先日書いた通り、利用してきたSSブログが3月一杯でサービスを終了するのにともない、ブログを移転することにしました。 今後は、下記の「はてなブログ」で更新します。 https://tempus-fugit.hatenadiary.com/ 題名は「上級英語への道」のままです。「上級英語への道 2.0」にしようかとも思いましたが、2006年の初回以降の過去記事とコメントもすべて移転できたので、変えないことにしました。 上記サイトで今後もご覧いただけましたらうれしいです。よろしくお願いします。
上級者をめざす中で出会った表現、辞書に載っていない単語、文化的背景などをメモしていきます。
日本企業の平凡なサラリーマンです。海外関係の部署にいたこともありますが、現在では英語は時たま必要になる程度。プライベートではペーパーバックや雑誌を読んだりネットラジオやビデオを視聴したりと肩の力を抜いて日常的に英語に接しています。英検1級、国連英検特A級保有。
先日書いた通り、利用してきたSSブログが3月一杯でサービスを終了するのにともない、ブログを移転することにしました。 今後は、下記の「はてなブログ」で更新します。 https://tempus-fugit.hatenadiary.com/ 題名は「上級英語への道」のままです。「上級英語への道 2.0」にしようかとも思いましたが、2006年の初回以降の過去記事とコメントもすべて移転できたので、変えないことにしました。 上記サイトで今後もご覧いただけましたらうれしいです。よろしくお願いします。
長年利用してきたこのSSブログ(旧So-netブログ)ですが、来年3月末をもってサービスが終了となり、過去の記事もすべて読めなくなるとのことです。このため他のブログサービスへの移転準備をしています。 今年がまもなく終わるというタイミングもあり、こちらでの新しい記事の更新は行わないことにします。 移行がうまく完了したら、引っ越し先についてのお知らせをあらためてこちらにアップします。
sanewashing ~常軌を逸したことを"まとも"に見えるようにする
オールドメディアへの風当たりについて先日 legacy media というエントリで触れたが、連想で sanewashing を取り上げたい。今年のアメリカ大統領選挙にからんでよく目にした感のある単語だ。
kakistocracy ~英誌エコノミストが選んだ「2024年の英単語」
英誌 The Economist は、kakistocracy という見慣れない語を「今年の英単語」に選んだ。 同誌は Word of the Year を一般からの投票などに基づいて選定しているのではないようなので、実際にはどれくらい一般的・汎用的に使われている単語なのかはわからない。 逆にいえば、そうしたことにとらわれず、あくまで「エコノミスト」誌がこの一年をどのようにとらえたかを反映したものということかもしれない。
brain rot ~脳が腐った!(オックスフォード版・2024年の英単語)
英語圏でこの時期に選ばれる恒例の Word of the Year は私も毎年取り上げるようにしているが、まごまごしているうちに今年もすでにいくつか発表されていた。イギリスの Oxford University Press が選んだ「今年の英単語」は、brain rot という言葉だった。
legacy media ~オールドメディアは「オワコン」か
今回も、最近目についた英語から手っ取り早く書けそうな言葉を取り上げたい。legacy media は新語ではないが、気のせいかこのところよく目にするように感じている。
Rashomon effect ~同じ事物であっても人によって見方が異なる(黒澤明「羅生門」)
最近目に留まった英語表現がいくつかあるが、じっくり掘り下げて調べたうえで取り上げる余裕がない。その中で短く書けそうなものをひとつ紹介したい。
なかなか更新する余裕がないままだが、最近目にとまった単語を生存証明として短くメモしておこう。trifecta は、今回のアメリカ大統領と上下両院議員の選挙の報道でちょくちょくお目にかかった。
公私ともに余裕がない状態が続き、じっくり英語表現と向き合う時間が取れないが、長らく更新していないので、最近ちらと目にして印象に残った単語をメモしておきたい。 石破茂氏が自民党の総裁そして総理になってのを受けて、英誌「エコノミスト」が記事で使っていた gadfly である。
英語版「虎に翼」~ put wings on a tiger
今回は箸休め的な内容である。英誌「エコノミスト」の最近の号を眺めていたら、「虎に翼」にあたる英語が使われているのが目にとまった。 中国の故事や言い回しはけっこう英語圏で紹介されていると思うので別に不思議ではないといえるだろうが、いま放送されている”朝ドラ”のタイトルなので、おっと思った。
前回の eviscerate や disembowel から連想した単語として、dissect を取り上げたい。「解剖する」「切り裂く」という、これまたやや”えぐい”感じのする単語なのだが、「詳細に分析する」という意味にもなる。
