情念」映画
「日本映画講義 時代劇編」の復習シリーズ第二弾。 映画史的には五社英雄によるフジテレビ制作劇場用映画シリーズ(「御用金」に続く)第二弾。 そしてワタクシ空中さん的には、「五社英雄のチャンバラ演出について考える」シリーズ第二弾でもある。
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四十七人目の男〈下〉 (扶桑社ミステリー ハ 19-15) 四十七人目の男〈下〉 (扶桑...の他のレビューをみる» 評価: スティーヴン・ハンター
「四十七人目の男」ハンター先生による「趣味を生かした創作活動」シリーズ第一弾
四十七人目の男(上) (扶桑社BOOKSミステリー) 四十七人目の男(上) (扶桑...の他のレビューをみる» 評価: Array
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「町山智浩・春日太一の日本映画講義 時代劇編」 観てから読めば、確かに100倍くらい面白い。
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キマイラ 14 望郷変 (朝日ノベルズ) キマイラ 14 望郷変 (朝日ノ...の他のレビューをみる» 評価: 夢枕 獏
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「スカイライン -奪還ー」 いい意味でフツーの映画になった。
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「ヴァレリアン千の惑星の救世主」 アキラ・デシネとしっかり美女
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「マグニフィセント・セブン」 西部劇の集大成でイーストウッドへショートカット
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佐藤二朗の天才と理想 佐藤二朗は天才である。それは間違いない。佐藤二朗が天才であることなど、「勇者ヨシヒコ」と「ざっくりTV」を観ればあまりにも明らかである。。「勇者ヨシヒコ」を見よ。今の日本にあんなきれいな「五度見」が出来る俳
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ロンドンの一流デザイン学校に合格したエリー(トーマシン・マッケンジー)は大喜びで浮かれるが、彼女と暮らす祖母には心配ごとがあった。 実はエリーの母もロンドンのデザイン学校に通っていたが、都会のストレスに負けて自殺していたの
冒頭から衝撃的。 終戦直後、復員してきた渡瀬恒彦は廃ビルの中で黒人相手のパンパンに堕ちていた妻と再会する。 渡瀬恒彦と復員兵と廃ビルとパンパンとくればもう、「肉体の門」だが、渡瀬恒彦が復員兵役の五社英雄版「肉体の門」はなんとこの15年後
脚本という観点から見ると、前作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」よりだいぶマシ。キャラ設定もストーリーラインも前作ほどムチャクチャなことにはなっていない(なってるところもあるけど)。 しかし、その分前作にあったドラッグムービーのような
まあ、スゴく楽しい映画ですね。 全編ラテン・ミュージックとダンスで綴られるワシントンハイツの日常。 ツラいことも悲しいこともあるけれど、オレたち元気です!! ラテン系住人が多く住むワシントンハイツで、すでに亡くなったドミニカ人の両親から
以前、「ディア・ドクター」を鑑賞した際、その演出力でワタクシ空中さんを戦慄させた西川美和監督作。 しかしながらどうもその後、題材の取り方において西川監督の興味とワタクシ空中さんの興味が一致せず、正直あまり熱心な観客ではなかった。 が、西川
そんなわけで、「ミッドサマー」のアリ・アスター監督のデビュー作。 観る順番が逆になってしまったが、なんだか答え合わせみたいな楽しみ方が出来た。 この2本、要は同じハナシなのだ。 つまり、 「妹に死なれたオトコ(オンナ)がラストで王(女王)
