世の中は今日よりほかはなかりけり昨日は過ぎて明日は知られず今という今こそ今が大事なり大事の今が生涯の今故中村仁一医師の『大往生したけりゃ医療とかかわるな』(幻冬舎新書2012年)の詩の一節です。大胆な提言です。副題は「自然死のすすめ」、著者71歳頃の書。がんについて「何の手出しもしなければ痛まず穏やかに死ぬ。年寄りには、がん死が一番のおすすめです」「がん死は“死刑囚”である私たちに近未来の執行日を約束してくれている」とも。私も身内を含めがんによって痛み苦しんだケースをみています。手術、抗がん剤、放射線の治療で一旦は鎮静化させても再び更に武装化したがんの残党が逆襲してくるということもあったように感じましたす。幼い子どもさんや若い人たちと老人とでは、がんへの対処法も明らかに異なります。『70歳からは大学病院に...今を大事に、自然にゆだねる