前回に続いて、アメリカ大統領選挙の記事にあった、ちょっと取っつきにくそうに見える単語を紹介したい。そうした難しげな言葉をやたらと取り上げるブログにはしていないつもりだが、今回の eviscerate はもっと一般的な別の単語の”上位互換”的な存在といえそうなので、メモしておくことにする。
discombobulate 「あたふたさせる」および combobulate
前回と同じくアメリカ大統領選挙をネタにしつつ、初めて知った単語というオーソドックスな内容で今回は書いてみよう。紹介するのは discombobulate で、名詞の discombobulation としてCNNの記事で目にした。
field sobriety test とはどのような検査か (ウォルズ副大統領候補、過去の飲酒運転で虚偽説明)
アメリカ民主党のウォルズ副大統領候補が、若い時に起こした飲酒運転について虚偽の説明をしていたという英文記事を読んだ。そこに出てきた field sobriety test は字面の意味は把握できたが、具体的にどんなものかを調べたらちょっとおもしろいと思ったので、取り上げることにする。
a Walter Mitty 「空想の中で自分の成功や活躍を思い描く人」
固有名詞にちなむ表現として、これまでの連想でもうひとつ、Walter Mitty を取り上げたい。その昔、英語の授業で課題として読まされた短編小説に出てきた主人公の名前だ。
「楽天家」を表す英語表現を続けよう。今回取り上げる Panglossian は固有名詞に由来する形容詞で、元になった Pangloss は小説の登場人物である。
このところ楽観/悲観的な人を表す言葉を取り上げているが、今回は cockeyed optimist という表現を紹介したい。これも手元にある英和辞典にはいずれも載っていなかった表現で、実例に触れて知った言い回しである。
kumbaya 「表面的な協調、うわべだけの連帯感」「おめでたい理想論」
前回取り上げた Pollyanna からの連想で、kumbaya という単語について書いてみたい。持っている英和辞典の中で収録しているものは見当たらないが、英文を読んでいて何度か目にしたことがあり、調べて知った言葉だ。
a Pollyanna 「底抜けの楽天家」, Pollyanna syndrome 「現実を直視しないこと」
前々回の Jeremiah や前回の Cassandra は不幸や凶事を唱える人物だが、同じく固有名詞に由来し、しかし真逆の「楽天家」を指す a Pollyanna という言葉を連想したので書いてみたい。
a Cassandra 「警鐘を鳴らしても世間から無視される人」
前回取り上げた a Jeremiah とやや似たような意味を持つ固有名詞由来の言葉が a Cassandra である。「エレミヤ」が旧約聖書に出てくる男性なのに対し、「カサンドラ」(または「カッサンドラ」)はギリシャ神話に登場する女性だ。
前回引用した本から、もうひとつ表現を取り上げたい。Jeremiah は「ジェレマイア」という男子の名前だが、旧約聖書の記述がもとになって、「将来を憂う人」「悲観論者」という意味があるのがおもしろい。
prejudice the chances 「チャンスを損なう」
今回も、英語を長年やっていて「この単語にはこんな意味もあるんだ」とようやく気づいた例について書いてみたい。取り上げる語は prejudice である。
紙の辞書をパラパラめくっていると思わぬ発見をすることがある。AI時代になっても一覧性で優れる冊子版を私が手放せない理由のひとつだ。この週末もそんな偶然の気づきがあったので、すでにご存じの方には笑われると思いつつ、ちょっと取り上げてみたい。
vote with your feet 「移転・脱退することで反対を表明する」
個々の単語は簡単ながら、日本語にしようとするとぴったり当てはまる言葉がなく、説明的になってしまう表現がある。少し前の記事で目にとまった vote with one's feet はその例といえそうだ。
of recent vintage 「そう古いものではない」
このところ公私ともに何かと慌ただしく、英語メディアとの接触も量質ともに低空飛行の状態が続いている。こうした時の常套手段として、これまで読んだ英文や学習メモをひっくり返して短く書いてみたい。 今回目にとまったのは、of recent vintage という表現である。
town and gown 「一般市民と大学関係者(の対立)」
少し前の英文記事を読んでいたら、town and gown という韻を踏んだ表現に目がとまった。 アメリカの名門大学と教育を取り巻く最近の状況を伝える英誌「エコノミスト」の記事である。
今回は申し訳ないが年寄りの回顧談である。4月1日で、英語を学び始めてからちょうど50年がたった。 なぜ日付まであげることができるのかというと、NHKのラジオ講座「基礎英語」の第1回のレッスンがこの日だったからだ。