はぁ〜〜〜、才能のある映画監督との出会いとはこういうものか、と思った次第でございます。 通常我々は一本の映画を観るとき、全く予備知識無しで観るということはほぼないだろう。少なくともジャンルくらいは判っているのではないか。 そ
冒頭、チンピラ共がクルマの中でなにやらハナシているシーンの広島弁が嘘くさくてちょっとウンザリしました。 「仁義なき戦い」にこんなわざとらしい広島弁は一言も無かっただろう。 しかし、この直後、主役の松坂桃李クンが腹を刺される衝
正直言ってこの映画の設定はメチャクチャです。全然説明がつかないし、筋が通らない。 この映画は後半に向けて脚本・監督のジョーダン・ピールのメッセージが強烈に出てきて、もう、設定の整合性とかよりメッセージを展開するほうが大事になっている。
やっぱダニー・ボイルってスゴイなぁ、、、と思うのである。 実は私空中さんは、ロンドン・オリンピックの開会式に感動してしまったのだ。 「前回のロンドンオリンピックから今回までの期間、イギリスが生み出した世界に誇れるものはロックだ
なんとなく、 「ヤクザ映画とはヤクザをカッコ良く描くものであり、過去、ヤクザの悲惨な末路を描いた映画など一本も無い」と思っている若いヒトが作ったような映画。 実際、もしこの世に「ヤクザの悲惨な末路」を描いた映画というものが存在
う〜ん、、、 正直残念で仕方がない。 今の日本のヘタレたジャーナリズムを映画で切り裂いて欲しかった。 今のクサレた政治の喉元に鋭いナイフを突きつけて欲しかった。 いや、一応そういうことはやってるのかなぁ、、、 ワタクシ空中さんは映画のジ
結構前からその傾向は有ったのだが、KANEDA体制では、 「なぜソレが心霊動画と言えるのか」という根本的な問題を抱えたエピソードが多い。 この89巻など、ほとんどそうではないか。 多分、KANEDA氏は心霊動画などに興味がない
ココ数巻、呪いだの恐怖だのよりも人間ドラマに傾倒するKANEDA氏の演出方針に疑問を感じていたが、ココに来ていよいよ、恐怖だの以前に「投稿映像を基にしたノンフィクション」っぽく作ることすら諦めたようである。 どこへたどり着くの
イマドキ投稿映像は当然、スマホで撮った映像が主体である。が、大体縦長の構図で撮ってるよね。 たしかにスマホは通常縦長に持つが、それこそイマドキTVもパソコンも画面は横長なのだから、撮影するときは横にして持つ、くらいの発想は無い
かつて「Jホラー」という言葉があった。 ほぼほぼ中田秀夫と清水崇のことだと思っていいが(まあ、あと白石晃士と鶴田法男かな、、、)。 時期で言うと、1996年の「女優霊」(中田秀夫)からせいぜい2006年の「呪怨 パ
多分、原作、脚本、(出来上がった)映画の間で、リアリティのレベルが全然合ってないんだと思う。 小説と映画のリアリティのレベルはもともと違う。 通常、ここに存在するレベルの差を埋める(気にならなくする)のは、演出、つまりは監督の
、 丸谷才一は大岡昇平の「野火」を評して「『野火』は対句によって書かれている」と断言していた。 対句とは二つの事象を並列して記述する、レトリックの一種。 例えば、ミステリーファンには有名なウィリアム・アイリッシュ作「幻の女」の冒
ロンドンの一流デザイン学校に合格したエリー(トーマシン・マッケンジー)は大喜びで浮かれるが、彼女と暮らす祖母には心配ごとがあった。 実はエリーの母もロンドンのデザイン学校に通っていたが、都会のストレスに負けて自殺していたの
冒頭から衝撃的。 終戦直後、復員してきた渡瀬恒彦は廃ビルの中で黒人相手のパンパンに堕ちていた妻と再会する。 渡瀬恒彦と復員兵と廃ビルとパンパンとくればもう、「肉体の門」だが、渡瀬恒彦が復員兵役の五社英雄版「肉体の門」はなんとこの15年後
脚本という観点から見ると、前作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」よりだいぶマシ。キャラ設定もストーリーラインも前作ほどムチャクチャなことにはなっていない(なってるところもあるけど)。 しかし、その分前作にあったドラッグムービーのような