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綴り雨 http://blog.livedoor.jp/ame_otoko/

絵画、彫刻、文学、音楽、デザイン、写真、すべての表現の『枠』を外し色々と考えてみる。

雨男
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2006/08/31

2007年5月

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  • 第五十夜 日々、取り巻く茫漠とした現実に境があるのなら。

    A,I,rainmanの短編集から抜粋。***********************机の整理をしていると引き出しの奥から患者が書いた日記が出てきた。そこにはこんなことが走り書きされていた。1983,2,8.「同じ冬の毎日を過ごしている。毎日をただ

  • 第四十九夜 兄について想う事柄。天駆ける馬。

    A,I,rainman「君を想う」より*******************「天を駆ける馬を見たことがあるかい?実はぼくはあるんだ。本当に。」「ビルとビルの間をすり抜け月に駆け上がり、そして消える。そこに風を切る音すらなかったな。ホワイトカラーの奴らは救

  • 第四十八夜 魔女のおばさん

    ナショナルギャラリーと大英博物館の丁度中間に位置するところにアンティークマーケットが開催されていてぼくは立ち寄ることにした。ここもナショナルギャラリー前広場同様、多くの人たちでにぎわい活気づいている。ぼく自身が惹かれたのはたくさんの操り人形を売ってい

  • 第四十七夜 花が咲く場所、それは憩いの場所

    ナショナルギャラリーを出たぼくは大英博物館へと歩いて向かう。ロンドンにはこの写真のような憩いの場所が点在していて、日焼けをしている人や本を読んでいる人、お弁当を食べている人がときおりいた。ここに写る区画された花壇はだれかによって守られ丁寧に手入れ

  • 第四十六夜 一方的なぼくの思い。

    ひとりの少女と出会う。白い風船を手に持ち淡い色の洋服を着込む白人の少女。出会うと言ってもぼくから一方的にここに書いているだけで特別、接点はない。いや。もしかしたらあるのかもしれない。それはこの写真であり、ぼくの記憶である。ここに綴ることによって記憶

  • 第四十五夜 野良猫と平和の鳥。

    ナショナルギャラリーの前はおおきな広場になっていて観光客でにぎわっている。そして多くの、本当に多くの鳩が群がり彷徨っている。子供に追いかけられるもの、餌を持っていそうな人間に近づき寄っていくもの、石像の上で休んでいるもの、どこからともなく飛んでくる

  • 第四十四夜 前回に関連してなお語られること。

    三冊の小説。ひとつは家出をする少年の話。もうひとつは友人を好きになってしまい自分のなかで葛藤が生まれてくるも相手を失ってしまう話。どちらも美しい小説だ。食事のシーンではお腹が減るしほんとうに食べたくなる、風景描写ではゆっくりと心象風景がぼくのなか

  • 第四十三夜 国旗のある風景。三冊の小説。

    A.I.rainman『freesia』より*********************「だいたいにおいてこの国には、ナショナリズムなどというものはない。そんなものはもう幻想さ。いずれ全世界は統一国家になるんだ。人類皆兄弟、陳腐な常套句。でもなそんな未来は絶対にく

  • 第四十二夜 数字の意味、統一、義務

    八日目。ナショナルギャラリーに足を運ぶ。その途中で一枚。ロンドンの町ではよく柱や看板に大きく数字が記され掲げられている。この数字は住所を示すものでありどんな建物にも原則的に明記することが義務づけられているのである。さまざまな色や形、大きさ、スタイル

  • 第四十一夜 ホームにて青島千穂

    グロースターロード駅というのがぼくが友人と別れてから寝泊まりしていたhotelがある場所である。その駅ではプラット・ホームフォーアートという企画展が開催されていてホームの壁、全面にとある作者の平面作品が印刷されていたのである。その作家の名は「青島千穂」

  • 第四十夜 ホワイトコーヒーを片手に

    テートモダンからテムズ川を沿い歩きテートブリテンへ向かう、そしてそこからバッキンガム宮殿へと歩く。小雨ふる今日。ぼくはホワイトコーヒーを片手に歩く。どんなに歩いても疲れはしない。履きなれた靴と、見慣れない景色さえあればどこまででもぼくは歩いていけ

  • 第三十九夜 エントランスにて老夫婦のやりとり。

    白人の老夫婦が美術館のエントランスの簡易ソファで会話をしている。会話の内容はわからない。時は12時を過ぎている。もしかしたら「ばあさんそろそろ、お昼にしないか」と老父は老婆に言っているかもしれない。そして「そうね。そうしましょう。お外は寒いから暖

  • 第三十八夜 彼女とぼくと一種のひらめき。

    「スタジオ6」この看板からぼくはひとつのアイディアを得る。自分の作品になにかつかえないでなかろうか、という視線でぼくは物事をよく観察するしその行為を行わなくなったら、それはぼくでなくなってしまう。そんな気がしてしまうのだ。それは作り手でいるか

  • 第三十七夜 風が吹く方向へ。

    テムズ川のほとり、橙色のくちばしをもつ鳥が一羽。冷たい風が吹く方向へ顔を向けている。今は羽を休め、目的地の方向を見定めているのだろうか。背後から一枚。テートモダンはすぐ近くにある。

  • 第三十六夜 同じ時間、同じ場所、同じ理由

    すこし離れた場所でもぼくは彼らを見つけることになる。同じ時間、同じ場所、同じ理由で放たれた風船たち。ぼくが見ているものすべてはある側面の一部でしかすぎないのかもしれない。

2007年5月

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