このところ hug や kill という簡単な単語が持つ意外な意味を取り上げてきたが、その流れで slap を連想したので、辞書の記述で気になったこととあわせて書いてみたい。
kill notification ~"ボツ"になったキャサリン皇太子妃の家族写真
イギリス王室が発表したキャサリン妃と子どもたちの家族写真に加工疑惑が持ちあがり、通信社が配信を取りやめる騒ぎになったが、その後、皇太子妃自身が修正したことを認め、とりあえず決着した。
「ハグ」としてもう日本語になっている hug は、相手が人やモノなら「抱く、抱きかかえる」、また対象が考えや信念なら「抱(いだ)く」という意味だが、いずれも主語は人ということになるだろう。では、モノがモノに hug するとしたら、どういうことだろうか。
inflection point 「転換点」(ウクライナが力を入れるFPVドローン兵器)
ウクライナでの戦争を契機にドローン兵器が大きな変貌を遂げているという。英誌「エコノミスト」の最近の号が、巻頭の leader (イギリス英語、editorial のこと)と科学技術のページでこのテーマを取り上げていた。
英語の”ほめ殺し”と文末焦点 ~バイデン氏の記憶力をめぐって
前回に続いて、アメリカの大統領にからんで箸休め的なことを書いてみたい。バイデン氏が副大統領だった時の機密文書が自宅から見つかった問題で、特別検察官は氏を訴追しないことを決めた。
dredge 「どぶさらい」と drudgery 「苦行」の不思議な縁
前回は、アメリカの選挙戦に「どぶ板選挙」という日本的な言葉を使っていた日本マスメディアの記事について取り上げたが、それにからんで箸休め的なことを書いてみたい。
前回は民主党のバイデン氏にからめて書いたので、今度は共和党をネタにしたい。米大統領選挙の予備選で共和党の候補者たちが展開している選挙戦について、複数の日本メディアが「どぶ板選挙」とか「どぶ板作戦」と表現している記事を目にした。
Write-in Biden! ~候補者登録のないバイデン氏が予備選で勝利
アメリカ大統領選挙のニューハンプシャー州民主党予備選で現職バイデン氏が快勝した。トランプ対ヘイリーという共和党の争いに比べると扱いは小さかったが、それを報じる記事を眺めていて、write-in candidate とか write-in campaign などといった表現が目についた。
前回取り上げた exurb は suburb の sub- が ex- に入れ替わった形となっているが、連想で surtitle という単語を短く取り上げておきたい。
ある記事で目にとまった exurb という言葉を取り上げたい。一見難しそうな単語だが、記事の内容から suburb と縁がありそうだと見当がつく。
数十年前、日本についての報告書の中でヨーロッパ共同体(当時)が日本人の住居を「ウサギ小屋」と呼び、「失礼な言い方だ」「しかし的を得ている」などと話題となったことがあった。rabbit warren という表現をペーパーバックで拾って、そんな昔のことを思い出した。
今回も、すきま時間に再読を続けている短編シリーズ「黒後家蜘蛛の会」の原書に出てきた言葉を紹介したい。ersatz は字面から受ける印象の通りドイツ語由来の単語で、英和辞典には「代用の」「模造の」「間にあわせの」「にせの」といった訳語が並んでいる。名詞としても使われる。
paint the lily 「余計なことをしてかえってアダになる」
何度かここで取り上げている連作推理短編集「黒後家蜘蛛の会」の原書から、今回は paint the lily という表現をメモしておきたい。
クリスマスの時期になると、思い出したように聞きたくなることがあるのが、サイモン&ガーファンクルの「7時のニュース/きよしこの夜」という曲である。もう50年以上前に発表された作品だ。
選挙戦を競馬にたとえるのは洋の東西を問わないのか、来年のアメリカ大統領選挙について最近の英誌「エコノミスト」がそんな形の記事を書いており、その中に dead cert という単語が出てきたので、取りあげてみたい。
年末を迎え、英語圏の諸団体が選ぶ恒例の「今年の英単語」の時期がやってきた。これまで発表された結果の中でもっとも興味深いと思ったのは、イギリスのオックスフォード大学出版が選定した rizz である。
カーター元米大統領のロザリン夫人が亡くなった。日本メディアの扱いがごく小さかったのは仕方ないが、カーター政権は私の高校時代と重なる。海外の事物に興味を持ち始め、英語学習にも熱を入れるようになった頃だ。当時を思い出し、時の移ろいを感じさせられた。 CNN の訃報記事で読んでいたら、steel magnolia という表現が目にとまった。知識としては持っていたが、実際に触れたのは初めてではないかと思う。
このところニューヨークに関わる言葉を取り上げている流れでもうひとつ。NY市といえばマンハッタンに焦点が当たりがちだが、最北端にある地区の名前を冠した Bronx cheer という言葉がある。いったい何を指すのだろうか。
前回、ニューヨークに見られる建物 brownstone を取り上げた流れで、箸休め的なことを書いてみたい。 「ニューヨーク・ニューヨーク」という曲がある。原題の The Theme from "New York, New York" からうかがえるように、同名の映画のテーマ曲である。
一見何でもない単語と捉えたつもりでも、非ネイティブには気づかない背景が隠れていることがある。少し前から、アイザック・アシモフ作の短編推理小説集「黒後家蜘蛛の会」の原書をすき間時間に再読しており、ここでも何度か取り上げているが、そんな例といえそうな単語があったので、少し書いてみたい。
前回取り上げた dense は、ひとつの単語が正反対にも取れる別々の意味を持っているといえそうだが、そうした言葉を指す正式な単語がちゃんとある。 contronym というが、いかにも専門用語という響きがある。だが、こうした単語を指すもっと平易な言い方もある。Janus word がそれである。
You're so dense! 「あんたって本当にニブいんだから!」(高橋留美子「めぞん一刻」)
高橋留美子の傑作コミック「めぞん一刻」の英語版を見返していたら、dense のおもしろい意味が使われてたので、備忘としてメモしておきたい。
前回取り上げた run-of-the-mill 「ありふれた」からの連想で cookie-cutter について短く書いておきたい。 文字通りには、クッキーの生地を一定の形にくり抜く「抜き型」のことだが、ここから転じたのだろう、「型にはまった」「どれも同じような」「似たりよったりの」「ありきたりな」という意味を表す形容詞としても使われる。
前回は pedestrian に「ありふれた」という意外な意味があることに触れたが、同じ意味を表す、もっと”ありふれている”と思われる表現が run-of-the mill である。
最近は「ペデストリアン・デッキ」などと日本語になりつつある感もある pedestrian には、「歩行者(の)」とは違う意外な意味がある。
前回取り上げたアシモフの短編推理小説「黒後家蜘蛛の会」シリーズの原書から、表現をもうひとつ。writer's block は内容・文脈から想像できそうだが、物書きがアイデアが出なくなったりして著述に行き詰まり、書けなくなることを指す。
「エピソード」ではない episode(アシモフ「黒後家蜘蛛の会」)
諸事情でまとまった時間を使い英語に接するのが難しい状態が続いているが、以前はこうした時、せめて通勤時間に英書を読むようにしていた。しかしトシをとって電車内の読書は目に厳しいと感じるようになり、それも見合わせるようになっていた。
priced out of 「カネが追いつかなくなり締め出される」
前回取り上げた Tinseltown (ハリウッド)やカリフォルニアの”斜陽”についての記事には、priced out of という表現も出てきて、おもしろいと思ったので短く触れてみたい。
「夢の国」といわれてきたカリフォルニアだが、近年はかげりが出てきているようだ。それに関係する記事に Tinseltown という言葉が出てきたので、メモしておきたい。
多忙続きで久しぶりの更新となる。「秘密に」「内緒で」を表す英語は、これまでもこのブログでいくつか取り上げたことがあるが、先日読んだ記事に on the sly という表現があったのでメモしておきたい。
英誌「エコノミスト」の最近号を読んでいたら、ロシアでの”プリゴジンの乱”について scot-free という単語が使われていたので、タイムリーな実例としてメモしておきたい。
fratricide ~ロシアあわや内戦?「同胞同士の流血」「兄弟殺し」
ロシアで起きた今回の”内乱”についての英文記事をいくつか読んだら、fratricide という単語に何度かお目にかかった。
大谷翔平選手の快進撃が続いている。ホームランを打った時のアメリカでの中継が先日見たニュースで使われていたが、"to the moon" というアナウンサーの叫びが耳に入った。以前このブログで取り上げた単語 moonshot に、「ホームラン」という意味もあるというコメントをいただいたことも思い出した(→こちら)。
上司や上官、客などに対するていねいな返事として "Yes, sir." と sir をつけて答えるが、映画やテレビを見ていると、そのような返答として使われているとは思えない場合があることに以前から気づいていた。
少し前の英文記事を読んでいたら、「ディアスポラ」として日本語にもなっている diaspora が、「こんな意味でも使われるんだ」ということに気づかされた文があったので、メモしておきたい。
相反する意味を持つ2つの単語が並んでいる形容詞が stop-start である。止まったと思ったら進んだりと、とぎれとぎれに進む状態を指すが、まさにそのままという感じのシンプルさがおもしろいと思ったので短くメモしておきたい。
先日、ある私的な英文を読む機会があったが、そこに "I amok with ~" と書かれた文があるのを見てビックリした。
坂本龍一氏逝去~ Ars longa, vita brevis #2
坂本龍一氏が亡くなった。万全な形ではなくても、何らかの形で活動を続けていけるようになってほしいと思っていたが、残念である。
先日読んだ英誌「エコノミスト」に、次のアメリカ大統領選挙で共和党の有力候補になるとの見方が出ているデサンティス・フロリダ州知事についての記事があり、そこに出てきた sincere の使われ方が目にとまった。
Say it ain't so と 動詞の intimate
今回は、先日読んだ英誌「エコノミスト」の記事で目にとまった2つの単語表現についてをメモしておきたい。冊子版では3月11日号に載っていた、アメリカのバイデン大統領についての記事である。
先日、CNNのウェブサイトを眺めていたら、トップページに載っていた別々の記事に同じ未知の単語が使われているのに気づいた。まったくの偶然だが、難しい単語を知るきっかけになったということで、短く取り上げたい。
a rump Ukraine 「土地を奪われた後のウクライナ」
たった一語の英単語なのに、日本語で簡潔・的確に表現するのに手こずる場合がある。先日 a rump Ukraine という言い回しを目にしたが、ここでの rump もそんな例と言えそうだ。
漫画家の松本零士氏が亡くなった。氏の作品やアニメとともに育った世代として、何とも残念である。国内だけでなく、海外のメディアも訃報を載せていた。
at pocket change prices 「安い値段で」
賃金が上がらないなか海外に働き口を求める日本人が増えている現状を最近の The Economist 誌が取り上げていた。その記事に pocket change という言い回しが使われていたので取り上げてみよう。
前回取り上げた「相当する人・もの」を意味する answer は、counterpart と言い換えられる場合もあると思うが、そこからの連想で one's opposite number という表現に触れておこう。「対応するもの」「対等の立場にある人」ということだ。
英語上級者をめざすうえでは、知らない単語の増強と並んで、すでに知っている単語が持つ”意外な意味”に気づくことも重要だと思っている。
いま世間を騒がせている連続強盗事件はまるで小説かドラマのようだが、関連する英文記事を読んでいたら、robbery spree という表現が目に留まった。
「10年に一度」という最強寒波が日本を襲っているが、世界のあちこちも強い寒気に見舞われている。そうした英文記事を読むと wallop という単語にちょくちょくお目にかかるので、短くメモしておこう。
no longer have enough in the tank 「気力が尽きた」(アーダーン首相が辞任表明)
ニュージーランドのアーダーン首相が辞任する意向を表明した。理由としてあげたのは失政やスキャンダルではなく、首相を続けるためのエネルギーが底をついた、というものだった。
quiet quitting ~がんばりすぎる働き方はやめよう!
年始に American Dialect Society が発表する「今年の英単語」について例年取り上げている。しかし今回の選定は、非ネイティブ・非英語圏生活者の私にはよく理解できない結果だった。今年は見送ろうかとも思ったが、それでは寂しいので、次点となった quiet quitting をメモしておきたい。
goblin mode ~他人の目なんか気にしない(Oxford版「2022年の英単語」)
ウェブスター社選定の”今年の英単語”について先日書いたが、辞書の老舗オックスフォードが選んだのは goblin mode という言葉だった。
前回 slice and dice を取り上げた際に引用したAP通信の記事に thusly が出てきた。thus に -ly をつけたものだろうと想像はつくが、どちらも副詞だ。なにか違いがあるのだろうか、少し調べてみた。
ウェブスター辞典が選んだ”今年の英単語”の gaslighting について前回書いたが、これを報じたAP通信の記事に slice and dice という表現が出てきたので、取り上げてみよう。
gaslighting~ウェブスター版「2022年の英単語」
毎年恒例の Word of the Year の時期が今年もやってきた。選定をしている団体のうち、アメリカの代表的な辞書「メリアム・ウェブスター」が先ごろ発表した「今年の英単語」は gaslighting だった。
sportswashing 「スポーツを利用して国内問題を覆い隠す」
サッカーのワールドカップは熱戦が続き、日本チームを応援しているが、スポーツにちなんで sportswashing という単語を紹介しよう。「ごまかし」や「糊塗」「粉飾」を意味する whitewashing から作られたものだろうとあたりがつく。
double entendre 「キワドい意味を含んだ言葉」
以前取り上げたオリヴィア・ニュートン=ジョンの自叙伝から、double entendre という表現について書いてみたい。フランス語から来ているらしいという感じはするが、いったいどういう意味なのか、想像がつかない。
前回の eureka moment に似た aha moment という表現を取り上げたい。aha は「ははあ、わかった」「へえ、そうなんだ」という意味の間投詞で、こうした声を上げるような瞬間、ということになるだろう。
前回の lightbulb moment から連想したのが、同様の意味を持つ eureka moment である。"Eureka!" は、アルキメデスが難題の回答を思いついた時に叫んだとされる言葉だ。
先日、オリヴィア・ニュートン=ジョンが亡くなったことについて書いたが、追悼の気持ちから彼女の自叙伝を手に取った。英語はそれほどむずかしくなく、そう苦労せずに読み終えることができた。 Don't Stop Believin'作者: Newton-John, Olivia出版社/メーカー: Gallery Books発売日: 2021/01/26メディア: ペーパーバック
前回引用した、過去形と過去分詞の使用についての「ニューヨーク・タイムズ」紙の記事から、infra dig という表現を紹介したい。辞書には「体面にかかわる」「品格を下げる」といった訳語が載っている。
"I have sang" ・・・過去分詞の代わりに過去形の使用が増えているらしい
完了形では動詞の過去分詞を使い、過去形にすれば試験でバツを食らう。当たり前のことだと思いきや、こうした使い方が英語のネイティブの間に見られるようになっている。そんな興味深い記事が先日の「ニューヨーク・タイムズ」紙に載っていた。
high-water mark 「最高潮」「絶頂」(オリヴィア・ニュートン=ジョン死去)
オリヴィア・ニュートン=ジョンが亡くなった。同じ日に三宅一生の訃報も伝えられ海外のメディアが大きく扱っていたので、世界的に活躍した同胞の逝去を悼むべきなのかもしれないが、ファッションとは無縁の私だけに、オリヴィアの死の方が衝撃だったというのが正直なところだ。
This conversation never took place. 「ここだけの話」「他言無用」
今回もアメリカのTVドラマで使われていた言い回しについて短く取り上げよう。いくつかある「内緒の話」「他人には言わないで」という表現の一つと言えるが、使われる単語自体はごく平易ながら、日本語であまり見られない発想のようなのがおもしろい。
週末に観たアメリカのTVドラマ「刑事コロンボ」に、アフリカ・マリ中部の町ティンブクトゥ Timbuktu の名前を使ったおもしろい表現が出てきた。「遠隔の地」という比喩的な意味で使われている。
前回取り上げた bully pulpit に出てくる pulpit 「演壇」をなじみのある単語で言いかえれば platform になるだろう。この単語も前回の表現に似て、比喩的に「発言の機会」「意見表明の機会」という意味で使うことができるので、短く触れておきたい。
アメリカの大統領について bully pulpit という言葉を目にしたことがあるが、銃撃され死亡した安倍元総理について取り上げた「タイム」誌のオンライン記事にも出てきた。別に大統領に限って使うということではないらしい。
コロナ禍で目にする機会が増えたと感じる英単語が draconian である。すでにこのブログで書いたように思っていたが、見直したら違ったので取り上げてみたい。
lick your wound 「痛手から立ち直ろうとする」「再起を図る」
前回の lick からの連想で、lick one's wound という表現を取り上げよう。文字通りには「傷をなめる」だが、イディオムとしてはさらにその先の状態を指して使われる。
lick は「なめる」として覚えた人が多いと思うが、このほか「打つ、なぐる」とか「負かす、打ち勝つ」というハードな意味もあるのがおもしろい。
スヌーピーと"小説のマズい書き出し" (reverse-engineer)
多忙続きで英語との接触もままならない状態なので、学習ノートにメモしていた reverse-engineer という言葉を紹介して久しぶりの更新とするが、その関連で偶然にも前回も取り上げたマンガ「ピーナッツ」にかかわるトリビアを知ったので、あわせて書いてみたい。
without tears 「難なく」「やすやすと」(マンガ「ピーナッツ」より)
少し前の新聞に掲載されていたマンガ「ピーナッツ」で目にとまった without tears についてメモしておきたい。辞書を見たら、意外とこの表現が載っていなかったからでもある。
前回、芭蕉の「五月雨の~」の英訳を題材に spare について書いた流れで、この句が載っている「おくのほそ道」の章を英訳で読んだところ、ちょっとおもしろいことに気づいたのでメモしておきたい。
動詞 spare と芭蕉の「五月雨の降りのこしてや光堂」の英訳
アメリカ人翻訳家による芭蕉の俳句英訳署を読んでいたら、日本人にはわかりづらいと思われる動詞 spare を使って俳聖の名句が英語にされていたので、ちょっとメモしておきたい。
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英誌 The Economist は、kakistocracy という見慣れない語を「今年の英単語」に選んだ。 同誌は Word of the Year を一般からの投票などに基づいて選定しているのではないようなので、実際にはどれくらい一般的・汎用的に使われている単語なのかはわからない。 逆にいえば、そうしたことにとらわれず、あくまで「エコノミスト」誌がこの一年をどのようにとらえたかを反映したものということかもしれない。
英語圏でこの時期に選ばれる恒例の Word of the Year は私も毎年取り上げるようにしているが、まごまごしているうちに今年もすでにいくつか発表されていた。イギリスの Oxford University Press が選んだ「今年の英単語」は、brain rot という言葉だった。
今回も、最近目についた英語から手っ取り早く書けそうな言葉を取り上げたい。legacy media は新語ではないが、気のせいかこのところよく目にするように感じている。
最近目に留まった英語表現がいくつかあるが、じっくり掘り下げて調べたうえで取り上げる余裕がない。その中で短く書けそうなものをひとつ紹介したい。
なかなか更新する余裕がないままだが、最近目にとまった単語を生存証明として短くメモしておこう。trifecta は、今回のアメリカ大統領と上下両院議員の選挙の報道でちょくちょくお目にかかった。
公私ともに余裕がない状態が続き、じっくり英語表現と向き合う時間が取れないが、長らく更新していないので、最近ちらと目にして印象に残った単語をメモしておきたい。 石破茂氏が自民党の総裁そして総理になってのを受けて、英誌「エコノミスト」が記事で使っていた gadfly である。
今回は箸休め的な内容である。英誌「エコノミスト」の最近の号を眺めていたら、「虎に翼」にあたる英語が使われているのが目にとまった。 中国の故事や言い回しはけっこう英語圏で紹介されていると思うので別に不思議ではないといえるだろうが、いま放送されている”朝ドラ”のタイトルなので、おっと思った。
前回の eviscerate や disembowel から連想した単語として、dissect を取り上げたい。「解剖する」「切り裂く」という、これまたやや”えぐい”感じのする単語なのだが、「詳細に分析する」という意味にもなる。
前回に続いて、アメリカ大統領選挙の記事にあった、ちょっと取っつきにくそうに見える単語を紹介したい。そうした難しげな言葉をやたらと取り上げるブログにはしていないつもりだが、今回の eviscerate はもっと一般的な別の単語の”上位互換”的な存在といえそうなので、メモしておくことにする。
前回と同じくアメリカ大統領選挙をネタにしつつ、初めて知った単語というオーソドックスな内容で今回は書いてみよう。紹介するのは discombobulate で、名詞の discombobulation としてCNNの記事で目にした。
アメリカ民主党のウォルズ副大統領候補が、若い時に起こした飲酒運転について虚偽の説明をしていたという英文記事を読んだ。そこに出てきた field sobriety test は字面の意味は把握できたが、具体的にどんなものかを調べたらちょっとおもしろいと思ったので、取り上げることにする。
固有名詞にちなむ表現として、これまでの連想でもうひとつ、Walter Mitty を取り上げたい。その昔、英語の授業で課題として読まされた短編小説に出てきた主人公の名前だ。
「楽天家」を表す英語表現を続けよう。今回取り上げる Panglossian は固有名詞に由来する形容詞で、元になった Pangloss は小説の登場人物である。
このところ楽観/悲観的な人を表す言葉を取り上げているが、今回は cockeyed optimist という表現を紹介したい。これも手元にある英和辞典にはいずれも載っていなかった表現で、実例に触れて知った言い回しである。
前回取り上げた Pollyanna からの連想で、kumbaya という単語について書いてみたい。持っている英和辞典の中で収録しているものは見当たらないが、英文を読んでいて何度か目にしたことがあり、調べて知った言葉だ。
前々回の Jeremiah や前回の Cassandra は不幸や凶事を唱える人物だが、同じく固有名詞に由来し、しかし真逆の「楽天家」を指す a Pollyanna という言葉を連想したので書いてみたい。
前回取り上げた a Jeremiah とやや似たような意味を持つ固有名詞由来の言葉が a Cassandra である。「エレミヤ」が旧約聖書に出てくる男性なのに対し、「カサンドラ」(または「カッサンドラ」)はギリシャ神話に登場する女性だ。
個々の単語は簡単ながら、日本語にしようとするとぴったり当てはまる言葉がなく、説明的になってしまう表現がある。少し前の記事で目にとまった vote with one's feet はその例といえそうだ。
このところ公私ともに何かと慌ただしく、英語メディアとの接触も量質ともに低空飛行の状態が続いている。こうした時の常套手段として、これまで読んだ英文や学習メモをひっくり返して短く書いてみたい。 今回目にとまったのは、of recent vintage という表現である。
少し前の英文記事を読んでいたら、town and gown という韻を踏んだ表現に目がとまった。 アメリカの名門大学と教育を取り巻く最近の状況を伝える英誌「エコノミスト」の記事である。
今回は申し訳ないが年寄りの回顧談である。4月1日で、英語を学び始めてからちょうど50年がたった。 なぜ日付まであげることができるのかというと、NHKのラジオ講座「基礎英語」の第1回のレッスンがこの日だったからだ。
このところ hug や kill という簡単な単語が持つ意外な意味を取り上げてきたが、その流れで slap を連想したので、辞書の記述で気になったこととあわせて書いてみたい。
イギリス王室が発表したキャサリン妃と子どもたちの家族写真に加工疑惑が持ちあがり、通信社が配信を取りやめる騒ぎになったが、その後、皇太子妃自身が修正したことを認め、とりあえず決着した。
「ハグ」としてもう日本語になっている hug は、相手が人やモノなら「抱く、抱きかかえる」、また対象が考えや信念なら「抱(いだ)く」という意味だが、いずれも主語は人ということになるだろう。では、モノがモノに hug するとしたら、どういうことだろうか。
ウクライナでの戦争を契機にドローン兵器が大きな変貌を遂げているという。英誌「エコノミスト」の最近の号が、巻頭の leader (イギリス英語、editorial のこと)と科学技術のページでこのテーマを取り上げていた。
前回に続いて、アメリカの大統領にからんで箸休め的なことを書いてみたい。バイデン氏が副大統領だった時の機密文書が自宅から見つかった問題で、特別検察官は氏を訴追しないことを決めた。
前回は、アメリカの選挙戦に「どぶ板選挙」という日本的な言葉を使っていた日本マスメディアの記事について取り上げたが、それにからんで箸休め的なことを書いてみたい。
前回は民主党のバイデン氏にからめて書いたので、今度は共和党をネタにしたい。米大統領選挙の予備選で共和党の候補者たちが展開している選挙戦について、複数の日本メディアが「どぶ板選挙」とか「どぶ板作戦」と表現している記事を目にした。
アメリカ大統領選挙のニューハンプシャー州民主党予備選で現職バイデン氏が快勝した。トランプ対ヘイリーという共和党の争いに比べると扱いは小さかったが、それを報じる記事を眺めていて、write-in candidate とか write-in campaign などといった表現が目についた。
前回取り上げた exurb は suburb の sub- が ex- に入れ替わった形となっているが、連想で surtitle という単語を短く取り上げておきたい。
ある記事で目にとまった exurb という言葉を取り上げたい。一見難しそうな単語だが、記事の内容から suburb と縁がありそうだと見当がつく。
数十年前、日本についての報告書の中でヨーロッパ共同体(当時)が日本人の住居を「ウサギ小屋」と呼び、「失礼な言い方だ」「しかし的を得ている」などと話題となったことがあった。rabbit warren という表現をペーパーバックで拾って、そんな昔のことを思い出した。
今回も、すきま時間に再読を続けている短編シリーズ「黒後家蜘蛛の会」の原書に出てきた言葉を紹介したい。ersatz は字面から受ける印象の通りドイツ語由来の単語で、英和辞典には「代用の」「模造の」「間にあわせの」「にせの」といった訳語が並んでいる。名詞としても使われる。
何度かここで取り上げている連作推理短編集「黒後家蜘蛛の会」の原書から、今回は paint the lily という表現をメモしておきたい。
クリスマスの時期になると、思い出したように聞きたくなることがあるのが、サイモン&ガーファンクルの「7時のニュース/きよしこの夜」という曲である。もう50年以上前に発表された作品だ。
選挙戦を競馬にたとえるのは洋の東西を問わないのか、来年のアメリカ大統領選挙について最近の英誌「エコノミスト」がそんな形の記事を書いており、その中に dead cert という単語が出てきたので、取りあげてみたい。
年末を迎え、英語圏の諸団体が選ぶ恒例の「今年の英単語」の時期がやってきた。これまで発表された結果の中でもっとも興味深いと思ったのは、イギリスのオックスフォード大学出版が選定した rizz である。